拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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一難去ってもなぜこうも来るのか

#161 ささっと軽く調査なのデス

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無事に、所用を終えましたので更新再開します。待たせてすいませんでした。
by作者
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SIDEシアン

……騎士団長とルルの試合は、白熱し、魅せに魅せた分、試合場が少々荒れたために、次の騎士たちが出るまでにいったん整えるための休憩時間が取られていた。

 本当であれば、この時間のうちに出場するフィーアたちの様子を見たかったが‥‥‥何やら面倒臭漂う馬鹿者を、いや、この場合は、曲者というんだっけか?そう言う者を見つけ、捕縛した。

 男としては同情したくなるような悶死状態ではあるが、それでも生きていることは生きているので、情報を吐き出させるのは可能なはずである。原因を創り出したが、後悔はしていない。

 そこで、ハクロにこの曲者を糸でしっかりと逃げられないように拘束して、人目につかない場所へ移動し、ワゼに頼んで自白をさせようとしたが‥‥‥その前に、ワゼが既に情報をつかんでいた。


「え?アヴァロ法国?」
「正確に言えば、現ヴェールヌイ騎士王国の前に遭った旧アヴァロ法国の者たちデス。この何やら急所に華麗な一撃で悶死している方も、その一員だと思われマス」

 アヴァロ法国とは、今のヴェールヌイ騎士王国の前にあったとされる国。

 色々腐敗とかをやらかし、その結果として騎士たちが決起し、なんやかんやあって今の国になったそうだが‥‥‥人間というのは、一同向上した生活を下げる事が出来なかったり、甘い蜜を逃したくない者達がいるようで、隠れて集まっている者達がいたそうなのだ。

 清廉潔白な国が息苦しく、腐敗で好き勝手出来ていた者たちが集まった集団…‥‥アヴァロ法国の残党集団とでもいうのだろうか。

 とにもかくにも、どうやらワゼの調査によれば、現在この都市にその残党たちが入り込んだようで、色々とやらかそうとしているらしい。

「ご主人様が試合を見るのを楽しみにしていましたので、その邪魔をされないように掃除をしていたのですが…‥‥何分、首都は広く、他の伝手も利用して防いでいましたが、どうも逃してしまった者たちがいたようデス」
「ああ、密かにやっていたのか‥‥‥‥」

 ワゼの心づかいの結果、その残党たちは他の協力者とかによって先に潰し、今まで何もなかったらしい。

 けれども、流石に人海戦術を取られたら辛い所もあるようで、今回はミニワゼシスターズも合体して試合に出るので、人手とその人手の能力不足が生じた結果、一部が逃れてしまったようだ。


「この弓矢を持った者も、その逃れた者でしょウ」
【でも、何でその残党とやらが試合場で弓を構えたのでしょうか?誰かを狙っていたとしても、その利点は無いような…‥‥?】
「いや待てよ?もしかして今が親善試合・・・・だからこそ、狙って来たという事か」
「そういう事デス」

 今行われているのは、ボラーン王国とヴェールヌイ騎士王国の友好関係を示しつつ、より深める目的として考えられた親善試合。

 ヴェールヌイ騎士王国からの代表たちが試合に出ており、このボラーン王国での開催。

 両国が関わり合って行われているモノの中へ‥‥‥‥もし、どこぞの馬鹿がやらかせばどうなるか。

【…‥‥もしかして、選手を傷つけることで、面目を潰して責任問題を生じさせることを目的としているというのでしょうか?】
「たぶん、そうだろう」
「というか、意外に早く理解できてますネ」

……ワゼのその言葉に同意したが、ハクロだってバカではないだろう。

 とにもかくにも、とりあえず試合の邪魔をすることによって国家間の関係を悪化させつつ、その責任問題などを取りざたさせ、色々と追求し、そこから話をすり替えて政権を握るとか、ありえる話だ。

「となると、今は防げたけど、もしかするとまだ隠れていると」
「そういう事になりマス」

・・・ワゼたちも最初は密かに潰していたそうだが、こういう輩は1匹見たら30匹いる黒い虫のようなものであり、しつこく生き延びて完全壊滅はできないそうだ。

 ワゼでさえも完全壊滅させられないことを考えると、厄介な相手なのだろう。

「流石に私でも限界はありますからネ」
「それでも潰しまくれることがすごいような…‥‥」


 何にしても、とりあえず今のこの弓矢悶死男を捕らえられたので、一応現時点ではすぐに相手側からの行動は無いはずである。

 ある程度の警戒はするだろうし、ついうっかりでやったとはいえ社会的な死とは違う下手すると男としての死があるのを見れば、流石に警戒しまくるだろうしね…‥‥


「でも、また出てくる可能性を考えるとさっさと消したいな」

 次のフィーアの試合をゆっくりと見たいのに、こういう馬鹿者がいるのは嫌である。

 ワゼは水面下で密かに終わらせる予定だったようだけど…‥‥彼女だけに任せっきりなのも、主としてはどうかと思うしね。

「ご主人様達には手を煩わせたくはないのデス」
「でも、この面倒事を僕は知ってしまった。ワゼに任せるのもありだけど、諸悪の根源はこの手で潰したいからね。だからこそ、関わらせて…‥‥いや、命令としてはっきりと言わせてもらう。諸悪の根源潰しを僕にもやらせろ、と」
「‥‥‥了解しまシタ。その命令に従いマス」

 メイドゴーレムの彼女に、命令をそう出すことはない。

 でも、こういう時ばかりは僕の方でも動きたい。


……正直な事を言うのであれば、さっきのルルと騎士団長の対戦を見て、ちょっと暴れて見たくなったという気持ちがあるんだけどね。

 とにもかくにも、フィーアの試合をゆっくりとみるためにも、短い時間のうちに僕らは敵を殲滅するために動き出すのであった‥‥‥‥



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