BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第1章 入学〜インターハイ予選

第32話 合宿

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関東大会予選後のカレンダーの進みは、誰かが時計に魔法をかけたかのように早かった。
涼真も復帰し、練習にガンガン参加している。

GW、男子バスケ部は学校内にて「合宿」を行なった。

午前中はロードワーク、午後は体育館練習、夜にはウェイトトレーニングメニュー。
これだけならまだ普通の人でもできなくもないかもしれないが、練習密度が普段の数倍も濃いのだ。
体力には自信のあるメンバー達ですら、夜には疲れでぐったりしていた。

武蔵「やべえ…身体中パンパンだ…」

小笠原「筋肉痛で動けねえ…」

朝「こんなで飯なんて食えねえ…」

慎太郎「このメニューがあと3日…」

福島「慎太郎やめろ、考えたくない」

宗平「ウェイトは2日に1回(高校生は体が出来上がってないから危険&効率の良いトレーニングのため)だからいいけど、ロードワークした後に体育館での練習だから足にくるな…」



新城「神崎、さっきの体育館練習の最後のあのプレイなんだけどな…」

神崎「ピック&ロールを止めようとしてミスったあれっすか?」


涼真「先輩、あのアリウープパスどうでした?」

髙木「もーちょい高くても十分通る」



一方、スタメン組は倒れるでもなく練習中の反省点を話し合っている。


慎太郎「化け物かよ…」

そして2日目は、唐沢監督はウェイトトレーニングのない代わりにポジション別にメニューを指示した。

ガード組
新城、中澤、矢島、三石、朝、慎太郎、武蔵、政史、翔太

フォワード組
小宮山、福島、涼真、宗平

センター組
髙木、神崎、須川、小笠原、皆藤


ガード組は1on1を通してディフェンス力とボールキープ力を鍛える。
そして複数人数での練習ではオフェンスをディフェンスより少なくすることで更にボールキープ力を鍛え、同時にパスに必要な視野や状況判断能力を上げる練習をする。

フォワード組はシンプルに1対1の勝負、2対2の勝負を繰り返す。
バスケットボールにおいて花形とも言えるポジションのフォワード。当然全国レベルになるほど強力で得点力、ディフェンス力のあるフォワードも出てくる。
フォワードである彼らには当然、そのような選手とのマッチアップも予想される。
だからこそシンプルにオフェンス、ディフェンスの練習を繰り返すのだ。

センター組は、主にインサイドでのポジション取り、リバウンド、そしてインサイドでの得点をメインに練習する。
1人がシュートを打ち、残りの4人がインサイドで攻防し合うのである。

もちろん、ただの練習ではない。
普段の練習もさることながら、これはいわば「ポジション争い」である。
これからの大会、すなわち関東大会やインターハイ予選に臨むための。
故に疲れていても手を抜く選手は誰もいない。

2日目終了

慎太郎「やべえ…身体が針金でガチガチに固められたみてえに痛い…」

宮本「言い訳してないで早くご飯食べちゃってよね」

そう発破をかけるのは関東大会予選後、ついに正式入部した美保。

木村「それにしても…」

スタメン勢は変わらず、ご飯を食べつつ今の練習での分析を行っている。

髙木にいたっては「外のディフェンス力を上げる」とフォワードの練習にも混ざっていたのだ。





そこに唐沢から知らせが。

唐沢「明日なんですが、うちの高校で合同練習そして練習試合を行います。
試合は人数が多い分、2チーム作って行いますから全員、試合に出るつもりでいてください。
チーム分けは明日伝えます」

一同「ハイ!」

新城「でもどこと試合するんですか?インターハイ予選も近くてどこも調整の時期なのに…」

唐沢「大丈夫です、明日くる試合相手の2チームも我々と同じく決勝リーグを決める試合までは試合がありません」

一同「???」


3日目

阿部「よろしくお願いします」

長崎「得るものの多い練習試合にできるようよろしくお願いします」

やってきたのは東裁大相模そして桐神学園。



涼真「久しぶりだな」

梅村「そうか?大会以来だから1週間そこそこだろ?」

涼真「そうだっけ」

櫻田「こないだ戦った相手とこんな早く再会するなんてな…」

椿「今日は星垓と桐神学園と練習できるなんてな
俺たちもこのGWは合宿で、今日が最終日だったんだ」

新海「そうだったのか?うちはもう終わったけど昨日まで合宿してた」

慎太郎「あれ、そういや岸は?」

梅村「あいつは合宿前に骨折しちまってさ、今日は一緒には来てないんだ。関東大会は出れないしインターハイ予選も微妙かもな…」

その時、号令がかかる。

新城「集合!」

涼真「やべっ」

慎太郎「梅村、椿、新海に櫻田、また後でな」


合同練習では、他校の選手と1対1の練習で戦ったり、逆に他校の選手と味方同士になって戦ったりと普段なかなかできない経験ができる。

慎太郎「桐神学園も東裁大相模も2、3年はやっぱり上手い上に自分の武器のように得意なプレイ、誰にも負けないってプレイを持ってる…」
(俺の強みは…)


そして午後は練習試合形式。

メンバーをスタメンや控えも交えたメンバーで出してゆく。
練習故に勝ち負けはあまり関係ない…のだが手を抜いたりする選手はこの場にはいないため、必然的に勝敗で一喜一憂している者も多い。

櫻田「篠田、また俺の勝ちだ」

武蔵「うるせえ!次は止める!」


梅村「くそぉ…わかっちゃいたが強え…」

涼真「お前は単純すぎるからな。もう少し狡猾なプレイを覚えろよ聡紀」

1年生同士だけではない、上級生同士、下級生と上級生、それぞれの交流もあり互いにアドバイスし合いレベルアップしていく。
これが合同練習の大きなメリットでもある。


宮藤「いや、相模さんと星垓さんと練習できてよかった。うちの選手にも刺激になったようで」

唐沢「それはこちらもですよ。関東大会に向けて自信をつけつついい練習になりました」

原「関東大会、お互いにいい成績を残せるといいですね。
まあ、うちはBトーナメントなんですがね」


そして練習後は、3校混じってのバーベキュー大会が行われた。

慎太郎「肉だ!肉だぁー!」

宮本「うるさい…」

とはいうものの、ちゃっかり慎太郎に肉やウインナー、野菜類をもらってきてあげている美保。

慎太郎「サンキュー!うまそー!」

涼真は武蔵、春香、櫻田とそれを眺めつつ談笑している。

櫻田「そっか、どこかで見たことあると思ったら木村さんはあの小学校で一緒だった木村さんだったんだね」

木村「席も隣だったのに忘れてたんだ…」

涼真「でもさ、小学校の時とはすげー雰囲気変わってるし」

武蔵「数年会わなくても面影は残ってるもんじゃないのか?」

櫻田「ま、それは置いといて、明日そういや関東大会の組み合わせ来るみたいだよ」

涼真「そうなのか?」

櫻田「今年はさ…関東地区に化け物が1人いるんだよ」

武蔵「化け物?」

そこに梅村、慎太郎、そして宮本もやってくる。

宮本「化け物って…人でしょ」


梅村「知ってるよ、今年の高校3大プレイヤーって騒がれてる1人だろ?うちも練習試合したけどもうボッコボコだったよ…」

木村「3大…ってことは3人いるの?そんな凄い人が」

櫻田「関東の霧谷きりたに、北陸の堂林、近畿の高松。この3人が今年注目されてる。共通点としてはガード寄り、センター寄りとか傾向はあれど全員がフォワードってこと、1試合に30得点を軽く稼ぐ点取り屋であること。それでいて決してセルフィッシュ(自己中心的)でなく味方を生かすプレイも得意ということかな」

涼真「そのうちの1人が関東に…面白い。戦ってみたい」

そしてバーベキューも終わり、ついに翌日星垓バスケ部は合宿最終日を迎える。



-翌日夕刻

現在行われているのはラストのスリーメン。

新城「ラストぉ!」

ドガアアアアァ!

涼真がダンクで締める。


結局、1人の脱落もなく最終日を終えた。
その、最終日の練習後のミーティング。


唐沢「みなさんよくついてこれましたね。
GW明けはテスト、そしてインターハイ予選の最中には中間テストもあります。
そして今月の半ばには関東大会の本戦があります。
関東大会は1日2試合、決勝まで戦うのなら2日で4試合の過密日程です。体調管理等はしっかりしてください」

マネージャーたちが選手にプリントを配る。

唐沢「行き渡りましたか?では、これが関東大会の組み合わせです」



新城「初戦は栃木の宇治川工業か…」

涼真「どの高校にいるんだ…?」
(霧谷ってのはどこに…)

高木「とりあえず決勝まで行って湘洋大付属にリベンジだ!」

一同「オウ!」


関東大会まであと数日!

To be continued…
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