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第1章 出会い〜旅の始まり
出発当日 2
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それから俺達はギルドへ向かい、まずは解体受付へ向かった。
「解体をお願いしていた物を受け取りに来たんだが。」
スコットさんがそう言うと、受付の人は「倉庫に行ってくれ」と言い、俺たちはすぐに倉庫の方へ向かった。
倉庫の大きな扉の中から中を覗くと、朝も早いうちからせっせと解体をしている人が何人もいた。
すると眺めていた俺たちの所に解体のおじさんが歩いてきた。
「おう、よぉ来たなぁ!例のブツは出来上がってらぁ。ほら、こっちに来いや。」
そう言っておじさんは歩きだす。
そして1つの解体台の上にマジックバッグから大量の肉を出していく。
俺は慌ててその肉を鞄の中に突っ込んでいった。
全て入れ終わるとおじさんが俺たちに言ってきた。
「結局のところ、解体料金は肉以外のものと1頭のブラックブルで賄えたから、残り9頭のブルの代金を払うぞ。9頭で金貨900枚だ。」
そう言ってまたもやマジックバッグから大量の金貨が詰まった袋を9個取り出した。
……えっ、あれ1頭で100万円!?
すんごく高くない!?そんなもんなの!?
俺が金額にびっくりしているとおじさんは「ああ、あの全ての個体は通常よりでけぇからな。肉も相当な重量だったんだよ。」と教えてくれた。
そっか、そう考えると納得だ!
1頭当たり、日本の牛の3倍近くでかかったからな!
高級な肉だし、重さもあればそんなもんなんだな。
それから俺達はこれからのことを考えて、その場で料金の分配をすることにした。
1人あたり金貨180枚!
なんかこっちに来てから相当稼いでいるんだけど。凄いな、異世界!
「それはそうと、お前らギルマスに何処かへ送ってもらうんだってぇ?」
「俺達はその事を言ってなかったんだが……ここはギルドだし、誰かから話が入るか。」
「まあなぁ。ここにいらぁ、あちこちから色んな話が入らぁな。ん~、まぁ……なんだ、またこの街に来るまで、無事に過ごせよ?」
「ああ、ありがとう。また戻ってきたらよろしくな!」
おじさんは寂しそうにも照れくさそうにも見える顔でそう言って俺たちを送り出してくれた。
またこの街に来たらよろしくね!
それから俺たちは再度受付に行き、今度はギルマスに会いたいと伝え、通してもらった。
ギルマスの部屋の中に入ると、今日は仕事をしていなかったルーシェさんがソファーにいた。
俺たちも対面で座ると、ルーシェさんが話を切り出す。
「もう準備はできたのかい?」
「ああ、土産も買ったし、必要な物も買ったし、これで大丈夫だ。」
「ホントだね?この魔法はこの場では僕しか使えず、帰りたくても僕がいなければこの街に戻って来るには徒歩……ああ、君たちならユーリちゃんに乗って帰ってこれるかな?ともかく、そういう帰還方法しかないから、準備だけはしっかりね?」
ルーシェさんの言葉に改めて忘れ物はないか考えてみるが、やはり大丈夫な気がする。
俺達が「大丈夫だ」と伝えると、ルーシェさんは頷いた。
「なるほど、ホントに大丈夫そうだね。じゃあこの魔法のことを説明するね?この魔法は僕と繋がっている人……つまり僕の体を触っていたり、手を繋いでいる人のことだけど、それを運ぶ魔法で、僕が行ったことのある場所ならどこへでも行ける魔法なんだ。」
ルーシェさんがこれから使う魔法を軽く説明してくれた。
なるほど、ルーシェさんの体を触っていなければならないんだね。
じゃあ俺は手が離れないように、手を繋いでもらおうかな!
「ちなみに移動は一瞬だから、手を繋げなくても僕の腕をしっかりと掴んでいれば大丈夫だよ。」
俺も含め、俺達5人とも不安そうな顔をしていたんだろう。
ルーシェさんが不安を和らげるためにもそう言ってくれた。
「でもこの魔法、時空間魔法の1つだから、ユーリちゃんも使えるようになるんじゃないかな?向こうに行ったら皆と一緒に長老に教えてもらうと良いよ。」
そっか、この魔法も時空間魔法の1つなんだ!
じゃあ俺も使えるようになるのかな?
なら、時空間魔法のレベルを上げなきゃだね!
「あと、向こうに行ったら僕も何日かは昼間一緒にいるからね?」
それを聞いて俺たちは一斉にルーシェさんを見た。
えっ、ギルマスって忙しくないの!?
「お前、ギルマスの仕事はどうするんだ?」
「この為にこの前から頑張って仕事していたんだよ。いつ『エルフの隠れ里』に行きたいって言われるかわからないから、ユーリちゃんの登録をした時から準備していたんだ。それに毎日夕方からこっちに帰ってくるから、その時に翌日の仕事をささっと済ませるさ。」
すました顔をしてスコットさんにそんな事を言うルーシェさん。
それでギルマスの仕事がこなせるなら良いよね、本人が言ってるわけだし。
でもまぁ、ルーシェさんがいてくれるっていうのは心強いかも。
だって隠れ里っていうくらいの場所にいるエルフの人達が、外から来た俺たちに対してどんな態度をとるのか全くわからないから不安だしね。
「さて、出発するよ!……と言いたいところだけど、僕も副ギルマスに今日の仕事の話をしなければならないから、ちょっとだけ待っていてね?」
ルーシェさんはそう言うと部屋を出ていった。
どうやらすぐ近くでドアの閉まる音がしたから、隣の部屋が副ギルマスの部屋なのかな?
それからすぐに戻ってきたルーシェさん。
その後ろには初めて会う人がいた。
「どうしても副ギルマスが君たちに会って見送りしたいっていうから連れてきたよ。」
なるほど、この人が副ギルマスなんだね。
こざっぱりとした感じの髪型で、長身のがっちりとした体型の見た目をしていて、いかにも元冒険者ですって感じだなぁ。
「皆さんと初めまして、だな。名前はライクという。俺は滅多にこのギルドにはいないで危険な魔物を狩る仕事をしているから、通常会うことはほとんど無いだろうから知らないのも当然だと思う。ちなみに『元』ではあるが、Aランク冒険者だ。」
なるほど、副ギルマスなのに外仕事なんだね?
なんか引退後もどんどんレベルが上がりそうな仕事内容だね。
ライクさんの挨拶に、俺たちは自己紹介をかねて次々と挨拶をする。
最後に俺の番になった時、ライクさんはじ~っと俺を凝視していたので、なんか……話しづらい。
「は、初めまして、シエルといいます。よろしくお願いします。」
それだけを言って、すぐに口をつぐんだ。
俺って、緊張している時は言わなくていいことまで言いそうだからね!
「君がシエルくんか。ルーシェからはよく聞いているよ。かなり優秀な子のようじゃないか。うちのギルドとしたらこのままずっとこの街にいてもらいたかったんだが……君はスノーホワイトと一緒に行くと決めたんだろ?せめて見送らせてくれないか?」
「高評価してもらえてありがたいんですが、俺は皆と一緒に旅をしたいんです。それに……これから行く所では自分の能力をさらに高められる可能性もあるので。」
「……そうだな、ルーシェの故郷に行くんだもんな。修行、頑張れな。」
ライクさんはそう寂しそうに言って、俺の頭をその節くれだって剣だこのある大きな手で優しく撫でてくれた。
……なんだろう、まるで小さい時に父さんに撫でられたような感じだ。
父さんも剣を毎日の日課として朝早くに振っていたからなぁ。懐かしいな。
俺がそんな事を考えて感傷に浸っていると、リッキーさんが俺を引っ張った。
「……そろそろ行くぞ。」
皆はもうルーシェさんの腕に離れないようにしがみついていた。
俺とリッキーさんはルーシェさんと手を繋ぐ。
「じゃあ、しばらくの間は昼間のギルドをよろしく頼むよ、ライク。」
「ああ、分かった。気を付けて皆を運ぶんだぞ、ルーシェ?」
「分かっているよ。慎重に行くさ。」
そう言ってルーシェさんは詠唱に入った。
その旋律はまるで歌のような感じで、思わず聞き惚れてしまった。
最後にルーシェさんが「エルフの森」と言うと、辺りを光が真っ白に染める。
……いろいろあったけど、またこの街に無事5人で戻ってくるよ!
俺はそう思いながら、眩しさに目を瞑った。
「解体をお願いしていた物を受け取りに来たんだが。」
スコットさんがそう言うと、受付の人は「倉庫に行ってくれ」と言い、俺たちはすぐに倉庫の方へ向かった。
倉庫の大きな扉の中から中を覗くと、朝も早いうちからせっせと解体をしている人が何人もいた。
すると眺めていた俺たちの所に解体のおじさんが歩いてきた。
「おう、よぉ来たなぁ!例のブツは出来上がってらぁ。ほら、こっちに来いや。」
そう言っておじさんは歩きだす。
そして1つの解体台の上にマジックバッグから大量の肉を出していく。
俺は慌ててその肉を鞄の中に突っ込んでいった。
全て入れ終わるとおじさんが俺たちに言ってきた。
「結局のところ、解体料金は肉以外のものと1頭のブラックブルで賄えたから、残り9頭のブルの代金を払うぞ。9頭で金貨900枚だ。」
そう言ってまたもやマジックバッグから大量の金貨が詰まった袋を9個取り出した。
……えっ、あれ1頭で100万円!?
すんごく高くない!?そんなもんなの!?
俺が金額にびっくりしているとおじさんは「ああ、あの全ての個体は通常よりでけぇからな。肉も相当な重量だったんだよ。」と教えてくれた。
そっか、そう考えると納得だ!
1頭当たり、日本の牛の3倍近くでかかったからな!
高級な肉だし、重さもあればそんなもんなんだな。
それから俺達はこれからのことを考えて、その場で料金の分配をすることにした。
1人あたり金貨180枚!
なんかこっちに来てから相当稼いでいるんだけど。凄いな、異世界!
「それはそうと、お前らギルマスに何処かへ送ってもらうんだってぇ?」
「俺達はその事を言ってなかったんだが……ここはギルドだし、誰かから話が入るか。」
「まあなぁ。ここにいらぁ、あちこちから色んな話が入らぁな。ん~、まぁ……なんだ、またこの街に来るまで、無事に過ごせよ?」
「ああ、ありがとう。また戻ってきたらよろしくな!」
おじさんは寂しそうにも照れくさそうにも見える顔でそう言って俺たちを送り出してくれた。
またこの街に来たらよろしくね!
それから俺たちは再度受付に行き、今度はギルマスに会いたいと伝え、通してもらった。
ギルマスの部屋の中に入ると、今日は仕事をしていなかったルーシェさんがソファーにいた。
俺たちも対面で座ると、ルーシェさんが話を切り出す。
「もう準備はできたのかい?」
「ああ、土産も買ったし、必要な物も買ったし、これで大丈夫だ。」
「ホントだね?この魔法はこの場では僕しか使えず、帰りたくても僕がいなければこの街に戻って来るには徒歩……ああ、君たちならユーリちゃんに乗って帰ってこれるかな?ともかく、そういう帰還方法しかないから、準備だけはしっかりね?」
ルーシェさんの言葉に改めて忘れ物はないか考えてみるが、やはり大丈夫な気がする。
俺達が「大丈夫だ」と伝えると、ルーシェさんは頷いた。
「なるほど、ホントに大丈夫そうだね。じゃあこの魔法のことを説明するね?この魔法は僕と繋がっている人……つまり僕の体を触っていたり、手を繋いでいる人のことだけど、それを運ぶ魔法で、僕が行ったことのある場所ならどこへでも行ける魔法なんだ。」
ルーシェさんがこれから使う魔法を軽く説明してくれた。
なるほど、ルーシェさんの体を触っていなければならないんだね。
じゃあ俺は手が離れないように、手を繋いでもらおうかな!
「ちなみに移動は一瞬だから、手を繋げなくても僕の腕をしっかりと掴んでいれば大丈夫だよ。」
俺も含め、俺達5人とも不安そうな顔をしていたんだろう。
ルーシェさんが不安を和らげるためにもそう言ってくれた。
「でもこの魔法、時空間魔法の1つだから、ユーリちゃんも使えるようになるんじゃないかな?向こうに行ったら皆と一緒に長老に教えてもらうと良いよ。」
そっか、この魔法も時空間魔法の1つなんだ!
じゃあ俺も使えるようになるのかな?
なら、時空間魔法のレベルを上げなきゃだね!
「あと、向こうに行ったら僕も何日かは昼間一緒にいるからね?」
それを聞いて俺たちは一斉にルーシェさんを見た。
えっ、ギルマスって忙しくないの!?
「お前、ギルマスの仕事はどうするんだ?」
「この為にこの前から頑張って仕事していたんだよ。いつ『エルフの隠れ里』に行きたいって言われるかわからないから、ユーリちゃんの登録をした時から準備していたんだ。それに毎日夕方からこっちに帰ってくるから、その時に翌日の仕事をささっと済ませるさ。」
すました顔をしてスコットさんにそんな事を言うルーシェさん。
それでギルマスの仕事がこなせるなら良いよね、本人が言ってるわけだし。
でもまぁ、ルーシェさんがいてくれるっていうのは心強いかも。
だって隠れ里っていうくらいの場所にいるエルフの人達が、外から来た俺たちに対してどんな態度をとるのか全くわからないから不安だしね。
「さて、出発するよ!……と言いたいところだけど、僕も副ギルマスに今日の仕事の話をしなければならないから、ちょっとだけ待っていてね?」
ルーシェさんはそう言うと部屋を出ていった。
どうやらすぐ近くでドアの閉まる音がしたから、隣の部屋が副ギルマスの部屋なのかな?
それからすぐに戻ってきたルーシェさん。
その後ろには初めて会う人がいた。
「どうしても副ギルマスが君たちに会って見送りしたいっていうから連れてきたよ。」
なるほど、この人が副ギルマスなんだね。
こざっぱりとした感じの髪型で、長身のがっちりとした体型の見た目をしていて、いかにも元冒険者ですって感じだなぁ。
「皆さんと初めまして、だな。名前はライクという。俺は滅多にこのギルドにはいないで危険な魔物を狩る仕事をしているから、通常会うことはほとんど無いだろうから知らないのも当然だと思う。ちなみに『元』ではあるが、Aランク冒険者だ。」
なるほど、副ギルマスなのに外仕事なんだね?
なんか引退後もどんどんレベルが上がりそうな仕事内容だね。
ライクさんの挨拶に、俺たちは自己紹介をかねて次々と挨拶をする。
最後に俺の番になった時、ライクさんはじ~っと俺を凝視していたので、なんか……話しづらい。
「は、初めまして、シエルといいます。よろしくお願いします。」
それだけを言って、すぐに口をつぐんだ。
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「君がシエルくんか。ルーシェからはよく聞いているよ。かなり優秀な子のようじゃないか。うちのギルドとしたらこのままずっとこの街にいてもらいたかったんだが……君はスノーホワイトと一緒に行くと決めたんだろ?せめて見送らせてくれないか?」
「高評価してもらえてありがたいんですが、俺は皆と一緒に旅をしたいんです。それに……これから行く所では自分の能力をさらに高められる可能性もあるので。」
「……そうだな、ルーシェの故郷に行くんだもんな。修行、頑張れな。」
ライクさんはそう寂しそうに言って、俺の頭をその節くれだって剣だこのある大きな手で優しく撫でてくれた。
……なんだろう、まるで小さい時に父さんに撫でられたような感じだ。
父さんも剣を毎日の日課として朝早くに振っていたからなぁ。懐かしいな。
俺がそんな事を考えて感傷に浸っていると、リッキーさんが俺を引っ張った。
「……そろそろ行くぞ。」
皆はもうルーシェさんの腕に離れないようにしがみついていた。
俺とリッキーさんはルーシェさんと手を繋ぐ。
「じゃあ、しばらくの間は昼間のギルドをよろしく頼むよ、ライク。」
「ああ、分かった。気を付けて皆を運ぶんだぞ、ルーシェ?」
「分かっているよ。慎重に行くさ。」
そう言ってルーシェさんは詠唱に入った。
その旋律はまるで歌のような感じで、思わず聞き惚れてしまった。
最後にルーシェさんが「エルフの森」と言うと、辺りを光が真っ白に染める。
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