200 / 459
寒さ到来面倒事も到来するな
#187 そっち系だったのデス
しおりを挟む
SIDEシアン
「‥‥‥ねぇ、ワゼ。確かにさ、解呪できるかもしれない相手な事は相手だよね」
「ハイ」
「だけどね…‥‥流石に、あれは無いような」
「‥‥‥黙認いたしマス」
僕の言葉に、思いっきり目をそらして答えるワゼ。
今回、ロールの呪いとやらを解呪するために、彼女が呼んだのは…‥‥
「ふむふむ……この程度なら可能だね」
「なんで預言者を呼んでいるんだよ‥‥‥‥」
神聖国のトップ、預言者と呼ばれる人物、ファイスであった。
色々とツッコミを入れたいが、残念ながらツッコミ役が不足している。
ゆえに、入れるのであれば僕一人でしかできない。
まず、本日の義体とやらは、以前にもあった中性的な見た目のものであり、これはまだ良いだろう。
だがしかし、不自然過ぎるようなアホ毛と呼べそうなものが堂々と主張して生えているのはどうなのだろうか?
「ああ、これは今回の件をそのメイドから聞いていたからね。より詳細に呪いを分析しやすくするために、呪いに感知してすぐにどのような解呪法があるのか調べる義体の一部かな。ほら、『3』の数字の形になっているだろう?つまり、3つの呪いが確定しているんだ」
「そんな測定方法で良いのだろうか」
見た目的にそのままじゃんと色々言いたいが、ツッコミをこれ以上入れても切りが無さそうである。
「とにもかくにも、今代の魔王‥‥んー、だいぶ確定した状態になっている相手との関係はきちんと築いたほうが良いから、今回は無償で良いよ」
「さらっと流されたけど、だいぶ確定しているのか…‥‥」
以前、魔王と言われた際にも「まだ」と付く程度だったのに、「だいぶ確定」と、ほぼ決定してきている状態になっているのか‥‥‥‥まぁ、ここ最近やらかしてはいるから、何も言えない。
【あれ?そう言えばもう一人、この間いた人がいませんね?】
「ああ、彼ならちょっと別件である場所に出向いてもらっているんだ。一応、実力的に五体満足で返ってくるはずだよ、多分」
‥‥‥‥なんか苦労人臭が、その人から出ていそうだな。「多分」とか不安になるようなことも言うし、案外その人物はポチと馬が合うかもしれない。
とりあえず、気を取り直し解呪作業に移ってもらうことにした。
「さてと、この子がその呪いの子なんだろうけれども…‥‥ん?」
ロールの姿を見て、預言者ことファイスが、何やら怪訝な声を出した。
「どうした?」
「どうしたにょ?」
「んー……えっと、ロールちゃんだっけ?…‥‥なーんかどこかで見たことがあるような」
うむむむ?と声を出し、首をかしげて考え込むファイス。
何だろう、預言者の見覚えのあるものと言われると、嫌な予感しかしない気がする。
「まぁ、良いか。えっと、とりあえずその呪いを見せてもらうから、ちょっと額に手を当てるね」
そう言い、ロールの額にファイスは手を当てた。
目をつぶり、何かをぶつぶつと唱え始める。
頭の呪いの感知するものとやらも、グネグネと動き始め、ちょっと気味悪い。
数分ほどそうしていたところで、目を開けて手を離した。
「…‥‥うん、ちょっとこれは面倒だね。特に、3つ目の呪いが」
「というと?」
「色々とあるから、順を追って説明するならば…‥‥まずね、知らされてきた呪いの内容の『幼少弱体化』、『記憶封印』なんだけど‥‥‥ちょっと違うね」
「…‥‥まぁ、私でも専門外ですので、そのあたりの正確性は自信ありまセン」
預言者の言葉に対して、ワゼがそうつぶやいた。
「まず、『幼少弱体化』は『幼体弱体化』だ。幼少と違うとすれば、あちらは簡易的な若返りの呪い……いや、一部の女性とかには呪いと言えるのどうかは実はまだわかっていなかったりするけど、この幼体弱体化は人以外の種族、一般的に幼体と呼ばれる時期がある種族にしかかからないものだ」
「なるほど…‥‥似てはいるけど、違うものか」
「そういうこと」
簡単に例えるのであれば、ミツバチとスズメバチのような、同じ蜂というくくりでも、種族が違うのと同じような物らしい。…‥‥いや、別物にしか見えないような。
「で、次に『記憶封印』だけど‥‥‥‥これがこれでちょっとね」
「何か問題が?」
「一般的な部分は大丈夫だとして、これ結構重要そうな部分へ刻まれた呪いだ。…‥‥ある意味、捕食価値のある呪いだけどね」
「ひっ!!」
にゃぁっと笑う預言者の顔を至近距離で見て、恐怖を覚えたのかロールがばっと後ろへ下がる。
「怖い怖い!!あの人怖いにょ!!」
「ああ、ごめんごめん、つい食欲が‥‥‥」
……そう言えば、前に話していたな。
預言者って一応、人の魂を理由あって喰らうらしいが…‥‥呪いもその捕食対象に入るのだろうか?
「何にしても、この2つの呪いに関して言えば、結構楽に解ける。多分、解呪法があれば魔王の君でも簡単に解けるよ」
「そういうものなのか?」
「そういうものだよ。乱暴だけど初歩的な解呪方法は魔力を込めた良いストレートをみぞおちに与えるというのがあるからね」
それ、解呪法?解呪(物理)って、結構物騒なんだけど。
「まぁ、それは別にどうでもいい話だけど…‥‥問題なのは、この3つ目の呪いだ」
話を切り替えると同時に、預言者の顔が神妙なものになる。
「この2つは、誰でもと言うのは語弊があるかもしれないが、わりとかけやすい類。けれども‥‥‥この3つ目だけは、非常に面倒だ。解けないとか言う話ではなく‥‥‥かけた相手がね」
「呪いをかけた相手が、わかるのか?」
「ああ、間違いなくね。そしてその分、厄介さも十分に」
預言者でも厄介な相手とは?
「その相手は…‥‥おそらく、魔王、正確に言えば君の前の魔王、数百年前に現れたやつのだ」
「…‥‥前の魔王?」
「ああ、そういうことになるね」
ロールにかけられていた呪い、そのかけた相手はまさかの魔王。
そうだとすれば、厄介だと言われるとなんとなく理解できるが…‥‥
「待てよ?ロールは数日ほど前に出て来たばかりだろ?前の魔王なんて数百年前と言うし、ちょっと合わないような‥‥‥」
「その原因が、第3の呪い。一時的に肉体を停止させ、切れる時まで封印される……まぁ、呪いというよりも封印の一種、『時限停止』。しかも今もなお作用していて、他の呪いに影響を与えているんだ。そこからさらに、彼女の正体に関して思い当たる人物がいる」
預言者のその言葉に、僕らは驚愕した。
「ロールの正体も、わかったのか?」
「ああ。数百年前の魔王がいた時代に行方不明になったとされる者。北方の北の大地に氷の世界を作り、君臨していた雪の女王、リザ。…‥‥冷酷で有りながらも、自身の民を虐げる者には容赦せず、他国からの干渉を受け付けなかったとされる雪の女王。けれども、当時の魔王はその女王に目を付けた」
「…‥‥つけた理由は?」
「その身に引くとされる氷竜の血。古今東西、厄介な代物でもある」
……竜、ドラゴン、龍、空行くウミヘビなど、様々な言われようがあるモンスター。
彼らが多種多様だが、その身に引く血には様々な効能があるとされ、権力者などに求められやすい。
「そして、氷竜の血の場合、氷の魔力を高める…‥‥いわば魔力増強剤の中でも、トップクラスの代物。それを、当時の魔王は欲しがった」
数百年前にいたその魔王は、破壊などを行う悪の魔王。
その手段に、氷結などを加えたかったなどの目的が予想され、ろくでもないというのは良く分かる。
「だがしかし、女王は盛大に断ったそうだ。そこで、魔王が侵攻し…‥‥結果として、女王は行方不明になり、魔王の方は氷の力を手に入れられなかったと聞く」
その応戦の最中に、おそらくは呪いが放たれ、その相手がロールだったのだろうか?
「‥‥‥わたし、そんなことをしていたにょ?」
「まぁ、まだ呪いから推測しているだけであって、完全にそうとは言い切れない。他にも該当者はあるしね。けれども、ここに来た時点で、その女王であった可能性はある」
「その根拠は?」
「今の魔王とされる君だ。魔法屋として活動してるようだけど、その使用する魔法…‥‥主に氷系が多いよね?」
……そう言われると、確かにそうかもしれない。
火に電気、水なども扱えるが、戦闘時にはもっぱら氷の魔法を多く使用してるからなぁ…‥‥殴るとかできるしね。
「ゆえに、性質的に氷の魔力に近いのだろう。ゆえに、偶然かもしれないが彼女は君に惹かれ、ここへ来た可能性がある」
その預言者の推測に、反論する声は無かった。
場所としてはかなりズレているらしいが、数百年もすれば確かに固まっていても移動している可能性はあるし、あまり不思議ではない。
子フェンリルが拾ってきた氷塊内にいたが…‥‥もしかすると、ここへ来ようとして凍っていたのかもしれないのだ。
「でだ、ここまで話をしておいてなんだが‥‥‥‥解呪は、お勧めしないね」
そう言い、預言者はロールの方へ顔を向けた。
「今は幼子、されどもその本質は雪の女王。生憎腐ったところが無くて、捕食対象ではなかったが‥‥‥その冷徹さは見る者を凍らせ、逆らう物は砕いたという。記憶を戻して‥‥‥今の君が消える可能性もあるんだよ」
長期間の肉体停止に加え、現在のロールは精神的にも幼子の状態。
それはかつての女王としての人格とも異なり、このまま解呪したら…‥‥今のロールが消える可能性もあるそうだ。
「まぁ、それはあくまでも推定の話。この手の場合は、元の女王としての人格になるか、2重人格となるか、もしくは統合されるか、それとも暴走するかの3つがある。可能性としては100%中それぞれ90%、5%、1%、4%ってところかな」
……呪いも呪いだが、解呪にリスクもあるようだ。
今のロールが消えてその女王になる可能性もあれば、まったくの別物ともなる。
早めに解呪できていれば、避けられたかもしれないが…‥‥流石に数百年の歳月は重すぎた。
「さぁ、どうする?」
その預言者の問いかけに対して、僕らは顔を見合わせ、どうするべきか迷うのであった‥‥‥
「‥‥‥ねぇ、ワゼ。確かにさ、解呪できるかもしれない相手な事は相手だよね」
「ハイ」
「だけどね…‥‥流石に、あれは無いような」
「‥‥‥黙認いたしマス」
僕の言葉に、思いっきり目をそらして答えるワゼ。
今回、ロールの呪いとやらを解呪するために、彼女が呼んだのは…‥‥
「ふむふむ……この程度なら可能だね」
「なんで預言者を呼んでいるんだよ‥‥‥‥」
神聖国のトップ、預言者と呼ばれる人物、ファイスであった。
色々とツッコミを入れたいが、残念ながらツッコミ役が不足している。
ゆえに、入れるのであれば僕一人でしかできない。
まず、本日の義体とやらは、以前にもあった中性的な見た目のものであり、これはまだ良いだろう。
だがしかし、不自然過ぎるようなアホ毛と呼べそうなものが堂々と主張して生えているのはどうなのだろうか?
「ああ、これは今回の件をそのメイドから聞いていたからね。より詳細に呪いを分析しやすくするために、呪いに感知してすぐにどのような解呪法があるのか調べる義体の一部かな。ほら、『3』の数字の形になっているだろう?つまり、3つの呪いが確定しているんだ」
「そんな測定方法で良いのだろうか」
見た目的にそのままじゃんと色々言いたいが、ツッコミをこれ以上入れても切りが無さそうである。
「とにもかくにも、今代の魔王‥‥んー、だいぶ確定した状態になっている相手との関係はきちんと築いたほうが良いから、今回は無償で良いよ」
「さらっと流されたけど、だいぶ確定しているのか…‥‥」
以前、魔王と言われた際にも「まだ」と付く程度だったのに、「だいぶ確定」と、ほぼ決定してきている状態になっているのか‥‥‥‥まぁ、ここ最近やらかしてはいるから、何も言えない。
【あれ?そう言えばもう一人、この間いた人がいませんね?】
「ああ、彼ならちょっと別件である場所に出向いてもらっているんだ。一応、実力的に五体満足で返ってくるはずだよ、多分」
‥‥‥‥なんか苦労人臭が、その人から出ていそうだな。「多分」とか不安になるようなことも言うし、案外その人物はポチと馬が合うかもしれない。
とりあえず、気を取り直し解呪作業に移ってもらうことにした。
「さてと、この子がその呪いの子なんだろうけれども…‥‥ん?」
ロールの姿を見て、預言者ことファイスが、何やら怪訝な声を出した。
「どうした?」
「どうしたにょ?」
「んー……えっと、ロールちゃんだっけ?…‥‥なーんかどこかで見たことがあるような」
うむむむ?と声を出し、首をかしげて考え込むファイス。
何だろう、預言者の見覚えのあるものと言われると、嫌な予感しかしない気がする。
「まぁ、良いか。えっと、とりあえずその呪いを見せてもらうから、ちょっと額に手を当てるね」
そう言い、ロールの額にファイスは手を当てた。
目をつぶり、何かをぶつぶつと唱え始める。
頭の呪いの感知するものとやらも、グネグネと動き始め、ちょっと気味悪い。
数分ほどそうしていたところで、目を開けて手を離した。
「…‥‥うん、ちょっとこれは面倒だね。特に、3つ目の呪いが」
「というと?」
「色々とあるから、順を追って説明するならば…‥‥まずね、知らされてきた呪いの内容の『幼少弱体化』、『記憶封印』なんだけど‥‥‥ちょっと違うね」
「…‥‥まぁ、私でも専門外ですので、そのあたりの正確性は自信ありまセン」
預言者の言葉に対して、ワゼがそうつぶやいた。
「まず、『幼少弱体化』は『幼体弱体化』だ。幼少と違うとすれば、あちらは簡易的な若返りの呪い……いや、一部の女性とかには呪いと言えるのどうかは実はまだわかっていなかったりするけど、この幼体弱体化は人以外の種族、一般的に幼体と呼ばれる時期がある種族にしかかからないものだ」
「なるほど…‥‥似てはいるけど、違うものか」
「そういうこと」
簡単に例えるのであれば、ミツバチとスズメバチのような、同じ蜂というくくりでも、種族が違うのと同じような物らしい。…‥‥いや、別物にしか見えないような。
「で、次に『記憶封印』だけど‥‥‥‥これがこれでちょっとね」
「何か問題が?」
「一般的な部分は大丈夫だとして、これ結構重要そうな部分へ刻まれた呪いだ。…‥‥ある意味、捕食価値のある呪いだけどね」
「ひっ!!」
にゃぁっと笑う預言者の顔を至近距離で見て、恐怖を覚えたのかロールがばっと後ろへ下がる。
「怖い怖い!!あの人怖いにょ!!」
「ああ、ごめんごめん、つい食欲が‥‥‥」
……そう言えば、前に話していたな。
預言者って一応、人の魂を理由あって喰らうらしいが…‥‥呪いもその捕食対象に入るのだろうか?
「何にしても、この2つの呪いに関して言えば、結構楽に解ける。多分、解呪法があれば魔王の君でも簡単に解けるよ」
「そういうものなのか?」
「そういうものだよ。乱暴だけど初歩的な解呪方法は魔力を込めた良いストレートをみぞおちに与えるというのがあるからね」
それ、解呪法?解呪(物理)って、結構物騒なんだけど。
「まぁ、それは別にどうでもいい話だけど…‥‥問題なのは、この3つ目の呪いだ」
話を切り替えると同時に、預言者の顔が神妙なものになる。
「この2つは、誰でもと言うのは語弊があるかもしれないが、わりとかけやすい類。けれども‥‥‥この3つ目だけは、非常に面倒だ。解けないとか言う話ではなく‥‥‥かけた相手がね」
「呪いをかけた相手が、わかるのか?」
「ああ、間違いなくね。そしてその分、厄介さも十分に」
預言者でも厄介な相手とは?
「その相手は…‥‥おそらく、魔王、正確に言えば君の前の魔王、数百年前に現れたやつのだ」
「…‥‥前の魔王?」
「ああ、そういうことになるね」
ロールにかけられていた呪い、そのかけた相手はまさかの魔王。
そうだとすれば、厄介だと言われるとなんとなく理解できるが…‥‥
「待てよ?ロールは数日ほど前に出て来たばかりだろ?前の魔王なんて数百年前と言うし、ちょっと合わないような‥‥‥」
「その原因が、第3の呪い。一時的に肉体を停止させ、切れる時まで封印される……まぁ、呪いというよりも封印の一種、『時限停止』。しかも今もなお作用していて、他の呪いに影響を与えているんだ。そこからさらに、彼女の正体に関して思い当たる人物がいる」
預言者のその言葉に、僕らは驚愕した。
「ロールの正体も、わかったのか?」
「ああ。数百年前の魔王がいた時代に行方不明になったとされる者。北方の北の大地に氷の世界を作り、君臨していた雪の女王、リザ。…‥‥冷酷で有りながらも、自身の民を虐げる者には容赦せず、他国からの干渉を受け付けなかったとされる雪の女王。けれども、当時の魔王はその女王に目を付けた」
「…‥‥つけた理由は?」
「その身に引くとされる氷竜の血。古今東西、厄介な代物でもある」
……竜、ドラゴン、龍、空行くウミヘビなど、様々な言われようがあるモンスター。
彼らが多種多様だが、その身に引く血には様々な効能があるとされ、権力者などに求められやすい。
「そして、氷竜の血の場合、氷の魔力を高める…‥‥いわば魔力増強剤の中でも、トップクラスの代物。それを、当時の魔王は欲しがった」
数百年前にいたその魔王は、破壊などを行う悪の魔王。
その手段に、氷結などを加えたかったなどの目的が予想され、ろくでもないというのは良く分かる。
「だがしかし、女王は盛大に断ったそうだ。そこで、魔王が侵攻し…‥‥結果として、女王は行方不明になり、魔王の方は氷の力を手に入れられなかったと聞く」
その応戦の最中に、おそらくは呪いが放たれ、その相手がロールだったのだろうか?
「‥‥‥わたし、そんなことをしていたにょ?」
「まぁ、まだ呪いから推測しているだけであって、完全にそうとは言い切れない。他にも該当者はあるしね。けれども、ここに来た時点で、その女王であった可能性はある」
「その根拠は?」
「今の魔王とされる君だ。魔法屋として活動してるようだけど、その使用する魔法…‥‥主に氷系が多いよね?」
……そう言われると、確かにそうかもしれない。
火に電気、水なども扱えるが、戦闘時にはもっぱら氷の魔法を多く使用してるからなぁ…‥‥殴るとかできるしね。
「ゆえに、性質的に氷の魔力に近いのだろう。ゆえに、偶然かもしれないが彼女は君に惹かれ、ここへ来た可能性がある」
その預言者の推測に、反論する声は無かった。
場所としてはかなりズレているらしいが、数百年もすれば確かに固まっていても移動している可能性はあるし、あまり不思議ではない。
子フェンリルが拾ってきた氷塊内にいたが…‥‥もしかすると、ここへ来ようとして凍っていたのかもしれないのだ。
「でだ、ここまで話をしておいてなんだが‥‥‥‥解呪は、お勧めしないね」
そう言い、預言者はロールの方へ顔を向けた。
「今は幼子、されどもその本質は雪の女王。生憎腐ったところが無くて、捕食対象ではなかったが‥‥‥その冷徹さは見る者を凍らせ、逆らう物は砕いたという。記憶を戻して‥‥‥今の君が消える可能性もあるんだよ」
長期間の肉体停止に加え、現在のロールは精神的にも幼子の状態。
それはかつての女王としての人格とも異なり、このまま解呪したら…‥‥今のロールが消える可能性もあるそうだ。
「まぁ、それはあくまでも推定の話。この手の場合は、元の女王としての人格になるか、2重人格となるか、もしくは統合されるか、それとも暴走するかの3つがある。可能性としては100%中それぞれ90%、5%、1%、4%ってところかな」
……呪いも呪いだが、解呪にリスクもあるようだ。
今のロールが消えてその女王になる可能性もあれば、まったくの別物ともなる。
早めに解呪できていれば、避けられたかもしれないが…‥‥流石に数百年の歳月は重すぎた。
「さぁ、どうする?」
その預言者の問いかけに対して、僕らは顔を見合わせ、どうするべきか迷うのであった‥‥‥
31
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる