拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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何をやらかしてくれるのでしょうか

#124 不穏な動きがあるようデス

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SIDEシアン

 本日も、魔法ギルドにて依頼を受けようとしていた僕らであったが…‥‥予定が狂った。


「え?魔法ギルドが閉まっている?」

 いつもであれば、この都市アルバスの魔法ギルドは様々な魔法屋が出入りしてにぎわうのだが、本日は施錠されており、扉の前には張り紙が貼られていた。

【えっと‥‥‥ああ、何か事故があったようですよ】

 張り紙に書かれていた内容は、昨日、僕らが帰還した後にこのギルドで起こった事であった。



 どうやら昨晩、何処かで酔っ払った魔法屋がいて、中で魔法をつい放ったらしい。

 それも、火の魔法であり、かなりの火事になったようである。



 本日未明に消火はされたが、内部が色々と無残な状況となり、検査したところ痛んでいた部分もあるので、修理ついでに立て直すために閉じられるそうだ。

「そんなこともあるのか……」
「予定では、1週間ほどかかるようデス」

 魔法ギルドが閉じると、魔法屋は依頼を受けられないので、仕事ができないようなものである。

 とは言え、他の都市にも魔法ギルドはあるので、一時的にそちらで仕事をしたり、もしくは冒険者と兼業していれば、冒険者活動をこの機会にこなすなど、そう困るようなことはないのだ。


 僕らの場合は、前者はできるけれど、後者のほうは登録していないので出来ない。

 とは言え、元々堕落しないようにメリハリをつける意味で働いているようなものなので、正直働かなくても生きて行けたりするのだ。

 ま、堕落はしないように何かしらはするけれどね。


「とは言え、今日はここで魔法屋をするつもり出来たし、別の都市に移動する気もないからな‥‥ちょっと暇つぶしに、都市内を巡ろうか?」
【それでいいですよ。せっかくですし、たまにはのんびりとあちこち見ましょう、シアン】
「一応、金銭的には問題ありまセン」

 ひとまずは、他の都市にある魔法ギルドを検討しつつ、今日はこの都市内をのんびりと歩くことにした。

 それなりに店もあるし、のんびりと見て回るのに適しているからね。


……にしても、魔法ギルドで火事って言うが…‥‥魔法屋が大勢集まるってことは、誰かが魔法の誤射でもしてやらかす可能性も0ではないし、ある程度の対策ぐらいはしているはずだよね?

 それなのに、火災発生とか妙な話しのような気がするが、そこまで気にする必要もないかな?

 ふと出た疑問であったが、単に対策不足だったのではと思いつつ、僕らは都市内をめぐる事にした。


 けれども、その疑問をもう少し深く考えていれば良かったのかもしれない…‥‥



―――――――――――――
SIDE神聖国ゲルマニア


「…‥‥ベルガモット帝国か」

 神聖国の神殿内で、預言者はぽつりとつぶやいた。

 神殿で飼っている諜報機関の得た情報によれば、ベルガモット帝国の方で何やら動きがみられるらしい。

 それも、以前起きたヌルダニアン王国とボラーン王国の戦争時に、軍相手に戦闘を繰り広げたとされる者を絞り込むための工作が行われているようなのだ。


「とは言え、こちらには関係ない話、いや、下手するとあるか……?」

 帝国が動くことだし、神聖国側としては関係ない。

 ベルガモット帝国の帝王ガードレッドは聡明な人物と言う情報もあるし、ある程度わきまえて事を起こしつつ、引き際もきちんと見切れるはずなので、そこまで大事になる可能性はないのだ。



 とは言え、油断できない。

 帝国の方で帝王が動くという事は、その子息たち……皇子及び皇女たちが勝手にその動きに対して、やらかす可能性があるのだ。

 王位継承権を得るための争いとして利用する可能性があるが、その中で最悪の結果を出されても困る。



 以前、義体を使ったとは言え、直接預言者はその帝国が探しているであろう人物を目にしたことがあったが‥‥‥あれと直接戦闘することになれば、それこそ悲惨な事態にもなりかねないのだ。

「そこまで馬鹿が動くとは思わないが、万が一の可能性もあるな」

 
 芯まで腐った愚者は好物だが、引き抜けそうにない状況になられると喰い損ねて困る事になりうる。

 どうしようかと考えつつ、ある案を預言者は思いついた。

「‥‥‥そうだ、召喚、いや攫えば良いのか」

 こういう時にこそ、役立つような相手をここで引き抜けばいい。

 どうやって引き抜くかは、いつものものを改造すればおそらくはいけるはずであろう。


 そう考え、預言者は巫女たちを呼び寄せ、動き始めるのであった…‥‥





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