12 / 14
第12話
しおりを挟む
オリドス視点
俺は現状に後悔していたが、諦めてはいなかった。
シンディを捜索するも見つからないが、頼んでいた洗脳の魔法道具は到着する。
指輪の形状だから、俺のことを信じているデーリカは怪しまずにつけるはずだ。
部屋に呼んで、俺は魔力を籠めて指輪をデーリカに渡す。
魔法道具と説明した後、デーリカが魔力を籠めれば身を守ってくれると説明した。
デーリカが魔力を籠めて――条件を満たしたことで、俺はデーリカを操ることに成功する。
俺の指示がないから、デーリカは声を出せなくなっていた。
意識は残っているようだが、俺の指示がない限りは自らの意思で行動できない。
これから俺の指示通り動かすことで、問題を起こさせないようにしようと決意していた。
「デーリカよ。今だけはお前の意思で話していいぞ」
「――今も体を動かすことができず、オリドス様の命令で口が動かせるようになりました! どういうことですか!?」
「今つけた指輪の魔法道具によるものだ。俺とお前は主従関係になっている」
「はぁっ!? オリドスは何を言っているの!? 早く元に戻してよ!!」
俺の発言に対して叫ぶが、怒りたいのは俺の方だ。
「戻すわけないだろう! お前のせいで評判が下がっている! これからお前は俺の人形だ!!」
「そんなの、絶対に――」
「――黙っていろ! これからは、俺の決めたルールを守って話してもらう!」
指輪の所有者である俺の発言を聞き、デーリカは何も言えなくなっていた。
今のデーリカは指輪を外せないから、これから問題を起こすことはない。
これでシンディがいなくても大丈夫だと、俺は確信する。
そのはずだったのに――シンディと再会して、最悪の事態になろうとしていた。
俺は現状に後悔していたが、諦めてはいなかった。
シンディを捜索するも見つからないが、頼んでいた洗脳の魔法道具は到着する。
指輪の形状だから、俺のことを信じているデーリカは怪しまずにつけるはずだ。
部屋に呼んで、俺は魔力を籠めて指輪をデーリカに渡す。
魔法道具と説明した後、デーリカが魔力を籠めれば身を守ってくれると説明した。
デーリカが魔力を籠めて――条件を満たしたことで、俺はデーリカを操ることに成功する。
俺の指示がないから、デーリカは声を出せなくなっていた。
意識は残っているようだが、俺の指示がない限りは自らの意思で行動できない。
これから俺の指示通り動かすことで、問題を起こさせないようにしようと決意していた。
「デーリカよ。今だけはお前の意思で話していいぞ」
「――今も体を動かすことができず、オリドス様の命令で口が動かせるようになりました! どういうことですか!?」
「今つけた指輪の魔法道具によるものだ。俺とお前は主従関係になっている」
「はぁっ!? オリドスは何を言っているの!? 早く元に戻してよ!!」
俺の発言に対して叫ぶが、怒りたいのは俺の方だ。
「戻すわけないだろう! お前のせいで評判が下がっている! これからお前は俺の人形だ!!」
「そんなの、絶対に――」
「――黙っていろ! これからは、俺の決めたルールを守って話してもらう!」
指輪の所有者である俺の発言を聞き、デーリカは何も言えなくなっていた。
今のデーリカは指輪を外せないから、これから問題を起こすことはない。
これでシンディがいなくても大丈夫だと、俺は確信する。
そのはずだったのに――シンディと再会して、最悪の事態になろうとしていた。
290
あなたにおすすめの小説
私がいなくなっても構わないと言ったのは、あなたの方ですよ?
睡蓮
恋愛
セレスとクレイは婚約関係にあった。しかし、セレスよりも他の女性に目移りしてしまったクレイは、ためらうこともなくセレスの事を婚約破棄の上で追放してしまう。お前などいてもいなくても構わないと別れの言葉を告げたクレイであったものの、後に全く同じ言葉をセレスから返されることとなることを、彼は知らないままであった…。
※全6話完結です。
あなたに愛されたいと願う私は愚か者だそうです、婚約者には既に心に決めた人が居ました。
coco
恋愛
「俺に愛されたい?お前は愚かな女だな。」
私の愛の言葉は、そう一蹴された。
何故なら、彼には既に心に決めた人が居たのだから─。
義妹と一緒になり邪魔者扱いしてきた婚約者は…私の家出により、罰を受ける事になりました。
coco
恋愛
可愛い義妹と一緒になり、私を邪魔者扱いする婚約者。
耐えきれなくなった私は、ついに家出を決意するが…?
【完結】私から全てを奪った妹は、地獄を見るようです。
凛 伊緒
恋愛
「サリーエ。すまないが、君との婚約を破棄させてもらう!」
リデイトリア公爵家が開催した、パーティー。
その最中、私の婚約者ガイディアス・リデイトリア様が他の貴族の方々の前でそう宣言した。
当然、注目は私達に向く。
ガイディアス様の隣には、私の実の妹がいた──
「私はシファナと共にありたい。」
「分かりました……どうぞお幸せに。私は先に帰らせていただきますわ。…失礼致します。」
(私からどれだけ奪えば、気が済むのだろう……。)
妹に宝石類を、服を、婚約者を……全てを奪われたサリーエ。
しかし彼女は、妹を最後まで責めなかった。
そんな地獄のような日々を送ってきたサリーエは、とある人との出会いにより、運命が大きく変わっていく。
それとは逆に、妹は──
※全11話構成です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、ネタバレの嫌な方はコメント欄を見ないようにしていただければと思います……。
熱烈な恋がしたいなら、勝手にしてください。私は、堅実に生きさせてもらいますので。
木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるアルネアには、婚約者がいた。
しかし、ある日その彼から婚約破棄を告げられてしまう。なんでも、アルネアの妹と婚約したいらしいのだ。
「熱烈な恋がしたいなら、勝手にしてください」
身勝手な恋愛をする二人に対して、アルネアは呆れていた。
堅実に生きたい彼女にとって、二人の行いは信じられないものだったのである。
数日後、アルネアの元にある知らせが届いた。
妹と元婚約者の間で、何か事件が起こったらしいのだ。
聖女で美人の姉と妹に婚約者の王子と幼馴染をとられて婚約破棄「辛い」私だけが恋愛できず仲間外れの毎日
佐藤 美奈
恋愛
「好きな人ができたから別れたいんだ」
「相手はフローラお姉様ですよね?」
「その通りだ」
「わかりました。今までありがとう」
公爵令嬢アメリア・ヴァレンシュタインは婚約者のクロフォード・シュヴァインシュタイガー王子に呼び出されて婚約破棄を言い渡された。アメリアは全く感情が乱されることなく婚約破棄を受け入れた。
アメリアは婚約破棄されることを分かっていた。なので動揺することはなかったが心に悔しさだけが残る。
三姉妹の次女として生まれ内気でおとなしい性格のアメリアは、気が強く図々しい性格の聖女である姉のフローラと妹のエリザベスに婚約者と幼馴染をとられてしまう。
信頼していた婚約者と幼馴染は性格に問題のある姉と妹と肉体関係を持って、アメリアに冷たい態度をとるようになる。アメリアだけが恋愛できず仲間外れにされる辛い毎日を過ごすことになった――
閲覧注意
追放した私が求婚されたことを知り、急に焦り始めた元旦那様のお話
睡蓮
恋愛
クアン侯爵とレイナは婚約関係にあったが、公爵は自身の妹であるソフィアの事ばかりを気にかけ、レイナの事を放置していた。ある日の事、しきりにソフィアとレイナの事を比べる侯爵はレイナに対し「婚約破棄」を告げてしまう。これから先、誰もお前の事など愛する者はいないと断言する侯爵だったものの、その後レイナがある人物と再婚を果たしたという知らせを耳にする。その相手の名を聞いて、侯爵はその心の中を大いに焦られるのであった…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる