83 / 109
第83話
しおりを挟む
戦闘が始まった時のジェイクは自信に満ちていたけど、徐々に焦っている。
それでも諦めてはいないようで……強くなっても、力の差が理解できないのだろうか。
「急激に強くなった理由は解りませんが、これで終わりです」
そう言って――アインが剣に魔力を籠めて、ジェイクに斬りかかる。
魔力の力で剣を鈍器のように扱い、意識を奪おうとしている。
その攻撃をジェイクが左腕で防ぎ、笑みを浮かべて叫ぶ。
「俺の耐久力を――魔物の肉体を得た俺を侮ったな!」
そう言って――ジェイクの左腕を覆っていたマントが破れた。
見えたジェイクの腕には複数の棘がついていて、肉体と一体化している。
「防ぐとは思いませんでしたけど、その程度では何もできません」
アインの言うとおりだけど、私としてはジェイクの変化が気になってしまう。
魔物の肉体を得たと言ったのは嘘ではなさそうで、ジェイク達に何が起きたのかがわからない。
そして――意識をジェイクに集中させることが、敵の狙いだった。
ローナの目の前に、突然黒く大きな犬型の魔物が現れる。
黒犬は私の元に向かって走り、攻撃を仕掛けようとしていた。
「――えっ?」
その巨大な黒犬な見た目は――冒険者ギルドの会議で聞いていた、災獣と同じだった。
どうやらローナの体内に宿っていたようだけど、聖女の力によるものなのかもしれない。
聖女の肉体から出てきた災獣は、私を狙っている。
ジェイクに意識を向けていた私は反応できなかったけど――災獣の攻撃を、私が受けることはなかった。
それでも諦めてはいないようで……強くなっても、力の差が理解できないのだろうか。
「急激に強くなった理由は解りませんが、これで終わりです」
そう言って――アインが剣に魔力を籠めて、ジェイクに斬りかかる。
魔力の力で剣を鈍器のように扱い、意識を奪おうとしている。
その攻撃をジェイクが左腕で防ぎ、笑みを浮かべて叫ぶ。
「俺の耐久力を――魔物の肉体を得た俺を侮ったな!」
そう言って――ジェイクの左腕を覆っていたマントが破れた。
見えたジェイクの腕には複数の棘がついていて、肉体と一体化している。
「防ぐとは思いませんでしたけど、その程度では何もできません」
アインの言うとおりだけど、私としてはジェイクの変化が気になってしまう。
魔物の肉体を得たと言ったのは嘘ではなさそうで、ジェイク達に何が起きたのかがわからない。
そして――意識をジェイクに集中させることが、敵の狙いだった。
ローナの目の前に、突然黒く大きな犬型の魔物が現れる。
黒犬は私の元に向かって走り、攻撃を仕掛けようとしていた。
「――えっ?」
その巨大な黒犬な見た目は――冒険者ギルドの会議で聞いていた、災獣と同じだった。
どうやらローナの体内に宿っていたようだけど、聖女の力によるものなのかもしれない。
聖女の肉体から出てきた災獣は、私を狙っている。
ジェイクに意識を向けていた私は反応できなかったけど――災獣の攻撃を、私が受けることはなかった。
18
あなたにおすすめの小説
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····
藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」
……これは一体、どういう事でしょう?
いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。
ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全6話で完結になります。
好きにしろ、とおっしゃられたので好きにしました。
豆狸
恋愛
「この恥晒しめ! 俺はお前との婚約を破棄する! 理由はわかるな?」
「第一王子殿下、私と殿下の婚約は破棄出来ませんわ」
「確かに俺達の婚約は政略的なものだ。しかし俺は国王になる男だ。ほかの男と睦み合っているような女を妃には出来ぬ! そちらの有責なのだから侯爵家にも責任を取ってもらうぞ!」
【完結】この運命を受け入れましょうか
なか
恋愛
「君のようは妃は必要ない。ここで廃妃を宣言する」
自らの夫であるルーク陛下の言葉。
それに対して、ヴィオラ・カトレアは余裕に満ちた微笑みで答える。
「承知しました。受け入れましょう」
ヴィオラにはもう、ルークへの愛など残ってすらいない。
彼女が王妃として支えてきた献身の中で、平民生まれのリアという女性に入れ込んだルーク。
みっともなく、情けない彼に対して恋情など抱く事すら不快だ。
だが聖女の素養を持つリアを、ルークは寵愛する。
そして貴族達も、莫大な益を生み出す聖女を妃に仕立てるため……ヴィオラへと無実の罪を被せた。
あっけなく信じるルークに呆れつつも、ヴィオラに不安はなかった。
これからの顛末も、打開策も全て知っているからだ。
前世の記憶を持ち、ここが物語の世界だと知るヴィオラは……悲運な運命を受け入れて彼らに意趣返す。
ふりかかる不幸を全て覆して、幸せな人生を歩むため。
◇◇◇◇◇
設定は甘め。
不安のない、さっくり読める物語を目指してます。
良ければ読んでくだされば、嬉しいです。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる