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その素質の片鱗
#94 そのころこちらではデス
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SIDE第2王女ミスティア
ボラーン王国の第2王女であるミスティアは、本日はボラーン王国の港町の方へ訪れていた。
理由としては、港町を収める領主に面会を取っており、今の貿易状況などの話を聞き、改善案などが無いか議論するためである。
この港の領主は善政をきちんと敷いており、発展するためであれば様々な事を取り入れるそうで、割とミスティアとも話が合いやすいというのもあるのだ。
また、この港町では活発に人が行きかうので、他国の人々が出入りしやすい。
ゆえに、その分混じってバレないように暗殺者なども来るはずなのだが…‥‥
「フ~♪フフフ♪」
「よしよし、全員無事に捕縛したのね、偉いわ」
「フ♪」
その暗殺者など不審者一同は今、彼女の目の前に山のように積み上げられ、衛兵たちへ引き渡されていた。
この不審人物共を捕縛した、現在ミスティアの護衛になっているミニワゼシスターズの一体、フィーアはミスティアに褒めてもらいながら撫でてもらい、ご機嫌そうな声をもらす。
メイド服を着た人形のような小さな少女、この子にこれだけの不審人物共がやられたのかと信じがたいが、事実なのでしょうがない。
むしろ、守るべき王族の者を自分たちのほうが守り切れていなかったことに、話を聞いていた衛兵たちは遠い目をしながらも、自分の作業を行っていた。
「しかし‥‥‥久しぶりに大量にとったところを見ると、ここでならば大丈夫と考えた者がいたのかしら?」
引き渡されていく者たちを見て、ミスティアはそうつぶやいた。
……以前起きた都市アルバスでの防衛戦……いや、どちらかと言えば蹂躙劇。
あの戦闘時に敵兵たちを完膚なきまでに叩きのめした戦力、シアンたちとミスティアは面識をその時に持ち、その戦力を危険視しつつも重要視している王国によって、ミスティアはシアンたちとの交渉役に任命された。
また万が一の戦闘時があった際に、国のためになるようにと言う交渉役のような者ではあるが、その役目は重要と言う認識がある。
王位継承権は現在低いのだが、この件に関して言えば向上する可能性がある。
となれば、他の王子・王女が王位につける可能性が無くなると考えた、それぞれに付こうとしている貴族たちにとっては良い事ではないので、暗殺者を仕向けてきたりするのだ。
まぁ、肝心の王子・王女たちは王位継承権を気にしないようだが、その周囲の者が気にしてしまい、彼らによる争いが激化してしまい、結果として巻き込まれてしまうのだ。
何にしてもそんな面倒事は避けたいので、シアンたちと交渉してフィーアを護衛にしてもらったのだが、案の定暗殺者が出て、フィーアの手によって一気に捕縛されていくようにあったのであった。
そしてここ最近は、諦めていたのかと思いきや、どうもまだ狙われていたようである。
「まったくもう……証拠などもどんどん集まってきてしまうし、さっさと処分したいですわね」
「フ」
ミスティアの言葉に、フィーアも頷くが、政治と言う者は難しく、そう言う不遜な輩に限って色々と地位を確保しているのだ。
そのため、すぐにすべてを潰す機会が中々なく、もどかしくも思えていた……その時で有った。
「フ?」
突然、フィーアが何かに気が付いたように別の方向へ目を向ける。
「ん?どうしたのかしら、フィーア」
「フー……フフ?」
「‥‥‥高エネルギー反応?発信源は沿岸部の町中……って」
次の瞬間、上空を何かが通過した。
ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!
「っ!?」
物凄い勢いで通過していくのは、巨大な光の流れ。
いや、違う…‥‥ただの光線ではなく、魔法によるものであるとミスティアの勘が告げた。
それからすぐに、その本流は消え失せたが‥‥‥音の大きさと派手さに、気が付いた人たちが見上げ、ざわめく。
「…‥‥今のは何かしら?」
「‥‥‥フー」
「ご主人様そのものの魔力反応?‥‥え?ってことはあれは‥‥‥魔法屋のシアンさんの魔法かしら」
フィーアのその言葉に、ミスティアは驚愕する。
どのような目的で放たれ、使用されたのかはまだ分からない。
だがしかし、一つだけ言えるとすれば‥‥‥放置するだけで、非常に面倒な事になる。
「‥‥‥方角的に、おそらくはボラーン海岸沿岸部の町ですわね。流石に町中であのようなものを使うとは考えにくいですが…‥‥フィーア、正確な位置は分かるかしら?」
「フ?フー!!」
「位置の逆探知は可能ってことね。それなら都合がいいわ、案内して」
「フ!」
とりあえず、今できることはこの魔法が何によって使用されたのか聞きだすために、シアンの元へ向かうことである。
本日訪れた目的である議論はまたの機会にとして領主に軽く説明する手紙を送り届け、彼女達は馬車を動かす。
絶対にでかい面倒ごとの予感がしつつも、ミスティアはフィーアの案内の元、シアンたちの元へ向かう。
…‥‥それから1時間ほど経過し、町が見えてきたところで、彼女達は驚愕した。
ボラーン王国沿岸部、そこにある町の中に巨大なイカのような化物が鎮座していることを。
その胴体には、内部から貫かれたらしい大穴が開いており、人々が縄梯子をかけるなどして、内部の人達を救出している作業中であったことを。
何があったのか色々と調べたいが、ひとまずはこの大穴の元凶らしいシアンの姿を探し、救出作業の中に混じっているところを見つけ、彼女達は話を聞くのであった‥‥‥‥。
「って、あれフェンリルですわよね?神獣でもあるはずなのに、なぜ大道芸のような動きをしているのかしら?」
「いやまぁ、あれは救助された子供たちを元気づけようと、意外にもポチが役目を買ってさ…‥‥」
ボラーン王国の第2王女であるミスティアは、本日はボラーン王国の港町の方へ訪れていた。
理由としては、港町を収める領主に面会を取っており、今の貿易状況などの話を聞き、改善案などが無いか議論するためである。
この港の領主は善政をきちんと敷いており、発展するためであれば様々な事を取り入れるそうで、割とミスティアとも話が合いやすいというのもあるのだ。
また、この港町では活発に人が行きかうので、他国の人々が出入りしやすい。
ゆえに、その分混じってバレないように暗殺者なども来るはずなのだが…‥‥
「フ~♪フフフ♪」
「よしよし、全員無事に捕縛したのね、偉いわ」
「フ♪」
その暗殺者など不審者一同は今、彼女の目の前に山のように積み上げられ、衛兵たちへ引き渡されていた。
この不審人物共を捕縛した、現在ミスティアの護衛になっているミニワゼシスターズの一体、フィーアはミスティアに褒めてもらいながら撫でてもらい、ご機嫌そうな声をもらす。
メイド服を着た人形のような小さな少女、この子にこれだけの不審人物共がやられたのかと信じがたいが、事実なのでしょうがない。
むしろ、守るべき王族の者を自分たちのほうが守り切れていなかったことに、話を聞いていた衛兵たちは遠い目をしながらも、自分の作業を行っていた。
「しかし‥‥‥久しぶりに大量にとったところを見ると、ここでならば大丈夫と考えた者がいたのかしら?」
引き渡されていく者たちを見て、ミスティアはそうつぶやいた。
……以前起きた都市アルバスでの防衛戦……いや、どちらかと言えば蹂躙劇。
あの戦闘時に敵兵たちを完膚なきまでに叩きのめした戦力、シアンたちとミスティアは面識をその時に持ち、その戦力を危険視しつつも重要視している王国によって、ミスティアはシアンたちとの交渉役に任命された。
また万が一の戦闘時があった際に、国のためになるようにと言う交渉役のような者ではあるが、その役目は重要と言う認識がある。
王位継承権は現在低いのだが、この件に関して言えば向上する可能性がある。
となれば、他の王子・王女が王位につける可能性が無くなると考えた、それぞれに付こうとしている貴族たちにとっては良い事ではないので、暗殺者を仕向けてきたりするのだ。
まぁ、肝心の王子・王女たちは王位継承権を気にしないようだが、その周囲の者が気にしてしまい、彼らによる争いが激化してしまい、結果として巻き込まれてしまうのだ。
何にしてもそんな面倒事は避けたいので、シアンたちと交渉してフィーアを護衛にしてもらったのだが、案の定暗殺者が出て、フィーアの手によって一気に捕縛されていくようにあったのであった。
そしてここ最近は、諦めていたのかと思いきや、どうもまだ狙われていたようである。
「まったくもう……証拠などもどんどん集まってきてしまうし、さっさと処分したいですわね」
「フ」
ミスティアの言葉に、フィーアも頷くが、政治と言う者は難しく、そう言う不遜な輩に限って色々と地位を確保しているのだ。
そのため、すぐにすべてを潰す機会が中々なく、もどかしくも思えていた……その時で有った。
「フ?」
突然、フィーアが何かに気が付いたように別の方向へ目を向ける。
「ん?どうしたのかしら、フィーア」
「フー……フフ?」
「‥‥‥高エネルギー反応?発信源は沿岸部の町中……って」
次の瞬間、上空を何かが通過した。
ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!
「っ!?」
物凄い勢いで通過していくのは、巨大な光の流れ。
いや、違う…‥‥ただの光線ではなく、魔法によるものであるとミスティアの勘が告げた。
それからすぐに、その本流は消え失せたが‥‥‥音の大きさと派手さに、気が付いた人たちが見上げ、ざわめく。
「…‥‥今のは何かしら?」
「‥‥‥フー」
「ご主人様そのものの魔力反応?‥‥え?ってことはあれは‥‥‥魔法屋のシアンさんの魔法かしら」
フィーアのその言葉に、ミスティアは驚愕する。
どのような目的で放たれ、使用されたのかはまだ分からない。
だがしかし、一つだけ言えるとすれば‥‥‥放置するだけで、非常に面倒な事になる。
「‥‥‥方角的に、おそらくはボラーン海岸沿岸部の町ですわね。流石に町中であのようなものを使うとは考えにくいですが…‥‥フィーア、正確な位置は分かるかしら?」
「フ?フー!!」
「位置の逆探知は可能ってことね。それなら都合がいいわ、案内して」
「フ!」
とりあえず、今できることはこの魔法が何によって使用されたのか聞きだすために、シアンの元へ向かうことである。
本日訪れた目的である議論はまたの機会にとして領主に軽く説明する手紙を送り届け、彼女達は馬車を動かす。
絶対にでかい面倒ごとの予感がしつつも、ミスティアはフィーアの案内の元、シアンたちの元へ向かう。
…‥‥それから1時間ほど経過し、町が見えてきたところで、彼女達は驚愕した。
ボラーン王国沿岸部、そこにある町の中に巨大なイカのような化物が鎮座していることを。
その胴体には、内部から貫かれたらしい大穴が開いており、人々が縄梯子をかけるなどして、内部の人達を救出している作業中であったことを。
何があったのか色々と調べたいが、ひとまずはこの大穴の元凶らしいシアンの姿を探し、救出作業の中に混じっているところを見つけ、彼女達は話を聞くのであった‥‥‥‥。
「って、あれフェンリルですわよね?神獣でもあるはずなのに、なぜ大道芸のような動きをしているのかしら?」
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