異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第7章 新しい出来事

学校に戻ってきたよ!

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それから俺はギルドマスターに熊の爪を9本渡し、1本は何となく手元に残した。

「これはなかなか良い武器に加工できそうだな。ありがとう、助かるよ。」

ギルマスはそう言ってホクホク顔になった。

「ところで熊の皮はどうしたら良い?この場で切って渡せば良いのか?」

スコットさんがギルドマスターに聞くと「出来ればこの場で切って渡してもらえると助かる」とのことだった。

なので俺は改めて鞄からズルズルと三分の一ほど熊の皮を引き出すと、俺の持っている短剣に魔力コーティングを施してから熊の皮の毛じゃない方を上にして短剣を突き立て、端のほうから刃を滑らすと面白いように綺麗に切れていく。

どうやら刃を通さないと言われているのは熊の毛の防御力が高いからなんだろう。

俺がかなりスムーズに皮を切っているのを見て、ギルドマスターは少しホッとしたようだ。

「良かった、全く切れないのかと思って心配していたんだ。これなら加工も容易だろう。」

「思ったより簡単に切れているが、あれは切るのに使っている武器のせいだと思うんだが……。まぁ皮の内側から切るなら大丈夫かもな。」

喜んでいるギルドマスターに、苦笑いしながらリッキーがそう言った。

俺は熊の皮を切り終わると、まだ出していなかった小さいサイズの魔石を鞄からジャラジャラと取り出していく。

ギルドマスターはこれにも口を引き攣らせていたが、今更だろう。

魔物がものすごく出たって言ってあるんだから。


全ての売る品を取り出し終わると、ギルドマスターは査定を始める。

それは程なく終わり、俺達は思った以上に良い値で買い取ってもらえたようだ。

俺たちはギルドマスターと一緒に受付まで戻り、代金を受け取る。

とりあえず俺が預かることになったが、これは後で皆で分けるんだよ!俺は何を買おうかなぁ~?


代金を受け取った俺たちは、ギルドの建物から出ると建物脇に停まったままになっていた馬車にこっそり乗り込む。

俺たちが乗り込んだのを知らせるために、御者が座っている椅子の後ろにある小窓を開けたリッキー。

すると、俺たちが乗ったことにすら気づいてなかった御者さんは飛び上がらんばかりに驚いたようで、思わず「うわぁっ!!」って叫んでしまった。

周りは何事かと一瞬注目はしたが、何も変化がなさそうだからとすぐに興味を失くす。

「すまなかった、驚かせるつもりはなかったんだ。」

リッキーが申し訳なさそうに謝ると、「いえ、気を抜きすぎていた私が悪いのです。」と御者さんも謝ってきた。



それから馬車はゆっくりと動き出し、今日2番目に向かった場所へと向かう。

本日2度目の来校となった国立学校の玄関前に馬車が停まり、俺たちは降りる。

馬車から降りる前に、またもやユーリとセバスには鞄へと入ってもらった。

朝はリッキーしか一緒に来なかったので、スコットさん達は3人でワイワイとすごく懐かしがっていたよ。


そして、これまた本日2度目の教務員室。

中には朝とは違い、複数の先生がいた。

中を覗いたスコットさんが、小声で後ろにいるリッキーに声をかける。

「おいリッキー。中にいる先生だが、俺が知ってるのは3人しかいないぞ?」

「え?なんだ、あれから人数が増えたんだな。中にいる先生で誰がいるんだ?俺がいた時にいたのは歴史担当のクロニカ先生で、教頭になったって言ってたぞ。」

「ああ、クロニカ先生は確かに中にいる。他に礼儀の指導をしていたカーター先生と剣術の指導をしていたマール先生がいる。」

「なんだ、どっちにしろお前と関係あるじゃないか。お前、記憶戻る前から案外礼儀正しくて剣術に優れていたから、その2人から可愛がられていたもんな。」

中にいる先生で知っている人をピックアップしたスコットさんに、リッキーはニヤニヤしながらそう言った。

……え?何かあるの?

するといきなり俺達が覗いていたドアがガラガラと開けられた。

おかげでスコットさんとリッキーはその拍子に中へと転がり込んでしまい、俺たちは焦った。。

「……なんだか声が聞こえると思ったら、あなた達でしたか。母校に一体何の用ですか?」

ドアを開けて冷ややかにスコットさんたちを見ているのはカチッとした服装と身なりの、初老にさしかかろうかという年齢の男性だった。

「い、いや、久しぶりです、カーター先生!実は今朝方こいつの入学のことで学校に来たんですが、ちょっと問題が起きそうなんでクロニカ先生に相談をしようと思って……中に入っても大丈夫ですか?」

リッキーが立ち上がりながら焦ったようにそんなことを言う。……なるほど、この先生が礼儀の先生なんだね?

するとその話は聞いていたのか、カーター先生はほぼ無表情で頷くと、俺達を朝対応してくれた先生の所へと連れて行ってくれた。

「……おや、リッキー。これまた久しぶりのメンバーを連れてきたんだな!朝に元気してるか気にしていたから、顔見せに連れてきたのか?」

朝対応してくれたクロニカ先生が4人の顔を見てニコニコとしながら話しかけてくる。余程嬉しいんだな。

すると意を決した感じでリッキーが代表して口を開く。

「クロニカ先生、実は朝玄関先で例の新入生たちとすれ違ったんです。」

するとそれを聞いたクロニカ先生は嫌なことを聞いたとでも言いたげな顔をして、リッキーを見上げる。

「……だろうな。あれからすぐにあの3人と執事がここにきて入学手続きをして帰ったんだ。だから絶対すれ違っただろうと思っていたんだが……なにかあったのか?」

「いえ、直接的には言われてないんですが、どうも相手は俺の顔を知っていたらしくて。同じく新入生のこいつにも例の3人の内1人はすでに目をつけたらしいです。このままではこいつを守れないと思ったので、何とかあの人達から守るためにも俺達を実技講師でも良いので臨時講師として雇ってもらえないですかね?別に給与が欲しいとかいうわけではないので、別に無料で構わないんですが。こいつが学園にいる間だけで良いので……考えてみてもらえますか?」

リッキー達が揃って「お願いします!」と頭を下げると、クロニカ先生は眉間にシワを寄せて考え込んだ。

「私としては構わないと思っているんだが、一応校長先生やリーシェ先生にも相談をしてからで構わないか?」

1つため息をつくと、仕方がないなという顔で、クロニカ先生はそう言う。

……だと思ったよ。

さすがに臨時講師といえども、誰にも相談なしで雇う権限は教頭にはないだろう。

とりあえず俺達は「よろしくお願いします!」と改めて頼み、教務員室を出ようと歩き出す。


すると何かを思い出したのか、クロニカ先生が俺たちに声をかけた。

「そういえばあの3人にも渡し忘れたんだが、君たち3人にも渡していなかったよね。……はい、これ。1人2セットずつだよ。」

クロニカ先生はそう言って俺に6セット分の制服を手渡してきた。……今、どこから出した?

俺は受け取った制服をとりあえずは鞄へと仕舞い込む。

あ、そういえばこの鞄も学校に持っていって良いのかな?

するとリッキーが先回りして「鞄は別に指定のものはないぞ。」と言ったので、先生に質問しなくて済んだ。


いやいや、久しぶりの学校って、やっぱりドキドキするなぁ……。
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