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しおりを挟むあれからも聖女は絡んで来た
全部セドが防いでくれてるから俺自身に害はないからいいけどね
一部の令息からは苦情が出てますが……
苦情の内容は婚約者が聖女との距離が近いってこと
ただの百合なら良かったのに聖女の性別がU性だから気が気じゃないよね
U性の女性は男子と一緒で孕ませらるから一夜の過ちが大変なことになるかな
勿論子供も産めるけど、割とU性女性は嫁を貰う人が多いがどちらも有り
U性男性は世間が……旦那ではなく妻、と認識基準にある
俺は自分が時代の被害者だと思ってる
何度も言うけど俺は女の子が好きなんだけど、世の中って世知辛い
そんな俺の元に今日も聖女はハーレム部隊を引き連れて俺に向かって競歩並みのスピードで歩いて来る
淑女としては義理セーフかな
困った人だね
ハーレム要員達は、俺を視覚に入れると止まった
頭を下げられた
何で?
背後霊のように俺の背に張り付いてるセドを振り返ればロイと目と目でお話ししていた
そしてセドが顎で聖女を指せば、ロイはニヤリと頷き聖女目掛けて走っていった
聖女にタックルでも決めるのかと思ったらスピードそのままに身体を低くして足と地面を平行に滑らせ横になった状態で、鷹の如く獲物へ狙いを定め素早く聖女の足目掛けて刈り取った
「とおっ!」
「フギャッ?!」
「おお!」
聖女がゆっくり前へ倒れて行く
顔面から倒れる様は無様だ
ア~メン
拝んでおこう
素晴らしいスライディングタックルだった
無駄な動きはなくスマートに相手の動きを止め尚且つ行動を遮りまさに一石二鳥
但し危険な行為である
良い子は真似しないでね
「フッ馬鹿め」
鼻で笑い、俺から離れて聖女の方へ進み出た
手でも貸すのだろうか?
紳士なセドは1度も見たことないけど
子供ですら俺に性別が男ってだけで近寄らせない、あのセドが
立ち上がろうとする聖女の方へ進んで、踏んだ
態々聖女を踏む為だけに歩いたんだ
聖女を過ぎたと思ったらバックステップ踏んでもう一回踏んだ
お前は鬼か!
酷いなおい
止めないけど
ロイは素早く立上り、90℃お辞儀して
「すみません足が滑りました」
嘘は言ってない
スライディングは足を滑らす技だから
あくまで動きでの嘘は……逸話ってない
「オレってドジだから、テヘペロ」
すっげームカツク
殴りてぇ
大体お前………殺る気満々で足狙ってたろう
あっ…………ハーレム部隊が聖女を回収して行く
「ハミンド令息様、エトフォン令息様お疲れ様でした。失礼いたします」
「あっ…うん、フレイデル令嬢も大変だね」
ミランダ・フレイデル侯爵令嬢はハーレム部隊で一番地位が高く、そして美少女だ
「お気になさらないで。ウフフッ」
この令嬢セドと同じ匂いがする
ハッ!思い出した……初日から聖女の隣に侍ってた左の令嬢だ
もしかしてハーレム部隊かと思ったけどフレイデル令嬢の取り巻きだったかな?
フレイデル令嬢は可愛いと聖女にうっとり頬笑んで手を差し出してヨロメク聖女の腰をガッシリ掴んで去って行った
ロイがいい笑顔でセドにサムズアップを決めているのを目の端に口から溜息が漏れる
何故聖女は俺に絡んでくるだ
不思議だな
子爵家の三男の俺に媚っても得なしよ
継ぐ家もない、貧乏貴族で金もない、下級貴族で権力もない、俺自身特筆した能力もない見た目も普通、ただU性ってだけのどこにでもある男子の俺……あれちょっと自分で言ってて涙出そう………
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