拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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いざ、魔法屋へ……

#15 試乗テストデス

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SIDEシアン

「‥‥‥ワゼ、馬車の動力というか、馬と御者の両方を解決する策があると言ったから、任せちゃったよね?」
「ええ、任されましたので、見事にこなしましタ」
「だけどさ…‥‥どこの世界に馬じゃなくてフェンリルを馬車に使うのがいるんだよ!!というか、これじゃあ『馬』車じゃないじゃん!!どっちかと言えば『狼』車だよ!!」
【それ以前に神獣様を馬代わりにするってどういうことですかぁぁぁぁぁ!!】

 馬車が完成してから数日後、ようやくその初試乗の準備ができたと聞き、向かって見れば…‥‥馬車の馬の牽引部分に、フェンリル(夫)がつながれてました。

 何処の世界に神獣と言われているらしいモンスターを牽引に利用するんだよ‥‥‥‥あ、ここに居たか。


【そうだろう、そうだろう!!我よりも馬とかの方が絶対に良いと反論してくれ!!】

 フェンリル(夫)、全身つるつる状態から、ちょっと芝生のように生えてきた体で、必死になってそう訴えかけてきた。

「ですが、馬よりは早いことは確実デス」
「いやまぁ、そうかもしれないが‥‥‥」
「自ら考えて動けますし、うまい感じに役立ちますヨ」
「う~ん、それなら悪くはないかも?」

「それに、フェンリル(夫)が使えないのであれば、ハクロさんに引いてもらうという手がありマス」
【どうぞ神獣様に引かせてあげてください】

【お前ら速攻で手のひら返していないかなぁ!?】


 フェンリル(夫)がツッコミを入れたが、僕らは何も言えなかった。

 うん、こういう時のワゼに反論しようとしても、絶対に勝てないやつだ。

【大体我を馬代わりにするとはどういう了見だ!!この我は神獣でもあり】
「またバリカンで削ぎマス?いえ、もしくは奥方から頂きました対神獣用の鞭を振るわせていただきましょうカ?」
【‥‥‥喜ンデヤラセテイタダキマス】

 不満そうに棒読みながらも、フェンリル(夫)は速攻でワゼに従った。

 仮にも神獣と言われるらしいけれども…‥‥威厳なさすぎないかな?というか、神獣用の鞭って……いつ手に入れたんだろうか。あ、あの奥さんからもらったの?

 というか、確かフェンリル(妻)の祖父とやらの下へ鍛えあげるために行かされていたらしいが、全く変わっていないような…‥‥無駄だったのかな?

 とにもかくにも、これ以上この話題でどうこう言ってもどうしようもなさそうである。



 何にせよ、気を取り直して馬車の試乗テストを行うことにした。

 フェンリル(夫)に馬車を接続し、しっかりと固定されているか確認した後、僕とワゼは馬車に乗った。

 生憎、ハクロが来る前に設計した馬車なので彼女が乗ることはできず、今回はお留守番である。


「さてと、目指す目的としてはそうですね…‥‥とりあえず、お昼まで適当に走ってみて、何処かの都市につくまでという風でいいでしょウ。最初から具体的な場所を示そうにも、わかりませんからネ」
【適当にとは…‥‥まぁ、要は走り続ければいのだろう?】
「そういうことデス。ご主人様、念のためにシートベルトの着用もしておいてくだサイ」
「シートベルト……ああ、これか」

 車ではないが、一応馬車の中にシートベルトがあった。

 多分、何かあって急停止した時に備えての物だろうけれども、なかなか良く出来た造り……あ、これハクロの糸を使ってないか?白いし、ワゼのメイド服の布とは感触違うもんね。



「それじゃあハクロ、そっちは留守番を頼むね」
【了解しました。ですが、一つ良いでしょうか?】
「ん?」
【その、神獣様の馬車ってすごく目立つのではないでしょうかね?】

……言われてみれば、確かにその通りである。

「あ、大丈夫デス。馬車ギミックに幻術化というものを付けましたので、周囲から見れば馬にしか見えないように細工してありマス」
「お、既に対策済みだったのか」

 流石ワゼと言うか、こういうところは用意周到である。


 とにもかくにも、いざ、馬車を発進させる時だ。


「それじゃ、ワゼ。動かしてくれ」
「ええ、では、フェンリル(夫)さん、加減しつつ速度を出してください」
【はいはい、わかりましたよっと…‥‥それじゃ、行くぞ!!】


ウォォォォォォォォォォン!!

……遠吠えを上げ、フェンリル(夫)が駆けだし、馬車が動き始める。

 その速度はすぐに、周囲の景色が滝のように勢いよく流れるように見えるほど、一気に出るのであった…‥‥


「って、なんかすごいGがかかるんだけど!?」
「あ、これは流石に計算忘れてましタ。ご主人様の肉体的には耐えられるはずですが…‥‥ちょっと速度を落とさせマス」

びしぃぃぃん!!
【いでぇぇぇぇぇぇ!!】

 ワゼが何やら座席のスイッチを押すと、ひっぱたく音が聞こえた。

……鞭がセットしてあって、叩くようになっているのだろうか。

 とにもかくにも、馬車は先へと一気に進んでいくのであった‥‥‥



―――――――――――――――――――――
SIDE???


……その人物は瞑想していた。

 依頼された、予言を起こすために、その予言が自分の中に下るまで。


 
 そして、その予言がついに下り、その人物はその部屋から出た。

「‥‥‥予言を言おう」

 その言葉に、部屋の前に待っていた護衛達が慌てて連絡しに行き、主要人物たちを呼び集める。

 そしてその人物は、皆が集まると、自身に下った予言をその場に告げた。



……その言葉を聞き、ある者は驚愕の表情を浮かべ、またある者は異なる表情を見せていく。

 だが、その予言による衝撃は皆同様であり、その信憑性は極めて高かった。


 予言を終え、各自がその予言にどう対応するのか話し合う間にその人物はその場を離れ、次の予言を必要とする時まで、自分の空間に引き籠り始めるのであった…‥‥‥
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