12 / 14
第12話
しおりを挟む
リアス視点
シンシアが消えてから、2週間が経っている。
ラグード国は危機的状況で、急いでシンシアを連れ戻す必要があった。
部屋には俺と父の国王と宰相が集まり、ルジオ国へ向かう準備をしている。
聖女デーリカが魔法を使いすぎて倒れたら、迅速に行動しなければならなかった。
宰相が魔法道具を用意したようで、指輪を見せてくる。
シンシアを連れ戻す策と聞いていたが、俺は不安になっていた。
「指輪の魔法道具か……前の指輪は壊されたが、これは大丈夫なのか?」
「はい。これは前の指輪よりも強力な呪いがかかっています」
そう言って、宰相が説明をはじめる。
前の指輪は魔力を奪うだけだったが、今回の指輪は着けた相手を従えることができるらしい。
そして指輪を破壊した場合は、着けていた者が亡くなるようだ。
凶悪な魔法道具の指輪を眺めて、俺は宰相に尋ねる。
「シンシアは必要なのに大丈夫なのか? 破壊されたらどうする?」
「竜王ヨハンはシンシアを大切にしているからこそ、破壊することはできません」
そしてシンシアを人質にすれば、ヨハンも従うだろう。
これ以外に手段はないと確信していると、俺は宰相の発言に驚くこととなる。
「問題があるとすれば、前と同じように指輪の主が、シンシアに指輪を着ける時には近くにいなければなりません」
「それがどうした?」
前は城内だから、問題なくシンシアに指輪を着けることに成功した。
今回はルジオ国へ向かう必要があり、宰相が不安になっている理由を尋ねる。
「……私と国王はここを離れるわけにはいかず、デーリカ様も倒れています。この魔法道具の存在を知り、行動できるのはリアス様だけです」
「そ、それは……わかった。俺がシンシアを従えて、ヨハンを脅すとしよう」
宰相の発言を聞き、俺は不安になりながらもルジオ国へ向かう。
強力な呪いの指輪をシンシアに着ける以外に、ラグード国が助かる手段はないからだ。
シンシアの性格的に、今ごろ聖なる魔法でルジオ国の人々を治しているに違いない。
竜人と一緒に暮らせるわけがないから指輪を着けるぐらい余裕だと、この時の俺は考えていた。
シンシアが消えてから、2週間が経っている。
ラグード国は危機的状況で、急いでシンシアを連れ戻す必要があった。
部屋には俺と父の国王と宰相が集まり、ルジオ国へ向かう準備をしている。
聖女デーリカが魔法を使いすぎて倒れたら、迅速に行動しなければならなかった。
宰相が魔法道具を用意したようで、指輪を見せてくる。
シンシアを連れ戻す策と聞いていたが、俺は不安になっていた。
「指輪の魔法道具か……前の指輪は壊されたが、これは大丈夫なのか?」
「はい。これは前の指輪よりも強力な呪いがかかっています」
そう言って、宰相が説明をはじめる。
前の指輪は魔力を奪うだけだったが、今回の指輪は着けた相手を従えることができるらしい。
そして指輪を破壊した場合は、着けていた者が亡くなるようだ。
凶悪な魔法道具の指輪を眺めて、俺は宰相に尋ねる。
「シンシアは必要なのに大丈夫なのか? 破壊されたらどうする?」
「竜王ヨハンはシンシアを大切にしているからこそ、破壊することはできません」
そしてシンシアを人質にすれば、ヨハンも従うだろう。
これ以外に手段はないと確信していると、俺は宰相の発言に驚くこととなる。
「問題があるとすれば、前と同じように指輪の主が、シンシアに指輪を着ける時には近くにいなければなりません」
「それがどうした?」
前は城内だから、問題なくシンシアに指輪を着けることに成功した。
今回はルジオ国へ向かう必要があり、宰相が不安になっている理由を尋ねる。
「……私と国王はここを離れるわけにはいかず、デーリカ様も倒れています。この魔法道具の存在を知り、行動できるのはリアス様だけです」
「そ、それは……わかった。俺がシンシアを従えて、ヨハンを脅すとしよう」
宰相の発言を聞き、俺は不安になりながらもルジオ国へ向かう。
強力な呪いの指輪をシンシアに着ける以外に、ラグード国が助かる手段はないからだ。
シンシアの性格的に、今ごろ聖なる魔法でルジオ国の人々を治しているに違いない。
竜人と一緒に暮らせるわけがないから指輪を着けるぐらい余裕だと、この時の俺は考えていた。
301
あなたにおすすめの小説
そんな世界なら滅んでしまえ
キマイラ
恋愛
魔王を倒す勇者パーティーの聖女に選ばれた私は前世の記憶を取り戻した。貞操観念の厳しいこの世界でパーティーの全員と交合せよだなんてありえないことを言われてしまったが絶対お断りである。私が役目をほうきしたくらいで滅ぶ世界なら滅んでしまえばよいのでは?
そんなわけで私は魔王に庇護を求めるべく魔界へと旅立った。
婚約破棄されたので、もう誰の役にも立たないことにしました 〜静かな公爵家で、何もしない私の本当の人生が始まります〜
ふわふわ
恋愛
王太子の婚約者として、
完璧であることを求められ続けてきた令嬢エリシア。
だがある日、彼女は一方的に婚約を破棄される。
理由は簡単だった。
「君は役に立ちすぎた」から。
すべてを失ったはずの彼女が身を寄せたのは、
“静かな公爵”と呼ばれるアルトゥール・クロイツの屋敷。
そこで待っていたのは――
期待も、役割も、努力の強要もない日々だった。
前に出なくていい。
誰かのために壊れなくていい。
何もしなくても、ここにいていい。
「第二の人生……いえ、これからが本当の人生です」
婚約破棄ざまぁのその先で描かれる、
何者にもならなくていいヒロインの再生と、
放っておく優しさに満ちた静かな溺愛。
これは、
“役に立たなくなった”令嬢が、
ようやく自分として生き始める物語。
傷物の大聖女は盲目の皇子に見染められ祖国を捨てる~失ったことで滅びに瀕する祖国。今更求められても遅すぎです~
たらふくごん
恋愛
聖女の力に目覚めたフィアリーナ。
彼女には人に言えない過去があった。
淑女としてのデビューを祝うデビュタントの日、そこはまさに断罪の場へと様相を変えてしまう。
実父がいきなり暴露するフィアリーナの過去。
彼女いきなり不幸のどん底へと落とされる。
やがて絶望し命を自ら断つ彼女。
しかし運命の出会いにより彼女は命を取り留めた。
そして出会う盲目の皇子アレリッド。
心を通わせ二人は恋に落ちていく。
虐げられたアンネマリーは逆転勝利する ~ 罪には罰を
柚屋志宇
恋愛
侯爵令嬢だったアンネマリーは、母の死後、後妻の命令で屋根裏部屋に押し込められ使用人より酷い生活をすることになった。
みすぼらしくなったアンネマリーは頼りにしていた婚約者クリストフに婚約破棄を宣言され、義妹イルザに婚約者までも奪われて絶望する。
虐げられ何もかも奪われたアンネマリーだが屋敷を脱出して立場を逆転させる。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
ゴースト聖女は今日までです〜お父様お義母さま、そして偽聖女の妹様、さようなら。私は魔神の妻になります〜
嘉神かろ
恋愛
魔神を封じる一族の娘として幸せに暮していたアリシアの生活は、母が死に、継母が妹を産んだことで一変する。
妹は聖女と呼ばれ、もてはやされる一方で、アリシアは周囲に気付かれないよう、妹の影となって魔神の眷属を屠りつづける。
これから先も続くと思われたこの、妹に功績を譲る生活は、魔神の封印を補強する封魔の神儀をきっかけに思いもよらなかった方へ動き出す。
義妹が聖女を引き継ぎましたが無理だと思います
成行任世
恋愛
稀少な聖属性を持つ義妹が聖女の役も婚約者も引き継ぐ(奪う)というので聖女の祈りを義妹に託したら王都が壊滅の危機だそうですが、私はもう聖女ではないので知りません。
過去の青き聖女、未来の白き令嬢
手嶋ゆき
恋愛
私は聖女で、その結婚相手は王子様だと前から決まっていた。聖女を国につなぎ止めるだけの結婚。そして、聖女の力はいずれ王国にとって不要になる。
一方、外見も内面も私が勝てないような公爵家の「白き令嬢」が王子に近づいていた。
婚約破棄されてしまいましたが、全然辛くも悲しくもなくむしろスッキリした件
瑞多美音
恋愛
真面目にコツコツ働き家計を支えていたマイラ……しかし、突然の婚約破棄。そしてその婚約者のとなりには妹の姿が……
婚約破棄されたことで色々と吹っ切れたマイラとちょっとしたざまぁのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる