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第2章 インターハイ〜
第145話 K.O.寸前
しおりを挟む第2Q 残り3:39
洛阪 50
星垓 33
現在、星垓のタイムアウト。
武田「競ってるイメージもあったのに…気がついたら17点差…」
羽田「洛阪の怖い所はこれだ。相手のペースに巻き込まれず淡々とスコアを積み重ねてくる。普段通り、何も特別な手を打っている訳でもない。オフェンスはパス&ランとホーンズの2パターンから確実に、ディフェンスはオーソドックスにマンツーか、または様々なフォーメーションのゾーンを使い分けてチームの約束事を遵守した連携をしてくる」
武田「選手全員がバスケットへの理解度が高い故のオーソドックスなスタイルですか…」
山下「作戦変更で動いてきている訳でもないから、星垓の唐沢監督も悩みどころでしょうね」
村上「手を打とうにも…洛阪がまだ何もしていないからこちらもどうすればいいのか悩むだろうな。仮に策を用いても、後出しのように適応されてしまうのではないか、という不安もあるだろう」
ブーッ!!!
タイムアウトが明ける。
洛阪
G #4 塚森 隼人 3年 182㎝
G #11 笹本 渉 2年 181㎝
F #5 高松 晃良 3年 192㎝
F #6 田村 大和 3年 195㎝
C #8 大谷 宗輔 3年 202㎝
星垓
G #11 中山 慎太郎 1年 169㎝
G #9 真田 直斗 2年 183㎝
G #4 新城 敦史 3年 184㎝
F #10 北条 涼真 1年 187㎝
C #7 髙木 悠介 3年 198㎝
星垓は、神崎に代えてシューターの真田を投入。
これに伴い、ディフェンスをマッチアップゾーンに変更。
身長差もあり、新城では高松や田村のフォワード陣をマークするのはキツい為である。
唐沢「こんな形で真田君を出さねばならないとは…」
(本当ならば点差の均衡した勝負所で勝つために投入したかった…それをこれ以上離されないために、『負けないため』に投入する事になるとは…)
慎太郎「1本!」
慎太郎がボールを運ぶ。
塚森「メンバーチェンジしてるぞ!俺は9番をマークする!」
高松「俺は4番につく!笹本はそのまま11番につけ!」
笹本「了解す!」
星垓は、得意のスペインピックでのオフェンスを選択。
慎太郎がドライブし、スクリーンをかけた髙木がロールで合わせを狙い
その髙木にスクリーンをかけた真田がポップアウトで外からシュートを狙い
それだけでなく、普段のスペインピックに加えてポップする真田に更に涼真がスクリーンをかけ、より容易にシュートを打てるようにしていた。
新城は真田が出てきたのと逆サイドのコーナーへ移動し、万一全てのオプションが潰された際に備える。
コートの5人全員が絡んだスペインピックの応用版と言ってもいいオフェンス。
司令塔の慎太郎が選択したオプションは
ビッ!
真田「ナイスパス!!」
入ったばかりで警戒が行きやすい真田だった。
普段なら、囮で他のオプションを使ってもいいシチュエーション。
慎太郎はあえて裏もかかず、そこを選択した。
ビッ!!
真田、スリーポイントを放つ。
スイッチしてチェックに出た笹本のブロックは届かない。
スパァァッツ!!!
星垓メンバー「「「きたあああああ!!!」」」
第2Q 残り3:26
洛阪 50
星垓 36
真田、投入早々に期待に応えるスリー。
だが。
ピピーッ!!
涼真「!!」
バス!!
審判「ファウル!青10番!ブロッキング!バスケットカウント!!」
第2Q 残り3:09
洛阪 52
星垓 36
「うわああああ!?強い!強すぎる高松!」
「北条にファウルされながらもものともせず全然バランス崩さないで決めやがった!」
「これが高校No.1なのかああ!?」
高松、小細工無しの1on1からバスケットカウント。
高松「ディフェンスは悪くないがフィジカルが甘いな、北条」
涼真「ぐ…」
高松、バスケットカウントのフリースローを打つためにフリースローレーンへ。
涼真(真田先輩のスリーが決まってこれからって時に…流石に試合の中でのポイントを良く知っている)
スパッ!
フリースローも沈める。
第2Q 残り3:09
洛阪 53
星垓 36
観客席には、北陵や舟栄、それに他の強豪校のメンバーの姿も。
三上「高松のやつ…嫌なところで決め返すなほんと」
筒井「スリーには3点プレイで返してくるのがすげえ…」
堂林「そう簡単に流れは手放さないし渡さない…って事か。星垓の立て直しの出鼻を挫くいいプレイだ」
コートでは星垓のオフェンスが始まっている。
近藤「頼むぜ~舟栄に勝ったんだからどうせなら優勝してくれよ~」
永島「お前いつからそんなに星垓応援してたんだよ」
近藤「ん?一昨日かな」
岩倉「つまり星垓に負けてからか」
霧谷「いや、このオフェンスで決められなかったらこの試合、更に離れるだろうな。んで負けはほぼ確定っと」
永島「何でわかる」
霧谷「点差が離れてきて、これ以上離されないため、追いつくために星垓はあのシューターを入れてきたんだ。8番が下がってディフェンスが低下するのは承知の上で、だ。
だが、目論見通りシュートを決めた矢先に返されちまった。それも、1番乗せたくないやつに」
近藤「確かにな…あのスペインピックの応用版だって一見、オフェンスオプションの選択に見えるけど実際は完全に外でシュート打たせるためのデザインプレーに近かったもんな」
霧谷「それに高松が、今日も点は取っているとは言えどこか大人しかった。けど…ここにきてエンジンかかってきたかもしれねえ。だからせめてここでまた決め返しておかねえと…」
しかし、そう上手くはいかなかった。
ガン!!
涼真がチェックを受けながら打ったミドルはリングに嫌われる。
ガシッ!
リバウンドは高松。
高松、そのまま自分でドリブル発進。
マークマンの涼真が懸命に追うも、高松は既にゴールまであとコートの1/3程の距離まで来ていた。
涼真(今高松さんに決められるのはまずい!)
髙木(ファウルしてでも止めねえと!)
バッ!!
高松、右腕に保持したボールを高く振り上げ跳躍。
涼真、髙木がそれを叩き落とさんと同時に跳躍。
ガシィッ!!
高松「退け!!」
高松、涼真のブロックを左手で払い除け、右腕をリングへと振り下ろす。
ドッッッガァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
右腕での強烈なワンハンドのスラムダンクが炸裂!
しかも…
ガシッ!
髙木「!!」
(しまった…!)
ピピーッ!!!
審判の笛がなる。
髙木がブロックに跳んだ勢い余って高松にぶつかりファウルの宣告。
審判「ファウル!青7番!」
第2Q 残り2:50
洛阪 55
星垓 36
「うわああああ!?またバスカン!!!」
「高校No.1プレイヤーが止まらねえ!」
岩倉「これって…」
霧谷「ああ」
霧谷、ふう、とため息。
霧谷「1番危険な奴をのせちまった」
スパッ!
高松はやはりフリースローを外さない。
星垓は残り3分弱、髙木がゴール下でバスケットカウント含む2本のフィールドゴールを決めるも…
スパッ!
「今度は高松のアシストからキャプテン・塚森のミドル!」
ドガァッ!!!
「大谷のボースハンドダンクきたぁ!!!」
「塚森のアシストもすげえ!」
バス!!
「エース・高松!自分で1on1から決めた!」
洛阪の誇るビッグ3が活躍し、点差はついに20点差を超える。
満月「つ…強い…」
春香「抜け目ないって言うか…隙を見せたら確実にそこから攻めてくるね」
美保「これが…優勝候補筆頭…」
優花「こんなの…奇跡でも起きない限りひっくり返らない…」
紗妃「奇跡ってどんな?」
奈津実「知らない」
小春「北条君も高松さんを止められない、髙木先輩も新城先輩も大谷さん、塚森さんに押され気味…中山君は思うようなゲームメイクがさせてもらえてない。どうしろってのよ…」
ブーッ!!
前半が終わった時点で、星垓はもはやK.O.寸前な点差まで追い詰められていた。
前半終了
洛阪 62
星垓 41
……To be continued
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