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第1章-出撃編-
勝利、束の間の安堵
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(なーんだ楽勝じゃん!これで防御型なの?新型スーツすごすぎだよ)
《肯定。本スーツは防御、持久型に分類されます。強力な防御性能と、高性能なエネルギー吸収機構を持ち、装着者の生存を実現します。一方、攻撃性能は従来スーツに比べて最大3倍程度に留まります。従来の攻撃特化型スーツと比較すると火力に劣る場合がありますので、強固な敵性体と単独遭遇した場合には撤退が推奨されます》
叶海はAIの解説を聞き流しながら、逃げ遅れた人を探し大通りまで移動していく。
(逃げ遅れはいない、か。あっ、あれゆーたが言ってたスクランブル発進した空自の戦闘機かな?)
低空で飛ぶ戦闘機を見つけ、遅れて空気を裂く轟音があたりに響く。
その数3機。
雄太がドクターKとして連絡したのだろう、戦闘機は爆撃などの攻撃はせずにあたりを旋回する。
叶海が怪人を倒しきったことを確認して、基地へと戻っていくのだろう。
(全然平気だったじゃない、ゆーたがあんなに心配するから変に緊張しちゃったわ)
雄太の心配は科学者、専門家らに共通する思考、全ての可能性が排除されない万が一ということは起こりえるので必ず安全とは断言できない、というような極端な“もしも”を想定したものだった。
普通は叶海のように楽観的に考えて、大丈夫なことがほとんどだ。
(まったくもう、直前にキスまでするから何事かと思っちゃったじゃない。まったく、まったく………………………あああぁぁぁぁぁぁぁ!!キスしてた!!わたしゆーたと、キ・ス!してたぁぁ!!)
戦闘が終わって安心したのか、突如数分前の出来事が脳裏にフラッシュバックし、悶絶する。
(なんでどうして!?いったいなんだったのあれ!!キスだよね、キスしちゃってたよね!!?軽く触れるくらいだったけど、夢じゃないよね…!!フレンチキスってやつ!?海外だったら挨拶代わりだって言うけれど、日本よ!わたし日本人よ!!キスはキスだよねぇ、あぁもうなんなの!この後どんな顔してあいつに会えばいいのよぉ……!!)
頭を抱えながら意味のない呻き声を漏らす叶海。
彼女がオーマイガーと言わんばかりに両手を広げ、空を見上げた瞬間それは起きた。
《警告!!強力なエネルギー波を検知!》
――ドゴーン!!
AIの警告と、少し離れたビルの屋上から放たれた光線が戦闘機の一機を撃ち落とすのはほぼ同時だった。
残った二機は急速旋回し、離脱を開始。
それと同時に、叶海は光線の発信源へと跳躍していた。
目的は残った二機の援護。
攻撃者に二発目を撃たさないための牽制だ。
駅前の20階以上あるビルの屋上。新型スーツの跳躍力に任せて、地表からそこまで一気に登り切る。
そこには、片手を挙げて戦闘機を狙う、一体の怪人がいた。耳が少し長いだけで他は人の姿と変わらない。筋肉隆々で、色黒な、ヤクザというか、俺様系のヤンキーのような怪人だ。見た目的には、カマセ感が強い、良く言って中ボスのような感じ。
なのに、その身体から放たれるプレッシャーが半端ではなかった。
雄太の、ドクターKの、専門家としての多大な心配。今回、結果としてはその心配が的中したことを、このときの叶海はまだ知らなかった。
《肯定。本スーツは防御、持久型に分類されます。強力な防御性能と、高性能なエネルギー吸収機構を持ち、装着者の生存を実現します。一方、攻撃性能は従来スーツに比べて最大3倍程度に留まります。従来の攻撃特化型スーツと比較すると火力に劣る場合がありますので、強固な敵性体と単独遭遇した場合には撤退が推奨されます》
叶海はAIの解説を聞き流しながら、逃げ遅れた人を探し大通りまで移動していく。
(逃げ遅れはいない、か。あっ、あれゆーたが言ってたスクランブル発進した空自の戦闘機かな?)
低空で飛ぶ戦闘機を見つけ、遅れて空気を裂く轟音があたりに響く。
その数3機。
雄太がドクターKとして連絡したのだろう、戦闘機は爆撃などの攻撃はせずにあたりを旋回する。
叶海が怪人を倒しきったことを確認して、基地へと戻っていくのだろう。
(全然平気だったじゃない、ゆーたがあんなに心配するから変に緊張しちゃったわ)
雄太の心配は科学者、専門家らに共通する思考、全ての可能性が排除されない万が一ということは起こりえるので必ず安全とは断言できない、というような極端な“もしも”を想定したものだった。
普通は叶海のように楽観的に考えて、大丈夫なことがほとんどだ。
(まったくもう、直前にキスまでするから何事かと思っちゃったじゃない。まったく、まったく………………………あああぁぁぁぁぁぁぁ!!キスしてた!!わたしゆーたと、キ・ス!してたぁぁ!!)
戦闘が終わって安心したのか、突如数分前の出来事が脳裏にフラッシュバックし、悶絶する。
(なんでどうして!?いったいなんだったのあれ!!キスだよね、キスしちゃってたよね!!?軽く触れるくらいだったけど、夢じゃないよね…!!フレンチキスってやつ!?海外だったら挨拶代わりだって言うけれど、日本よ!わたし日本人よ!!キスはキスだよねぇ、あぁもうなんなの!この後どんな顔してあいつに会えばいいのよぉ……!!)
頭を抱えながら意味のない呻き声を漏らす叶海。
彼女がオーマイガーと言わんばかりに両手を広げ、空を見上げた瞬間それは起きた。
《警告!!強力なエネルギー波を検知!》
――ドゴーン!!
AIの警告と、少し離れたビルの屋上から放たれた光線が戦闘機の一機を撃ち落とすのはほぼ同時だった。
残った二機は急速旋回し、離脱を開始。
それと同時に、叶海は光線の発信源へと跳躍していた。
目的は残った二機の援護。
攻撃者に二発目を撃たさないための牽制だ。
駅前の20階以上あるビルの屋上。新型スーツの跳躍力に任せて、地表からそこまで一気に登り切る。
そこには、片手を挙げて戦闘機を狙う、一体の怪人がいた。耳が少し長いだけで他は人の姿と変わらない。筋肉隆々で、色黒な、ヤクザというか、俺様系のヤンキーのような怪人だ。見た目的には、カマセ感が強い、良く言って中ボスのような感じ。
なのに、その身体から放たれるプレッシャーが半端ではなかった。
雄太の、ドクターKの、専門家としての多大な心配。今回、結果としてはその心配が的中したことを、このときの叶海はまだ知らなかった。
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