異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第11章 冬休み編

ベビーダンジョン攻略 6

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しばらくすると画面が実際に切替わり、『ロック』のダンジョンマスターが画面に映る。

「やぁ!初めまして。あの人から聞いたけど、君が生まれたばかりのダンジョンマスターって子かい?……って、あれ?そこにいるのはシエルくんじゃないかい?どうしてそんな所にいるのかな?」

ロックさんはそう言って、モニターの前に立っている俺に話しかけてきた。

「お久しぶりです、ロックさん。実は今、俺達スノーホワイトはこの小さなダンジョンマスターの管理しているダンジョンに探索に来ていたんです。」

俺はそうロックさんに話すと、このダンジョンに入ってから今に至るまでの経緯を話す。

「なるほどねぇ……君達はそのダンジョンでも人助けならぬダンジョンマスター助けをしているんだね?そこの君、君は本当に運が良い。まさか生まれてそんなに経っていないのに神竜とそのパートナーと出会えるとはね。僕なんか、会うことができたのは生まれてから50年も経ってからだよ。君は本当に運が良い。」

ロックさんはにこやかな表情でそう言った。

「ところで、あの人から君たちが困っているって聞いたんだけど、何か問題でもあったのかい?」

ロックさんは不思議そうに首を傾げると、俺達の顔を順々に眺めていく。

俺はまだロックさんを見てモジモジしている少年の代わりに、出現する魔物から魔石ではなく宝石がドロップするように変えられないか聞いてみた。

するとロックさんは少し考える素振りをすると、「どうだったかなぁ?少し待っててね!」と言ったかと思うと一旦通信を切った。

そしてそんなに時間経っていないうちにまたモニターがついた。

「どうでした?」

俺の言葉にロックさんはにこやかに笑いながら頷き、さっきの間に試してきたと言った。

「結果はどうでした?」

「うん、ちゃんと設定できたよ。まずは俺の話を聞いてから試してね?」

ロックさんはそう言うと、手順を話してくれた。

先ほど俺達が試したところまではロックさんも簡単に説明をし、その後の手順を分かりやすいように教えてくれた。


その手順はこうだ。

まずは魔物の一覧表を出し、変更したい魔物を選ぶ。

そしてその魔物の説明のページにあるドロップ品を選ぶと 、カーソルを上下に移動させることで品物を変更することができるそうだ。

……案外、難しくなかったね?

俺は少し気まずくなりつつ、ロックさんにお礼を言う。

「いや、お礼なんて別に良いんだよ。僕だって先人のダンジョンマスターに教わったんだから。他にもいろいろ教えてもらったことがあるから後で教えるね。1度に言うと頭に入れられなくなってしまうからさ。」

ロックさんはそう言って、すぐに魔物のドロップ品を変更するよう促す。

もし上手くいかなかった時のためにしばらくは部屋の中で待機していると言って通信を切った。

「えっと……確かここまでは問題なかったですよね。」

小さなダンジョンマスターの少年はそう言って画面をいじっていく。

そして魔物の一覧表の所まですいすいと進み、とりあえずお試しに一番上に表示された魔物を選ぶ。

すると先ほど見た画面に切替わった。

「ここからドロップ品を選択して……っと。あっ、シエルさん!ドロップ品を選んだら色んな品物の名前が出ていますよ!うわぁ~、いっぱいある!」

小さなダンジョンマスターの少年はそう言うと、色んな品物の中から幾つかの宝石の名前を選択した。

そして次々と魔物のドロップ品を変更していく。

全て完了すると、ユーリを通してロックさんと連絡を取った。

「上手に変更できたって?それはおめでとう。ところでさっきもそうだったけど、もしかして他のダンジョンマスターとの連絡の取り方、知らなかったりする?」

「はい。どうすれば良いんですか?」

それからロックさんはその少年にやり方を教え、いったん通信を切る。

それからこちら側からロックさんへと通信を繋げる。

するとちゃんとこちらからロックさんへと連絡もとれた。

念の為と何度か試した後、もう完璧にできるようになったことを2人のダンジョンマスターは喜んでいた。

「じゃあ、今度こそ通信を切るね。また何かあったらいつでも連絡してきて良いからね?」

ロックさんはそう言って手を振りながら通信を切った。



「じゃあとりあえず皆さんのいる所に戻りますか!」

俺たち2人は少年につかまると、少年はすぐに皆の所へと転移した。


「おっ、やっと帰ってきたな?どうだ、上手くドロップ品の変更はできたか?」

俺達が転移してきたことにいち早く気づいたリッキーはそう言って俺達を迎えてくれた。

「ああ、上手く宝石をドロップするようになったし、ダンジョン内に発生する魔物の種類も変更してきたよ。とりあえず5階層ごとのフィールドフロアには通常の階層とは違う魔物を配置できるように魔獣だけじゃない魔物も一応残しておいたからな。」

「おっ、それは良い案だな!……ところでこの1階層のフロアだが、通路はまだ変更しないのか?」

俺の言葉に返答したリッキーは、ついでに少年にも質問をした。

少年の話によると、その階層に冒険者がいると通路や小部屋を変更することはできないのだそうだ。

だから俺たちが2階層へと降りたら変更するんだってさ。


「そういえば僕の名前をつけて貰うのはまだですか?」

少年は目を輝かせながら、その期待に満ちた顔を俺に向ける。

……名前、かぁ。

「……ユヴェールなんてどうかな?」

俺は少し考えると、少年に名前の候補を伝えた。

「それはどういう意味ですか?」

「これはね、俺の故郷の遠い場所で使われる『宝石』という意味の言葉だよ。」

それを聞いた少年ははにかみ、何度も頷いた。

「僕の名前は、これからはユヴェールです!ありがとうございます、シエルさん!」

彼は自分の名前を呼ぶたびに、笑顔にあふれている。


「じゃあ皆さん、2階層へと向かってください。もうすでに2階層は変更してありますので、今夜は2階層の休憩所でしっかり休んでくださいね!」

ユヴェールはそう言うと、すぐに先ほどまでいたダンジョンマスターの部屋へと戻って行った。


それを見送った俺たちは、すべてのものを片付けると結界も解消して、揃って2階層へと向かう。

俺たちは一緒に考えたから、どこに何があるのか知っているので休憩所を探すのは楽だろう。

とりあえず俺は、安全な場所でゆっくりしたいよ!
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