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第12話
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ローナが聖女に選ばれて、約一ケ月が経っていた。
私は屋敷にアイン様を招待して、この国の惨状をお兄様と一緒に話している。
「この国は大変なようだ……当然の末路だが、陛下はヴィーオ家に対処を任せているらしい」
ローナが扱う聖女の力は微弱で、国はモンスターの侵攻に悩まされている。
この国の現状を調べていたアイン様が教えてくれて、お兄様が尋ねる。
「そこまで被害が出ていないのは、ヴィーオ家が必死に行動しているからですね」
「そうだ。ヴィーオ家の魔法道具は優秀な物が多く、その貯蓄で持ちこたえているが……時間の問題だな」
魔法道具は消耗品だから、時間稼ぎをして聖女が問題ないと誤魔化しているようだ。
それでもモンスターによる被害はローナを聖女にしてから増加したようで、追い詰められているのは間違いない。
ローナの行動が気になった私は、アイン様に尋ねる。
「聖女ローナは、今何をしているのかわかりますか?」
「修行中のようだが、修行をする聖女など聞いたことがない……無意味な行動をしている」
この状況で修行をしたとしても、急に強くなることはできない。
強くなるのは最初に聖女の使命を果たした時だけで、その時に得た魔力が低すぎたようだ。
本来のローナの魔力に比べると、数倍は向上しているのは間違いない。
それでも現状から推測するに――ローナの魔力が低すぎたせいで、大惨事になっていた。
私は屋敷にアイン様を招待して、この国の惨状をお兄様と一緒に話している。
「この国は大変なようだ……当然の末路だが、陛下はヴィーオ家に対処を任せているらしい」
ローナが扱う聖女の力は微弱で、国はモンスターの侵攻に悩まされている。
この国の現状を調べていたアイン様が教えてくれて、お兄様が尋ねる。
「そこまで被害が出ていないのは、ヴィーオ家が必死に行動しているからですね」
「そうだ。ヴィーオ家の魔法道具は優秀な物が多く、その貯蓄で持ちこたえているが……時間の問題だな」
魔法道具は消耗品だから、時間稼ぎをして聖女が問題ないと誤魔化しているようだ。
それでもモンスターによる被害はローナを聖女にしてから増加したようで、追い詰められているのは間違いない。
ローナの行動が気になった私は、アイン様に尋ねる。
「聖女ローナは、今何をしているのかわかりますか?」
「修行中のようだが、修行をする聖女など聞いたことがない……無意味な行動をしている」
この状況で修行をしたとしても、急に強くなることはできない。
強くなるのは最初に聖女の使命を果たした時だけで、その時に得た魔力が低すぎたようだ。
本来のローナの魔力に比べると、数倍は向上しているのは間違いない。
それでも現状から推測するに――ローナの魔力が低すぎたせいで、大惨事になっていた。
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