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16 下着屋さん
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翌日、ディートハルトと義弟は二人で遠乗りに出かけてしまい、残った女性たちは義母が開くお茶会に参加となった。
正確には女性達とスティーブ君である。
義妹がスティーブ君をあやしながら、「お姉さんもだっこしますか?」と声をかけてくれた。
「あ、ありがとう!でも、せっかくご機嫌なのに泣かせちゃったらかわいそうだから、遠慮しておくわ」と、笑顔の仮面を張り付けて返答した。
ディートハルトが討伐に向かっている時に、一度抱っこさせてもらったが、大泣きさせてしまったのだ。
義母にすぐにスティーブ君をとられ「おばちゃんはだっこが下手でいやだったよね、ごめんね」と言っていた。
それから、ちょっとトラウマになってしまい、抱っこが恐怖なのだ。
「ふぎゃ、ふぎゃ」
スティーブ君が突然泣き出した。
「あ、おむつが濡れてしまったようです。申し訳ありませんが、お部屋に戻らせて頂きます」
「えぇ、かまわないわ。スティーブを優先にしてあげて」
私には見る事の出来ない柔らかい表情で、義母はスティーブと義妹を見送った。
貴族の子育ては、普通乳母がいて母親は実際には面倒はみない所が多い。しかし、義母の考えでこの伯爵家は出来る限り母親と義母で子育てをするという方針になっている。
あれやこれやと口をだす義母にも、義妹はいつも笑顔で上手に返している。ほんとうにすごいなと感心してしまう。
「手紙は読んだかしら?」
義母からの声掛けに、現実に引き戻された。今は二人きりでのお茶会になってしまったのだ。
「はい、読ませて頂きました」
「私は、本気ですからね」
義母の鋭い視線と絡み合う。これは警告なんだとはっきり伝えられている。
「はい、お義母様……。頑張ります……」
「できれば、最悪な事態は避けたいから、頑張ってちょうだいね。あの治療院にもまた通いなさい」
「はい……」
それ以上の言葉が出てこなかった。もう私にはあと一年の猶予しかないんだ。
ディートハルトがもし拒んだら、離婚になってしまう。男性でディートハルトほど気の合う人はいない。
出来れば、それは避けたいけど……。伯爵家の嫡男としての責務も、体面もある。義妹のような出来た女性と再婚した方がディートハルトの為になるのだろうか。
あの容姿にこの家柄だもん、きっと相手には困らないはず。ちょっと女性が苦手だけど、きっと気に入る女性はいるはずだ。
そんな事を考えていると、どんどん胸が締め付けられて苦しくなった。まるで心臓が石になったように重く感じた。
◇◇◇
「いよいよ始まるわよ~」
そう言ったイヴェッタが鼻息を荒くして、唇を舐めた。
私も負けじと身を乗り出して、前方を注視した。
王宮の庭園の広場に、似つかわしくない紫の円盤型の金属で出来たものが置かれている。半径五メートルはあるその代物には魔法陣が描かれている。
「そろそろだな……」そう言って、バーデン様が腕時計を見た。
円盤に描かれた魔法陣が突如光り出し、その光の中から10人ほどの人影を映した。
「わぁ!」と魔法陣の中の人が姿を現し、一同その場で将棋倒しになった。
騎士団員たちなので、ケガはなさそうだが、みんな顔が怯えていた。
転移するときどんな感覚なのだろうか。ディートハルトにも転移魔法の感想を聞いておけばよかった。
「ねぇ、イヴェッタ。みんな将棋倒しになるけど、移動してるときってどんな感じなの?」
イヴェッタはうーんと空を見ながら、適切な言葉を考えてくれた。
「私も一度やってみたんだけど、魔法で転移するよりかなり強引だから、急に高い所から落とされる感覚かな。でも、実際は落ちてなくて、それで体がびっくりして倒れちゃうんだと思う」
「なるほど……。体験してみたいような、してみたくないような……」と私は呟いた。
かれこれ、一時間以上転移魔道具によって、派遣された団員達や医療チーム、様々な人たちがうめき声をあげながら到着していた。
「これで最後だな」バーデン様がそういって、最後の人たちが転移してきてやはり転んだ。
「うーん、やっぱりもっとスムーズに出来るように改良しなきゃだな……。速度はいいとしても、このままじゃ子供やお年寄りには使えないわね」
大型の馬車や馬は陸路を通って順々に帰ってくるらしい。確かにその方が安全そうだ。
バーデン様が転移魔道具の真ん中まで歩き、立ち止まった。そして中央部に手のひらをつけ、何か呪文を唱えた。
すると同じ形の転移魔道具が回転しながら現れた。
「あ、転移先の転移魔道具も回収したんだ!そうだよね、置きっぱなしにはできないもんね」
「そうなのよ。でも、あれが出来るのは兄様だけなのよね。それも改良していかないと……」
バーデン様がさらに呪文を唱えると、二つの重なった転移魔道具は回転しながら、手のひらサイズまで小さくなった。
そして専用のケースにしまった。
「すごい!あんなに小さく出来るなんて!」
「そうね。持ち運びができないと意味ないからね」
イヴェッタはすこし鼻を伸ばし、腰に両手をついてそう答えた。
こだわったポイントなんだろうな。本当にすごい!
「イヴェッタ!あなた本当に天才ね!」というと、イヴェッタはまあねと答えた。
これに比べちゃうと私の魔道具なんて子供のおもちゃみたいな物だわ……。
でも、おじいちゃんが言ってた。市民を守る魔道具が大事だって。それが貴族の義務だって。
私には私にしか作れないものがきっとあるはず。私は手をぎゅっと握りしめた。
「さぁ~てと、今度は迷える子羊ちゃんの方を解決しましょうか?」
そう言ってイヴェッタが肘で小突いてきた。
「うっ……。よろしくお願いします……」
「お客様はどういった下着をお探しですの?」
私はイヴェッタが行きつけという下着屋さんに連れてきてもらった。
ここは完全予約制で、貸し切りの為他のお客さんの目を気にすることなく下着を選べるらしい。
広い店内にはたくさんの下着や、寝着が飾られている。
イヴェッタはソファにゆったりと座って、のんびり紅茶を飲んでいる。
「えっと、女性らしい下着を……」
そう言うとイヴェッタが大きなため息をついた。
「マダム、彼女はご主人を誘惑したいんだそうよ。とびきり、刺激的なものをお願いね」
「イ、イヴェッタ!!」
私は恥ずかしさのあまり、大きな声を出してしまった。
「あら、ほんとうのことでしょ?恥ずかしがってたら、閉店時間になっちゃうわよ?」
うっ……。それは確かにそうだ……。私も決意を固めなければ……。
「お、お願いします……」
私はさび付いた機械のように礼をした。
「かしこまりました!そういったお悩みは多いのですよ!わたくしたちはプロですから、お任せください!さあ、まず体のサイズをお測りいたしますので、こちらにお願いいたします!」
そういってカーテンの中に誘導された。
「お召し物はこちらにおいてくださいね」
「はい……」
恥ずかしいが、これも慣れなければ……。
私は下ばき以外すべて脱いで、かごの中に入れた。
「まぁ、奥様!なんて完璧なプロポーションなのでしょう!これは楽しみですわね!」
「お胸も大きいのに形も良く、腰はなんて細いんでしょう。それなのにヒップはふくよかです。女性から見ても、ほれぼれしちゃいますわ」
そういってマダムはどんどん採寸を済ませていく。
私はそんな恥ずかしい実況を聞かされて、顔が赤くなるのを止められなかった。
「たっぷりな大きさですので、お胸に詰め物は必要ありませんわね」
セールストークとわかっていても、恥ずかしすぎる!
「それでは色々お持ちいたしますので、こちらでお待ちくださいね」
その後、マダムは色とりどりの刺激的な下着を持ってきては試着させられた。
基本が総レースのもので、大事な部分が隠れていないものが多く、普段使いは出来なさそうだと思った。
数ある刺激的なものの中から、なんとか着れそうな下着を5セットとネグリジェを3着選んでなんとか終わった。
「奥様、良かったらこちらもお使いください。媚薬に近い効果のあるハーブティと男性のお気持ちが高ぶる香水になります。試供品ですので、少しですが……」
そう言ってマダムは下着の紙袋にそれらを入れた。
媚薬に香水!?そんなものまで使わないとダメなのだろうか……!
私はそれらを使い頬を赤らめたディートハルトを想像してしまい、すぐに頭を振った。
ガラガラ……。
今日はイヴェッタの家の馬車で送ってもらっている。
「もっと、刺激的な物選べばよかったのに……」イヴェッタが私の紙袋を見ながらそういってきた。
「これでも十分刺激的だよ!!恥ずかしくてどうにかなりそうだったわよ……」
「アーシュって、そんな派手な見た目なのに本当に純粋よね。そのスタイルの良さをもっとアピールしてもいいくらいよ」
「そんなこと……」
「まぁ、今夜が楽しみね」
イヴェッタが悪魔のような微笑みをしてきた。
完全に面白がっている……。
でも、今夜から頑張らないと!
正確には女性達とスティーブ君である。
義妹がスティーブ君をあやしながら、「お姉さんもだっこしますか?」と声をかけてくれた。
「あ、ありがとう!でも、せっかくご機嫌なのに泣かせちゃったらかわいそうだから、遠慮しておくわ」と、笑顔の仮面を張り付けて返答した。
ディートハルトが討伐に向かっている時に、一度抱っこさせてもらったが、大泣きさせてしまったのだ。
義母にすぐにスティーブ君をとられ「おばちゃんはだっこが下手でいやだったよね、ごめんね」と言っていた。
それから、ちょっとトラウマになってしまい、抱っこが恐怖なのだ。
「ふぎゃ、ふぎゃ」
スティーブ君が突然泣き出した。
「あ、おむつが濡れてしまったようです。申し訳ありませんが、お部屋に戻らせて頂きます」
「えぇ、かまわないわ。スティーブを優先にしてあげて」
私には見る事の出来ない柔らかい表情で、義母はスティーブと義妹を見送った。
貴族の子育ては、普通乳母がいて母親は実際には面倒はみない所が多い。しかし、義母の考えでこの伯爵家は出来る限り母親と義母で子育てをするという方針になっている。
あれやこれやと口をだす義母にも、義妹はいつも笑顔で上手に返している。ほんとうにすごいなと感心してしまう。
「手紙は読んだかしら?」
義母からの声掛けに、現実に引き戻された。今は二人きりでのお茶会になってしまったのだ。
「はい、読ませて頂きました」
「私は、本気ですからね」
義母の鋭い視線と絡み合う。これは警告なんだとはっきり伝えられている。
「はい、お義母様……。頑張ります……」
「できれば、最悪な事態は避けたいから、頑張ってちょうだいね。あの治療院にもまた通いなさい」
「はい……」
それ以上の言葉が出てこなかった。もう私にはあと一年の猶予しかないんだ。
ディートハルトがもし拒んだら、離婚になってしまう。男性でディートハルトほど気の合う人はいない。
出来れば、それは避けたいけど……。伯爵家の嫡男としての責務も、体面もある。義妹のような出来た女性と再婚した方がディートハルトの為になるのだろうか。
あの容姿にこの家柄だもん、きっと相手には困らないはず。ちょっと女性が苦手だけど、きっと気に入る女性はいるはずだ。
そんな事を考えていると、どんどん胸が締め付けられて苦しくなった。まるで心臓が石になったように重く感じた。
◇◇◇
「いよいよ始まるわよ~」
そう言ったイヴェッタが鼻息を荒くして、唇を舐めた。
私も負けじと身を乗り出して、前方を注視した。
王宮の庭園の広場に、似つかわしくない紫の円盤型の金属で出来たものが置かれている。半径五メートルはあるその代物には魔法陣が描かれている。
「そろそろだな……」そう言って、バーデン様が腕時計を見た。
円盤に描かれた魔法陣が突如光り出し、その光の中から10人ほどの人影を映した。
「わぁ!」と魔法陣の中の人が姿を現し、一同その場で将棋倒しになった。
騎士団員たちなので、ケガはなさそうだが、みんな顔が怯えていた。
転移するときどんな感覚なのだろうか。ディートハルトにも転移魔法の感想を聞いておけばよかった。
「ねぇ、イヴェッタ。みんな将棋倒しになるけど、移動してるときってどんな感じなの?」
イヴェッタはうーんと空を見ながら、適切な言葉を考えてくれた。
「私も一度やってみたんだけど、魔法で転移するよりかなり強引だから、急に高い所から落とされる感覚かな。でも、実際は落ちてなくて、それで体がびっくりして倒れちゃうんだと思う」
「なるほど……。体験してみたいような、してみたくないような……」と私は呟いた。
かれこれ、一時間以上転移魔道具によって、派遣された団員達や医療チーム、様々な人たちがうめき声をあげながら到着していた。
「これで最後だな」バーデン様がそういって、最後の人たちが転移してきてやはり転んだ。
「うーん、やっぱりもっとスムーズに出来るように改良しなきゃだな……。速度はいいとしても、このままじゃ子供やお年寄りには使えないわね」
大型の馬車や馬は陸路を通って順々に帰ってくるらしい。確かにその方が安全そうだ。
バーデン様が転移魔道具の真ん中まで歩き、立ち止まった。そして中央部に手のひらをつけ、何か呪文を唱えた。
すると同じ形の転移魔道具が回転しながら現れた。
「あ、転移先の転移魔道具も回収したんだ!そうだよね、置きっぱなしにはできないもんね」
「そうなのよ。でも、あれが出来るのは兄様だけなのよね。それも改良していかないと……」
バーデン様がさらに呪文を唱えると、二つの重なった転移魔道具は回転しながら、手のひらサイズまで小さくなった。
そして専用のケースにしまった。
「すごい!あんなに小さく出来るなんて!」
「そうね。持ち運びができないと意味ないからね」
イヴェッタはすこし鼻を伸ばし、腰に両手をついてそう答えた。
こだわったポイントなんだろうな。本当にすごい!
「イヴェッタ!あなた本当に天才ね!」というと、イヴェッタはまあねと答えた。
これに比べちゃうと私の魔道具なんて子供のおもちゃみたいな物だわ……。
でも、おじいちゃんが言ってた。市民を守る魔道具が大事だって。それが貴族の義務だって。
私には私にしか作れないものがきっとあるはず。私は手をぎゅっと握りしめた。
「さぁ~てと、今度は迷える子羊ちゃんの方を解決しましょうか?」
そう言ってイヴェッタが肘で小突いてきた。
「うっ……。よろしくお願いします……」
「お客様はどういった下着をお探しですの?」
私はイヴェッタが行きつけという下着屋さんに連れてきてもらった。
ここは完全予約制で、貸し切りの為他のお客さんの目を気にすることなく下着を選べるらしい。
広い店内にはたくさんの下着や、寝着が飾られている。
イヴェッタはソファにゆったりと座って、のんびり紅茶を飲んでいる。
「えっと、女性らしい下着を……」
そう言うとイヴェッタが大きなため息をついた。
「マダム、彼女はご主人を誘惑したいんだそうよ。とびきり、刺激的なものをお願いね」
「イ、イヴェッタ!!」
私は恥ずかしさのあまり、大きな声を出してしまった。
「あら、ほんとうのことでしょ?恥ずかしがってたら、閉店時間になっちゃうわよ?」
うっ……。それは確かにそうだ……。私も決意を固めなければ……。
「お、お願いします……」
私はさび付いた機械のように礼をした。
「かしこまりました!そういったお悩みは多いのですよ!わたくしたちはプロですから、お任せください!さあ、まず体のサイズをお測りいたしますので、こちらにお願いいたします!」
そういってカーテンの中に誘導された。
「お召し物はこちらにおいてくださいね」
「はい……」
恥ずかしいが、これも慣れなければ……。
私は下ばき以外すべて脱いで、かごの中に入れた。
「まぁ、奥様!なんて完璧なプロポーションなのでしょう!これは楽しみですわね!」
「お胸も大きいのに形も良く、腰はなんて細いんでしょう。それなのにヒップはふくよかです。女性から見ても、ほれぼれしちゃいますわ」
そういってマダムはどんどん採寸を済ませていく。
私はそんな恥ずかしい実況を聞かされて、顔が赤くなるのを止められなかった。
「たっぷりな大きさですので、お胸に詰め物は必要ありませんわね」
セールストークとわかっていても、恥ずかしすぎる!
「それでは色々お持ちいたしますので、こちらでお待ちくださいね」
その後、マダムは色とりどりの刺激的な下着を持ってきては試着させられた。
基本が総レースのもので、大事な部分が隠れていないものが多く、普段使いは出来なさそうだと思った。
数ある刺激的なものの中から、なんとか着れそうな下着を5セットとネグリジェを3着選んでなんとか終わった。
「奥様、良かったらこちらもお使いください。媚薬に近い効果のあるハーブティと男性のお気持ちが高ぶる香水になります。試供品ですので、少しですが……」
そう言ってマダムは下着の紙袋にそれらを入れた。
媚薬に香水!?そんなものまで使わないとダメなのだろうか……!
私はそれらを使い頬を赤らめたディートハルトを想像してしまい、すぐに頭を振った。
ガラガラ……。
今日はイヴェッタの家の馬車で送ってもらっている。
「もっと、刺激的な物選べばよかったのに……」イヴェッタが私の紙袋を見ながらそういってきた。
「これでも十分刺激的だよ!!恥ずかしくてどうにかなりそうだったわよ……」
「アーシュって、そんな派手な見た目なのに本当に純粋よね。そのスタイルの良さをもっとアピールしてもいいくらいよ」
「そんなこと……」
「まぁ、今夜が楽しみね」
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でも、今夜から頑張らないと!
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