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2章
42-2
しおりを挟む酒屋からの帰り道、イーサンのゴツっとした手はそれ迄のどんな時よりも俺の手を強く握っていた。
段々と夜は深まり始めてはいるが、飲み屋の多いこの通りはまだ多くの観光客向けが行き来している。
そんな人々の中をイーサンは終始無言で――俺の手を引き続けた。
彼と歩幅の違う俺は、小走りで後を追う。
漸く追い付き、肩越しの彼の表情をチラッと見つめると――その顬には、ピクピクと青筋が立っていた。
「ねぇ、イーサン……もしかして怒って――」と、話し掛けた瞬間――繋いでいた手が強く引かれ、灯りのひとつも無い裏路地へと連れ込まれた。
ドンッとレンガの外壁に背中を押し付けられ、息付く暇なく俺の口は彼の吐息で塞がれる。
「……ッ、あ……まってイーサン、も、ちょっとで宿……」
「待てない」
じゅぷッと音を立て彼の熱い舌が俺の口内を舐め尽くす。
――すごい……俺の全部、喰べられてしまいそう。
大きな手で俺の両頬をがっちりと掴み、上顎、歯列、舌の裏側までねっとりと味わう彼の舌使いに、思わずゾクッと背筋が震える。
「ッ、は……イーサン、嫉妬したの?」
「――ッ」
漸く離れ俺が彼にそう問うと――暗い路地の中、月光に照らされた彼の顔が、ほんのり色付いた気がした。
眉間に皺を寄せ、バツが悪そうに目を泳がせる彼の様子に、何故か俺の鼓動がドクッと音を響かせる。
――イーサン、何だか可愛い。
俺様な彼の、滅多に見ることが出来ないそんな姿に、俺の身体の奥がキュンっと音を立てる。
「俺が好きなのは、イーサンだけなのに」
そう呟きながら、俺はその場にしゃがんで膝を付く。
冷たくて、ゴツッとした石畳の感触が、今は不思議と気にならない。
膝立ちのまま彼のズボンのチャックを下ろし……中から半分程猛った大きなソレを、黒い下着の中から取り出す。
「ッ、は……先程までは、宿まで待てとゴネていた癖に」
ねっとりと舌を何度も這わすと、欲棒はみるみるうちに大きくなる。
ビキッと筋が張り出し天に向けて勃ち上がったソレを、笑いボクロを携えた口許でゆっくりと咥える。
――俺、おかしくなったのかな。
溢れてしまいそうなソレを、必死に口内へと押し込む。もっと奥に――彼の熱棒で口の中をいっぱいにしたい、欲しくて堪らない。
――こんな状況でいきなりフェラ始めて……でも、イーサンの匂い、味、全部に、興奮する。止まらない。
「すき、好きだよ……イーサン」
上顎を使ってゴリッと先端を擦り顔を動かし、パンパンな口内でどうにか舌で裏筋に這わす。
すると喉奥のほろ苦い味を感じ――それが彼の身体の中で作られたモノだと分かると、喉を鳴らし夢中でそれを飲み込む。
「ふっ……随分と窮屈そうだな」
ソレを咥えたまま、もじっと下半身を動かしたのを、目敏い彼が見逃すはずも無い。
現に俺の下半身――その前側は、今すぐ熱を吐き出したいと言わんばかりに山を造り上げている。
「ッ……ぁ、ん……それは」
「なぁ、アオ。俺の咥えたまま、自分の扱いて魅せろよ」
「こ、こんなとこで……」
「変態っぽくて尚更イイだろ? ほら、前開けて、取り出せよ」
彼の言葉にまるで操られているかのように、俺はズボンの前を外し、中からプルンッと元気に汁を零す熱棒を取り出す。
迷わずソレを片手で握り、ぐちゅぐちゅと扱き始めた。
「ぁっ、ふァん……っ」
「良さそうだな。折角だからシャツも開けて、乳首も弄れよ」
「そんなの、人が来たら……」
「俺のを喉奥まで突っ込んでいれば、声は出ないだろ? そうしたら誰も来ない、こんな路地」
彼のを咥え、己のモノを扱きながら、空いた手で白いシャツの前を開ける。
そうすると、今スグにでも刺激を欲しがるピンク色の突起が、ヒヤッとする外気に触れた。
人差し指でソレにツンッと触れるのを見るや、イーサンは俺の頭を片手で掴み、容赦なく腰を突き出す。
喉の奥――その奥に彼の張り出した先端が潜り込むと、息苦しさで思わず目から涙が零れた。
「ッ……んぅ、かはっ……」
「手、止まってるぞ」
絞まる喉へゴンッゴンッと男根を捩じ込まれ、そんな荒い行為に興奮し、反応する己の性感帯を必死に指で刺激する。
「んっ、……ふっ、ふっは……」
勃ち上がった乳首をガリガリと爪で引っ掻き、もう先走りでグチャグチャな棒を必死に手で扱く。
万が一、誰かが来たら……俺は男のをしゃぶりながら自慰してる変態って思われる。
そう思うと、何故かピュッピュッと先端から液体が勢い良く飛ぶ。
――あれ、どうして今……それも悪くないって思った俺。しっかりしろ、俺。
「ん、……気持ちいいな、アオ?」
相も変わらず強い腰使いで、俺の喉を犯し続ける彼は、極上とも言える甘い声でそう呟いた。
時々「ん、ッ……」と何かを押し殺すような息遣いが耳に入ると――それだけで尻穴がキュッと絞まる。
――イーサン、俺のナカに入ってる時みたいな声出してる。喉突かれるの気持ちいいけど、お腹の奥も突いて欲しい……狭い奥の穴こじ開けて、内臓犯してほしい。
「はっ、ふ……んッんんッ……!!」
「乳首そんなに摘んで引っ張って、相変わらず痛いのが好きか?」
「ぁん、んッ……ふ……んぐっ、ぅぐ」
痛い程に胎内を犯されたい欲からか……気づいたら真っ赤に充血する乳首を、2本の指で伸びる程に摘み上げていた。
ソレをグリグリと指で捏ねれば、堪らずビクビクッと腰が揺れる。
「まぁお前、いつも噛んで咀嚼すると直ぐイクもんな」
それ迄、頭を掴んでいた彼の長い指が、パンパンに膨らんだ俺の頬を撫でる。
つうッと指の這う感触だけで――俺の下腹部はもう限界寸前、あと数回擦れば達してしまいそうな程に膨れていた。
――噛まれたい、舐められたい……乳首だけじゃなくて、身体全部……アレの先っぽも、袋も、お尻もその穴も、爪先まで全部――
彼のザラザラした舌や、ガリッと噛む歯の感触を思い出し、ブワッと全身に火傷しそうな位の熱が走る。
「んーッ!! ……は、ふ……んっふっ」
「イキそう? アオ、そんな顔して……精液以外も出そうだな」
コクコクと必死に頷くと、彼の手が再び俺の頭を掴み、段々と腰を動かす速度が上がる。
それに合わせ、全てを吐き出す為に俺の手も強く動く。
「は、ふ、ッ……」
「ふっ……俺も出すぞ。喉の奥に注いでやるから、お前も全部ぶち撒けろよ、アオ」
そう言って彼は、喉の奥を思い切り突き上げる。
「んーーッッ!! んっんッ……――ッッ!!」
悲鳴にも似た声を上げながら、ドクドクと流れ込む熱い液体を喉を鳴らして体内へと取り込む。
同時に、真っ赤に腫れた乳首を思い切り抓り、竿を擦ると、先端からプシャァァッと音を立て、体液が宙を舞う。
「イク顔可愛いな、アオ。ちゃんと出せたか? 見せろ」
「は、はふ……やだ、見ない、で……」
まだ荒い息の彼は、ズプッと俺の口内から熱いソレを抜き取るとその場にしゃがみ、俺の股間、腹、両足、そして液だまりが出来た地面を、舐めるように見つめる。
「漏らすの癖になったな。いい子だ」
余韻でピクピクと震える先端に彼は指を這わし、ショワッと垂れ続ける液を掬い、そのまま自分の口へと運んだ。
「やだ、恥ずかしい……てかいつかホントの漏らしそうで怖い……」
――ついポロッと零れた本音を、彼が聞き漏らす筈もなく。
「いいな……それ。今度俺ので突きながら粗相、してみるか」
「絶対イヤだ」
ニヤァッと悪魔みたいに顔を歪めたイーサンに、俺は大きく首を横に振り「無理無理」と拒否を示す。
――ここできっちり拒否しておかないと……イーサンはやりかねない本気で。流石にそんなプレイは俺の沽券に関わる。出来るはずない。
「毎朝用足しに連れてってやってんだから、変わらないだろ今更」
「わーッッ!! こ、声に出して言わないでよ」
ちょっっとぉ!! 確かにここ裏路地で人気はないけどッ……俺の秘密、堂々とバラさないでよぉ……
「お前が零さない様に、何時も俺が掴んで……」
そう、朝弱い俺はこの国に来て――イーサンとベッタリなのをいい事に、そんな甘えた生活を送っていたのだ。
「……もう、明日から絶対しないッ!!」
フイッと顔を背ける俺の身体を、イーサンはギュッと抱き締める。
「俺の楽しみ奪うなよ……可愛いな」
愛おしくて仕方ない――そんな慈しむような優しいキスが顔中に送られると、堪らずキュンっと心が揺れる。
「……ねぇ、イーサン。好きだよ、俺にはイーサンだけだから、信じてよ」
綺麗な瞳をじっと見つめそう告げると、それ迄、厭らしく歪んでいた口許が見蕩れる程に綺麗な弧を描く。
「当然だ。お前は俺だけ見てればいいんだ、アオ」
彼の優しい笑顔に堪らず心が熱くなり――俺はいま1度、大きな身体をギュッと抱き締めた。
――
「早く帰って、もっともっとお前を愛してやらないとな。疼いて仕方ないだろ?」
「ば、ばか! 何でそんなこと言うの」
じゃれ合いながら衣服を整え、しっかり手を繋いだまま街灯の灯る通りへと出る。
もう間もなく宿屋だと云う場所で俺たちを待ち構えていたのは――
ローブを被り光の無い目でこちらを見つめる、人間たちの群れだった。
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