11 / 24
11 アーシュレイの気持ち
しおりを挟む
「ずっと忙しくて来れなかっただろう?」
「うん……」
馬車を降りると、従者が花束を渡してくれた。
「ありがとう」私は従者にお礼を言った。
「行ってらっしゃいませ」
従者が一礼した。
私はディートハルトのエスコートで、目的の場所まで行った。
そこは広々とした大きな公園のような所で、見晴らしが良かった。木々も生い茂っているがきちんと手入れされている。
私は目の前の墓石に花束を置いた。墓石にはおじい様とおばあ様の名前が刻まれていた。
おばあ様は私が生まれて間もなく亡くなり、私の記憶はないがおじい様はおばあ様の事をとても愛していた。
おじい様の作業台にはいつもおばあ様の写真と、おばあ様が大好きなお花が飾られていた。
「おじい様、おばあ様、ご無沙汰しております。ご報告が遅くなりましたが、私ディートハルトと結婚しました。喜んでくれるかな?私、伯爵邸で大事にされてるわ。おじい様の務めていた、王宮の魔道具課にも入れたの。毎日忙しいけど、とっても充実しているわ」
ディートハルトが墓石の前に跪いた。
「アーシュレイを一生大事にします。そして、おじい様との約束も果たします」
「約束……?」
ディートハルトが立ち上がり、私に向き直った。
「おじい様と約束したろ? だから、アーシュも魔道具課に入ったんだろ?」
「あっ……」
そうだ……。
――あれはおじい様が亡くなる一年前。私たちが12歳の時のこと。
コンコン……。
「アーシュレイか?入りなさい」
キィ……。
「おじい様!」
私は椅子に座ったおじい様に抱き着いた。
おじい様が目元にシワを作りながら微笑んで、頭をなでてくれた。
「ディートハルトもよく来たね」
「はい、おじい様」
ディートハルトも照れ笑いしている。
おじい様の作業机を見ると、何か小さな丸いものが置かれていた。
「おじい様、今度は何を作っているの?」
「あぁ、これかい?こうやって使うんだ」
おじい様は手のひらくらいの大きな鉄の塊に、先ほどの丸いものをくっつけた。
「さぁ、持ってみて」
かなり重そうだなと思いながら、その鉄を受け取った。
「えっ……」
重たいはずの鉄の塊がまるで羽毛のように軽かった。
「おじい様!全然重くない!」
ディートハルトも前のめりになり翡翠の瞳を輝かせて「僕も持ってみたいです!」と言ってきた。
私はディートハルトにその鉄の塊を手渡した。
「本当に重さがない!すごい!」
私達は興奮しながらその鉄をひっくる返したり、色んな方向から見た。
「ほっほっほっ。気に入ってくれたようじゃな。これは重さを軽減する魔道具じゃ」
「重さを軽減……?何に使うの?あんまり普段使わなそうだけど……」
私は疑問をおじい様にぶつけてみた。
「そんじゃな、わしら貴族はあまり使わないかもしれん。これは市井で働く市民のためのものじゃ。毎日厳しい労働を強いられている。重たいものも持ち、足腰を痛めていると聞いてな。それでこれを作ったんじゃ」
「そうなんだ……。おじい様はいつも貴族より、平民のための魔道具を作るのは何で?」
仕事を引退してからのおじい様は、貴族からの依頼をほとんど受けず、平民の為の安価や儲けのでない魔道具ばかり作っている。
「そうじゃな。確かに貴族の要望を叶えれば、報酬はたくさんもらえる。でも、貴族は弱いものを守る義務があるんじゃ。私が出来るのは魔道具で彼らの生活を助けること。だから、彼らの為に魔道具を作るんじゃ」
「そうなの?」
おじい様がまた頭をなでてくれた。
「平民の彼らが税を納めてくれなかったら、私らは生活も出来ないし、領地を守ることも出来ない。彼らあってこその私らなんだ。でも、そんなことを忘れてしまっている貴族が多い。だから、アーシュレイとディートハルトには、そのことを忘れないでほしいんだ。どんな時も弱きものを助けてほしい」
急にディートハルトが敬礼した。私が驚いていると「おじい様に約束します!僕は騎士団に入って、必ず弱き人々を守ってみせます!」と宣言した。
私も負けていられないという気持ちになった。
「わ、私もおじい様に負けない魔道具師になって、人々を助けるわ!」
「はっはっは!これは心強いな!よろしく頼むよ」
おじい様はさらにシワを深くし、笑った。そして、私たちの頭を大きな手で撫でてくれた。
私はおじい様のゴツゴツした大きな手が大好きだった。
──さわやかな風が通り過ぎ、緑の香りが鼻をくすぐった。
私は目の前の墓石を見つめた。
「ディートハルト……、今日は連れてきてくれてありがとう」
「うん」
「なんか忙しくて、大切な事を忘れてたわ」
「アーシュは頑張り屋だからね」
「そんなことない。ディートハルトだって騎士団の厳しい訓練に耐えて、すごいと思っているわ」
「ありがとう」
ディートハルトは照れくさそうに、頭をかいた。
「さあ、そろそろ夕食の時間だ……。帰ろうか……」
ディートハルトが手を差し出してくれた。
私はその手を取り、指を絡めた。ディートハルトの体温が心地よくて、嫌な気持ちはどこかに行ってしまった。
◇◇◇
朝仕事に向かうため、身支度を整えていると部屋の扉をノックされた。
ディートハルトはもう出勤していた。
「アーシュレイ、忙しい所悪いけど、ちょっとだけいいかしら?」
お義母様の声だった。
「はい、お義母様どうぞお入りください」
お義母様が訪ねてくるなんて、初めてだった。
「おはよう、アーシュレイ」
「おはようございます、お義母様」
私はお義母様に一礼した。
「手短に話すわね。仕事帰りにここによってほしいの」
お義母様から一枚の封筒を渡された。
「ここは王宮と我が家のちょうど中間地点だから、通いやすいはずよ。話は通してあるから……。では、忙しい時に悪かったわね」
そういってお義母様は部屋を出て行った。
なにかしら……。私は封筒を開けた。
するとそこには不妊専門病院『カメリア治療院』と書かれた文字が目に飛び込んできた。
「不妊治療……」
不妊も何も、一度もいたしてませんが!と私は心の中で叫んだ。
◇◇◇
「アーシュレイ様ですね、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」
今日は定時に上がり、お義母様に言われた通りにカメリア治療院にやってきた。
外観は治療院の看板もなく、淡いピンク色の可愛い建物だった。
伯爵家の馬車で連れて行ってもらえなかったら、まず見つけられないだろう。
建物の内装も、白やピンクを基調としていて家具や調度品は落ち着いた物が多い。とても居心地が良い。
完全個室で、この時間は他の患者さんはいないようだ。もしや、貸切りなのだろうか……。さすが、お義母様……。
確かに嫡男の嫁が不妊症なんて、噂がたったら良くないもんね。
待合室で待っていると、診察室のドアが開き優しそうな50代位の女医さんが迎えてくれた。
「はじめまして、私はノエルと言います。今日は不妊のお悩みとお義母様には聞いていますが……」
どうしよう……、なんて説明すれば良いのやら。
ノエル先生は柔らかな笑みを浮かべた。
「こういった事って、言いにくいですよね。うちは完全個室で、この時間はアーシュレイ様しかおりません。秘密も守りますので、どうぞ悩んでることがあったら打ち明けてください。わたしで力になれることがあったら、お手伝い致します」
先生がここまで言ってくれるなら……、正直に話しても良いよね。
「実は……、お義母様には言えなかったのですが。その……、子作りを一度もしてないんです……」
わたしは膝の上の拳をギュッと握った。
「夫にはそれとなく言ってみたのですが、いつもはぐらかされてしまって……。ここに来る以前の問題ですよね」
私は、はははと乾いた笑いをした。
ノエル先生が私の手を両手で包み込んでくれた。
「私、子供が欲しいとかよくわからないんです。ただ、結婚するときにお義母様と約束してしまったのもあって。夫とは長い間幼馴染の友人だったんです。だから、そんな雰囲気になかなかなれなくて……気持ちは焦るばかりで、空回りしてしまって」
「義弟夫婦にも子供が出来て、ますます焦ってしまって……。喜ばなきゃいけないのに、心から祝福出来なくて……。こんな自分が嫌で嫌で……。赤ちゃんの泣き声もなんだか辛くて……。可愛いはずなのに……」
「夫もきっと義務で結婚してくれたから、その気になれないのかもしれない。私を今更女性として見られないのかもしれない……。もしかしたら、本当は他に好きな人がいるかもしれない……」
男爵家の援助をしてくれる事を私が望んで、それを察した優しいディートハルトが婚姻届にサインしてくれた。
気がついたら、頬に何か温かいものが流れていた。
私は嗚咽をもらして泣いていた。
自分にこんな感情があったなんて、知らなかった。言い出したら、滝のように感情が流れ出した。
――私、ディートハルトが好きなんだ。
その時初めて、幼馴染に対する自分の気持ちに気が付いた。
「うん……」
馬車を降りると、従者が花束を渡してくれた。
「ありがとう」私は従者にお礼を言った。
「行ってらっしゃいませ」
従者が一礼した。
私はディートハルトのエスコートで、目的の場所まで行った。
そこは広々とした大きな公園のような所で、見晴らしが良かった。木々も生い茂っているがきちんと手入れされている。
私は目の前の墓石に花束を置いた。墓石にはおじい様とおばあ様の名前が刻まれていた。
おばあ様は私が生まれて間もなく亡くなり、私の記憶はないがおじい様はおばあ様の事をとても愛していた。
おじい様の作業台にはいつもおばあ様の写真と、おばあ様が大好きなお花が飾られていた。
「おじい様、おばあ様、ご無沙汰しております。ご報告が遅くなりましたが、私ディートハルトと結婚しました。喜んでくれるかな?私、伯爵邸で大事にされてるわ。おじい様の務めていた、王宮の魔道具課にも入れたの。毎日忙しいけど、とっても充実しているわ」
ディートハルトが墓石の前に跪いた。
「アーシュレイを一生大事にします。そして、おじい様との約束も果たします」
「約束……?」
ディートハルトが立ち上がり、私に向き直った。
「おじい様と約束したろ? だから、アーシュも魔道具課に入ったんだろ?」
「あっ……」
そうだ……。
――あれはおじい様が亡くなる一年前。私たちが12歳の時のこと。
コンコン……。
「アーシュレイか?入りなさい」
キィ……。
「おじい様!」
私は椅子に座ったおじい様に抱き着いた。
おじい様が目元にシワを作りながら微笑んで、頭をなでてくれた。
「ディートハルトもよく来たね」
「はい、おじい様」
ディートハルトも照れ笑いしている。
おじい様の作業机を見ると、何か小さな丸いものが置かれていた。
「おじい様、今度は何を作っているの?」
「あぁ、これかい?こうやって使うんだ」
おじい様は手のひらくらいの大きな鉄の塊に、先ほどの丸いものをくっつけた。
「さぁ、持ってみて」
かなり重そうだなと思いながら、その鉄を受け取った。
「えっ……」
重たいはずの鉄の塊がまるで羽毛のように軽かった。
「おじい様!全然重くない!」
ディートハルトも前のめりになり翡翠の瞳を輝かせて「僕も持ってみたいです!」と言ってきた。
私はディートハルトにその鉄の塊を手渡した。
「本当に重さがない!すごい!」
私達は興奮しながらその鉄をひっくる返したり、色んな方向から見た。
「ほっほっほっ。気に入ってくれたようじゃな。これは重さを軽減する魔道具じゃ」
「重さを軽減……?何に使うの?あんまり普段使わなそうだけど……」
私は疑問をおじい様にぶつけてみた。
「そんじゃな、わしら貴族はあまり使わないかもしれん。これは市井で働く市民のためのものじゃ。毎日厳しい労働を強いられている。重たいものも持ち、足腰を痛めていると聞いてな。それでこれを作ったんじゃ」
「そうなんだ……。おじい様はいつも貴族より、平民のための魔道具を作るのは何で?」
仕事を引退してからのおじい様は、貴族からの依頼をほとんど受けず、平民の為の安価や儲けのでない魔道具ばかり作っている。
「そうじゃな。確かに貴族の要望を叶えれば、報酬はたくさんもらえる。でも、貴族は弱いものを守る義務があるんじゃ。私が出来るのは魔道具で彼らの生活を助けること。だから、彼らの為に魔道具を作るんじゃ」
「そうなの?」
おじい様がまた頭をなでてくれた。
「平民の彼らが税を納めてくれなかったら、私らは生活も出来ないし、領地を守ることも出来ない。彼らあってこその私らなんだ。でも、そんなことを忘れてしまっている貴族が多い。だから、アーシュレイとディートハルトには、そのことを忘れないでほしいんだ。どんな時も弱きものを助けてほしい」
急にディートハルトが敬礼した。私が驚いていると「おじい様に約束します!僕は騎士団に入って、必ず弱き人々を守ってみせます!」と宣言した。
私も負けていられないという気持ちになった。
「わ、私もおじい様に負けない魔道具師になって、人々を助けるわ!」
「はっはっは!これは心強いな!よろしく頼むよ」
おじい様はさらにシワを深くし、笑った。そして、私たちの頭を大きな手で撫でてくれた。
私はおじい様のゴツゴツした大きな手が大好きだった。
──さわやかな風が通り過ぎ、緑の香りが鼻をくすぐった。
私は目の前の墓石を見つめた。
「ディートハルト……、今日は連れてきてくれてありがとう」
「うん」
「なんか忙しくて、大切な事を忘れてたわ」
「アーシュは頑張り屋だからね」
「そんなことない。ディートハルトだって騎士団の厳しい訓練に耐えて、すごいと思っているわ」
「ありがとう」
ディートハルトは照れくさそうに、頭をかいた。
「さあ、そろそろ夕食の時間だ……。帰ろうか……」
ディートハルトが手を差し出してくれた。
私はその手を取り、指を絡めた。ディートハルトの体温が心地よくて、嫌な気持ちはどこかに行ってしまった。
◇◇◇
朝仕事に向かうため、身支度を整えていると部屋の扉をノックされた。
ディートハルトはもう出勤していた。
「アーシュレイ、忙しい所悪いけど、ちょっとだけいいかしら?」
お義母様の声だった。
「はい、お義母様どうぞお入りください」
お義母様が訪ねてくるなんて、初めてだった。
「おはよう、アーシュレイ」
「おはようございます、お義母様」
私はお義母様に一礼した。
「手短に話すわね。仕事帰りにここによってほしいの」
お義母様から一枚の封筒を渡された。
「ここは王宮と我が家のちょうど中間地点だから、通いやすいはずよ。話は通してあるから……。では、忙しい時に悪かったわね」
そういってお義母様は部屋を出て行った。
なにかしら……。私は封筒を開けた。
するとそこには不妊専門病院『カメリア治療院』と書かれた文字が目に飛び込んできた。
「不妊治療……」
不妊も何も、一度もいたしてませんが!と私は心の中で叫んだ。
◇◇◇
「アーシュレイ様ですね、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」
今日は定時に上がり、お義母様に言われた通りにカメリア治療院にやってきた。
外観は治療院の看板もなく、淡いピンク色の可愛い建物だった。
伯爵家の馬車で連れて行ってもらえなかったら、まず見つけられないだろう。
建物の内装も、白やピンクを基調としていて家具や調度品は落ち着いた物が多い。とても居心地が良い。
完全個室で、この時間は他の患者さんはいないようだ。もしや、貸切りなのだろうか……。さすが、お義母様……。
確かに嫡男の嫁が不妊症なんて、噂がたったら良くないもんね。
待合室で待っていると、診察室のドアが開き優しそうな50代位の女医さんが迎えてくれた。
「はじめまして、私はノエルと言います。今日は不妊のお悩みとお義母様には聞いていますが……」
どうしよう……、なんて説明すれば良いのやら。
ノエル先生は柔らかな笑みを浮かべた。
「こういった事って、言いにくいですよね。うちは完全個室で、この時間はアーシュレイ様しかおりません。秘密も守りますので、どうぞ悩んでることがあったら打ち明けてください。わたしで力になれることがあったら、お手伝い致します」
先生がここまで言ってくれるなら……、正直に話しても良いよね。
「実は……、お義母様には言えなかったのですが。その……、子作りを一度もしてないんです……」
わたしは膝の上の拳をギュッと握った。
「夫にはそれとなく言ってみたのですが、いつもはぐらかされてしまって……。ここに来る以前の問題ですよね」
私は、はははと乾いた笑いをした。
ノエル先生が私の手を両手で包み込んでくれた。
「私、子供が欲しいとかよくわからないんです。ただ、結婚するときにお義母様と約束してしまったのもあって。夫とは長い間幼馴染の友人だったんです。だから、そんな雰囲気になかなかなれなくて……気持ちは焦るばかりで、空回りしてしまって」
「義弟夫婦にも子供が出来て、ますます焦ってしまって……。喜ばなきゃいけないのに、心から祝福出来なくて……。こんな自分が嫌で嫌で……。赤ちゃんの泣き声もなんだか辛くて……。可愛いはずなのに……」
「夫もきっと義務で結婚してくれたから、その気になれないのかもしれない。私を今更女性として見られないのかもしれない……。もしかしたら、本当は他に好きな人がいるかもしれない……」
男爵家の援助をしてくれる事を私が望んで、それを察した優しいディートハルトが婚姻届にサインしてくれた。
気がついたら、頬に何か温かいものが流れていた。
私は嗚咽をもらして泣いていた。
自分にこんな感情があったなんて、知らなかった。言い出したら、滝のように感情が流れ出した。
――私、ディートハルトが好きなんだ。
その時初めて、幼馴染に対する自分の気持ちに気が付いた。
92
あなたにおすすめの小説
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
初恋をこじらせたやさぐれメイドは、振られたはずの騎士さまに求婚されました。
石河 翠
恋愛
騎士団の寮でメイドとして働いている主人公。彼女にちょっかいをかけてくる騎士がいるものの、彼女は彼をあっさりといなしていた。それというのも、彼女は5年前に彼に振られてしまっていたからだ。ところが、彼女を振ったはずの騎士から突然求婚されてしまう。しかも彼は、「振ったつもりはなかった」のだと言い始めて……。
色気たっぷりのイケメンのくせに、大事な部分がポンコツなダメンズ騎士と、初恋をこじらせたあげくやさぐれてしまったメイドの恋物語。
*この作品のヒーローはダメンズ、ヒロインはダメンズ好きです。苦手な方はご注意ください
この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
前世の旦那様、貴方とだけは結婚しません。
真咲
恋愛
全21話。他サイトでも掲載しています。
一度目の人生、愛した夫には他に想い人がいた。
侯爵令嬢リリア・エンダロインは幼い頃両親同士の取り決めで、幼馴染の公爵家の嫡男であるエスター・カンザスと婚約した。彼は学園時代のクラスメイトに恋をしていたけれど、リリアを優先し、リリアだけを大切にしてくれた。
二度目の人生。
リリアは、再びリリア・エンダロインとして生まれ変わっていた。
「次は、私がエスターを幸せにする」
自分が彼に幸せにしてもらったように。そのために、何がなんでも、エスターとだけは結婚しないと決めた。
結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
女避けの為の婚約なので卒業したら穏やかに婚約破棄される予定です
くじら
恋愛
「俺の…婚約者のフリをしてくれないか」
身分や肩書きだけで何人もの男性に声を掛ける留学生から逃れる為、彼は私に恋人のふりをしてほしいと言う。
期間は卒業まで。
彼のことが気になっていたので快諾したものの、別れの時は近づいて…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる