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第17話
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アシェル視点
早朝――学園内の生徒がほとんどいない時間に、俺はトルーグと会っていた。
許可なく所持しているだけで、捕まってしまうほどの代物だから持っておきたくはない。
学園で危険な毒のナイフを入手してからすぐ、俺はエミリーの机に入れるつもりだ。
そしてエミリーが持った瞬間に糾弾して、犯罪者と周囲に思わせたかった。
毒のナイフをトルーグから受け取り、気分が高揚した俺は計画を話してしまう。
「トルーグ、よくやった……これをエミリーの机に入れて、エミリーが全て悪かったことにしてやる」
そう言って――すぐに、俺は驚愕することとなる。
何故かエミリーが、俺の前に現れたからだ。
「アシェル殿下――貴方は最低です」
エミリーの傍には男子生徒、そして先生達がいる。
絶体絶命の状況で、俺はナイフを使いエミリーを切ろうと決意した。
俺は鞘の鍵を外す前に先生達に取り押さえられて、ナイフも奪われてしまう。
何が起きたのか理解できず、近くにいるトルーグに向かって俺は叫ぶ。
「トルーグよ、お前は俺を裏切ったのか!?」
「そんな――私は、何も知りません!」
パーティの出来事を思い出して、真っ先にトルーグが裏切ったと思ってしまう。
そんな状況で、男子生徒が俺に向かって話し出す。
「トルーグ様の予定を、私が把握していただけですよ」
そんなことを言い出す男子生徒は、侯爵令息のマルクスだ。
どうやらマルクスが、今までエミリーに協力していたらしい。
取引の場面を先生達に目撃されたから、俺は諦めるしかなかった。
早朝――学園内の生徒がほとんどいない時間に、俺はトルーグと会っていた。
許可なく所持しているだけで、捕まってしまうほどの代物だから持っておきたくはない。
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そしてエミリーが持った瞬間に糾弾して、犯罪者と周囲に思わせたかった。
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そう言って――すぐに、俺は驚愕することとなる。
何故かエミリーが、俺の前に現れたからだ。
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