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#004 『消滅友人』
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前話の三井寺さんと同じ専門学校に、同じ時期 通っていた、サトミさんという女性の話。
ある休日の昼下がり、街の雑踏の中をサトミさんがぶらぶら歩いていると、いきなり自分のデコりまくりな携帯電話が鳴った。
相手は、友人のトモカさんだ。何だろうと思って、出てみる。
「もしもしぃ?トモカ?」
『あ!もしもしサトミ!聞いて聞いて、うっそみたい。あたし今、何見てると思う?UFOだよ、UFO!!』
は?と訝しく思って聞き返すと、『だからUFO!UFO!!』とトモカさんは繰り返す。
『今、公園近くのコンビニの前で・・・うわぁ、何あれ!すっげぇ光ってる。うそみたい。うそうそうそ。これ絶対、ニュースに出るって』
突然の電話でハイテンションに取り乱す友人の声に、サトミさんは正直、しどろもどろになってしまった。
どうすりゃいいの。対処法がわからん。 甲高くトモカさんの声を発し続ける携帯から耳を離し、液晶を眺めながら途方に暮れていると、
「やほー。どうしたのサトミ。誰か電話しゃべってね?」
またいきなり、後ろから声をかけられた。
振り返ると、友人のトモカさんだ。 え、トモカ?!
「トモカ!あ、あんたコンビニの前でUFO見てるんじゃ・・・」
「はぁ?何言ってんの。まじ意味不明」
これがトモカなら、いま電話の向こうでテンパってるトモカは誰??
サトミさんは取りあえず、今 目の前にいるトモカさんに事情を話し、「どうする?もう一人のあんた、UFO見たって騒ぎまくってんだけど・・・」と携帯を手渡した。
トモカさんは、「はぁ?!何それ!」と不機嫌な顔になり、やおらサトミさんの携帯をひったくるようにして耳に当てると、
「おいアンタ誰。ふざけんなよこら」と凄んだ声を出した。
瞬間、トモカさんはフッと消えた。
カチャン、と音を立てて、携帯は落ちた。
(・・・・・・・・・え?)
――どれくらい固まっていたか、自分でもわからないという。
とにかく我に返ったサトミさんは、慌てて携帯を拾い上げた。
液晶が割れていた。電源が入らない。完全に、壊れている。
反射的に、周囲を見回してみた。
道行く人が何人か、怪訝そうな表情でこちらをちらりと顧みているだけだった。
一時間後。
近所を散々探し回って公衆電話を見つけ、トモカさんに電話してみると
『いま、寝てた』
『あたしの携帯?いま使ってるじゃん』
『コンビニ?街中?行ってね、行ってね』
とのことだった。
頭痛をおぼえた。
――なに、これ、きもちわるい。 意味、わかんない――
※ ※ ※ ※
その後 結局、彼女らの住んでいる街付近で〝すっげぇ光るUFO〟が目撃された、という報道は一切なされることは無かった。
ちょうどスマートフォンが流行りはじめていた時期だったので、この時の携帯の破損を機にしてスマホデビューを果たしたサトミさん。
そのせいか、今でもガラケーを目にする度に、「一瞬にして消滅してしまったトモカさん」の姿が思い起こされて不気味な気分に陥るというが、一方トモカさんはいまだ健在で、サトミさん以上にスマホを使いこなしてブイブイ言わせているという。
ある休日の昼下がり、街の雑踏の中をサトミさんがぶらぶら歩いていると、いきなり自分のデコりまくりな携帯電話が鳴った。
相手は、友人のトモカさんだ。何だろうと思って、出てみる。
「もしもしぃ?トモカ?」
『あ!もしもしサトミ!聞いて聞いて、うっそみたい。あたし今、何見てると思う?UFOだよ、UFO!!』
は?と訝しく思って聞き返すと、『だからUFO!UFO!!』とトモカさんは繰り返す。
『今、公園近くのコンビニの前で・・・うわぁ、何あれ!すっげぇ光ってる。うそみたい。うそうそうそ。これ絶対、ニュースに出るって』
突然の電話でハイテンションに取り乱す友人の声に、サトミさんは正直、しどろもどろになってしまった。
どうすりゃいいの。対処法がわからん。 甲高くトモカさんの声を発し続ける携帯から耳を離し、液晶を眺めながら途方に暮れていると、
「やほー。どうしたのサトミ。誰か電話しゃべってね?」
またいきなり、後ろから声をかけられた。
振り返ると、友人のトモカさんだ。 え、トモカ?!
「トモカ!あ、あんたコンビニの前でUFO見てるんじゃ・・・」
「はぁ?何言ってんの。まじ意味不明」
これがトモカなら、いま電話の向こうでテンパってるトモカは誰??
サトミさんは取りあえず、今 目の前にいるトモカさんに事情を話し、「どうする?もう一人のあんた、UFO見たって騒ぎまくってんだけど・・・」と携帯を手渡した。
トモカさんは、「はぁ?!何それ!」と不機嫌な顔になり、やおらサトミさんの携帯をひったくるようにして耳に当てると、
「おいアンタ誰。ふざけんなよこら」と凄んだ声を出した。
瞬間、トモカさんはフッと消えた。
カチャン、と音を立てて、携帯は落ちた。
(・・・・・・・・・え?)
――どれくらい固まっていたか、自分でもわからないという。
とにかく我に返ったサトミさんは、慌てて携帯を拾い上げた。
液晶が割れていた。電源が入らない。完全に、壊れている。
反射的に、周囲を見回してみた。
道行く人が何人か、怪訝そうな表情でこちらをちらりと顧みているだけだった。
一時間後。
近所を散々探し回って公衆電話を見つけ、トモカさんに電話してみると
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『あたしの携帯?いま使ってるじゃん』
『コンビニ?街中?行ってね、行ってね』
とのことだった。
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――なに、これ、きもちわるい。 意味、わかんない――
※ ※ ※ ※
その後 結局、彼女らの住んでいる街付近で〝すっげぇ光るUFO〟が目撃された、という報道は一切なされることは無かった。
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そのせいか、今でもガラケーを目にする度に、「一瞬にして消滅してしまったトモカさん」の姿が思い起こされて不気味な気分に陥るというが、一方トモカさんはいまだ健在で、サトミさん以上にスマホを使いこなしてブイブイ言わせているという。
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