【完結】公爵家の妾腹の子ですが、義母となった公爵夫人が優しすぎます!

ましゅぺちーの

文字の大きさ
22 / 32

救出

しおりを挟む
「だ、旦那様……?」
「ち、父上……」


扉を破壊して現れたオズワルドに、ライアスの顔が青くなっていく。


「お義母様!」
「リデル!」


それから少し遅れてリデルもやって来た。


「……」


オズワルドは無言のままシルフィーラとライアスの元へ近付くと、彼女を押し倒しているライアスの腹部を思いきり蹴り上げた。


「ぐあっ!」


ライアスが苦悶の声を上げて地面に転がった。
しかし、オズワルドにとってはそんなライアスの苦痛などどうだって良いようで彼は汚い物を見るかのような目でライアスを見下ろしていた。


「ち、父上……」
「……」


怯えるライアスに、凍てつくような視線を向けるオズワルド。
彼はそのままライアスの腹を靴で踏みつけた。


「ぐああっ!」


ライアスの呻き声が再び小屋の中に響き渡った。
オズワルドの怒りは相当なようで、今にもライアスを殺しかねない勢いだった。


「ヒ、ヒィ……」


リベリス嬢は完全に脅えているようで、その場にへたり込んで動けなくなっていた。


「旦那様!」


そのことに気が付いたシルフィーラがオズワルドを止めようと声を上げた。


「……!」


そこでオズワルドはライアスから視線を離し、今度は床に倒れていたシルフィーラに顔を向けた。


「……シルフィーラ」
「旦那様……」


オズワルドはその名前を呼びながらゆっくりとシルフィーラの元へ歩み寄り、彼女の前でそっとしゃがみ込んだ。


「……」


そして、シルフィーラの肩を優しく掴んで上半身を起こさせたかと思うと衝動的に彼女を抱き締めた。


「……!」


シルフィーラはオズワルドの胸にすっぽりと入り込んだ。


「だ、旦那様……?」


オズワルドの唐突な行動にシルフィーラの顔が赤くなる。


「良かった……本当に良かった……」


シルフィーラを抱き締めながらそう言ったオズワルドの声は震えていた。


「旦那様……」
「シルフィーラ……俺は……心配で心配で……」


顔は見えなかったが、安堵の涙を流しているのだということが声で伝わってきた。


「だ、旦那様ぁ……」


そこでシルフィーラも安心しきったようにオズワルドの背中に手を回して声を上げて泣き始めた。
誘拐されて怖い思いをしたのだからそうなるのは当然だった。


「……」


リデルはそんなオズワルドとシルフィーラをじっと見つめていた。
普段の二人からは想像もつかない姿である。


(お父様のお義母様……本当に愛し合ってたんだなぁ……)


それからシルフィーラとオズワルドはしばらくの間二人して泣きながら抱き合っていた。


ライアスはというと、オズワルドに向けられた冷たい視線に完全に恐れをなしたのか、二人の邪魔をすることも無くただ怯えた様子でその光景を見つめているだけだった。
リベリス嬢に至っては信じられないものを見るかのような目で二人を見ていた。


「――公爵様」


それから少しして、シルフィーラ捜索に協力していた一人の騎士がコホンと咳払いをしてオズワルドに声をかけた。


「「!」」


そこで二人は見られていることに気付いたのか、ハッとなってお互いに距離を取った。


(今さらそんな風にしなくてもいいのに……)


リデルは初々しい様子の二人を見て心の中でクスリと笑った。


「す、すまない……つい……」
「いえ……気にしておりませんので……」


オズワルドは羽織っていた上着を脱いで、シルフィーラの体をそっと包み込んだ。


「コイツらの捕縛を頼む」
「はい、公爵様」


倒れていたライアスと座り込んでいたリベリス嬢が騎士に手枷を嵌められ、連れて行かれる。


「お、おい!俺はベルクォーツ公爵家の嫡男だぞ!こんなことしてただで済むと思っているのか!」


その罪人のような扱いに、ライアスが不満そうに声を上げた。
しかしそんなライアスの物言いに、オズワルドは不愉快そうに顔をしかめた。


「何を勘違いしているんだ。俺はお前を嫡男にした覚えは無いし、お前に公爵家を継がせるつもりも無い」
「え……?」


ライアスが、衝撃を受けたかのように固まった。


「ま、待ってください、父上。公爵家の男児は俺だけです。普通なら俺が爵位を……」
「継ぐことは無い」
「……ッ!」


ハッキリとそう言われて余程ショックを受けたのか、ライアスの顔が痛ましそうに歪んだ。
そして、今度はオズワルドに敵対的な視線を向けた。


「な、何故ですか……お祖母様もたしかに次期当主は俺だって……」
「何故だと?俺の子供でも無い人間に継がせるわけがないだろう」
「なッ……」


ライアスは絶句した。
近くでその光景を見ていたリデルは、少しだけ彼に同情した。


(ちょっとかわいそう……)


ライアスがやってきたことを思えば因果応報なのかもしれないが、父親の件に関しては本当に知らなかったのだろう。
彼の口元がブルブルと震えている。


「お、俺が父上の子供じゃないなんてそんなことあるわけが……」
「お前は俺の子供じゃない」
「そんな……!」


ライアスは未だに信じられないという顔をしていたが、突然開き直ったかのように叫び始めた。


「じゃ、じゃあ一体誰の子供だと言うんですか!この髪と瞳の色は間違いなくベルクォーツ公爵家の象徴ではありませんか!」
「ハァ……言うつもりは無かったが……」


オズワルドはハァとため息をついた。
たしかに当の本人たちからしたら知らない方が良いことなのかもしれない。


「お前は俺の兄の子供だ」
「あ、あに……?」
「ああ、二十一年前に王の側室と不貞を働いて勘当された兄オースウェルのな」
「!!!」


ライアスは言葉を失った。
まさか自分が罪人の子供だったとは思いもしなかったのだろう。


「お、俺が……罪人の子供……?」


それを聞いたライアスは放心状態になり、一人でブツブツと何かを呟いていた。


「さっさと歩け」


そして、大人しくなったライアスを騎士が無理矢理連れて行った。
そんなライアスの後ろ姿を見送ったオズワルドが、シルフィーラに声を掛けた。


「シルフィーラ、大丈夫か?」
「は、はい……」
「本当に無事で良かった……」
「助けてくださってありがとうございます、旦那様。ですが、どうしてここが分かったのですか?」
「ああ、それはだな……」


そこでオズワルドは言いにくそうに言葉を詰まらせた。
そんな父の様子を見たリデルは部屋中に聞こえるくらいの大声で言った。


「お義母様、お父様ったらすごいんですよ!だって根性でお義母様のこと見つけたんですから!」
「お、おい、やめろ!」
「根性……?」


そう、オズワルドは部屋を出て行ってから当てもなく馬に乗って国中シルフィーラを探し続けていたのだ。
そして見事にここを当ててみせたのである。
もちろん、道中聞き込みをしたりはしていたが。


(本当にすごい執念……)


「そうだったんですね…………リデルもありがとう」
「いえ、お義母様がご無事で何よりです」


そこでリデルはシルフィーラ救出から数時間前のことを思い出した。





***




『リデル、犯人は多分あのライアスって子だよ』
「え!?」


リデルの背に隠れて様子を見守っていたルーが突然そんなことを言い出した。


「で、でもルー……ライアス様にはアリバイが……」
『他の二人があの子を庇っているんだろうね』
「ど、どうしてそんな!?」


ベルクォーツ公爵家の腹違いの兄弟たちの仲は悪かったはずだ。
庇うだなんてそんなことがありえるのか。
予想だにしていないことだった。


『それに関しては僕も分からない。でもこれだけは言える。あの三人は間違いなくグルだ』
「……!」


(まさかあの三人が……)


「ルー、どうしてそんなことが分かるの?」


リデルの問いに、ルーはフッと笑った。


『精霊は心の綺麗な人間が好きなんだ』
「ということは、つまり……」
『ああ、あの三人の性根は腐ってる。あんなに心の汚い人間は見たことがない。欲にまみれている』


精霊の勘というやつなのだろうか。
犯人が分かったとなれば、やることは一つだ。


「私、ライアス様を問い詰めてくる!」
『ダメだよリデル!』


飛び出しそうになっていたリデルを、ルーが慌てて止めた。


「ルー!止めないで!あいつがお義母様を……」
『早まらないで、リデル!相手は大人の男だよ!?君が行ったところで返り討ちに遭うだけだ!』
「う……た、たしかに……」
『騎士が来るまで待つんだ、リデル』


その言葉に、リデルは我に返った。
そして三人に気付かれないようにシルフィーラ捜索のため外に出ていた騎士を呼びに行った。


「そ、それは本当ですか!?」
「急いでください!」
「で、ですが……」
「早く早く!」


しかし、騎士が公爵邸に到着した頃にはもうライアスは邸の中にはいなかった。
彼の部屋に突入してもそこはもぬけの殻だったのだ。


「ライアス様がいない!」
『リ、リデル……』


その瞬間、心臓がヒヤリとした。


『あのライアスって子、相当危険だ……何か深い心の闇を抱えてる』
「え、それは一体どういう……」
『すぐに見つけないとシルフィーラが危ない!!!』
「そ、そんな!」


そのとき、近くにあった窓からシルフィーラを探していた精霊の一人が部屋の中へと入って来た。


『ルー!リデル!シルフィーラが監禁されてる場所が分かったよ!』
「一体どこなの!?」
『南の森の中にある小さな小屋だ!』
「すぐに向かおう!」


それからリデルはあのときのように精霊の力を借りて空を飛び、大急ぎでシルフィーラの元へとやって来たのだ。





***



(お父様が間に合って良かった……)


オズワルドがいなければ、シルフィーラはライアスによって酷い目に遭わされていたに違いない。


(お義母様……ご無事で何よりです……!)


シルフィーラの姿を見て、リデルは泣きそうになった。
そんなリデルを見たシルフィーラがニッコリと笑いかけた。


「……!」


二人はお互いを見て微笑み合った。


「シルフィーラ、怪我は無いか?」


シルフィーラの手をギュッと握ったオズワルドが、彼女の手首に付けられたある物を発見した。


「……………シルフィーラ、ライアスに触られたのか?」
「え……あ、はい……」


シルフィーラの手首には手の形をしたアザがあった。
おそらくライアスに手首を強く掴まれたときに残ってしまったのだろう。
それを聞いたオズワルドの表情が一瞬にして暗いものとなった。


「…………………一体どこを触られたんだ?」
「え、それは……」


シルフィーラが顔を背けて言いにくそうにした途端、オズワルドが突然彼女を抱き上げた。


「キャッ!」


シルフィーラは驚いて小さな悲鳴を上げた。


「カイゼル」
「はい、旦那様」
「俺とシルフィーラは一足先に公爵邸へ戻る。明日まで、俺の部屋には誰も近付けないでくれ」
「え、だ、旦那様……!?」


その意味に気付いたのか、シルフィーラの顔が真っ赤になった。


(わぁ……)


「リデルお嬢様にはまだ早いです」


シルフィーラ捜索に協力していた侍女のミーアが後ろからリデルの目を手で塞いだ。


それからすぐにオズワルドはシルフィーラを抱いたまま夜の闇へと消えて行った。
小屋の中にはリデルとミーア、そしてカイゼルの三人が取り残された。


「……ラブラブなのは結構なことですが、場所を考えてしてほしいものですね」
「本当にその通りですね」


シルフィーラを取られたと感じたリデルが不満げにミーアに同調した。


「まぁまぁ、旦那様も不安で仕方が無かったのですよ」
「それはそうでしょうが……」


それでもまだ納得のいかない顔をしていた二人の姿を見て、カイゼルがクスリと笑みを溢した。


「私たちもそろそろ本邸へ戻りましょうか」
「……そうですね、そうしましょう」


三人は馬車に乗って公爵邸への帰路についた。
馬車の中で、向かいに座っていたミーアが微笑みながらリデルに話しかけた。


「リデルお嬢様、今夜は私の部屋で寝られてはいかがですか?」
「え、どうしてですか?」
「お嬢様のお部屋は旦那様のお部屋からそう遠くは無いので……」
「……?」


リデルがその言葉の意味を知るのはまだまだ先の話である。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

戻る場所がなくなったようなので別人として生きます

しゃーりん
恋愛
医療院で目が覚めて、新聞を見ると自分が死んだ記事が載っていた。 子爵令嬢だったリアンヌは公爵令息ジョーダンから猛アプローチを受け、結婚していた。 しかし、結婚生活は幸せではなかった。嫌がらせを受ける日々。子供に会えない日々。 そしてとうとう攫われ、襲われ、森に捨てられたらしい。 見つかったという遺体が自分に似ていて死んだと思われたのか、別人とわかっていて死んだことにされたのか。 でももう夫の元に戻る必要はない。そのことにホッとした。 リアンヌは別人として新しい人生を生きることにするというお話です。

王命により、婚約破棄されました。

緋田鞠
恋愛
魔王誕生に対抗するため、異界から聖女が召喚された。アストリッドは結婚を翌月に控えていたが、婚約者のオリヴェルが、聖女の指名により独身男性のみが所属する魔王討伐隊の一員に選ばれてしまった。その結果、王命によって二人の婚約が破棄される。運命として受け入れ、世界の安寧を祈るため、修道院に身を寄せて二年。久しぶりに再会したオリヴェルは、以前と変わらず、アストリッドに微笑みかけた。「私は、長年の約束を違えるつもりはないよ」。

【完結】断頭台で処刑された悪役王妃の生き直し

有栖多于佳
恋愛
近代ヨーロッパの、ようなある大陸のある帝国王女の物語。 30才で断頭台にかけられた王妃が、次の瞬間3才の自分に戻った。 1度目の世界では盲目的に母を立派な女帝だと思っていたが、よくよく思い起こせば、兄妹間で格差をつけて、お気に入りの子だけ依怙贔屓する毒親だと気づいた。 だいたい帝国は男子継承と決まっていたのをねじ曲げて強欲にも女帝になり、初恋の父との恋も成就させた結果、継承戦争起こし帝国は二つに割ってしまう。王配になった父は人の良いだけで頼りなく、全く人を見る目のないので軍の幹部に登用した者は役に立たない。 そんな両親と早い段階で決別し今度こそ幸せな人生を過ごすのだと、決意を胸に生き直すマリアンナ。 史実に良く似た出来事もあるかもしれませんが、この物語はフィクションです。 世界史の人物と同名が出てきますが、別人です。 全くのフィクションですので、歴史考察はありません。 *あくまでも異世界ヒューマンドラマであり、恋愛あり、残業ありの娯楽小説です。

【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」 「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」 いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。 「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と…… 私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。 「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」 「はい、お父様、お母様」 「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」 「……はい」 「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」 「はい、わかりました」 パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、 兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。 誰も私の言葉を聞いてくれない。 誰も私を見てくれない。 そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。 ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。 「……なんか、馬鹿みたいだわ!」 もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる! ふるゆわ設定です。 ※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい! ※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇‍♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ! 追加文 番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

婚約破棄をされ、父に追放まで言われた私は、むしろ喜んで出て行きます! ~家を出る時に一緒に来てくれた執事の溺愛が始まりました~

ゆうき
恋愛
男爵家の次女として生まれたシエルは、姉と妹に比べて平凡だからという理由で、父親や姉妹からバカにされ、虐げられる生活を送っていた。 そんな生活に嫌気がさしたシエルは、とある計画を考えつく。それは、婚約者に社交界で婚約を破棄してもらい、その責任を取って家を出て、自由を手に入れるというものだった。 シエルの専属の執事であるラルフや、幼い頃から実の兄のように親しくしてくれていた婚約者の協力の元、シエルは無事に婚約を破棄され、父親に見捨てられて家を出ることになった。 ラルフも一緒に来てくれることとなり、これで念願の自由を手に入れたシエル。しかし、シエルにはどこにも行くあてはなかった。 それをラルフに伝えると、隣の国にあるラルフの故郷に行こうと提案される。 それを承諾したシエルは、これからの自由で幸せな日々を手に入れられると胸を躍らせていたが、その幸せは家族によって邪魔をされてしまう。 なんと、家族はシエルとラルフを広大な湖に捨て、自らの手を汚さずに二人を亡き者にしようとしていた―― ☆誤字脱字が多いですが、見つけ次第直しますのでご了承ください☆ ☆全文字はだいたい14万文字になっています☆ ☆完結まで予約済みなので、エタることはありません!☆

〖完結〗旦那様が愛していたのは、私ではありませんでした……

藍川みいな
恋愛
「アナベル、俺と結婚して欲しい。」 大好きだったエルビン様に結婚を申し込まれ、私達は結婚しました。優しくて大好きなエルビン様と、幸せな日々を過ごしていたのですが…… ある日、お姉様とエルビン様が密会しているのを見てしまいました。 「アナベルと結婚したら、こうして君に会うことが出来ると思ったんだ。俺達は家族だから、怪しまれる心配なくこの邸に出入り出来るだろ?」 エルビン様はお姉様にそう言った後、愛してると囁いた。私は1度も、エルビン様に愛してると言われたことがありませんでした。 エルビン様は私ではなくお姉様を愛していたと知っても、私はエルビン様のことを愛していたのですが、ある事件がきっかけで、私の心はエルビン様から離れていく。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 かなり気分が悪い展開のお話が2話あるのですが、読まなくても本編の内容に影響ありません。(36話37話) 全44話で完結になります。

妃殿下、私の婚約者から手を引いてくれませんか?

ハートリオ
恋愛
茶髪茶目のポッチャリ令嬢ロサ。 イケメン達を翻弄するも無自覚。 ロサには人に言えない、言いたくない秘密があってイケメンどころではないのだ。 そんなロサ、長年の婚約者が婚約を解消しようとしているらしいと聞かされ… 剣、馬車、ドレスのヨーロッパ風異世界です。 御脱字、申し訳ございません。 1話が長めだと思われるかもしれませんが会話が多いので読みやすいのではないかと思います。 楽しんでいただけたら嬉しいです。 よろしくお願いいたします。

【完結】義母が来てからの虐げられた生活から抜け出したいけれど…

まりぃべる
恋愛
私はエミーリエ。 お母様が四歳の頃に亡くなって、それまでは幸せでしたのに、人生が酷くつまらなくなりました。 なぜって? お母様が亡くなってすぐに、お父様は再婚したのです。それは仕方のないことと分かります。けれど、義理の母や妹が、私に事ある毎に嫌味を言いにくるのですもの。 どんな方法でもいいから、こんな生活から抜け出したいと思うのですが、どうすればいいのか分かりません。 でも…。 ☆★ 全16話です。 書き終わっておりますので、随時更新していきます。 読んで下さると嬉しいです。

処理中です...