平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました

天宮有

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第82話

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ラドン視点

 時間は、盗賊団がルーナを襲撃する前日まで遡る。

 今日は明日の予定を話すため、俺は街外れで大柄の男と会うことになっていた。

 ダビルと名乗った雇った盗賊団の団長から、ミレサは入学前はかなり危険な人物と知る。
 王子の俺が驚いている様子を見るのが楽しいようで、ダビルは様々なことを話していた。

 元々ダビルは副団長で、盗賊団の前団長がミレサだと聞く。
 そして俺を眺めて、ダビルは尋ねた。
 
「ラドン殿下は引き返せないところまで来たから、全て話してやった……これでも殿下は、ミレサ様が好きなのか?」

「ああ――それでも、ミレサが好きだ」

「そうか。それなら俺は、何も言わない」

 この時もしかしたら、ダビルは俺がミレサに利用されているだけだと話そうとしたのかもしれない。
 
 俺はダビルから、明日の行動を聞く。
 下校の際にルーナの馬車を襲撃して、命を奪うようだ。

「最後に確認しておく、ルーナはラドン殿下の元婚約者と聞いているが……本当にいいんだな?」

 明日になって俺が止めようとしたら困るからか、ダビルが確認してくる。
 俺はミレサの精神が不安定になっているのなら、元婚約者だとしてもルーナは消えるべきだと考えていた。

「ああ。ダビル達は、ルーナを排除して欲しい!」

 俺は宣言して、明日には全てが終わる。
 そう考えて――全てが終わるのは、俺達の方だった。
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