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5章 もふもふいっぱい?
161.ミッション情報くーださい!
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ミッション『オールラウンダーになるための試練』をクリアすると、報酬としてサブ職が解禁されるらしい。
モンちゃんとミッション欄の説明によると、クリアのためにするべきことは三つ。
①メイン職以外の職業士に弟子入りすること。
②メイン職以外の業績を達成すること。
③アイテム【サブリング】を入手すること。
「――モンちゃんは、僕を弟子にしてくれるの?」
「いいぞ。お前はすでに二体もモンスターをテイムしてる有望株だからな」
〈ミッション『オールラウンダーになるための試練』1/3をクリアしました。報酬としてアイテム【強化石】が贈られます〉
「強化石?」
「なんだ、いきなり」
「ううん、なんでもないよ! 弟子にしてくれてありがとう!」
不思議そうなモンちゃんを誤魔化しながら、アイテムの説明を確認してみる。
――強化石は武器や装備などの性能を向上させるためのアイテムなんだって。どのくらいの効果があるかは試してみなきゃわからないけど。
「ふぅん? まぁ、いい。それより、試練の詳細を説明するぞ。お前はテイマーの試練に挑むわけだから、達成するべき業績は『テイムモンスターを五体保有する』ことだ」
「つまり、あと三体?」
「ああ、そうだな」
なるほどー。それなら、楽しんで挑戦できそうだね! どんなモンスターをテイムしようかな~。
「この街の近くのモンスターじゃなくてもいいんだよね?」
「どこのでもいいぞ。モンスターの好物や特徴を知りたきゃ、冒険者ギルドの図書室にあるモンスター図鑑を利用するといい。気になるモンスターがいたら、俺も情報をやる」
「わかったー。ありがとう」
レイも冒険者ギルドの図書室で調べたって言ってたなぁ。事前情報は大事だし、後で行ってみよう。
「【サブリング】は入手機会が限られてるから、まだ無理だな」
「えっ、探すこともできないの?」
「季節ごとに現れる『シーズンモンスター種』のドロップアイテムを集めて交換できるアイテムだからなぁ」
なにそれ?
初耳の単語にぱちくりと目を瞬く。
〈〈プレイヤーがシーズンイベント情報を初めて入手しました。全ワールドでシーズンイベントが開催されるようになります。最初のシーズンイベントの開催は現実時間二日後です〉〉
「ふあっ!?」
「どうした?」
モンちゃんだけじゃなくレアナさんまで驚かせちゃったけど、これはしかたなくない?
ワールドアナウンスの引き金を引いたのって、絶対僕だよね。シーズンモンスター種って、あからさまにシーズンイベントに関係しそうだもん。
モンちゃんたちを誤魔化しつつ、ヘルプからシーズンイベントについて検索する。
シーズンイベントっていうのは、季節ごとに開催されるイベントらしい。
第二の街であったグルメ大会と違うのは、シーズンイベントでは必ず『シーズンモンスター』が現れるってこと。
シーズンモンスターを倒すと、特殊なドロップアイテムが手に入る。そのアイテムの一部は【交換所】で景品と交換できるんだって。
つまり、【サブリング】はシーズンイベントで交換できる景品の一つなんだろうね。
「……サブリングを入手できる機会は近そうだし、とりあえずモンスターのテイムからがんばってみようかな!」
後でルトにジト目で見られる気がするー、と思いながらニコリと笑って宣言する。テイマーになれるのが思ったより早そうで嬉しい!
「お、う……? よくわからんが、やる気があんのはいいことだ。がんばれ」
モンちゃんが不思議そうに首を傾げながらも応援してくれた。
「早速、モンスターについて調べに行くね」
「ああ。冒険者ギルドの場所はわかるか?」
「うん、大丈夫。色々教えてくれてありがと~」
「モモちゃん、これあげるわ」
お礼を言って立ち去ろうとしたところで、レアナさんに呼び止められた。
渡されたのは【仙桃飴】っていうお菓子。なんだかすっごく惹かれるぅ。食べたくてたまらない。
「――仙桃は天兎の好物でしょう?」
「そうなんだ?」
「自分のことだろ、知らねぇのか」
「これに出会ったことなかったからね」
「……ああ、お前は霊峰の出身じゃねぇからな」
仙桃飴は天兎の友好度上げアイテムらしい。惹かれるのも当然かな。
というか、天兎の種族自体が、僕と同じく桃好きって、すごい偶然じゃない? もしかして、僕が「桃好き」って言ったのが、希少種ガチャの結果に影響してる?
「霊峰出身だとこれが好きなの?」
我慢しきれなくて、パクッと仙桃飴を食べる。優しい桃の味がする~。ちょっとミルク感もあって美味しい!
マタタビをかいだ猫みたいに、ほにゃほにゃになっちゃいそう。
「霊峰にいる天兎の住処は、仙桃ミルクの滝の傍だからな。といっても、あいつらは自分で仙桃ミルクを手に入れることはできないらしいが」
「病の治療をお願いする人は、コップいっぱい分の仙桃ミルクを手に入れて捧げるルールなのよ」
「そうなんだぁ。行ってみたいな~」
天兎に会うだけじゃなくて、仙桃ミルクも手に入れたくなったぞ。でも、天兎の僕じゃ入手できないのかな? ルトたちに頼む?
真剣に悩んでいると、レアナさんがクスクスと笑った。
「仙桃飴はこの街でも売ってるから、好きになったなら買うといいわよ」
「買う! どこで売ってるの?」
食い気味に尋ねたらますます笑われた。でもお店の情報をもらえたから満足です。冒険者ギルドに行くついでに、たくさん買っちゃうぞ~。
モンちゃんとミッション欄の説明によると、クリアのためにするべきことは三つ。
①メイン職以外の職業士に弟子入りすること。
②メイン職以外の業績を達成すること。
③アイテム【サブリング】を入手すること。
「――モンちゃんは、僕を弟子にしてくれるの?」
「いいぞ。お前はすでに二体もモンスターをテイムしてる有望株だからな」
〈ミッション『オールラウンダーになるための試練』1/3をクリアしました。報酬としてアイテム【強化石】が贈られます〉
「強化石?」
「なんだ、いきなり」
「ううん、なんでもないよ! 弟子にしてくれてありがとう!」
不思議そうなモンちゃんを誤魔化しながら、アイテムの説明を確認してみる。
――強化石は武器や装備などの性能を向上させるためのアイテムなんだって。どのくらいの効果があるかは試してみなきゃわからないけど。
「ふぅん? まぁ、いい。それより、試練の詳細を説明するぞ。お前はテイマーの試練に挑むわけだから、達成するべき業績は『テイムモンスターを五体保有する』ことだ」
「つまり、あと三体?」
「ああ、そうだな」
なるほどー。それなら、楽しんで挑戦できそうだね! どんなモンスターをテイムしようかな~。
「この街の近くのモンスターじゃなくてもいいんだよね?」
「どこのでもいいぞ。モンスターの好物や特徴を知りたきゃ、冒険者ギルドの図書室にあるモンスター図鑑を利用するといい。気になるモンスターがいたら、俺も情報をやる」
「わかったー。ありがとう」
レイも冒険者ギルドの図書室で調べたって言ってたなぁ。事前情報は大事だし、後で行ってみよう。
「【サブリング】は入手機会が限られてるから、まだ無理だな」
「えっ、探すこともできないの?」
「季節ごとに現れる『シーズンモンスター種』のドロップアイテムを集めて交換できるアイテムだからなぁ」
なにそれ?
初耳の単語にぱちくりと目を瞬く。
〈〈プレイヤーがシーズンイベント情報を初めて入手しました。全ワールドでシーズンイベントが開催されるようになります。最初のシーズンイベントの開催は現実時間二日後です〉〉
「ふあっ!?」
「どうした?」
モンちゃんだけじゃなくレアナさんまで驚かせちゃったけど、これはしかたなくない?
ワールドアナウンスの引き金を引いたのって、絶対僕だよね。シーズンモンスター種って、あからさまにシーズンイベントに関係しそうだもん。
モンちゃんたちを誤魔化しつつ、ヘルプからシーズンイベントについて検索する。
シーズンイベントっていうのは、季節ごとに開催されるイベントらしい。
第二の街であったグルメ大会と違うのは、シーズンイベントでは必ず『シーズンモンスター』が現れるってこと。
シーズンモンスターを倒すと、特殊なドロップアイテムが手に入る。そのアイテムの一部は【交換所】で景品と交換できるんだって。
つまり、【サブリング】はシーズンイベントで交換できる景品の一つなんだろうね。
「……サブリングを入手できる機会は近そうだし、とりあえずモンスターのテイムからがんばってみようかな!」
後でルトにジト目で見られる気がするー、と思いながらニコリと笑って宣言する。テイマーになれるのが思ったより早そうで嬉しい!
「お、う……? よくわからんが、やる気があんのはいいことだ。がんばれ」
モンちゃんが不思議そうに首を傾げながらも応援してくれた。
「早速、モンスターについて調べに行くね」
「ああ。冒険者ギルドの場所はわかるか?」
「うん、大丈夫。色々教えてくれてありがと~」
「モモちゃん、これあげるわ」
お礼を言って立ち去ろうとしたところで、レアナさんに呼び止められた。
渡されたのは【仙桃飴】っていうお菓子。なんだかすっごく惹かれるぅ。食べたくてたまらない。
「――仙桃は天兎の好物でしょう?」
「そうなんだ?」
「自分のことだろ、知らねぇのか」
「これに出会ったことなかったからね」
「……ああ、お前は霊峰の出身じゃねぇからな」
仙桃飴は天兎の友好度上げアイテムらしい。惹かれるのも当然かな。
というか、天兎の種族自体が、僕と同じく桃好きって、すごい偶然じゃない? もしかして、僕が「桃好き」って言ったのが、希少種ガチャの結果に影響してる?
「霊峰出身だとこれが好きなの?」
我慢しきれなくて、パクッと仙桃飴を食べる。優しい桃の味がする~。ちょっとミルク感もあって美味しい!
マタタビをかいだ猫みたいに、ほにゃほにゃになっちゃいそう。
「霊峰にいる天兎の住処は、仙桃ミルクの滝の傍だからな。といっても、あいつらは自分で仙桃ミルクを手に入れることはできないらしいが」
「病の治療をお願いする人は、コップいっぱい分の仙桃ミルクを手に入れて捧げるルールなのよ」
「そうなんだぁ。行ってみたいな~」
天兎に会うだけじゃなくて、仙桃ミルクも手に入れたくなったぞ。でも、天兎の僕じゃ入手できないのかな? ルトたちに頼む?
真剣に悩んでいると、レアナさんがクスクスと笑った。
「仙桃飴はこの街でも売ってるから、好きになったなら買うといいわよ」
「買う! どこで売ってるの?」
食い気味に尋ねたらますます笑われた。でもお店の情報をもらえたから満足です。冒険者ギルドに行くついでに、たくさん買っちゃうぞ~。
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