134 / 459
何をやらかしてくれるのでしょうか
#124 不穏な動きがあるようデス
しおりを挟む
SIDEシアン
本日も、魔法ギルドにて依頼を受けようとしていた僕らであったが…‥‥予定が狂った。
「え?魔法ギルドが閉まっている?」
いつもであれば、この都市アルバスの魔法ギルドは様々な魔法屋が出入りしてにぎわうのだが、本日は施錠されており、扉の前には張り紙が貼られていた。
【えっと‥‥‥ああ、何か事故があったようですよ】
張り紙に書かれていた内容は、昨日、僕らが帰還した後にこのギルドで起こった事であった。
どうやら昨晩、何処かで酔っ払った魔法屋がいて、中で魔法をつい放ったらしい。
それも、火の魔法であり、かなりの火事になったようである。
本日未明に消火はされたが、内部が色々と無残な状況となり、検査したところ痛んでいた部分もあるので、修理ついでに立て直すために閉じられるそうだ。
「そんなこともあるのか……」
「予定では、1週間ほどかかるようデス」
魔法ギルドが閉じると、魔法屋は依頼を受けられないので、仕事ができないようなものである。
とは言え、他の都市にも魔法ギルドはあるので、一時的にそちらで仕事をしたり、もしくは冒険者と兼業していれば、冒険者活動をこの機会にこなすなど、そう困るようなことはないのだ。
僕らの場合は、前者はできるけれど、後者のほうは登録していないので出来ない。
とは言え、元々堕落しないようにメリハリをつける意味で働いているようなものなので、正直働かなくても生きて行けたりするのだ。
ま、堕落はしないように何かしらはするけれどね。
「とは言え、今日はここで魔法屋をするつもり出来たし、別の都市に移動する気もないからな‥‥ちょっと暇つぶしに、都市内を巡ろうか?」
【それでいいですよ。せっかくですし、たまにはのんびりとあちこち見ましょう、シアン】
「一応、金銭的には問題ありまセン」
ひとまずは、他の都市にある魔法ギルドを検討しつつ、今日はこの都市内をのんびりと歩くことにした。
それなりに店もあるし、のんびりと見て回るのに適しているからね。
……にしても、魔法ギルドで火事って言うが…‥‥魔法屋が大勢集まるってことは、誰かが魔法の誤射でもしてやらかす可能性も0ではないし、ある程度の対策ぐらいはしているはずだよね?
それなのに、火災発生とか妙な話しのような気がするが、そこまで気にする必要もないかな?
ふと出た疑問であったが、単に対策不足だったのではと思いつつ、僕らは都市内をめぐる事にした。
けれども、その疑問をもう少し深く考えていれば良かったのかもしれない…‥‥
―――――――――――――
SIDE神聖国ゲルマニア
「…‥‥ベルガモット帝国か」
神聖国の神殿内で、預言者はぽつりとつぶやいた。
神殿で飼っている諜報機関の得た情報によれば、ベルガモット帝国の方で何やら動きがみられるらしい。
それも、以前起きたヌルダニアン王国とボラーン王国の戦争時に、軍相手に戦闘を繰り広げたとされる者を絞り込むための工作が行われているようなのだ。
「とは言え、こちらには関係ない話、いや、下手するとあるか……?」
帝国が動くことだし、神聖国側としては関係ない。
ベルガモット帝国の帝王ガードレッドは聡明な人物と言う情報もあるし、ある程度わきまえて事を起こしつつ、引き際もきちんと見切れるはずなので、そこまで大事になる可能性はないのだ。
とは言え、油断できない。
帝国の方で帝王が動くという事は、その子息たち……皇子及び皇女たちが勝手にその動きに対して、やらかす可能性があるのだ。
王位継承権を得るための争いとして利用する可能性があるが、その中で最悪の結果を出されても困る。
以前、義体を使ったとは言え、直接預言者はその帝国が探しているであろう人物を目にしたことがあったが‥‥‥あれと直接戦闘することになれば、それこそ悲惨な事態にもなりかねないのだ。
「そこまで馬鹿が動くとは思わないが、万が一の可能性もあるな」
芯まで腐った愚者は好物だが、引き抜けそうにない状況になられると喰い損ねて困る事になりうる。
どうしようかと考えつつ、ある案を預言者は思いついた。
「‥‥‥そうだ、召喚、いや攫えば良いのか」
こういう時にこそ、役立つような相手をここで引き抜けばいい。
どうやって引き抜くかは、いつものものを改造すればおそらくはいけるはずであろう。
そう考え、預言者は巫女たちを呼び寄せ、動き始めるのであった…‥‥
本日も、魔法ギルドにて依頼を受けようとしていた僕らであったが…‥‥予定が狂った。
「え?魔法ギルドが閉まっている?」
いつもであれば、この都市アルバスの魔法ギルドは様々な魔法屋が出入りしてにぎわうのだが、本日は施錠されており、扉の前には張り紙が貼られていた。
【えっと‥‥‥ああ、何か事故があったようですよ】
張り紙に書かれていた内容は、昨日、僕らが帰還した後にこのギルドで起こった事であった。
どうやら昨晩、何処かで酔っ払った魔法屋がいて、中で魔法をつい放ったらしい。
それも、火の魔法であり、かなりの火事になったようである。
本日未明に消火はされたが、内部が色々と無残な状況となり、検査したところ痛んでいた部分もあるので、修理ついでに立て直すために閉じられるそうだ。
「そんなこともあるのか……」
「予定では、1週間ほどかかるようデス」
魔法ギルドが閉じると、魔法屋は依頼を受けられないので、仕事ができないようなものである。
とは言え、他の都市にも魔法ギルドはあるので、一時的にそちらで仕事をしたり、もしくは冒険者と兼業していれば、冒険者活動をこの機会にこなすなど、そう困るようなことはないのだ。
僕らの場合は、前者はできるけれど、後者のほうは登録していないので出来ない。
とは言え、元々堕落しないようにメリハリをつける意味で働いているようなものなので、正直働かなくても生きて行けたりするのだ。
ま、堕落はしないように何かしらはするけれどね。
「とは言え、今日はここで魔法屋をするつもり出来たし、別の都市に移動する気もないからな‥‥ちょっと暇つぶしに、都市内を巡ろうか?」
【それでいいですよ。せっかくですし、たまにはのんびりとあちこち見ましょう、シアン】
「一応、金銭的には問題ありまセン」
ひとまずは、他の都市にある魔法ギルドを検討しつつ、今日はこの都市内をのんびりと歩くことにした。
それなりに店もあるし、のんびりと見て回るのに適しているからね。
……にしても、魔法ギルドで火事って言うが…‥‥魔法屋が大勢集まるってことは、誰かが魔法の誤射でもしてやらかす可能性も0ではないし、ある程度の対策ぐらいはしているはずだよね?
それなのに、火災発生とか妙な話しのような気がするが、そこまで気にする必要もないかな?
ふと出た疑問であったが、単に対策不足だったのではと思いつつ、僕らは都市内をめぐる事にした。
けれども、その疑問をもう少し深く考えていれば良かったのかもしれない…‥‥
―――――――――――――
SIDE神聖国ゲルマニア
「…‥‥ベルガモット帝国か」
神聖国の神殿内で、預言者はぽつりとつぶやいた。
神殿で飼っている諜報機関の得た情報によれば、ベルガモット帝国の方で何やら動きがみられるらしい。
それも、以前起きたヌルダニアン王国とボラーン王国の戦争時に、軍相手に戦闘を繰り広げたとされる者を絞り込むための工作が行われているようなのだ。
「とは言え、こちらには関係ない話、いや、下手するとあるか……?」
帝国が動くことだし、神聖国側としては関係ない。
ベルガモット帝国の帝王ガードレッドは聡明な人物と言う情報もあるし、ある程度わきまえて事を起こしつつ、引き際もきちんと見切れるはずなので、そこまで大事になる可能性はないのだ。
とは言え、油断できない。
帝国の方で帝王が動くという事は、その子息たち……皇子及び皇女たちが勝手にその動きに対して、やらかす可能性があるのだ。
王位継承権を得るための争いとして利用する可能性があるが、その中で最悪の結果を出されても困る。
以前、義体を使ったとは言え、直接預言者はその帝国が探しているであろう人物を目にしたことがあったが‥‥‥あれと直接戦闘することになれば、それこそ悲惨な事態にもなりかねないのだ。
「そこまで馬鹿が動くとは思わないが、万が一の可能性もあるな」
芯まで腐った愚者は好物だが、引き抜けそうにない状況になられると喰い損ねて困る事になりうる。
どうしようかと考えつつ、ある案を預言者は思いついた。
「‥‥‥そうだ、召喚、いや攫えば良いのか」
こういう時にこそ、役立つような相手をここで引き抜けばいい。
どうやって引き抜くかは、いつものものを改造すればおそらくはいけるはずであろう。
そう考え、預言者は巫女たちを呼び寄せ、動き始めるのであった…‥‥
31
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる