ダンジョン経営から始める魔王討伐のすゝめ 追放された転生ダンジョンマスターが影から行う人類救済

斑目 ごたく

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勇者がダンジョンにやってくる!

リタはそのダンジョンに興味がある 3

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「いや急過ぎるだろ・・・いくら近いからって、準備とか色々―――」
「ねぇねぇ、お兄さんお兄さん。そのダンジョンがここから近いって本当?」

 エルトンの安易な考えに、ケネスは呆れたように苦言を呈そうとしていた。
 しかしその言葉はその際後を言い終わる前に、彼らが座っているテーブルの下から顔を出してきた少女によって遮られてしまっていた。

「あぁ?そりゃ近いが・・・あんた、誰だよ?」
「ボク?ボクはリタだよ。それよりボクもそのダンジョンに行ってみたいんだ、詳しい場所教えてよ!」

 テーブルの縁に顔を乗せては、上目遣いでこちらにダンジョンについて尋ねてくる少女に、ケネスは戸惑った様子をみせている。
 突然話しかけてきた少女に戸惑った様子の彼にもその少女、リタは気にした様子もみせずに堂々と名乗っていた。
 自己紹介もそこそこにダンジョンの事を聞いてくるその少女の姿に、ケネスはそれを声高に話していたエルトンに向かって視線を向けている。
 それはこんな事になったのはお前にせいだと、その責任を問うものであった。

「お前さぁ・・・お前があんなこと話すから、こんな子までその気になっちまったじゃないか?どうすんだよ、これ?」
「俺のせいかよ!?大体さっきの話なんて、俺だって噂で聞いただけだっての!」

 テーブルの下に隠れるリタに、その全身は窺う事は出来ない。
 それでもその幼い表情を目にするだけで、彼女がまだ子供といってもいい年齢である事は十分に伝わっていた。
 そんな子供がエルトンの話のせいで、ダンジョンなんていう危ない場所に興味を持ってしまったと、ケネスは彼を糾弾する。
 エルトンはそんな言葉に自分の責任じゃないと主張するが、当のリタは彼らのやり取りに不満そうな表情を見せていた。

「ぶー、子ども扱いしないでよー!」
「はははっ、悪い悪い!」
「ふふーん、分かればよろしい!」

 自らを子ども扱いする二人の男の態度に、リタは唇を尖らせると子供らしく不満を訴えている。
 彼女のその分かりやすい振る舞いに笑顔を覗かせた男達は、軽い調子で彼女に謝罪の言葉を告げていた。
 彼らの態度にリタが気分よく反らした胸は、彼らからは見えはしない。
 それでもその得意げな表情は、彼らからもよく見えていた。

「これはこれは、失礼致しました。それで、お嬢様はなにがお知りになりたいのでしょうか?」
「あ、そうだった!えっとね、そのダンジョンの場所を教えて欲しいんだ」

 機嫌を直したリタの姿に、エルトンは恭しく頭を下げている。
 彼の言葉に自らの目的を思いだした彼女は、改めて彼らが話していたダンジョンの場所について尋ねていた。
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