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公爵家には色々と事情があるようです
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しばらくして、侍女を含めた三人はシルフィーラの自室に到着した。
そこで侍女は我慢の限界といったように声を上げた。
「奥様!私はもう我慢なりません!旦那様に報告してあの女を追い出してもらいましょう!」
彼女は先ほどのことが相当頭に来ているようだ。
物凄い剣幕をしている。
しかし、当の本人であるシルフィーラは侍女のその言葉を聞いて静かに首を横に振った。
「いいえ、ダメよ。このことは旦那様に言わないでちょうだい」
「奥様……」
「……」
そんな二人の様子をじっと見ていたリデルはというと、シルフィーラが頬を叩かれたあたりからずっと何が起こっているのか理解出来ないでいた。
(さっきの女の人は一体誰で……何故あれほどシルフィーラ様に対してきつく当たるの……?)
シルフィーラはとてもじゃないが誰かの恨みを買うような人間には見えない。
それに愛し合っていたとかそんなことを口にしていたような気がするが、それは一体どういう意味なのだろう。
リデルはそう思ってシルフィーラに声をかけた。
「あ、あの……」
その声に、シルフィーラと侍女はリデルの方に目を向けた。
「リデル……」
「リデルお嬢様……」
二人は先ほどから困惑してばかりのリデルを見て、申し訳なさそうな顔をした。
「さっきの方は一体……」
リデルのその問いに答えたのはシルフィーラでは無く、侍女の方だった。
「私から説明致しましょう。先ほどの方は旦那様の最初の愛人となった方の娘です。名をマリナ様と言います」
それを聞いて妙に納得した。
(最初の愛人……そうだ、たしかベルクォーツ公爵にはたくさんの愛人がいるんだっけ……そうなれば子供だってたくさんできるよね……でもたしかシルフィーラ様に子供はいない……)
ベルクォーツ公爵の子供はリデルを含めて四人いる。
しかしその全てが愛人の子で、正妻であるシルフィーラに子供はいない。
「この邸には他にも旦那様の愛人の方が産んだ子供が住んでいますが……みんなして生意気なんです!奥様に悪態をついたり、私たち使用人に横暴に接していたり……ろくでもない方たちばかりですよ!まともなのはリデルお嬢様くらいです!」
侍女は顔を真っ赤にして声を荒らげた。
(な、何だかすごく複雑な家庭なんだなぁ……というかかあの男何人愛人いるの?正妻を蔑ろにして愛人にかまけるだなんてありえないって!いくら顔がカッコイイからって……)
リデルの中で父親に対する怒りがだんだんと募っていく。
「私はもうここにいても仕方が無いのかもしれないわね……子供も産めないし、寵愛も得られない正妻だから……」
「そ、そんな……!」
打たれた頬を冷やしながら、シルフィーラはそんなことを口にした。
(そんなことない……この人は優しい人だ……だって仇の子供である私をこんなにも可愛がってくれるんだもん……)
侍女もリデルと同じ気持ちのようで、シルフィーラを元気付けるように言った。
「そんなことありませんよ、奥様!私たち使用人は奥様が大好きです!」
リデルもそれに同意するかのように必死で頷いた。
「ふふふ、そう言ってもらえて本当に嬉しいわ」
シルフィーラは少し前にあんなことがあったというのにクスクスと嬉しそうに笑っている。
(……本当に明るくて素敵な人だなぁ)
「奥様、大丈夫ですか?」
「ええ、もうちっとも痛くないわ」
シルフィーラはこの場を和ませようと明るくそう言ったが、彼女の頬に貼られているガーゼは痛々しくてとてもじゃないが見ていられなかった。
そして、リデルにとっての悩みの種は気性の荒いマリナだけではなかった。
公爵邸には他にも愛人の子供が二人いるのだ。
(……あんなにキツいのがまだ他にもいるの?)
心配そうな顔をしていることに気付いたのか、シルフィーラがリデルに優しく声を掛けた。
「リデル、そんなに心配しないで。私は本当に平気だから。こんなのはいつものことだし」
リデルを心配させまいと言ったのであろう言葉だったが、それを聞いたリデルはさらに不安になった。
(いつもこんなことをされているの……?これが公爵夫人に対する扱いなの……?)
自身を安心させるために無理矢理笑顔を作っているシルフィーラを見て、胸がズキズキと痛んだ。
「シルフィーラ様……」
「お義母様、でいいわよ」
「えっ」
驚くリデルに、シルフィーラはニッコリと笑いかけた。
「……」
突然そんなことを言われて戸惑ったが、実母にも向けられたことの無い優しい笑みを見てリデルの口は自然と動いていた。
「お義母様……」
「そう呼んでくれて嬉しいわ!私はずっと子供が欲しかったのよ!他のみんなはそう呼んではくれないから……」
お義母様というその言葉を聞いたシルフィーラは感激したかのような顔になった。
ただ呼んだだけだというのに、どうしてそんなにも嬉しそうな顔をするのだろうか。
(こんなにも酷い仕打ちを受けているのに……どうしてそんな風に笑えるの……?)
そのとき、リデルは目の前でニコニコと笑っているシルフィーラを羨ましいなと思った。
辛くても苦しくても、こんな風に笑えるのだから。
別邸で息を潜めて暮らしていたリデルとは大違いだ。
そこで、部屋にいた侍女が二人の会話に割って入った。
「リデルお嬢様、挨拶が遅れました。私は奥様の侍女をしているミーアと申します」
「あ……よろしくお願いします」
シルフィーラがリデルを見てフフッと笑った。
「リデル、困ったことがあったら何でも言ってちょうだいね」
「あ、は、はい……」
(どうして……どうしてなの……?)
どれだけ考えても分からない。
「お義母様は……どうして……」
「ん?」
リデルの呟きを聞いたシルフィーラが目線を合わせるようにして屈んだ。
彼女の整った顔が目前に迫る。
「どうして……そんなに私に優しくしてくれるんですか……」
「……!」
それを聞いたシルフィーラは一瞬だけ固まった後、柔らかく微笑んだ。
「――だって、貴方には何の罪も無いじゃない」
「……!」
口元がビクッと震えたリデルに、シルフィーラは優しく言葉を続けた。
「親が犯した罪は子の罪にはならないわ」
「……」
「だから、そんなこと気にしないで。少なくとも、私の前ではいつも通りのリデルでいてね」
「お義母様……」
そんなことは初めて言われた。
リデルはシルフィーラの優しさに思わず泣きそうになってしまった。
「リデル、おいで」
「……はい」
リデルは腕を広げたシルフィーラの胸に飛び込んだ。
――母の愛。
それはリデルが長年欲していたものだった。
しかし、それを得られる日は来なかった。
これからも永遠に来ないのだろうと勝手に決めつけていた。
「……」
しばらくの間、シルフィーラの腕の中でじっとしていたリデルの中である考えが浮かび上がった。
(私は……優しいこの人を守りたい……)
少なくとも、あんな仕打ちを受けていい人ではない。
リデルはシルフィーラの笑顔を守りたいと強く思うようになった。
このとき、リデルはそっと心に決めた。
目の前にいるこの女神のような人を絶対に幸せにしようと。
そこで侍女は我慢の限界といったように声を上げた。
「奥様!私はもう我慢なりません!旦那様に報告してあの女を追い出してもらいましょう!」
彼女は先ほどのことが相当頭に来ているようだ。
物凄い剣幕をしている。
しかし、当の本人であるシルフィーラは侍女のその言葉を聞いて静かに首を横に振った。
「いいえ、ダメよ。このことは旦那様に言わないでちょうだい」
「奥様……」
「……」
そんな二人の様子をじっと見ていたリデルはというと、シルフィーラが頬を叩かれたあたりからずっと何が起こっているのか理解出来ないでいた。
(さっきの女の人は一体誰で……何故あれほどシルフィーラ様に対してきつく当たるの……?)
シルフィーラはとてもじゃないが誰かの恨みを買うような人間には見えない。
それに愛し合っていたとかそんなことを口にしていたような気がするが、それは一体どういう意味なのだろう。
リデルはそう思ってシルフィーラに声をかけた。
「あ、あの……」
その声に、シルフィーラと侍女はリデルの方に目を向けた。
「リデル……」
「リデルお嬢様……」
二人は先ほどから困惑してばかりのリデルを見て、申し訳なさそうな顔をした。
「さっきの方は一体……」
リデルのその問いに答えたのはシルフィーラでは無く、侍女の方だった。
「私から説明致しましょう。先ほどの方は旦那様の最初の愛人となった方の娘です。名をマリナ様と言います」
それを聞いて妙に納得した。
(最初の愛人……そうだ、たしかベルクォーツ公爵にはたくさんの愛人がいるんだっけ……そうなれば子供だってたくさんできるよね……でもたしかシルフィーラ様に子供はいない……)
ベルクォーツ公爵の子供はリデルを含めて四人いる。
しかしその全てが愛人の子で、正妻であるシルフィーラに子供はいない。
「この邸には他にも旦那様の愛人の方が産んだ子供が住んでいますが……みんなして生意気なんです!奥様に悪態をついたり、私たち使用人に横暴に接していたり……ろくでもない方たちばかりですよ!まともなのはリデルお嬢様くらいです!」
侍女は顔を真っ赤にして声を荒らげた。
(な、何だかすごく複雑な家庭なんだなぁ……というかかあの男何人愛人いるの?正妻を蔑ろにして愛人にかまけるだなんてありえないって!いくら顔がカッコイイからって……)
リデルの中で父親に対する怒りがだんだんと募っていく。
「私はもうここにいても仕方が無いのかもしれないわね……子供も産めないし、寵愛も得られない正妻だから……」
「そ、そんな……!」
打たれた頬を冷やしながら、シルフィーラはそんなことを口にした。
(そんなことない……この人は優しい人だ……だって仇の子供である私をこんなにも可愛がってくれるんだもん……)
侍女もリデルと同じ気持ちのようで、シルフィーラを元気付けるように言った。
「そんなことありませんよ、奥様!私たち使用人は奥様が大好きです!」
リデルもそれに同意するかのように必死で頷いた。
「ふふふ、そう言ってもらえて本当に嬉しいわ」
シルフィーラは少し前にあんなことがあったというのにクスクスと嬉しそうに笑っている。
(……本当に明るくて素敵な人だなぁ)
「奥様、大丈夫ですか?」
「ええ、もうちっとも痛くないわ」
シルフィーラはこの場を和ませようと明るくそう言ったが、彼女の頬に貼られているガーゼは痛々しくてとてもじゃないが見ていられなかった。
そして、リデルにとっての悩みの種は気性の荒いマリナだけではなかった。
公爵邸には他にも愛人の子供が二人いるのだ。
(……あんなにキツいのがまだ他にもいるの?)
心配そうな顔をしていることに気付いたのか、シルフィーラがリデルに優しく声を掛けた。
「リデル、そんなに心配しないで。私は本当に平気だから。こんなのはいつものことだし」
リデルを心配させまいと言ったのであろう言葉だったが、それを聞いたリデルはさらに不安になった。
(いつもこんなことをされているの……?これが公爵夫人に対する扱いなの……?)
自身を安心させるために無理矢理笑顔を作っているシルフィーラを見て、胸がズキズキと痛んだ。
「シルフィーラ様……」
「お義母様、でいいわよ」
「えっ」
驚くリデルに、シルフィーラはニッコリと笑いかけた。
「……」
突然そんなことを言われて戸惑ったが、実母にも向けられたことの無い優しい笑みを見てリデルの口は自然と動いていた。
「お義母様……」
「そう呼んでくれて嬉しいわ!私はずっと子供が欲しかったのよ!他のみんなはそう呼んではくれないから……」
お義母様というその言葉を聞いたシルフィーラは感激したかのような顔になった。
ただ呼んだだけだというのに、どうしてそんなにも嬉しそうな顔をするのだろうか。
(こんなにも酷い仕打ちを受けているのに……どうしてそんな風に笑えるの……?)
そのとき、リデルは目の前でニコニコと笑っているシルフィーラを羨ましいなと思った。
辛くても苦しくても、こんな風に笑えるのだから。
別邸で息を潜めて暮らしていたリデルとは大違いだ。
そこで、部屋にいた侍女が二人の会話に割って入った。
「リデルお嬢様、挨拶が遅れました。私は奥様の侍女をしているミーアと申します」
「あ……よろしくお願いします」
シルフィーラがリデルを見てフフッと笑った。
「リデル、困ったことがあったら何でも言ってちょうだいね」
「あ、は、はい……」
(どうして……どうしてなの……?)
どれだけ考えても分からない。
「お義母様は……どうして……」
「ん?」
リデルの呟きを聞いたシルフィーラが目線を合わせるようにして屈んだ。
彼女の整った顔が目前に迫る。
「どうして……そんなに私に優しくしてくれるんですか……」
「……!」
それを聞いたシルフィーラは一瞬だけ固まった後、柔らかく微笑んだ。
「――だって、貴方には何の罪も無いじゃない」
「……!」
口元がビクッと震えたリデルに、シルフィーラは優しく言葉を続けた。
「親が犯した罪は子の罪にはならないわ」
「……」
「だから、そんなこと気にしないで。少なくとも、私の前ではいつも通りのリデルでいてね」
「お義母様……」
そんなことは初めて言われた。
リデルはシルフィーラの優しさに思わず泣きそうになってしまった。
「リデル、おいで」
「……はい」
リデルは腕を広げたシルフィーラの胸に飛び込んだ。
――母の愛。
それはリデルが長年欲していたものだった。
しかし、それを得られる日は来なかった。
これからも永遠に来ないのだろうと勝手に決めつけていた。
「……」
しばらくの間、シルフィーラの腕の中でじっとしていたリデルの中である考えが浮かび上がった。
(私は……優しいこの人を守りたい……)
少なくとも、あんな仕打ちを受けていい人ではない。
リデルはシルフィーラの笑顔を守りたいと強く思うようになった。
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