婚約者が私と婚約破棄する計画を立てたので、失踪することにしました

天宮有

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第6話

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 パーティ会場を出て、私はユアン様の屋敷に戻っていた。

 ユアン様の屋敷の地下は魔法道具の灯りで地下でも見やすく、幾つもの部屋がある。
 
 私の部屋、魔法道具を扱う部屋、魔法道具の改良や作成に必要な倉庫。

 部屋の中の扉から各部屋に繋がっているようで、ユアン様が私の為に準備していたらしい。

 空き部屋も幾つかあって、生活を快適にする魔法道具も万全で……私は紹介された時に驚いていた。

 私は地下の通路を歩きながら、隣を歩くユアン様に尋ねる。

「ユアン様。本当に私は、この地下で暮らして構わないのですか?」

「はい。何か問題があればすぐに仰ってください。私はルクル様が家族の命令に従っていた時から、ここで暮らして欲しいと想っていました」

 それでも家族間の問題で、私が受け入れていたから仕方ないとユアン様は思っていたようだ。

 その後エドガーの計画を知ったことで、失踪したことにするべきだと考えて私に提案している。

「ユアン様。ありがとうございます」

「ルクル様専属のメイドを待機させますので、何かあれば呼んでください。それと……私は普段、ルクル様の傍にいさせてもらってもよろしいでしょうか」

 緊張した様子でユアン様が尋ねるけど、私は告白を受けている。

 好きだから傍にいたいというのがわかるのは――私も、ユアン様のことが好きだからだ。

「私も、ユアン様と一緒の方が嬉しいです」

「そ、そうですか……それを知ることができて、よかったです」

 私は微笑み、ユアン様が笑顔を浮かべている。

 魔法学園は暫く休校にしても問題ないぐらい、私とユアン様は成績がいい。

 私はもう行かなくてもいいかと思っていて、ユアン様も同じ気持ちのようだ。

 ユアン様の屋敷の地下室には様々な魔法道具があって、改良や作成するために必要な道具もかなり備わっていた。

 魔法道具には魔力を宿した鉱石や、特殊なモンスターの爪、牙、皮、尻尾等を使う。

 ここまで様々な物があるのなら、ビノアス家にいた時にはできなかったことができそうだ。
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