526 / 555
12章 美味しいもの大好き!
480.大会に向けて準備!
しおりを挟む
タマモにグルメ大会での投票についてのお願いをチャットで連絡したら、すぐさま『周知しておきます!』と返事があった。
やっぱりタマモはこういうところでは頼りになるよねー。
ルンルンとしながら農地に向かい、収穫作業をパパッと終わらせる。
ここで採れる食材を使ってメニューを考えたいなぁ。モンスター素材だと数を集めるのが大変だし、それは最小限にしたい。
メニューを考えるのは時間がかかりそうだし、それは後回しにして、グルメ大会に向けた次の準備にとりかかる。
必要なのはグルメ大会用の屋台。
これは、普通のカウンターじゃなくて、専用のものを設置しておく必要があるらしい。
「うーん、一から作るか、それとも持ってる屋台を改装するか……」
悩みながら、アイテムボックスから屋台を取り出して眺める。
僕が商売を始めた当初にお世話になった屋台で、うさ耳付きのデザインにこだわったし愛着がある。
グルメ大会以外でまた使うかもしれないし、これを改装してから戻すと考えると、ちょっぴり躊躇っちゃう。
「──やっぱり、一から作るかな」
屋台を仕舞う。またいつか活躍してもらうからねー。
ということで、イベント用の屋台作りに取り掛かろう。
屋台を作るには大工さんに頼む必要がある。
これが結構お金がかかるのだ。一応、イベント用屋台は普通の屋台より安めに作ってくれるらしいけど、デザインにこだわったら結局高価になる。
「可愛さには手を抜きたくないし……お金はあるけど……」
むむ、と悩んでから、ふとタマモがもふもふ愛ランドに作った巨大な展望台を思い出した。
あれはウサギの耳を模してて可愛いかったな。
そういうのを作れるってことは、がんばれば屋台も自力で作れるんじゃないかな?
「目指せ、大工さん?」
パチパチと目を瞬かせながら呟く。
大工なウサギさんって可愛いのでは? みんなのお役に立てるようになるかもだし? なかなかいい考えな気がする!
「よーし、そうとなったら、屋台を作る方法を調べなきゃ」
とりあえずタマモに連絡。
先輩大工さんだからね。
——————
モモ:
イベント用の屋台を自分で作りたいんだけど、作り方教えてー
タマモ:
え、作るんですか!? さすがモモさん! こだわりがありますねー
自分で建築作業をするなら特殊な木材が必要ですよ
もふもふ愛ランドで採取できるので、まずは【伐採】スキル獲得を目指しましょう!
伐採に必要なのは【斧】です
あ、もちろん、私が確保している木材をお渡ししてもいいんですが……モモさんなら、自分でしたいですよね?
——————
即座に返ってきた連絡を読みながらフンフンと頷き、最後の問いに『うん! 伐採から自分でやってみるね!』と返事をした。
どうせ作るなら、一から自力でやった方が楽しそうだからね。
それにしても、もふもふ愛ランドでは特殊な木材を採取できるのかぁ。
意外とあの島ではレア素材が入手できるのかな?
木を伐採するついでに、アイテム探しもしてみようっと。
「まずは斧だね」
普通は鍛冶士とかに頼むのかもしれないけど、僕には錬金術があるから、これも自力で作れるはず。
ということで、錬金玉と錬金布を取り出してレシピ検索をしてみる。
「斧~斧~……あなたが落としたのは金の斧~銀の斧~それとも桃色の斧かな~」
有名なフレーズをアレンジして、歌うように呟きながらレシピを眺めた。
斧という名前がつくアイテムは無数にある。多すぎじゃない?
普通の【鉄の斧】とか【銀の斧】とかはともかく、【不思議な斧(?)】って名前のアイテムは、もはや斧なのかも疑わしい。
説明を読んでみても『木を切れる……かもしれない』って書いてあって、首を傾げたくなっちゃう。どっちなの。そこが一番重要でしょ!
タマモからの『木材を用意した後は、建築作業の仕方をお教えしますので、またご連絡ください!』という連絡に『わかったー。ありがとう! またね』と返事をしてから、再びレシピを眺める。
とりあえず、木材を採取できればいいんだから、ノーマルな斧でいいかなぁ。
「おや……? 桃の斧があるじゃん」
気になるアイテム名を発見して、すぐさま詳細を確認してみた。
全体的に桃色の斧だ。本物の桃っぽくピンクからアイボリーのグラデーションになってるのが面白い。
これ、僕に似合いそう!
「斧を担いでる姿はちょっとダサいだろうなぁって思ってたけど、これならセーフ!」
いついかなる時も、アイドルとして完璧な姿でいたいからね。持つアイテムの見た目にもこだわるよ。
桃の斧は性能的には鉄の斧よりちょっといい程度で、使用可能回数は十回の使い捨て。
一応、消耗品の使用可能回数を回復させるスキルは持ってるけど、それもクールタイムがあるし、斧自体をいくつか作っておいた方がよさそう。
「ルンルルルンルン♪」
鼻歌を歌いながら果樹園にしている農地の一画に移動する。
桃の斧を作るには桃の枝が必要らしい。これは、農地にたくさん植えている桃の枝を使えばよさそう。
「【採集】!」
桃の枝にタッチしてスキルを発動。
それを繰り返せば、あっという間にたくさんの桃の枝をゲットできた。
「錬金布に桃の枝と鉄を載せてー」
必要な素材はこれだけ。
パパッとセットして、「【錬金スタート】!」と唱えると、イラストで見た通りのアイテムを作製できた。
——————
【桃の斧】レア度☆☆ 品質:高
桃の枝を使って作られた斧
普通の斧より切れ味がよく、失敗しにくい
——————
高い品質で作れたから、効果がちょっぴり上がってる。ラッキー。
これを量産して──次は木の伐採に行くぞ~♪
やっぱりタマモはこういうところでは頼りになるよねー。
ルンルンとしながら農地に向かい、収穫作業をパパッと終わらせる。
ここで採れる食材を使ってメニューを考えたいなぁ。モンスター素材だと数を集めるのが大変だし、それは最小限にしたい。
メニューを考えるのは時間がかかりそうだし、それは後回しにして、グルメ大会に向けた次の準備にとりかかる。
必要なのはグルメ大会用の屋台。
これは、普通のカウンターじゃなくて、専用のものを設置しておく必要があるらしい。
「うーん、一から作るか、それとも持ってる屋台を改装するか……」
悩みながら、アイテムボックスから屋台を取り出して眺める。
僕が商売を始めた当初にお世話になった屋台で、うさ耳付きのデザインにこだわったし愛着がある。
グルメ大会以外でまた使うかもしれないし、これを改装してから戻すと考えると、ちょっぴり躊躇っちゃう。
「──やっぱり、一から作るかな」
屋台を仕舞う。またいつか活躍してもらうからねー。
ということで、イベント用の屋台作りに取り掛かろう。
屋台を作るには大工さんに頼む必要がある。
これが結構お金がかかるのだ。一応、イベント用屋台は普通の屋台より安めに作ってくれるらしいけど、デザインにこだわったら結局高価になる。
「可愛さには手を抜きたくないし……お金はあるけど……」
むむ、と悩んでから、ふとタマモがもふもふ愛ランドに作った巨大な展望台を思い出した。
あれはウサギの耳を模してて可愛いかったな。
そういうのを作れるってことは、がんばれば屋台も自力で作れるんじゃないかな?
「目指せ、大工さん?」
パチパチと目を瞬かせながら呟く。
大工なウサギさんって可愛いのでは? みんなのお役に立てるようになるかもだし? なかなかいい考えな気がする!
「よーし、そうとなったら、屋台を作る方法を調べなきゃ」
とりあえずタマモに連絡。
先輩大工さんだからね。
——————
モモ:
イベント用の屋台を自分で作りたいんだけど、作り方教えてー
タマモ:
え、作るんですか!? さすがモモさん! こだわりがありますねー
自分で建築作業をするなら特殊な木材が必要ですよ
もふもふ愛ランドで採取できるので、まずは【伐採】スキル獲得を目指しましょう!
伐採に必要なのは【斧】です
あ、もちろん、私が確保している木材をお渡ししてもいいんですが……モモさんなら、自分でしたいですよね?
——————
即座に返ってきた連絡を読みながらフンフンと頷き、最後の問いに『うん! 伐採から自分でやってみるね!』と返事をした。
どうせ作るなら、一から自力でやった方が楽しそうだからね。
それにしても、もふもふ愛ランドでは特殊な木材を採取できるのかぁ。
意外とあの島ではレア素材が入手できるのかな?
木を伐採するついでに、アイテム探しもしてみようっと。
「まずは斧だね」
普通は鍛冶士とかに頼むのかもしれないけど、僕には錬金術があるから、これも自力で作れるはず。
ということで、錬金玉と錬金布を取り出してレシピ検索をしてみる。
「斧~斧~……あなたが落としたのは金の斧~銀の斧~それとも桃色の斧かな~」
有名なフレーズをアレンジして、歌うように呟きながらレシピを眺めた。
斧という名前がつくアイテムは無数にある。多すぎじゃない?
普通の【鉄の斧】とか【銀の斧】とかはともかく、【不思議な斧(?)】って名前のアイテムは、もはや斧なのかも疑わしい。
説明を読んでみても『木を切れる……かもしれない』って書いてあって、首を傾げたくなっちゃう。どっちなの。そこが一番重要でしょ!
タマモからの『木材を用意した後は、建築作業の仕方をお教えしますので、またご連絡ください!』という連絡に『わかったー。ありがとう! またね』と返事をしてから、再びレシピを眺める。
とりあえず、木材を採取できればいいんだから、ノーマルな斧でいいかなぁ。
「おや……? 桃の斧があるじゃん」
気になるアイテム名を発見して、すぐさま詳細を確認してみた。
全体的に桃色の斧だ。本物の桃っぽくピンクからアイボリーのグラデーションになってるのが面白い。
これ、僕に似合いそう!
「斧を担いでる姿はちょっとダサいだろうなぁって思ってたけど、これならセーフ!」
いついかなる時も、アイドルとして完璧な姿でいたいからね。持つアイテムの見た目にもこだわるよ。
桃の斧は性能的には鉄の斧よりちょっといい程度で、使用可能回数は十回の使い捨て。
一応、消耗品の使用可能回数を回復させるスキルは持ってるけど、それもクールタイムがあるし、斧自体をいくつか作っておいた方がよさそう。
「ルンルルルンルン♪」
鼻歌を歌いながら果樹園にしている農地の一画に移動する。
桃の斧を作るには桃の枝が必要らしい。これは、農地にたくさん植えている桃の枝を使えばよさそう。
「【採集】!」
桃の枝にタッチしてスキルを発動。
それを繰り返せば、あっという間にたくさんの桃の枝をゲットできた。
「錬金布に桃の枝と鉄を載せてー」
必要な素材はこれだけ。
パパッとセットして、「【錬金スタート】!」と唱えると、イラストで見た通りのアイテムを作製できた。
——————
【桃の斧】レア度☆☆ 品質:高
桃の枝を使って作られた斧
普通の斧より切れ味がよく、失敗しにくい
——————
高い品質で作れたから、効果がちょっぴり上がってる。ラッキー。
これを量産して──次は木の伐採に行くぞ~♪
877
あなたにおすすめの小説
もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜
きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。
遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。
作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓――
今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!?
ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。
癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!
異世界に召喚されたけど、戦えないので牧場経営します~勝手に集まってくる動物達が、みんな普通じゃないんだけど!?~
黒蓬
ファンタジー
白石悠真は、ある日突然異世界へ召喚される。しかし、特別なスキルとして授かったのは「牧場経営」。戦えない彼は、与えられた土地で牧場を経営し、食料面での貢献を望まれる。ところが、彼の牧場には不思議な動物たちが次々と集まってきて――!? 異世界でのんびり牧場ライフ、始まります!
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
嘘つきと呼ばれた精霊使いの私
ゆるぽ
ファンタジー
私の村には精霊の愛し子がいた、私にも精霊使いとしての才能があったのに誰も信じてくれなかった。愛し子についている精霊王さえも。真実を述べたのに信じてもらえず嘘つきと呼ばれた少女が幸せになるまでの物語。
異世界で焼肉屋を始めたら、美食家エルフと凄腕冒険者が常連になりました ~定休日にはレア食材を求めてダンジョンへ~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
辺境の町バラムに暮らす青年マルク。
子どもの頃から繰り返し見る夢の影響で、自分が日本(地球)から転生したことを知る。
マルクは日本にいた時、カフェを経営していたが、同業者からの嫌がらせ、客からの理不尽なクレーム、従業員の裏切りで店は閉店に追い込まれた。
その後、悲嘆に暮れた彼は酒浸りになり、階段を踏み外して命を落とした。
当時の記憶が復活した結果、マルクは今度こそ店を経営して成功することを誓う。
そんな彼が思いついたのが焼肉屋だった。
マルクは冒険者をして資金を集めて、念願の店をオープンする。
焼肉をする文化がないため、その斬新さから店は繁盛していった。
やがて、物珍しさに惹かれた美食家エルフや凄腕冒険者が店を訪れる。
HOTランキング1位になることができました!
皆さま、ありがとうございます。
他社の投稿サイトにも掲載しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。