子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

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壮年期 16

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その後、俺は教会側に『二週間後の処刑日にはちゃんと行くからそれまで好きにさせてくれ』という内容の手紙を送り…


おっさんと青年には『今回の件で教会のお偉いさん達を失脚させる』という内容の手紙を送って先に手を打たせる事に。


「…上手くいきますかね?教会騎士団が坊ちゃんを捕えるためにココに来ません?」

「そうなったら最悪だ。あのおば…魔女のおねーさんが嬉々として殲滅させそう」


手紙を送った後にお姉さんが微妙そうな顔で言うので俺はため息を吐いて言い直しながら予想を告げる。


「ああ…ただでさえ我々猟兵隊の相手だけでも大変だというのに、厄介なあの人が出張ると一瞬で終わりそうですもんね…」


お姉さんも女の気性の荒さの一端を見た事があるのか納得したように呟く。


「しかも下手したら中央騎士団も動きかねないし、ソレすら即殲滅させられたら今度はソバルツとドードルが攻めて来るだろうから地獄のような展開になっちゃうよ」

「どうやっても治安の悪化は避けられなくなりますから…物資の供給が滞ると前線はたまったものじゃないでしょうし」


俺が最悪の展開を想定して話すとお姉さんはおっさんや青年を心配するように言う。


「…アッチが攻めてきてる以上『殺すな』とは言えないからなぁ…正当防衛や防衛権を行使してる、なんて言われたら何も言い返せないし」

「…教会が受け入れてくれないと大変な事になりそう…」


『厄災の魔女』と呼ばれた女への対応に困りながら呟くとお姉さんも困ったように諦めながら呟いた。


「…まあとにかく中央騎士団のトップにでも教会騎士団を抑えるようお願いして来るかな」

「…大丈夫ですか?」

「あの魔女のおねーさんの実力は知ってるから流石に止めると思いたいが…教会騎士団を抑えるのは無理でも中央騎士団への要請は拒否するんじゃない?」

「…確かに」


俺がため息を吐きながら立ち上がるとお姉さんは心配したように聞き、俺の予想に納得したような反応をする。


「一応俺は警告した、って事でその後の事はもう自己責任だよね。俺のやるべき事はやったわけだし」

「…そうですね」

「本当は陛下とか王子に言った方がいいんだろうけど…異端者認定されたからな…多分教会から面会拒否するよう言われてる気がする」

「まあ…その状態で普通なら面会出来ませんよね」


俺の投げやりのような発言にお姉さんも同意し、最善の策が実行出来ない理由を話すとお姉さんは微妙な感じで笑う。




ーーーー




…分身を王都の城へと向かわせ、城下町に居た中央騎士団の団員に騎士団長との面会を取り次ぐようお願いすると…


警戒した様子を見せるも日頃の行いゆえか直ぐに城へと連れて行ってくれ、面会の場を設けてくれた。


「えーっと…初めまして、じゃないですよね?」

「…何用でございますか?クライン辺境伯。あまり長い時間だと怪しまれますので用件は手短にお願いします」


分身の俺が若干困りつつ挨拶すると騎士団長は警戒した様子を見せながら釘を刺してくる。


「じゃあ手短に。教会騎士団が俺らの拠点に近づかないよう抑えて欲しい。あと中央騎士団も近づかないでくれ、理由はあの拠点には魔法協会の代表者と前代表者であるこの前の化物が居るから。じゃ、というわけで」

「まっ…!待ってくれ!下さい!どういう…」


分身の俺は用件を告げて直ぐに立ち去ろうとすると騎士団長が言い方を直して制止するように言い、困惑した様子で詳細を聞いてきた。


「この前、俺が王都の近くで戦ってた事を覚えてるでしょ?」

「はい、もちろんです。アレは忘れようと思ってもそう簡単には…」

「あの状況を引き起こしたのが今俺らの拠点に滞在してる。今んとこ俺との約束で大人しくしてるけど…厄介な事に俺みたいに好戦的な上に俺とは違って人を殺す事を厭わない人でね」

「…それは…!」


分身の俺の確認に騎士団長が肯定するので『厄災の魔女』と呼ばれた女の事を簡単に話すと、騎士団長は分身の俺が言いたい事を理解したような様子を見せる。


「正直言うと、あの規模の攻撃を簡単に出来る化物を敵に回したら例え教会騎士団と中央騎士団が揃ったとしても、全く相手にならず軽く殲滅されるよ?」


王都にまで被害が及ぶ可能性も高いし…と、分身の俺は軽い感じながらも女の実力と危険性を真剣な顔で話して警告した。


「た、確かに…クライン辺境伯との戦いの規模や余波を思い出すに…!」

「最悪、教会騎士団は諦めてもいいよ。でも中央騎士団は国防や治安維持、国の威信の要だからそうはいかない。…俺が今の状況なのにわざわざ話しに来たんだから事態の深刻さは分かるでしょ?」

「は、はっ!」


狼狽えたような騎士団長に万が一の想定を告げながら確認すると騎士団長は敬礼のポーズを取って返事する。


「まあそういうわけで。俺は自分が間違ってない事を証明するためにちゃんと処刑を受けるつもりだから、教会から要請されたりなにか言われたらそう言って断って欲しい」

「…分かりました。クライン辺境伯が正しく、教会の判断が誤りであれば神は加護を与えてくれるでしょう」

「じゃあ、お願いします」


分身の俺が話を締めながら言うと騎士団長は了承して宗教観を語るので分身の俺は適当な感じで返して戻る事に。
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