ダンジョン経営から始める魔王討伐のすゝめ 追放された転生ダンジョンマスターが影から行う人類救済

斑目 ごたく

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勇者がダンジョンにやってくる!

リタはそのダンジョンに興味がある 2

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「うるっせぇなぁ・・・それこそ、どう考えても嘘っぱちじゃねぇか?子供だけでダンジョンに潜れる訳がないだろ?万が一潜れたとしても、ミスリル製の剣を持ち帰る?そんな深くまで潜れるか?ないない!」

 ダンジョンから、ミスリルなどの貴重な金属で作られた武具を持ち帰ったという話は珍しくはない。
 しかしそれは、相応の深さにまでダンジョンを潜っていればの話であった。
 基本的にそういった貴重な武具の類は、ダンジョンの奥深くに保管されており、経験の浅い冒険者が手を出せる代物などではない。
 例外としてそういった武具を身につけた魔物と浅い階層で戦い、それを奪い取るというケースも存在するが、どの道それを行うにはそれ相応な実力が必要であった。
 そのためエルトンが言うようなまだ年端もいかない子供達だけのパーティが、そんなものを手に入れたという話はあまりにも嘘くさく、作り話にしか思えなかった。

「いやいや、それがどうも本当らしいんだ。そのパーティっていうのは子供だけなんだが、なんと魔法使いが二人も在籍してるんだと。しかもその一人は回復魔法の使い手らしい。な?それならそんな事が出来ても不思議じゃないだろ?」
「はぁ?余計に嘘くさく聞こえるぞ?大体そのパーティって、確か全員があの辺境の村出身なんだろ?そんな奴らの中に貴重な魔法の使い手が二人もいて、しかもそのうち一人が回復魔法を扱う?そんな話しあるかよ?」

 魔法使いの存在は貴重だが、それと比較にならないほどに回復魔法の使い手は貴重だ。
 彼らはその数が極端に少ない上、そのほとんどが教会によって独占されてしまっている。
 大都会で集めた精鋭ならばともかく、あんな田舎で組んだパーティにそんな貴重な存在が在籍しているという話に、ケネスはさらに疑りを深めて表情を歪めていた。

「・・・で?結局なんだ?何が言いたいんだ?まわりくどい事いわずに、さっさと話しちまえよ」
「へへっ、ばれたか。実は俺も行ってみたいんだ、そのダンジョンに。どうだ、悪くないと思わないか?」

 目の前の相棒がそんな嘘くさい話を永遠と語ってくる理由に、なにやら思惑めいたものを感じたケネスは、それをさっさと白状しろと彼にせっついている。
 相棒に図星を突かれて僅かに恥ずかしそうな仕草をみせたエルトンは、素直に本音を白状すると一緒にそのダンジョンへと行かないかと、ケネスに誘いを掛けていた。

「まぁ、いいじゃないの?お前の話が本当かどうかは知らないが、話題になってるのは確かだ。一度見ておくのも手かもな、この前の仕事で懐に余裕もあるし」
「おっ、マジか!じゃあ早速、明日辺りから行ってみようぜ!ここからなら大した距離でもないだろ?」

 エルトンの誘いに、ケネスはあっさりと了承を返していた。
 エルトンの話は眉唾だとしても、そのダンジョンが巷で噂となっている事は間違いがない。
 それをこの目で確かめておくのも悪くはないと頷いたケネスの姿に、エルトンは喜び勇むと早速そこへと赴く予定を考え始めていた。
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