アルケディア・オンライン ~のんびりしたいけど好奇心が勝ってしまうのです~

志位斗 茂家波

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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~

ver.5.1-57 理解してもできなくても

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…元恋人、今ストーカー…いや、ストーカーの範疇を超えた、恐ろしい相手。
 そんなのに追跡される中三病さんはどこか哀れに思えるだろう。

 だがしかし、それをどうにかできる力というのは、残念ながら僕らにあるとは言えない。

「でも、目には目を歯には歯をというから…やばすぎるようなストーカーには、それを超えるようなストーカーを探してぶつけるべきなのだろうか」
「それはそれで最悪のものになっているよね」

 毒を以て毒を制すともあるが、簡単にこの猛毒が制せるとは思えない。
 そもそも、中三病さんをきっかけにして目覚め、何度警察に逮捕されても監獄に収監されても、諦め悪く付きまといまくっている時点で、相当なものなのだろう。

 人の欲望のすさまじさというのは、あの欲望戦隊で十分理解させられているからなぁ…変態神の変態度もヤバかったとは思うが、純粋な人のものとしてはアレのほうが凌駕…ん?

「あ、そっか。ある意味変態のストーカーだから、変態には変態をの理屈で、欲望戦隊とぶつければ良いのか」
「妙案だけど、その手があったかも」
「変態に変態を…か。それ、変な相乗効果乗ったら余計に悪化しそうな気がしなくもないが…」

 その可能性は無きにしも非ず。
 けれども、その手が今、効果的に行える方法なのかもしれない。

 指針が決まればさっそく、変態戦隊に連絡を取ってみて…


「…よく考えたら、連絡先マッチョンしかないから、先にこっちに相談してからのほうが良いか」
「え?いつのまに持っているの?」
「彼が唯一のストッパーだからね…有事の事態に備えて、一応連絡できるようにしておいたんだよ」

 本来、こういう連絡を取り合う方法は、フレンド登録をしたプレイヤー同士に限られており、テイムモンスターだけを対処に連絡を取る方法はない。
 でも、特例というべきか、各所に色々と謝り倒してきた実績があるせいなのか、実はマッチョンには特殊なスキルが備わっていた。

 それが、『全力土下座専用回線』という名のスキル。
 使用するとプレイヤー同士の通信と同じような効果を得ることが可能になり、秘密裏にメールのやり取りを行うことが出来るのだとか。

 ただし悪用できないようにはなっているようだが…あのメンツの中で、最も優れた常識人兼苦労人の彼はそんなことをするはずもない。

 こういう時に役立つように、事前に被害が広がらぬように、過去に遭遇した相手と連絡先を密かに交換し合っているのである。

 そして僕らも例にもれず、過去何度もやらかしに巻き添えを喰らったことがあるので、しっかりと連絡先を交換済みであり、マッチョン経由で確認しておく。

…うかつなやり取りだと、後が怖いからね。いまだにアティとマッチョン意外にあのメンツの中でバレていないけど、黒き女神である事実が変態共に知られたらロクデモナイことになりかねない。
 なので、こうやって万が一に備えての連絡手段を確保しておくことで、事故を防ぐ目的もある。


 なお、先日の変態神騒動の時にマッチョンからこのスキルを使用した連絡がなかった理由に関しては、最初のほうでダウンさせられており、出来なかったと話を聞いていたりする。





 そんなことはさておき、マッチョン経由で連絡を行い、欲望戦隊を利用してストーカーを撃退する作戦を練り始める。
 幸い、マッチョンのほうは中三病さんの境遇に同じような苦労人仲間としてのシンパシーを感じていたようで、快く協力してくれるという回答を得ることが出来た。

【全力で、手伝わせていただきます、ブモ】
「いいのか、それで?自分の主たちを利用しまくることになるけど…」
【ええ、問題ないです。そう、普段のあれやこれやとんでもないことをしでかしまくる主たちの変態性を利用して、人を救えるのであれば…救いようのない変態性が人を救える可能性を持つのであれば、惜しみなく、協力いたしましょう、ブモ】


 そこまで言わせるほどのモノなのか、変態戦隊…まぁ、利用できない可能性のあったその変態性が、まさかこんな形で人助けに利用できそうならば、使わない手が無いだろう。
 
 色々とやれることを集め、僕らは動き出すのであった…

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