357 / 373
345 人の悪意はこうもあるのか
しおりを挟む
…‥‥遠く離れた、とある国。
その国内にて今、悪意は渦巻いていた。
かつて得ていた力を、再び得ようとしつつ、その悪意を持つ者たちは蠢いていく。
ああ、なぜ彼らは理解しないのか。情報を得ているのであれば、そうやすやすとコントロールできる物でもないのに。
いや、悪意を得た愚か者だからこそ、理解もせずに都合のいいように解釈を歪め、何も考えていないだけなのかもしれない。
「‥‥‥これで十分か?」
「そのはずで、ございます」
一人の問いかけに他敷いて、作業を行っていた一人が返答する。
用意してきたものはこれで十分なはずだが、それでも確認をして置きたい。
しっかりと再確認するほど、考えはするのだが‥‥‥‥それでも、色々と抜けている。
だからこそ彼らは、自分達が踏み入れようとしている領域が、生者が侵してはいけないということに気が付かない。
「では、始めろ。成功すれば…‥‥その時こそ、我が国は再び大いなる力を得られるからな」
「一度は滅びたが、再び力を得て蘇る様も利用できるだろう」
「必ず成功させ、我々の力を示すのだ!!」
やるべきことを確認し終え、彼らは行い始める。
それを止めることは叶わず、彼らは地獄のふたを開いてしまったことのだが…‥‥すぐには理解しないだろう。
まぁ、理解した時にはもう遅いのであるが‥‥‥‥
「‥‥‥アンデッド系の、禁忌?」
「そのようじゃな…‥‥とは言え、儂も方法は知っておるとは言え、そんなものを知るすべは常人には不可能なはずじゃ」
王国の屋敷内にて、帰って来たゼネはディーたちに対して説明をしていた。
魔道具などによって伝える事もできたが、こういうとことは直接自分の口で話したほうが早く、ルビーたちの力も借りて超高速で戻って来たのだが…‥‥これでも下手をすると、時間がないのかもしれないとゼネは言う。
「‥‥普通は並大抵の人間が知ることがない、代物。けれども、知るすべはあるのじゃよ」
「それはどのような方法で?」
「その方法を知るような…‥‥儂が言うのも何じゃが、高位のアンデッド系のモンスターの類じゃがな」
人のできることは限られているが、そてはあくまでも生きている間の事であり、死後の状態はそうではない。
いや、普通はアンデッドになるようなこともなく、成ったとしてもゾンビやグールなど、そこまでの者ではないアンデッドになる程度であり、そんなに変なものを学ぶようなことは無い。
‥‥‥だがしかし、物事には例外があるように、アンデッドにも例外が存在する。
そう、リッチなどの高位のモンスターに変じた場合、その中でもさらに高位の存在になった時に自然と頭の中に入っている方法があるのだとか。
「儂の場合は、どこの段階で入ったのかはわからぬがのぅ…‥‥少なくとも、元聖女じゃったせいなのか、御前様との契約前後で知っていたのじゃ」
その方法は、アンデッドたちでも禁忌と言えるような代物。
それに、扱おうにも制御できるとも限らず、下手をすれば死んでいる身でさえも危険なことになりかねないので、使用を考える者はそういないはず。
「扱うための条件なども複雑であり、そうそうできるわけでもなく…‥‥そもそも儂自身も、使う気はないのじゃ」
だがしかし、今回の件を見る限りでは…‥‥どうやた、その禁忌の類を使おうと考えた馬鹿がいる可能性が出て来た。
しかも、おそらくは既に条件などもいくつかやっている可能性があり、その中には…‥‥
「‥‥‥父の死体も使って、やらかそうと?」
「そうじゃろうなぁ。いやまぁ、御前様の父及び血族に関することじゃから必要はあったのじゃろうが‥‥‥それでも、残された時間はそうないかもしれぬ」
‥‥‥その禁忌に関しては、ゼネの考えでは90%以上の確率で失敗する可能性が高いらしい。
仮に10%のほうで成功したとしても、それはまだある程度対処可能らしいが…‥‥禁忌が禁忌ゆえなのは、その失敗したほうの代償が大きすぎるからだ。
「もしもやらかし、失敗をしたら…‥‥見たくもないような代償が、いや、地獄のふたが開くと言ってもいいのぅ。ありとあらゆる怨霊、悪霊、死霊、凶霊などがはびこりまくり、あちこちで大災害を起こす可能性があるのじゃ」
面倒事ゆえにさっさとどうにかしたいが、現時点ではその災害に備えたほうがいいらしい。
失敗する可能性の方が非常に大きく、既に行われていたら間に合わないそうだが…‥‥何処の馬鹿が、そんなものを試そうとしているのか。
「…‥‥と言うか、何でこの間組織を潰したばかりなのに、面倒な馬鹿は出るのかな?」
「それは私でも、理解できまセン。人は愚かではないはずなのですが、それでもやらかす人がいるのでしょうカ?」
何にしても、今はその情報を元に対策を素早く進めるのであった‥‥‥
その国内にて今、悪意は渦巻いていた。
かつて得ていた力を、再び得ようとしつつ、その悪意を持つ者たちは蠢いていく。
ああ、なぜ彼らは理解しないのか。情報を得ているのであれば、そうやすやすとコントロールできる物でもないのに。
いや、悪意を得た愚か者だからこそ、理解もせずに都合のいいように解釈を歪め、何も考えていないだけなのかもしれない。
「‥‥‥これで十分か?」
「そのはずで、ございます」
一人の問いかけに他敷いて、作業を行っていた一人が返答する。
用意してきたものはこれで十分なはずだが、それでも確認をして置きたい。
しっかりと再確認するほど、考えはするのだが‥‥‥‥それでも、色々と抜けている。
だからこそ彼らは、自分達が踏み入れようとしている領域が、生者が侵してはいけないということに気が付かない。
「では、始めろ。成功すれば…‥‥その時こそ、我が国は再び大いなる力を得られるからな」
「一度は滅びたが、再び力を得て蘇る様も利用できるだろう」
「必ず成功させ、我々の力を示すのだ!!」
やるべきことを確認し終え、彼らは行い始める。
それを止めることは叶わず、彼らは地獄のふたを開いてしまったことのだが…‥‥すぐには理解しないだろう。
まぁ、理解した時にはもう遅いのであるが‥‥‥‥
「‥‥‥アンデッド系の、禁忌?」
「そのようじゃな…‥‥とは言え、儂も方法は知っておるとは言え、そんなものを知るすべは常人には不可能なはずじゃ」
王国の屋敷内にて、帰って来たゼネはディーたちに対して説明をしていた。
魔道具などによって伝える事もできたが、こういうとことは直接自分の口で話したほうが早く、ルビーたちの力も借りて超高速で戻って来たのだが…‥‥これでも下手をすると、時間がないのかもしれないとゼネは言う。
「‥‥普通は並大抵の人間が知ることがない、代物。けれども、知るすべはあるのじゃよ」
「それはどのような方法で?」
「その方法を知るような…‥‥儂が言うのも何じゃが、高位のアンデッド系のモンスターの類じゃがな」
人のできることは限られているが、そてはあくまでも生きている間の事であり、死後の状態はそうではない。
いや、普通はアンデッドになるようなこともなく、成ったとしてもゾンビやグールなど、そこまでの者ではないアンデッドになる程度であり、そんなに変なものを学ぶようなことは無い。
‥‥‥だがしかし、物事には例外があるように、アンデッドにも例外が存在する。
そう、リッチなどの高位のモンスターに変じた場合、その中でもさらに高位の存在になった時に自然と頭の中に入っている方法があるのだとか。
「儂の場合は、どこの段階で入ったのかはわからぬがのぅ…‥‥少なくとも、元聖女じゃったせいなのか、御前様との契約前後で知っていたのじゃ」
その方法は、アンデッドたちでも禁忌と言えるような代物。
それに、扱おうにも制御できるとも限らず、下手をすれば死んでいる身でさえも危険なことになりかねないので、使用を考える者はそういないはず。
「扱うための条件なども複雑であり、そうそうできるわけでもなく…‥‥そもそも儂自身も、使う気はないのじゃ」
だがしかし、今回の件を見る限りでは…‥‥どうやた、その禁忌の類を使おうと考えた馬鹿がいる可能性が出て来た。
しかも、おそらくは既に条件などもいくつかやっている可能性があり、その中には…‥‥
「‥‥‥父の死体も使って、やらかそうと?」
「そうじゃろうなぁ。いやまぁ、御前様の父及び血族に関することじゃから必要はあったのじゃろうが‥‥‥それでも、残された時間はそうないかもしれぬ」
‥‥‥その禁忌に関しては、ゼネの考えでは90%以上の確率で失敗する可能性が高いらしい。
仮に10%のほうで成功したとしても、それはまだある程度対処可能らしいが…‥‥禁忌が禁忌ゆえなのは、その失敗したほうの代償が大きすぎるからだ。
「もしもやらかし、失敗をしたら…‥‥見たくもないような代償が、いや、地獄のふたが開くと言ってもいいのぅ。ありとあらゆる怨霊、悪霊、死霊、凶霊などがはびこりまくり、あちこちで大災害を起こす可能性があるのじゃ」
面倒事ゆえにさっさとどうにかしたいが、現時点ではその災害に備えたほうがいいらしい。
失敗する可能性の方が非常に大きく、既に行われていたら間に合わないそうだが…‥‥何処の馬鹿が、そんなものを試そうとしているのか。
「…‥‥と言うか、何でこの間組織を潰したばかりなのに、面倒な馬鹿は出るのかな?」
「それは私でも、理解できまセン。人は愚かではないはずなのですが、それでもやらかす人がいるのでしょうカ?」
何にしても、今はその情報を元に対策を素早く進めるのであった‥‥‥
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~
灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」
魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。
彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。
遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。
歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか?
己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。
そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。
そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。
例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。
過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る!
異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕!
――なろう・カクヨムでも連載中――
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
【完結】剣聖と聖女の娘はのんびりと(?)後宮暮らしを楽しむ
O.T.I
ファンタジー
かつて王国騎士団にその人ありと言われた剣聖ジスタルは、とある事件をきっかけに引退して辺境の地に引き籠もってしまった。
それから時が過ぎ……彼の娘エステルは、かつての剣聖ジスタルをも超える剣の腕を持つ美少女だと、辺境の村々で噂になっていた。
ある時、その噂を聞きつけた辺境伯領主に呼び出されたエステル。
彼女の実力を目の当たりにした領主は、彼女に王国の騎士にならないか?と誘いかける。
剣術一筋だった彼女は、まだ見ぬ強者との出会いを夢見てそれを了承するのだった。
そして彼女は王都に向かい、騎士となるための試験を受けるはずだったのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる