拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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幸せを乱されたくないので、徹底したい

#369 慌ただしくも慎重に落ち着いて仕事をするのデス

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SIDEシアン

「い、痛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

…‥‥ミスティアの出産予定日前日の深夜。

 ハクロの例にもれず、陣痛というべきか、大声を上げてミスティアがそう叫んだ。

「大丈夫かミスティア!?」
「いたたた!?これ、ちょっ、余裕ないですわ!!」
「陣痛ですネ。破水してますし、直ぐに出産体制へ取り掛かりましょウ」

 予定日から大幅にズレていれば対応がやや難しかったかもしれないが、前日の今ならば、まだ都合が良かった。

 ワゼが手を叩くと素早くシスターズが出動し、ミスティアを華麗にベッドへ乗せ、緊急搬送を行う。

 出産用に作られた分娩室へ搬送され、そこで適切な処置が行われる。

【ミスティアさん、ひーひーふーふーのリズムですよ!私だって卵を産む際に、そのリズムで力みましたからね!】
「わかってますわよ!ひーひーふーへーひー」
「なんか違うの混ざっているんだけど。落ち着いて、落ち着いて」

 ハクロと一緒にミスティアの手を握って不安を解消できるようにしつつ、ワゼがシスターズを動員させてその様子を記録しつつ、状態を確認する。

「双子ですので、順番に行けるかと思いましたガ‥‥‥」
「が?」
「同時に詰まったようデス。このままでは母子ともに危険デス」
「なんだって!?」

 どうも一人ずつ出る計算はしていたのだが、どうも彼女の中の赤子二人は同時に出てきたらしく、中で詰まったらしい。

 どうにか片方だけを先に動かそうとするのが、うまくいかないそうだ。

 このまま産めなければ母子ともに危険らしいが‥‥‥

「‥‥‥仕方がありまセン。特殊医療部隊、緊急手術デス!」
「スー!」
「「「「「スースースー!!」」」」」

 シスターズ特殊部隊、機体番号03ドライの率いる特殊医療部隊。

 彼女達が素早く医療服に着替え、僕らを一旦退出させた。

 



「‥‥‥帝王切開での、取り出しか」
【お腹を切り出して‥‥‥大丈夫なのでしょうか?】

 不安に思いつつ、室外で待機する僕等ではあったがやれることはない。

 なお、深夜ゆえに娘たちは熟睡していたはずだが…‥‥

「‥‥‥ああ、不安だにょ」
「ロール、いつの間に」
「新しい家族が産まれるからこそ、お姉ちゃんもすぐに駆け付けられるようにしているのだにょ」

‥‥‥ヒルドたちはまだ寝ているが、ロールだけはこの事態に気が付き起床したらしい。

 ついでにドーラもやって来て、こちらもこちらで何かがあった時に薬草を創り出せるようにという事で、にゅっと手が扉から伸びてそっちに連行された。


「ああ、不安というか、なんというか…‥‥どちらも無事であって欲しい」
【大丈夫ですよシアン。ワゼさんたちなら絶対にやり遂げるはずです】
「そうだにょ。おとうしゃんはずしっと待っていれば良いにょ」

 ハクロとロールにそう言われ、大人しく待つが…‥‥こういう時に父親という立場は無力である。

 落ち着こうにも心の中では落ち着けず、自然と魔力の衣が形成され、慌ただしく動くがどうにもできない。





 そうこうしているうちに時間が経過し‥‥‥ついに、その時が来た。

 扉が開かれ、ワゼが出てくる。

「‥‥‥手術、完了いたしまシタ」
「ワゼ、どうだった!?」

 素早く衣を引っ込め、飛びつくように動き、僕はそう尋ねる。

「大丈夫デス。母子ともに無事を確認」

 どうやら成功したようで、既に縫合も完了したらしい。

 傷自体は完治に時間はかかるらしいが、それでもどうにかなったのは良いのだ。

【あの、もう入れるのでしょうか?】
「ええ、どうゾ」
「入るにょ!」

 扉を開け、僕等は中に入る。

 手術用の器具が片付けられ、ベッドにミスティアが寝かされている。

「うう…ちょっと怖かったですわ」
「大丈夫か、ミスティア」
「ええ、なんとか」

 全身ではなく局部麻酔で行われていたようで、自分のお腹が切り裂かれるのはちょっと恐怖を覚えたらしい。

 だが、それでも無事に赤子は取り出され、そちらはそちらで寝かされていた。

「‥‥‥鳴き声をあげていないようなんだけど」
「いえ、あげましたわ」

 出した瞬間に大きな産声を上げていたようだが、この部屋は防音設備も兼ね備えていたようで、ちょっと聞きそびれたようである。

 少々残念だが…‥‥まぁ、無事に生まれたなら良いか。

「性別は?」
「双子ですが、違うようですね。男の子、女の子デス」

 僕の子供で、初の男児出産。

 喜ばしい事だが、一つ気になることが。

「…‥‥えっと、どっちがどっち」
【うわぁ、そっくりすぎますね】

 まだ赤子とは言え、双子はどちらも中性的な顔立ちに、ほぼ同じような体つき。

 性別が違うはずなのに、同じように見えるのは‥将来見分けつくかなぁ?


「ついでに種族も確認しましたが、無事に人間デス」
「そうか‥‥‥まぁ、変わったことがないならそれはそれでいいか」

‥‥‥何にしても、無事に生まれてくれた双子の我が子。

 名前をこれから決めつつ、成長しても見分けがつくようにしたいところである。

「弟が出来たにょ~♪妹もできたにょ~♪」

 ロールが喜びの声を上げつつ、双子に頬ずりをしているのを見て微笑ましい気分になるのであった‥‥‥



「‥‥‥ところで、ドーラは?」
「術後の治療のための薬草提供後、ちょっと出かけまシタ」

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