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78 ちょっと離れている時に
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…‥‥村の案内をし終えた頃合いで、ちょうど夕暮時。
そろそろ家に帰ってきたところで、夕食となる。
久しぶりの実家で母さんの手料理は美味しく、温かい光景が広がる。
「というか、辛いでござるぅぅぅぅぃ!!水水水水―――!!」
「あー、ルビー、それはずれだったのかも」
「あらら、ごめんなさいねぇ。はい、お水よ」
「ふむ、こういうのもあるのですカ」
「『爆炎辛の実』‥‥‥これはちょっと、色々使えそうですわね」
―――――――――――――
『爆炎辛の実』
香辛料などに比べると扱いにくいが、調味料としては中々優れた木の実の一種。
ちょっと物足りない料理に対して、粉末状にしたものをかけることでちょうどいいピリッとした辛さを味わえる。
が、たまに粉一粒程度で、本当に火を吹くような、通常の200万倍激辛なはずれの木の実が存在しているので、扱いには要注意でもあったりする。
―――――――――――――
元から火を吹けるルビーが当たるとは、ちょっとおもしろかった。
一応これ、いたずら用の御菓子として扱われたりもするからね。
「でもおかしいわねぇ。私の職業『調理人』なら、こういう素材の良しあしは分かるはずなのにね。あ、そういえばこれ、混ぜている時に足りなくて、入れちゃったものだわ」
「ご主人様のお母様はそのような職業なのですカ?」
「ええ、そうなのよ。とは言え、ただの調理人だけじゃ飽き足らなくて、世界を巡って腕を磨いたこともあるのよねぇ」
ノインの問いかけに対して、思い出すような目でそう答える母さん。
うちの母さん、結構度肝が座っているように見えるが、どうも昔世界を巡って旅をしていたことがあるらしく、その中で精神が鍛えられ、今のような母さんが出来たらしい。
その旅の中で父さんに出会い、恋に落ちた惚気話は軽く5時間を超えるので、聞かないほうが身のためである。
‥‥‥親のそういう話って、甘ったるいし子供にとってはちょっときつかったりするからね。あと、父さん当時から何かと大変な目に遭っていたらしいからなぁ。出会いがサメの腹を掻っ捌いたときに、食べられていた父さんのお腹も掻っ捌きかけていたとか、どういう出会いをしたのやら‥‥‥下手したら父さん、そのまま活け造りにされていたかもしれない恐怖付きである。
何にしても、夕食時にちょっと焦げた部分を修繕しつつ、風呂の時間。
ノインのあの空間おかしくする技術で風呂も改造するのかと思ったが、流石にそこは自重するらしい。
「お風呂はお風呂ですからネ。家にはそのふさわしい形があるのデス」
「そこはこだわるんだ…‥‥じゃあ、帰って来てそうそう、皆が泊まる場所がないからって俺の部屋を速攻で改造したのはどういう了見だ?」
「…‥‥さて、入りましょウ」
おい、目を背けるな。
…‥‥入浴時、風呂のサイズを考慮して、大人数で入ることはできないので、順番で入ることにした。
女性陣を先にということで、まずはじゃんけんで決めてディーの母親とゼネが先に入った後で‥‥‥
「…‥‥むぅ」
「ン?どうしたのでしょうカ?」
「何でもないのー」
浴槽に浸かってノインを見ながらセラがつぶやいた言葉に、ノインが反応したが、彼女は何でもないようにそっぽを向いた。
(…‥‥こうしてみると、中々手ごわそう)
ノインと共にはいることになったセラだが、ディーの召喚獣たちへの警戒を解いたわけでもない。
兄をたぶらかすかもしれない、ちょっと危険な存在として観察し、何時でも動けるようにしていたのだが…‥否応もなくその身体の差を見せつけられる。
「‥‥‥ねぇ、ノインさんって兄ちゃんの召喚獣よね?」
「そうですガ?」
「召喚獣って色々あるけど‥‥‥何でそんな綺麗な女性の体をしているのー?」
お風呂という場での、裸の付き合い。
ゆえに、メイド服を脱いだノインの肢体を見せつけられるのだが‥‥‥その完成度というか、体のつくりに同性ながらも嫉妬を覚えてしまう。
水にぬれ、張り付く金髪の美しさ、バランスよく、それでいてプルンと震える豊満な体に見える女性らしい体つき。
メイドゴーレムというだけあって、所々にちょっとだけ部品の結合箇所か、稼働領域の都合か、線のような部分が見えるとはいえ、その箇所さえなければ結構綺麗な成熟した女性の体に見えるのだ。
「‥‥‥私はメイドゴーレムですからネ。ご主人様の要望に応えやすいように、こういう体つきをしているのデス。まぁ、中身は自己進化、自己改良などをしていますので、常に同じという訳でもありまセン」
ざばぁっとお湯をかけて体の泡を洗い落としつつ、ノインもちゃぷんっと風呂に浸かる。
「メイドという部分もあり、その仕事をこなすうえでも最適化され、常に自身を磨くことに関しては怠らないのデス。とはいえ、本当は軽く拭けば簡単に汚れなども落ちますが…‥‥やはり、風呂というのは良いものなのデス」
ふぅっと息を吐き、ゆったりと浸かる様はちょっと艶めかしい。
頭のアホ毛は濡れていたのに、速攻で乾いたのか立ち上がり、機嫌良さそうに揺れ動く。
「…‥‥兄ちゃんのため、というの?」
「ええ、そうデス。それが、召喚獣として呼ばれた私たちの意味でもあり、メイドとしても当然の事なのデス。メイドの嗜みとして、ご主人様を第1に考えて動くのは欠かせませんからネ」
「そう」
メイドの嗜みとやらはいまいちわからないが、とりあえずセラが分かる事としては、ノインは嘘を言っていないことぐらいである。
「でも、なーんかメイドと言うか、それ以上に兄ちゃんを想っているような気がするのー。他の人達も同じじゃないのー?」
「…‥‥まぁ、それはちょっとある要因がありマス」
「どういうの?」
「召喚士は、通常は召喚獣を一体だけ使役するのですが…‥‥」
…‥‥召喚士は、基本的に生涯呼び出し、仕えさせている召喚獣は1体程度。
契約、別件での召喚などによって増える事もあるので、その基本は守られていないことはある。
だが、その部分で問題が起きる事もあるのだ。
召喚獣は、召喚士にとってはかけがえのない相手でもあり、それは召喚獣側にとっても召喚士がかけがえのない相手でもある。
通常であれば、生涯を共に過ごし、絆を深め合い、強い信頼関係を築き上げるのだが…‥‥
「‥‥‥私たちは、現在数がそれなりにいマス。私を含め、カトレア、ルビー、ゼネ、リリス…‥‥召喚士が使役する召喚獣の数としては、多いのデス」
「兄ちゃんにきれいな女の人が多いのはそもそも大問題だけど‥‥‥それは置いておくとして、なにかあるの?」
「ええ、召喚士は通常、その召喚した召喚獣と共に苦楽を過ごし、愛情も注ぎます。ですが、それは基本であれば一体で済むのですが‥‥‥ご主人様には大勢いマス。いえ、その愛情に偽りもなく、全員等しく相手をしてくれるのは良いのですが…‥‥足りないのデス」
‥‥‥わかりやすく言えば、召喚獣たちが一つのコップだとすれば良い。
召喚士の方から注がれる、愛情や信頼関係と言った水が、普通の状態であれば常に満たされやすく、強い絆を持てるだろう。
だが、ディーの場合は複数体の召喚獣がおり、いくら彼がまんべんなく皆と接したとしても、その注ぐ量は分けられており、それぞれのコップの水が足りないのだ。
「ですから、その分私たちは彼に対して渇望していマス。ゼネ、リリスは契約している以上、私やカトレア、ルビーとは違いますが、それでも召喚獣になった身としては変わりまセン。心のどこかで、同じように渇望しているのデス」
「渇望って、何を‥‥‥いや、その話しから察するに‥‥‥」
「ご主人様からの寵愛ですネ。ただ、それは本能的なものかどうかと問われると、違いマス」
召喚獣ゆえの本能で、求めるだけではない。
自然と絆を深め、信頼し、過ごしていくうちに、自然と彼女達は惹かれているのだ。
「まぁ、それも相まって作用しているというべきか‥‥‥‥今の私では、その答えに正答を出せないでしょウ。他の皆も、同じくその答えは出せませんが‥‥‥少なくとも、一つは確実に言えマス」
「その一つって何?」
「ご主人様を、絶対に失いたくないという心デス。先日、ご主人様がゲイザーに喰われた際に、言いようがない絶望感と虚無、憤怒など、普段なら沸き上がりにくいようなものがありまシテ…‥‥」
「いやいやいやいやいや!?ちょっと待って待ってー!?先日って、何があったのー!?」
まさかの兄が、何かの怪物に捕食されたらしい話を聞き、セラはそっちの方に気がそれた。
今こうして家にいる事から助かっているのは分かるが、何をどうしてそんな喰われることになったのか、色々と問いただしたい。
「色々あったのデス。あの時はもう、本当に辛かったですからネ…‥‥」
「‥‥‥」
その時の事を思い出したのか、悲しげな顔になったノインに対して、セラはそれ以上問い詰めるるのを辞めた。
その顔は、本当にディーに対して大事に思っているらしいというの理解するのに十分だったのだ。
「…‥‥なので、対策案として、ご主人様の緊急時用の備えとしての特殊装備を試作中ですが…‥‥ご主人様の妹様、試しに使ってみますカ?」
「兄ちゃんの前に都合のいい人体実験を考えていない!?というか、特殊装備って兄ちゃんに何を装備する気なの―――――――!?」
…‥‥本当に大事に思っているのかどうか、その一言で台無しにされたのであった。
「大丈夫デス。ご主人様の就寝時に測定し、体に最適化していますからネ。データを変えれば、妹様にも使用可能なはずデス」
「なんか安心できる要素、全然なぁぁぁぁい!!」
そろそろ家に帰ってきたところで、夕食となる。
久しぶりの実家で母さんの手料理は美味しく、温かい光景が広がる。
「というか、辛いでござるぅぅぅぅぃ!!水水水水―――!!」
「あー、ルビー、それはずれだったのかも」
「あらら、ごめんなさいねぇ。はい、お水よ」
「ふむ、こういうのもあるのですカ」
「『爆炎辛の実』‥‥‥これはちょっと、色々使えそうですわね」
―――――――――――――
『爆炎辛の実』
香辛料などに比べると扱いにくいが、調味料としては中々優れた木の実の一種。
ちょっと物足りない料理に対して、粉末状にしたものをかけることでちょうどいいピリッとした辛さを味わえる。
が、たまに粉一粒程度で、本当に火を吹くような、通常の200万倍激辛なはずれの木の実が存在しているので、扱いには要注意でもあったりする。
―――――――――――――
元から火を吹けるルビーが当たるとは、ちょっとおもしろかった。
一応これ、いたずら用の御菓子として扱われたりもするからね。
「でもおかしいわねぇ。私の職業『調理人』なら、こういう素材の良しあしは分かるはずなのにね。あ、そういえばこれ、混ぜている時に足りなくて、入れちゃったものだわ」
「ご主人様のお母様はそのような職業なのですカ?」
「ええ、そうなのよ。とは言え、ただの調理人だけじゃ飽き足らなくて、世界を巡って腕を磨いたこともあるのよねぇ」
ノインの問いかけに対して、思い出すような目でそう答える母さん。
うちの母さん、結構度肝が座っているように見えるが、どうも昔世界を巡って旅をしていたことがあるらしく、その中で精神が鍛えられ、今のような母さんが出来たらしい。
その旅の中で父さんに出会い、恋に落ちた惚気話は軽く5時間を超えるので、聞かないほうが身のためである。
‥‥‥親のそういう話って、甘ったるいし子供にとってはちょっときつかったりするからね。あと、父さん当時から何かと大変な目に遭っていたらしいからなぁ。出会いがサメの腹を掻っ捌いたときに、食べられていた父さんのお腹も掻っ捌きかけていたとか、どういう出会いをしたのやら‥‥‥下手したら父さん、そのまま活け造りにされていたかもしれない恐怖付きである。
何にしても、夕食時にちょっと焦げた部分を修繕しつつ、風呂の時間。
ノインのあの空間おかしくする技術で風呂も改造するのかと思ったが、流石にそこは自重するらしい。
「お風呂はお風呂ですからネ。家にはそのふさわしい形があるのデス」
「そこはこだわるんだ…‥‥じゃあ、帰って来てそうそう、皆が泊まる場所がないからって俺の部屋を速攻で改造したのはどういう了見だ?」
「…‥‥さて、入りましょウ」
おい、目を背けるな。
…‥‥入浴時、風呂のサイズを考慮して、大人数で入ることはできないので、順番で入ることにした。
女性陣を先にということで、まずはじゃんけんで決めてディーの母親とゼネが先に入った後で‥‥‥
「…‥‥むぅ」
「ン?どうしたのでしょうカ?」
「何でもないのー」
浴槽に浸かってノインを見ながらセラがつぶやいた言葉に、ノインが反応したが、彼女は何でもないようにそっぽを向いた。
(…‥‥こうしてみると、中々手ごわそう)
ノインと共にはいることになったセラだが、ディーの召喚獣たちへの警戒を解いたわけでもない。
兄をたぶらかすかもしれない、ちょっと危険な存在として観察し、何時でも動けるようにしていたのだが…‥否応もなくその身体の差を見せつけられる。
「‥‥‥ねぇ、ノインさんって兄ちゃんの召喚獣よね?」
「そうですガ?」
「召喚獣って色々あるけど‥‥‥何でそんな綺麗な女性の体をしているのー?」
お風呂という場での、裸の付き合い。
ゆえに、メイド服を脱いだノインの肢体を見せつけられるのだが‥‥‥その完成度というか、体のつくりに同性ながらも嫉妬を覚えてしまう。
水にぬれ、張り付く金髪の美しさ、バランスよく、それでいてプルンと震える豊満な体に見える女性らしい体つき。
メイドゴーレムというだけあって、所々にちょっとだけ部品の結合箇所か、稼働領域の都合か、線のような部分が見えるとはいえ、その箇所さえなければ結構綺麗な成熟した女性の体に見えるのだ。
「‥‥‥私はメイドゴーレムですからネ。ご主人様の要望に応えやすいように、こういう体つきをしているのデス。まぁ、中身は自己進化、自己改良などをしていますので、常に同じという訳でもありまセン」
ざばぁっとお湯をかけて体の泡を洗い落としつつ、ノインもちゃぷんっと風呂に浸かる。
「メイドという部分もあり、その仕事をこなすうえでも最適化され、常に自身を磨くことに関しては怠らないのデス。とはいえ、本当は軽く拭けば簡単に汚れなども落ちますが…‥‥やはり、風呂というのは良いものなのデス」
ふぅっと息を吐き、ゆったりと浸かる様はちょっと艶めかしい。
頭のアホ毛は濡れていたのに、速攻で乾いたのか立ち上がり、機嫌良さそうに揺れ動く。
「…‥‥兄ちゃんのため、というの?」
「ええ、そうデス。それが、召喚獣として呼ばれた私たちの意味でもあり、メイドとしても当然の事なのデス。メイドの嗜みとして、ご主人様を第1に考えて動くのは欠かせませんからネ」
「そう」
メイドの嗜みとやらはいまいちわからないが、とりあえずセラが分かる事としては、ノインは嘘を言っていないことぐらいである。
「でも、なーんかメイドと言うか、それ以上に兄ちゃんを想っているような気がするのー。他の人達も同じじゃないのー?」
「…‥‥まぁ、それはちょっとある要因がありマス」
「どういうの?」
「召喚士は、通常は召喚獣を一体だけ使役するのですが…‥‥」
…‥‥召喚士は、基本的に生涯呼び出し、仕えさせている召喚獣は1体程度。
契約、別件での召喚などによって増える事もあるので、その基本は守られていないことはある。
だが、その部分で問題が起きる事もあるのだ。
召喚獣は、召喚士にとってはかけがえのない相手でもあり、それは召喚獣側にとっても召喚士がかけがえのない相手でもある。
通常であれば、生涯を共に過ごし、絆を深め合い、強い信頼関係を築き上げるのだが…‥‥
「‥‥‥私たちは、現在数がそれなりにいマス。私を含め、カトレア、ルビー、ゼネ、リリス…‥‥召喚士が使役する召喚獣の数としては、多いのデス」
「兄ちゃんにきれいな女の人が多いのはそもそも大問題だけど‥‥‥それは置いておくとして、なにかあるの?」
「ええ、召喚士は通常、その召喚した召喚獣と共に苦楽を過ごし、愛情も注ぎます。ですが、それは基本であれば一体で済むのですが‥‥‥ご主人様には大勢いマス。いえ、その愛情に偽りもなく、全員等しく相手をしてくれるのは良いのですが…‥‥足りないのデス」
‥‥‥わかりやすく言えば、召喚獣たちが一つのコップだとすれば良い。
召喚士の方から注がれる、愛情や信頼関係と言った水が、普通の状態であれば常に満たされやすく、強い絆を持てるだろう。
だが、ディーの場合は複数体の召喚獣がおり、いくら彼がまんべんなく皆と接したとしても、その注ぐ量は分けられており、それぞれのコップの水が足りないのだ。
「ですから、その分私たちは彼に対して渇望していマス。ゼネ、リリスは契約している以上、私やカトレア、ルビーとは違いますが、それでも召喚獣になった身としては変わりまセン。心のどこかで、同じように渇望しているのデス」
「渇望って、何を‥‥‥いや、その話しから察するに‥‥‥」
「ご主人様からの寵愛ですネ。ただ、それは本能的なものかどうかと問われると、違いマス」
召喚獣ゆえの本能で、求めるだけではない。
自然と絆を深め、信頼し、過ごしていくうちに、自然と彼女達は惹かれているのだ。
「まぁ、それも相まって作用しているというべきか‥‥‥‥今の私では、その答えに正答を出せないでしょウ。他の皆も、同じくその答えは出せませんが‥‥‥少なくとも、一つは確実に言えマス」
「その一つって何?」
「ご主人様を、絶対に失いたくないという心デス。先日、ご主人様がゲイザーに喰われた際に、言いようがない絶望感と虚無、憤怒など、普段なら沸き上がりにくいようなものがありまシテ…‥‥」
「いやいやいやいやいや!?ちょっと待って待ってー!?先日って、何があったのー!?」
まさかの兄が、何かの怪物に捕食されたらしい話を聞き、セラはそっちの方に気がそれた。
今こうして家にいる事から助かっているのは分かるが、何をどうしてそんな喰われることになったのか、色々と問いただしたい。
「色々あったのデス。あの時はもう、本当に辛かったですからネ…‥‥」
「‥‥‥」
その時の事を思い出したのか、悲しげな顔になったノインに対して、セラはそれ以上問い詰めるるのを辞めた。
その顔は、本当にディーに対して大事に思っているらしいというの理解するのに十分だったのだ。
「…‥‥なので、対策案として、ご主人様の緊急時用の備えとしての特殊装備を試作中ですが…‥‥ご主人様の妹様、試しに使ってみますカ?」
「兄ちゃんの前に都合のいい人体実験を考えていない!?というか、特殊装備って兄ちゃんに何を装備する気なの―――――――!?」
…‥‥本当に大事に思っているのかどうか、その一言で台無しにされたのであった。
「大丈夫デス。ご主人様の就寝時に測定し、体に最適化していますからネ。データを変えれば、妹様にも使用可能なはずデス」
「なんか安心できる要素、全然なぁぁぁぁい!!」
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