幼馴染が夫を奪った後に時間が戻ったので、婚約を破棄します

第４８話

　その後――私達は屋敷に戻り、これからのことを話し合っていた。

　ジトアは国王に進言したけど、バハムスの発言を信じて否定する。
　凶悪な虎のモンスターはそこまで脅威じゃないから、あまり人を雇いたくないようだ。

「陛下はメリタの預言書を知ったから、何も問題ないと考えているのでしょう」

「そうですね……実際、魔族が再び襲撃しない可能性もあります」

「それなら別に問題ありませんけど、最悪の事態は想定しておくべきでしょう」

　ジトアの発言を聞き、私は頷く。
　魔族が再び襲撃しないのなら、ルゴアス国が滅びることはない。

　これから魔族が再び襲撃した場合、私とジトアでも厳しいかもしれない。

「国王は、バハムスの発言を信じています……どうすればいいでしょうか？」

「私達のためにも、できる限りのことをしましょう」

　不安になってしまうけど、ジトアには余裕があって私は安堵する。
　ジトアが傍にいてくれるから、何も問題なさそうだ。