17 / 459
いざ、魔法屋へ……
#15 試乗テストデス
しおりを挟む
SIDEシアン
「‥‥‥ワゼ、馬車の動力というか、馬と御者の両方を解決する策があると言ったから、任せちゃったよね?」
「ええ、任されましたので、見事にこなしましタ」
「だけどさ…‥‥どこの世界に馬じゃなくてフェンリルを馬車に使うのがいるんだよ!!というか、これじゃあ『馬』車じゃないじゃん!!どっちかと言えば『狼』車だよ!!」
【それ以前に神獣様を馬代わりにするってどういうことですかぁぁぁぁぁ!!】
馬車が完成してから数日後、ようやくその初試乗の準備ができたと聞き、向かって見れば…‥‥馬車の馬の牽引部分に、フェンリル(夫)がつながれてました。
何処の世界に神獣と言われているらしいモンスターを牽引に利用するんだよ‥‥‥‥あ、ここに居たか。
【そうだろう、そうだろう!!我よりも馬とかの方が絶対に良いと反論してくれ!!】
フェンリル(夫)、全身つるつる状態から、ちょっと芝生のように生えてきた体で、必死になってそう訴えかけてきた。
「ですが、馬よりは早いことは確実デス」
「いやまぁ、そうかもしれないが‥‥‥」
「自ら考えて動けますし、うまい感じに役立ちますヨ」
「う~ん、それなら悪くはないかも?」
「それに、フェンリル(夫)が使えないのであれば、ハクロさんに引いてもらうという手がありマス」
【どうぞ神獣様に引かせてあげてください】
【お前ら速攻で手のひら返していないかなぁ!?】
フェンリル(夫)がツッコミを入れたが、僕らは何も言えなかった。
うん、こういう時のワゼに反論しようとしても、絶対に勝てないやつだ。
【大体我を馬代わりにするとはどういう了見だ!!この我は神獣でもあり】
「またバリカンで削ぎマス?いえ、もしくは奥方から頂きました対神獣用の鞭を振るわせていただきましょうカ?」
【‥‥‥喜ンデヤラセテイタダキマス】
不満そうに棒読みながらも、フェンリル(夫)は速攻でワゼに従った。
仮にも神獣と言われるらしいけれども…‥‥威厳なさすぎないかな?というか、神獣用の鞭って……いつ手に入れたんだろうか。あ、あの奥さんからもらったの?
というか、確かフェンリル(妻)の祖父とやらの下へ鍛えあげるために行かされていたらしいが、全く変わっていないような…‥‥無駄だったのかな?
とにもかくにも、これ以上この話題でどうこう言ってもどうしようもなさそうである。
何にせよ、気を取り直して馬車の試乗テストを行うことにした。
フェンリル(夫)に馬車を接続し、しっかりと固定されているか確認した後、僕とワゼは馬車に乗った。
生憎、ハクロが来る前に設計した馬車なので彼女が乗ることはできず、今回はお留守番である。
「さてと、目指す目的としてはそうですね…‥‥とりあえず、お昼まで適当に走ってみて、何処かの都市につくまでという風でいいでしょウ。最初から具体的な場所を示そうにも、わかりませんからネ」
【適当にとは…‥‥まぁ、要は走り続ければいのだろう?】
「そういうことデス。ご主人様、念のためにシートベルトの着用もしておいてくだサイ」
「シートベルト……ああ、これか」
車ではないが、一応馬車の中にシートベルトがあった。
多分、何かあって急停止した時に備えての物だろうけれども、なかなか良く出来た造り……あ、これハクロの糸を使ってないか?白いし、ワゼのメイド服の布とは感触違うもんね。
「それじゃあハクロ、そっちは留守番を頼むね」
【了解しました。ですが、一つ良いでしょうか?】
「ん?」
【その、神獣様の馬車ってすごく目立つのではないでしょうかね?】
……言われてみれば、確かにその通りである。
「あ、大丈夫デス。馬車ギミックに幻術化というものを付けましたので、周囲から見れば馬にしか見えないように細工してありマス」
「お、既に対策済みだったのか」
流石ワゼと言うか、こういうところは用意周到である。
とにもかくにも、いざ、馬車を発進させる時だ。
「それじゃ、ワゼ。動かしてくれ」
「ええ、では、フェンリル(夫)さん、加減しつつ速度を出してください」
【はいはい、わかりましたよっと…‥‥それじゃ、行くぞ!!】
ウォォォォォォォォォォン!!
……遠吠えを上げ、フェンリル(夫)が駆けだし、馬車が動き始める。
その速度はすぐに、周囲の景色が滝のように勢いよく流れるように見えるほど、一気に出るのであった…‥‥
「って、なんかすごいGがかかるんだけど!?」
「あ、これは流石に計算忘れてましタ。ご主人様の肉体的には耐えられるはずですが…‥‥ちょっと速度を落とさせマス」
びしぃぃぃん!!
【いでぇぇぇぇぇぇ!!】
ワゼが何やら座席のスイッチを押すと、ひっぱたく音が聞こえた。
……鞭がセットしてあって、叩くようになっているのだろうか。
とにもかくにも、馬車は先へと一気に進んでいくのであった‥‥‥
―――――――――――――――――――――
SIDE???
……その人物は瞑想していた。
依頼された、予言を起こすために、その予言が自分の中に下るまで。
そして、その予言がついに下り、その人物はその部屋から出た。
「‥‥‥予言を言おう」
その言葉に、部屋の前に待っていた護衛達が慌てて連絡しに行き、主要人物たちを呼び集める。
そしてその人物は、皆が集まると、自身に下った予言をその場に告げた。
……その言葉を聞き、ある者は驚愕の表情を浮かべ、またある者は異なる表情を見せていく。
だが、その予言による衝撃は皆同様であり、その信憑性は極めて高かった。
予言を終え、各自がその予言にどう対応するのか話し合う間にその人物はその場を離れ、次の予言を必要とする時まで、自分の空間に引き籠り始めるのであった…‥‥‥
「‥‥‥ワゼ、馬車の動力というか、馬と御者の両方を解決する策があると言ったから、任せちゃったよね?」
「ええ、任されましたので、見事にこなしましタ」
「だけどさ…‥‥どこの世界に馬じゃなくてフェンリルを馬車に使うのがいるんだよ!!というか、これじゃあ『馬』車じゃないじゃん!!どっちかと言えば『狼』車だよ!!」
【それ以前に神獣様を馬代わりにするってどういうことですかぁぁぁぁぁ!!】
馬車が完成してから数日後、ようやくその初試乗の準備ができたと聞き、向かって見れば…‥‥馬車の馬の牽引部分に、フェンリル(夫)がつながれてました。
何処の世界に神獣と言われているらしいモンスターを牽引に利用するんだよ‥‥‥‥あ、ここに居たか。
【そうだろう、そうだろう!!我よりも馬とかの方が絶対に良いと反論してくれ!!】
フェンリル(夫)、全身つるつる状態から、ちょっと芝生のように生えてきた体で、必死になってそう訴えかけてきた。
「ですが、馬よりは早いことは確実デス」
「いやまぁ、そうかもしれないが‥‥‥」
「自ら考えて動けますし、うまい感じに役立ちますヨ」
「う~ん、それなら悪くはないかも?」
「それに、フェンリル(夫)が使えないのであれば、ハクロさんに引いてもらうという手がありマス」
【どうぞ神獣様に引かせてあげてください】
【お前ら速攻で手のひら返していないかなぁ!?】
フェンリル(夫)がツッコミを入れたが、僕らは何も言えなかった。
うん、こういう時のワゼに反論しようとしても、絶対に勝てないやつだ。
【大体我を馬代わりにするとはどういう了見だ!!この我は神獣でもあり】
「またバリカンで削ぎマス?いえ、もしくは奥方から頂きました対神獣用の鞭を振るわせていただきましょうカ?」
【‥‥‥喜ンデヤラセテイタダキマス】
不満そうに棒読みながらも、フェンリル(夫)は速攻でワゼに従った。
仮にも神獣と言われるらしいけれども…‥‥威厳なさすぎないかな?というか、神獣用の鞭って……いつ手に入れたんだろうか。あ、あの奥さんからもらったの?
というか、確かフェンリル(妻)の祖父とやらの下へ鍛えあげるために行かされていたらしいが、全く変わっていないような…‥‥無駄だったのかな?
とにもかくにも、これ以上この話題でどうこう言ってもどうしようもなさそうである。
何にせよ、気を取り直して馬車の試乗テストを行うことにした。
フェンリル(夫)に馬車を接続し、しっかりと固定されているか確認した後、僕とワゼは馬車に乗った。
生憎、ハクロが来る前に設計した馬車なので彼女が乗ることはできず、今回はお留守番である。
「さてと、目指す目的としてはそうですね…‥‥とりあえず、お昼まで適当に走ってみて、何処かの都市につくまでという風でいいでしょウ。最初から具体的な場所を示そうにも、わかりませんからネ」
【適当にとは…‥‥まぁ、要は走り続ければいのだろう?】
「そういうことデス。ご主人様、念のためにシートベルトの着用もしておいてくだサイ」
「シートベルト……ああ、これか」
車ではないが、一応馬車の中にシートベルトがあった。
多分、何かあって急停止した時に備えての物だろうけれども、なかなか良く出来た造り……あ、これハクロの糸を使ってないか?白いし、ワゼのメイド服の布とは感触違うもんね。
「それじゃあハクロ、そっちは留守番を頼むね」
【了解しました。ですが、一つ良いでしょうか?】
「ん?」
【その、神獣様の馬車ってすごく目立つのではないでしょうかね?】
……言われてみれば、確かにその通りである。
「あ、大丈夫デス。馬車ギミックに幻術化というものを付けましたので、周囲から見れば馬にしか見えないように細工してありマス」
「お、既に対策済みだったのか」
流石ワゼと言うか、こういうところは用意周到である。
とにもかくにも、いざ、馬車を発進させる時だ。
「それじゃ、ワゼ。動かしてくれ」
「ええ、では、フェンリル(夫)さん、加減しつつ速度を出してください」
【はいはい、わかりましたよっと…‥‥それじゃ、行くぞ!!】
ウォォォォォォォォォォン!!
……遠吠えを上げ、フェンリル(夫)が駆けだし、馬車が動き始める。
その速度はすぐに、周囲の景色が滝のように勢いよく流れるように見えるほど、一気に出るのであった…‥‥
「って、なんかすごいGがかかるんだけど!?」
「あ、これは流石に計算忘れてましタ。ご主人様の肉体的には耐えられるはずですが…‥‥ちょっと速度を落とさせマス」
びしぃぃぃん!!
【いでぇぇぇぇぇぇ!!】
ワゼが何やら座席のスイッチを押すと、ひっぱたく音が聞こえた。
……鞭がセットしてあって、叩くようになっているのだろうか。
とにもかくにも、馬車は先へと一気に進んでいくのであった‥‥‥
―――――――――――――――――――――
SIDE???
……その人物は瞑想していた。
依頼された、予言を起こすために、その予言が自分の中に下るまで。
そして、その予言がついに下り、その人物はその部屋から出た。
「‥‥‥予言を言おう」
その言葉に、部屋の前に待っていた護衛達が慌てて連絡しに行き、主要人物たちを呼び集める。
そしてその人物は、皆が集まると、自身に下った予言をその場に告げた。
……その言葉を聞き、ある者は驚愕の表情を浮かべ、またある者は異なる表情を見せていく。
だが、その予言による衝撃は皆同様であり、その信憑性は極めて高かった。
予言を終え、各自がその予言にどう対応するのか話し合う間にその人物はその場を離れ、次の予言を必要とする時まで、自分の空間に引き籠り始めるのであった…‥‥‥
33
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる