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192 積もる時期でも健在で
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「召喚状?」
「ええ、そのようデス」
雪深くなり、もう間もなくピークを迎えようとしている中、ディーの家にとある手紙が届けられた。
それはどうやら、王城にいる王子たちからの要請だったが‥‥‥‥
「…‥‥王城へ急行か‥‥‥なんかやらかしたっけな?」
何やら急いで王城の方に来て欲しいという内容だが、何かあっただろうか?
一応、城伯の貴族位もあるし、こういうのが来たらそれなりに従うべきなのだが、如何せん呼び出される目的が分からない。
いや、ハイガドロンを召喚獣にしてしまったという報告とか心当たりがないわけでもないが、それでももっと早くに来てもおかしくないはずなのだ。
「ついでに、できればノイン、カトレア、ゼネ、リザも一緒に登城して来てくれともあるな」
面子的に考えれば、おそらくは何か病気でもかかったのだろうか?
治療可能な面子でもあるし、内容を見る限りさっさと向かった方が良いだろう。
「それじゃ、向かうか」
「では、用意いたしマス」
とにもかくにも、雪も降り積もっているが、その程度はモノとせずに俺たちは向かうことにしたのであった。
「というか、この手紙を届ける人もすごいような…‥‥」
「国内最大規模の郵便屋デス。即日、即配達可能らしいデス」
‥‥‥そう言う訳で、皆で王城へ向かい、既に何度も行き来したので顔見知りになった門番さんたちに挨拶しつつつなじみ深くなった応接間の方へ来たのは良いのだが…‥‥そこにいたのは、重々しい表情をした第1王子たちであった。
「‥‥‥あんまり間を空けずに、召喚状だから来たけど‥‥‥この空気は?」
「ああ、色々あってな…‥‥」
「なんというか、手詰まりになっちゃってね。ディー君のところの規格外な召喚獣ならどうにかできないかなと思って、出したんだよ」
第1王子が重々しく言い、第2王子は溜息を吐く。
よく見れば第3王子《エルディム》もいるようだが、そちらも何やら重い空気である。
「‥‥‥とりあえず、見てもらった方が早いだろう」
そう言い、ゼノバースがぱんっと手を叩けば、指示に従って誰かが部屋に入ってくる。
けっこう小さな少女というか、誰かに似た女の子だが…‥‥
「あれ?第3王子の反応が薄いような。前に聞いた話だと、アレが完全ストライクで暴走すると思うのだが」
「ああ、いくらなんでも身内には無いな。いや、喜んでもいたりする自分がいるのだが…‥‥」
なにやら歯切れが悪いというか…‥‥身内?
王族にあんな少女がいたっけか?でも誰かに似ているような気もするな。
「ン?」
っと、ここで頭のアホ毛がぐるりと回り、ノインが首を傾げた。
「生体反応データに一致したのですが…‥‥尋ねてもいいでしょうカ?」
「別に良いが、何だ?」
「あの少女、もしかして第1王女様ではないでしょうカ?」
「正解だ」
「へぇ、第1王女って言われれば、確かに似て‥‥‥んん?」
今なんか、とんでもない情報を聞いたような気がするんだが。
「えっと、もしかしてというか、しなくても…‥‥」
「‥‥‥ええ、その通りにゃの。ミウでしゅ」
‥‥‥‥たどたどしいが、本人からハッキリした言葉を聞き、俺たちは驚愕する。
でも、こんなに幼くなかったはずだが…‥‥何があった!?
「…‥‥秘薬が盗まれ、一服盛られてしまった?」
「そういうことだ。弟がダンジョンから持ち帰った薬なんだが…‥‥」
驚愕から落ち着き、王子たちから説明を聞くと、どうやら事の発端はそこの第3王子らしい。
もともと性癖をロリコンショタコンペドなど色々と拗らせた子供大好き人間だったが、とあるダンジョンで老人を子供にするほど若返る薬を入手したらしい。
だが、王城へ帰郷する前に寄った宿屋で盗難されてしまい、ここで王子たちに相談している中で、その薬が若返りではなく子供にする薬ではないかという可能性が生まれ、悪用の危険性を想像していたところで‥‥‥まさかの第1王女に仕掛けられ、彼女は小さな少女になってしまったのだ。
「‥‥‥驚きですネ。流石ダンジョン産の薬というべきか、効能が凄まじいデス」
話を聞いている間に、第1王女の体に異常がないのか、ノインたちが検査を行っていたが、どうやら結構凄い薬だったようだ。
かしゃりかしゃりっと腕を変形させ、ミウを持ってくるくると見ていた彼女はそうつぶやく。
「王城の医師たちに診てもらったが、いかんせん薬の詳細や打ち消す方法が分からず、さじを投げだされてしまったのだが‥‥‥」
「そこで、俺の召喚獣に白羽の矢が立ったのか…‥‥」
彼女達は面子の中でも治療のスペシャリストたちと言っても過言ではない。
それに、召喚獣であるからこそ、何か人とは違った方法でどうにか戻せないかと希望を持ったようだ。
「にしても、盛った犯人とかは捕まえてないのか?」
「いや、捕縛は既に終わっている」
ノインたちが検査を施している間に、その情報も聞くことにした。
どうやら彼女がダンスレッスンをしている合間の休憩時に、喉が渇いたので飲み物を持ってきてもらったが‥‥それに、薬が混入されていたらしい。
だからこそ、それを運んで来た侍女や用意した者たちを手早く捕縛して、どこから手に入れたとかを聞き出そうとしたところで…‥‥
「‥‥‥奇妙なことにな、誰も分からないというんだ」
「分からない?」
「どうも軽い暗示がかけられて、かけた相手を忘れるようにしていたようだ」
捕まえて、きちんと薬を混ぜたという自白はした。
けれども、誰に頼まれてという部分で、それが誰だったのか思い出せないそうだ。
「操られてか、思いっきり面倒な話しというか‥‥‥王城のセキュリティにも問題があったとしか言えないな」
「まぁ、王族の方は過去に別の国で魅了の精神魔法や、傀儡化させる類の例があったからこそ、その手には強くなる訓練や防御用の魔道具を持っているんだけど‥‥‥生憎、城の皆が持てるようなものでもないからね」
「そもそも、誰と何時接触したのか、という部分も分からん。王城外に買い出しに出かけるときや、時々訪問してくる貴族の相手など、他者との接触機会も多く、時限式の精神暗示などもあるからな‥‥‥」
なので、現状は盛った人物は捕まえても、その命じたであろう黒幕の方が不明である。
盗んだ人物と同一人物な可能性もあるが、もしかすると似たような暗示の手段で盗ませたとかもあるだろうし‥‥‥中々厄介そうだ。
「暗示系統は面倒ですネ‥‥‥‥っと、結果が出まシタ」
話に一区切りつけたところで、どうやら検査が終わったようだ。
「どうだった?治せそうなのか?」
「不可能ではないようデス。薬品が使用されてなった状態異常のような物なので、それに対応する薬が調合できれば、効果が打ち消されて、元に戻るでショウ」
とはいえ、そう簡単な話しで済むわけがなかった。
「材料がないデス」
「使えそうな薬草はいくつか用意できますけれども、わたくしでも育てられないような物もありますわね‥‥」
どうやら調合に使えそうな材料は見当がつくが、どれもこれも入手不能レベル。
こうなると、効き目が切れるまでの方が早そうだが…‥‥
「効き目はどの程度だ?」
「測定予測が出ましたが‥‥‥ダンジョン産の薬故か、半永久的デス」
「半永久!?」
‥‥‥効き目が切れればすぐに戻りそうだが、生憎その効果時間も非常に長いようだ。
というか、分析結果から若返りの薬というよりも、子供化の薬と言った方が正しかったようである。
まぁ、一生子供という訳でもなく、成長はできるそうだが…‥‥寿命はそのままらしい。
「使うにしても、非常に扱いにくいですネ。そもそも、なぜ第1王女に盛ったのかその意味も不明デス」
「それもそうだよな。王族を害した(?)ようなものだしな」
「普通は、毒物盛ったらそれこそ国家反逆罪にできるほどなんだけどね」
「一応死んではないが、混乱を引き起こしたという罪は軽くもないだろうし‥‥‥」
起こすメリットもないどころか、重いデメリットの方が多い。
何にしても、犯人の思惑は不明だが、現状治せないようだ。
「出来れば、その薬そのものがあれば早いんですけれどネ。原液そのものがあれば、わざわざ入手困難な材料を集めるよりも、利用して反転し、打ち消す薬が作れマス」
「とはいえ、その原液が盗まれたわけだからなぁ‥」
多くの問題に対して、解決できそうな手段があっても、それを行うための問題が多い。
「尋問させるだけなら自白のツボもあるでありんすけれどねぇ」
「暗示で忘れているのも、厄介な…‥‥ん?あれ、どうにかなるかもしれんのじゃ」
「え?」
全員頭をひねって考え込む中で、ふとゼネがそう口に出した。
「どうにかなるってどういうことだ?」
「暗示で忘れさせても、完全に消えるわけでもないからのぅ。ただそれが思い出せぬようにしまい込まれるだけなのじゃが…‥‥儂ならそれ、無理やりじゃけど引き出せるのじゃ」
‥‥‥そう言えばゼネ、魂を引っこ抜いて情報を引き出すことができたんだった。
思いもがけない解決手段に、王子たちも納得する。
「さすが、ディー君の召喚獣というべきか」
「その手段は、盲点だったな」
「とりあえず、解決できそうならさっさとやったほうが良くないか?」
こうやって話している間にも、逃げられている可能性があるし、第2第3の被害者が出る可能性もある。
なので、速攻で解決するために、その捕らえた者たちがいる牢屋へ俺たちは向かうのであった…‥‥
「ところで、さっきから第1王女がすごく大人しいような‥‥‥あ、寝てる」
「妹がなぁ、小さくなった影響か、結構寝るんだよな」
「何か目的がある相手なら、この隙を狙う可能性もありますネ」
「なら、俺たちが作業している間に、誰かに見張らせておくか?‥‥‥ああ、他の召喚獣を呼ぶか」
全員呼び出して見張らせたほうが良いだろうからな。流石に人数差があればどう簡単に手出しができまい。
「手出しするどころか、先ず半殺しになりそうなんだけど」
「というか、増えているなぁ…」
「幼女がいないのは、残念だな」
‥‥‥治るかもしれないと思って、第3王子が既にいつものペースに戻ったようであった。
「ええ、そのようデス」
雪深くなり、もう間もなくピークを迎えようとしている中、ディーの家にとある手紙が届けられた。
それはどうやら、王城にいる王子たちからの要請だったが‥‥‥‥
「…‥‥王城へ急行か‥‥‥なんかやらかしたっけな?」
何やら急いで王城の方に来て欲しいという内容だが、何かあっただろうか?
一応、城伯の貴族位もあるし、こういうのが来たらそれなりに従うべきなのだが、如何せん呼び出される目的が分からない。
いや、ハイガドロンを召喚獣にしてしまったという報告とか心当たりがないわけでもないが、それでももっと早くに来てもおかしくないはずなのだ。
「ついでに、できればノイン、カトレア、ゼネ、リザも一緒に登城して来てくれともあるな」
面子的に考えれば、おそらくは何か病気でもかかったのだろうか?
治療可能な面子でもあるし、内容を見る限りさっさと向かった方が良いだろう。
「それじゃ、向かうか」
「では、用意いたしマス」
とにもかくにも、雪も降り積もっているが、その程度はモノとせずに俺たちは向かうことにしたのであった。
「というか、この手紙を届ける人もすごいような…‥‥」
「国内最大規模の郵便屋デス。即日、即配達可能らしいデス」
‥‥‥そう言う訳で、皆で王城へ向かい、既に何度も行き来したので顔見知りになった門番さんたちに挨拶しつつつなじみ深くなった応接間の方へ来たのは良いのだが…‥‥そこにいたのは、重々しい表情をした第1王子たちであった。
「‥‥‥あんまり間を空けずに、召喚状だから来たけど‥‥‥この空気は?」
「ああ、色々あってな…‥‥」
「なんというか、手詰まりになっちゃってね。ディー君のところの規格外な召喚獣ならどうにかできないかなと思って、出したんだよ」
第1王子が重々しく言い、第2王子は溜息を吐く。
よく見れば第3王子《エルディム》もいるようだが、そちらも何やら重い空気である。
「‥‥‥とりあえず、見てもらった方が早いだろう」
そう言い、ゼノバースがぱんっと手を叩けば、指示に従って誰かが部屋に入ってくる。
けっこう小さな少女というか、誰かに似た女の子だが…‥‥
「あれ?第3王子の反応が薄いような。前に聞いた話だと、アレが完全ストライクで暴走すると思うのだが」
「ああ、いくらなんでも身内には無いな。いや、喜んでもいたりする自分がいるのだが…‥‥」
なにやら歯切れが悪いというか…‥‥身内?
王族にあんな少女がいたっけか?でも誰かに似ているような気もするな。
「ン?」
っと、ここで頭のアホ毛がぐるりと回り、ノインが首を傾げた。
「生体反応データに一致したのですが…‥‥尋ねてもいいでしょうカ?」
「別に良いが、何だ?」
「あの少女、もしかして第1王女様ではないでしょうカ?」
「正解だ」
「へぇ、第1王女って言われれば、確かに似て‥‥‥んん?」
今なんか、とんでもない情報を聞いたような気がするんだが。
「えっと、もしかしてというか、しなくても…‥‥」
「‥‥‥ええ、その通りにゃの。ミウでしゅ」
‥‥‥‥たどたどしいが、本人からハッキリした言葉を聞き、俺たちは驚愕する。
でも、こんなに幼くなかったはずだが…‥‥何があった!?
「…‥‥秘薬が盗まれ、一服盛られてしまった?」
「そういうことだ。弟がダンジョンから持ち帰った薬なんだが…‥‥」
驚愕から落ち着き、王子たちから説明を聞くと、どうやら事の発端はそこの第3王子らしい。
もともと性癖をロリコンショタコンペドなど色々と拗らせた子供大好き人間だったが、とあるダンジョンで老人を子供にするほど若返る薬を入手したらしい。
だが、王城へ帰郷する前に寄った宿屋で盗難されてしまい、ここで王子たちに相談している中で、その薬が若返りではなく子供にする薬ではないかという可能性が生まれ、悪用の危険性を想像していたところで‥‥‥まさかの第1王女に仕掛けられ、彼女は小さな少女になってしまったのだ。
「‥‥‥驚きですネ。流石ダンジョン産の薬というべきか、効能が凄まじいデス」
話を聞いている間に、第1王女の体に異常がないのか、ノインたちが検査を行っていたが、どうやら結構凄い薬だったようだ。
かしゃりかしゃりっと腕を変形させ、ミウを持ってくるくると見ていた彼女はそうつぶやく。
「王城の医師たちに診てもらったが、いかんせん薬の詳細や打ち消す方法が分からず、さじを投げだされてしまったのだが‥‥‥」
「そこで、俺の召喚獣に白羽の矢が立ったのか…‥‥」
彼女達は面子の中でも治療のスペシャリストたちと言っても過言ではない。
それに、召喚獣であるからこそ、何か人とは違った方法でどうにか戻せないかと希望を持ったようだ。
「にしても、盛った犯人とかは捕まえてないのか?」
「いや、捕縛は既に終わっている」
ノインたちが検査を施している間に、その情報も聞くことにした。
どうやら彼女がダンスレッスンをしている合間の休憩時に、喉が渇いたので飲み物を持ってきてもらったが‥‥それに、薬が混入されていたらしい。
だからこそ、それを運んで来た侍女や用意した者たちを手早く捕縛して、どこから手に入れたとかを聞き出そうとしたところで…‥‥
「‥‥‥奇妙なことにな、誰も分からないというんだ」
「分からない?」
「どうも軽い暗示がかけられて、かけた相手を忘れるようにしていたようだ」
捕まえて、きちんと薬を混ぜたという自白はした。
けれども、誰に頼まれてという部分で、それが誰だったのか思い出せないそうだ。
「操られてか、思いっきり面倒な話しというか‥‥‥王城のセキュリティにも問題があったとしか言えないな」
「まぁ、王族の方は過去に別の国で魅了の精神魔法や、傀儡化させる類の例があったからこそ、その手には強くなる訓練や防御用の魔道具を持っているんだけど‥‥‥生憎、城の皆が持てるようなものでもないからね」
「そもそも、誰と何時接触したのか、という部分も分からん。王城外に買い出しに出かけるときや、時々訪問してくる貴族の相手など、他者との接触機会も多く、時限式の精神暗示などもあるからな‥‥‥」
なので、現状は盛った人物は捕まえても、その命じたであろう黒幕の方が不明である。
盗んだ人物と同一人物な可能性もあるが、もしかすると似たような暗示の手段で盗ませたとかもあるだろうし‥‥‥中々厄介そうだ。
「暗示系統は面倒ですネ‥‥‥‥っと、結果が出まシタ」
話に一区切りつけたところで、どうやら検査が終わったようだ。
「どうだった?治せそうなのか?」
「不可能ではないようデス。薬品が使用されてなった状態異常のような物なので、それに対応する薬が調合できれば、効果が打ち消されて、元に戻るでショウ」
とはいえ、そう簡単な話しで済むわけがなかった。
「材料がないデス」
「使えそうな薬草はいくつか用意できますけれども、わたくしでも育てられないような物もありますわね‥‥」
どうやら調合に使えそうな材料は見当がつくが、どれもこれも入手不能レベル。
こうなると、効き目が切れるまでの方が早そうだが…‥‥
「効き目はどの程度だ?」
「測定予測が出ましたが‥‥‥ダンジョン産の薬故か、半永久的デス」
「半永久!?」
‥‥‥効き目が切れればすぐに戻りそうだが、生憎その効果時間も非常に長いようだ。
というか、分析結果から若返りの薬というよりも、子供化の薬と言った方が正しかったようである。
まぁ、一生子供という訳でもなく、成長はできるそうだが…‥‥寿命はそのままらしい。
「使うにしても、非常に扱いにくいですネ。そもそも、なぜ第1王女に盛ったのかその意味も不明デス」
「それもそうだよな。王族を害した(?)ようなものだしな」
「普通は、毒物盛ったらそれこそ国家反逆罪にできるほどなんだけどね」
「一応死んではないが、混乱を引き起こしたという罪は軽くもないだろうし‥‥‥」
起こすメリットもないどころか、重いデメリットの方が多い。
何にしても、犯人の思惑は不明だが、現状治せないようだ。
「出来れば、その薬そのものがあれば早いんですけれどネ。原液そのものがあれば、わざわざ入手困難な材料を集めるよりも、利用して反転し、打ち消す薬が作れマス」
「とはいえ、その原液が盗まれたわけだからなぁ‥」
多くの問題に対して、解決できそうな手段があっても、それを行うための問題が多い。
「尋問させるだけなら自白のツボもあるでありんすけれどねぇ」
「暗示で忘れているのも、厄介な…‥‥ん?あれ、どうにかなるかもしれんのじゃ」
「え?」
全員頭をひねって考え込む中で、ふとゼネがそう口に出した。
「どうにかなるってどういうことだ?」
「暗示で忘れさせても、完全に消えるわけでもないからのぅ。ただそれが思い出せぬようにしまい込まれるだけなのじゃが…‥‥儂ならそれ、無理やりじゃけど引き出せるのじゃ」
‥‥‥そう言えばゼネ、魂を引っこ抜いて情報を引き出すことができたんだった。
思いもがけない解決手段に、王子たちも納得する。
「さすが、ディー君の召喚獣というべきか」
「その手段は、盲点だったな」
「とりあえず、解決できそうならさっさとやったほうが良くないか?」
こうやって話している間にも、逃げられている可能性があるし、第2第3の被害者が出る可能性もある。
なので、速攻で解決するために、その捕らえた者たちがいる牢屋へ俺たちは向かうのであった…‥‥
「ところで、さっきから第1王女がすごく大人しいような‥‥‥あ、寝てる」
「妹がなぁ、小さくなった影響か、結構寝るんだよな」
「何か目的がある相手なら、この隙を狙う可能性もありますネ」
「なら、俺たちが作業している間に、誰かに見張らせておくか?‥‥‥ああ、他の召喚獣を呼ぶか」
全員呼び出して見張らせたほうが良いだろうからな。流石に人数差があればどう簡単に手出しができまい。
「手出しするどころか、先ず半殺しになりそうなんだけど」
「というか、増えているなぁ…」
「幼女がいないのは、残念だな」
‥‥‥治るかもしれないと思って、第3王子が既にいつものペースに戻ったようであった。
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