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初めてのお客様
露見した正体にカイ・リンデンバウムは焦る 2
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「不味い不味い!やっぱりまだそんなに知られないようにしないと!!ヴェロニカ達だってなんか有耶無耶のまま、ついて来てくれてるだけだもんな。これ以上危ない橋は渡らないようにしないと・・・」
大魔王に睨まれてしまうかもしれない未来を思い描いてぷるぷると震えるカイは、そんな事になっては不味いと改めて心に刻み込んでいる。
思えば、自らの部下ですら彼は御しきれていない。
ヴェロニカ達も今は納得してくれたように従ってくれているが、内心はどう思っているかなど分からないのだ。
上からの圧力と、下からの突き上げに怯えるカイは、これ以上危ない橋は渡らないと決意していた。
「とにかく、クリス達が余計な噂を広げないようにしないと・・・う~ん、でもそうするとダンジョンの評判も広がらなくないか?人に優しいダンジョンって事で、冒険者には集まってきて欲しいんだけどな・・・」
これ以上危険な状況を招かないために、人間に協力的だという評判を広げたくないカイはしかし、ダンジョンに冒険者を呼び込みたいという野望も抱いていた。
それらを両立するアイデアを、果たして彼が思いつくのであろうか。
思考に没頭することでようやく落ち着いてきたカイは、ぴょんぴょんと跳ね回りながらダンジョンの奥へと向かっていく。
「おっと!?いてて・・・ここは?あぁ、ボスの部屋か。いつの間にかこんな所まで来てしまっていたとはな」
気もそぞろな状態で道なりに進んでいたカイは、いつか進めなくなってしまった感触に足を止めていた。
壁へと衝突する衝撃も、スライムの柔らかい身体ならば大した痛みにもならない。
行き止まりとなっている壁へと触手を伸ばしたカイが周りへと視線を向けると、こちらへと向かって頭を下げている魔物達の姿があった。
その顔ぶれと部屋の構造から、彼はここがボスの部屋だと気づく。
このエリアはクリス達がそれ以上先に進んでしまわぬように、隠し扉によって先に進む通路が塞がれているのだ。
「え~っと、確かこの辺りに・・・お、あったあった」
このダンジョンの基本的な構造として、前の通路と先へと進む通路は一直線に続いている。
そのためカイが意識せずに進んだ行程は、その直線を結んだ先の場所である筈だった。
ぶつかった壁へと触手を這わせて、隠し扉を開閉する仕掛けを探るカイは、あっさりとそれと見つけて扉を開いていた。
「ん、ちょっと待てよ?何かおかしくなかったか?」
自分達で設定した仕掛けなのだから、解けて当たり前にもかかわらず若干ドヤ顔を披露しているカイは、開いた隠し扉に意気揚々と先へ進もうとしていた。
しかし彼はその間際に、何か違和感を感じて足を止める。
彼は先ほど周りを見渡した際に見えた景色に、何かおかしな点があったと思い返す。
足を止め振り返った彼が見たものは、相も変わらずこちらへと頭を下げている魔物達の姿であった。
「あっ、そういう事か!魔物の配置が変わってないじゃないか!!」
ダンジョンの主に向かって頭を下げている魔物は、三匹のゴブリンであった。
その中の一人は特に装備がしっかりしており、その体格も一際精強で、まさにファイターの名に相応しい姿をしていた。
そう、その場にいる魔物達は、当初設定した通りの配置のままであったのだ。
大魔王に睨まれてしまうかもしれない未来を思い描いてぷるぷると震えるカイは、そんな事になっては不味いと改めて心に刻み込んでいる。
思えば、自らの部下ですら彼は御しきれていない。
ヴェロニカ達も今は納得してくれたように従ってくれているが、内心はどう思っているかなど分からないのだ。
上からの圧力と、下からの突き上げに怯えるカイは、これ以上危ない橋は渡らないと決意していた。
「とにかく、クリス達が余計な噂を広げないようにしないと・・・う~ん、でもそうするとダンジョンの評判も広がらなくないか?人に優しいダンジョンって事で、冒険者には集まってきて欲しいんだけどな・・・」
これ以上危険な状況を招かないために、人間に協力的だという評判を広げたくないカイはしかし、ダンジョンに冒険者を呼び込みたいという野望も抱いていた。
それらを両立するアイデアを、果たして彼が思いつくのであろうか。
思考に没頭することでようやく落ち着いてきたカイは、ぴょんぴょんと跳ね回りながらダンジョンの奥へと向かっていく。
「おっと!?いてて・・・ここは?あぁ、ボスの部屋か。いつの間にかこんな所まで来てしまっていたとはな」
気もそぞろな状態で道なりに進んでいたカイは、いつか進めなくなってしまった感触に足を止めていた。
壁へと衝突する衝撃も、スライムの柔らかい身体ならば大した痛みにもならない。
行き止まりとなっている壁へと触手を伸ばしたカイが周りへと視線を向けると、こちらへと向かって頭を下げている魔物達の姿があった。
その顔ぶれと部屋の構造から、彼はここがボスの部屋だと気づく。
このエリアはクリス達がそれ以上先に進んでしまわぬように、隠し扉によって先に進む通路が塞がれているのだ。
「え~っと、確かこの辺りに・・・お、あったあった」
このダンジョンの基本的な構造として、前の通路と先へと進む通路は一直線に続いている。
そのためカイが意識せずに進んだ行程は、その直線を結んだ先の場所である筈だった。
ぶつかった壁へと触手を這わせて、隠し扉を開閉する仕掛けを探るカイは、あっさりとそれと見つけて扉を開いていた。
「ん、ちょっと待てよ?何かおかしくなかったか?」
自分達で設定した仕掛けなのだから、解けて当たり前にもかかわらず若干ドヤ顔を披露しているカイは、開いた隠し扉に意気揚々と先へ進もうとしていた。
しかし彼はその間際に、何か違和感を感じて足を止める。
彼は先ほど周りを見渡した際に見えた景色に、何かおかしな点があったと思い返す。
足を止め振り返った彼が見たものは、相も変わらずこちらへと頭を下げている魔物達の姿であった。
「あっ、そういう事か!魔物の配置が変わってないじゃないか!!」
ダンジョンの主に向かって頭を下げている魔物は、三匹のゴブリンであった。
その中の一人は特に装備がしっかりしており、その体格も一際精強で、まさにファイターの名に相応しい姿をしていた。
そう、その場にいる魔物達は、当初設定した通りの配置のままであったのだ。
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