BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第1章 入学〜インターハイ予選

第31話 関東大会予選閉幕…そして…

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前半終了

湘洋大付属  53
星垓     28


山下「25点差…しかもあの13番北条もいない…」

村上「……」



-湘洋大付属ベンチ

白石「13番北条の怪我は事故だ。だが得点源がいない星垓をしっかりと突き離したな」

徳山「後半もこのまま行くぞ!」

一同「オウ!」


-一方、星垓ベンチ

全員、意気消沈している。


当然だった。
これまで苦しい場面で点を取り幾度となくチームを助けてきた涼真はいない。
それどころか、長身のラインナップでの渾身のディフェンスが、ゾーンでもマンツーマンでも通用しなかった。

新城「まだ終わらねえ!」

髙木「このままじゃ終われねえ!」

中澤「まずはこの点差をなんとしても縮めねえと…」

そう言っては見たものの、とても勝てる見込みなど持てなかった。
脳裏によぎる「敗北」の2文字を受け入れまいと必死だった。


第3Q開始

湘洋大付属

G    #14 山本 晋吾  1年 175㎝
G/F  #8  村野 勇吾  3年 189㎝
F    #9  遠山 周祐  2年 191㎝
C/F  #10 萩野 悠平  2年 195㎝
C    #13 田口 高太郎 1年 199㎝

星垓

G    #4  新城 敦史  3年 184㎝
G    #10 真田 直斗  2年 183㎝
F    #9  神崎 健太  2年 190㎝
C    #7  髙木 悠介  3年 198㎝
C    #15 皆藤 賢   1年 198㎝

星垓は前半終了時と同じメンバー。
かたや湘洋大付属はメンバーをフレッシュに。

そして星垓は前半と同じく2-3ゾーン。

だが。

ドガアアアアァ!

山本のパスから田口のアリウープダンク。

髙木「くそぉっ!」

だが、オフェンスでは髙木にボールが入ると人数をかけてくる。
そこからのパスも制限され淡白なオフェンスで終わってしまう。
星垓は大差からくる精神的な疲れか、足が止まってしまっていた。
オフェンスでもディフェンスでもなかなか糸口がつかめない。

一方控えでもチーム力が落ちない湘洋大付属。
このQ、点差は更に広がった。

第3Q終了

湘洋大付属  78
星垓     40


第4Q、一度主力を出す湘洋大付属。
そこで更に引き離され、心が折れそうになりながらも必死でプレイした。

この日、星垓は最後まで戦った。
どれだけの点差がついても最後まで戦い切った。

だが。


ピピーッ!

試合終了

湘洋大付属  102
星垓     55


このチームになって初の敗北。
それもダブルスコアに近い完敗であった。

一方の湘洋大付属は、全員出場、全員得点。
関東大会本戦に向けて弾みのつく終わり方だった。

勝利の喜びもそこそこに主将、徳山がチームを引き締める。

徳山「関東大会、絶対に優勝すんぞ!」

一同「オウ!」





木村「準優勝…」

宮本「でも、とてもそんな感じじゃないね…」

慎太郎「…」

臼井「悔しいけど…これも結果。受け入れて前に進むしかないんだよ」


試合が終わり、表彰が粛々と進んで行く。
準優勝で関東大会に進めたとはいえ、新城始め星垓メンバーに笑顔はない。

新城「今の俺たちでは全く通用しなかったな…」

髙木「俺は…相手のでかさにビビって縮みあがっちまった」

中澤「関東大会まで半月、インターハイ予選まで1ヶ月近くか…その間にレベルアップしておかないとな」

矢島「それより涼真は大丈夫なのか…」

小宮山「怪我もだし…関東大会に出られるのかとかもな」



神崎「俺はオフェンスでもディフェンスでも大したことができなかった…スタメンで使ってもらっておいて…」

真田「俺だってシュートを肝心なところで…」



皆藤「デカいってだけで使ってもらってたのに…俺もパワーで圧倒されて自分のプレイができなかったよ…」

武蔵「出られるだけマシだ…」


下級生も上級生も悔しさは同じだ。



そしてチームミーティング。

それぞれの反省点を言い合ったものの、その後言葉を発する者はない。

唐沢「君たちは負けて何を感じましたか?」

一同「…」

唐沢「一度も負けたことのない人間なんて存在しません。
ですが、君たちの真価は負けた時にこそ問われます。
君たちはこれからも負けをもちろん経験するでしょう。
だが、一流のアスリートであるなら、あらゆる努力を振り絞り速やかに立ち上がる努力をします。
並みの選手はそれが少しばかり遅く、引きずります。
そして本当の負け犬であればいつまでも立ち上がることはありません」

一同「…」

唐沢「君たちは、どのアスリートでしょうか?」

一同、無言のまま。
だが、誰1人として下を向いてはいない。真っ直ぐに唐沢を見て立ち上がる。

唐沢「よろしい」

やがて、新城が口を開く。

新城「俺たちにとっちゃ最後の関東大会予選、悔いの残る終わり方にしちまったけど今シーズンはまだ終わりじゃねえ」

慎太郎「新城さん…」

新城「俺たちにゃまだまだ課題だらけだ。だけどまだ関東大会も、インターハイ予選もある。
この悔しい気持ちは、来月再来月に全てぶつけよう。
明日は大会後のオフだ。明後日からの全体練習からまた頑張ろう!」

一同「オウ!」

唐沢「先程、北条くんの運ばれた病院から連絡がありました。どうやら大事には至らなかったそうです。
明後日からいきなり復帰、は無理そうですが今週中には…とのことです」

一同、ホッとする。


そしてこの日は解散となった。


帰り道、住んでいる場所の近い慎太郎、木村、宮本、そして女子バスケ部の満月とで帰宅。
普段はここに涼真もいるのだが涼真は病院にいる。


満月「涼真くん、大事に至らなくてよかったね」

慎太郎「ああ…あいつがいたらあんな大差で負けなかったはずさ」

木村「1年生でも、涼ちゃんはエースってことなのかな」

慎太郎「はるちゃん、うちは新城さん、髙木さん、そして涼真のトリプルエースだよ」

宮本「…」

木村「美保ちゃん、どうしたの?」

宮本「私、決めた。バスケ部のマネージャーになる」

慎太郎「ほ、ほんとに?」

木村「嬉しい!同級生で2人で頑張りたいって思ってたんだ!」

木村は宮本の手を取って喜ぶ。


慎太郎「ようこそ星垓バスケ部へ!」

宮本「…調子に乗らないでよ」

宮本、ジト目で慎太郎を睨む。

慎太郎「なんだよ、歓迎してるってのに」
(ほんとに俺なんかしたのかな…)

満月「よかったね!新しいメンバーが増えて」

こうしている間に別れ道に差し掛かる。
こうして、関東大会予選は幕を閉じた。


-翌日

教室には涼真の姿はまだない。
大事をとって検査することになっているそうだ。

この週よりGW。
女子バスケ部は毎年恒例の茨城で開かれる全国レベルのカップ戦に出場するんだそうだ。

慎太郎「羨ましいよなぁ女子バスケ部は強豪でよ。小早川もついてくの?」

満月「ううん、私はまだメンバー入りもできてないから。居残り組は居残り組で練習あるけどね」

慎太郎「うちらはせいぜい練習試合が組まれてる程度だぜ?県外まで行けて羨ましいよほんと」

満月「それもいいけど、慎太郎くんは勉強してるの?」

慎太郎「へ?勉強?」

慎太郎はドキリとした。慎太郎は勉強が苦手である。
そんな慎太郎へ満月は死の宣告を下した。


満月「GW明けテストあるし、5月末には中間テストだよ?」


慎太郎「ぎゃあああああ!?」


To be continued…
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