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5章 もふもふいっぱい?
167.種たねターネ♪
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ぽかぽかな日差し。青く澄んだ空。時々吹く風は涼しくて気持ちいい。
こんな日は農作業に最適! まぁ、この世界、今のところ天気が悪くなったことないけど。
探検もお店も楽しいけど、ほのぼの農作業するのも楽しいよね。
「ルルルンルンルン~♪」
鼻歌を歌いながら、農地システムを使って一括収穫と新たな作物の種を植える。大きく、美味しくな~れ!
「――おお?」
収穫物に不思議なものが入ってた。
「【小麦:シルキー】?」
普通の小麦と別枠で倉庫に収納されてたんだけど……これなに?
こんな時は全鑑定スキル~!
「『小麦の変異種。製粉してパンや麺を作る際に使用すると、空腹度回復以外の効果が追加される』……え、すごくない!?」
レア度も普通の小麦より一個上がって☆☆になってた。
追加の効果ってなにかな? 気になる。
でも、それより変異種の種が欲しかったよぉ。やっぱ、作物アイテムを種化するスキル、取得すべき?
「むむ……ちょっとマナさんに聞いてみよう」
マナさんは幻桃栽培の際にお世話になった農家さん。種化スキルで、アイテム【象の花】から種を作ってくれたんだよねぇ。
種化スキルをまた使ってくれない? って聞いてみたら、すぐに『今忙しいから無理。自分でスキル覚えるといいよ!』と返事が来た。
……スキル屋さんで交換するかなぁ。でも、いらないスキルないし、集めるの結構大変なんだよねぇ。
悩んでたら、マナさんから追加の連絡が来た。『種化スキルは、バトルフィールドで種の採集をすると習得しやすいよ』って。
「フォロー完璧すぎる! ありがとー、マナさん!」
空を見上げて手を合わせる。別にマナさんが空にいるわけじゃないけど。なんなら、今も南の農地でお米作りがんばってると思う。
改めて南の方へ手を合わせて、お礼の連絡をしてから、行動開始です。
「……ん? 種って、どこで採れるんだったかな?」
転移先を選ぼうとしたところで、ピタッと動きを止める。
僕、バトルフィールドで種を採集したことない気がするよ。モンスターのテイムも兼ねて、第三の街の西のキーリ湖エリアに行こうと思ってたんだけど、無計画じゃダメかも。
改めてマナさんに質問してみる。
返事は『草木の採集ポイントでは、どこでも採れる可能性があるけど、【種鎌】っていうアイテムを使って採集スキルを使うと採れやすいよ』だった。
「特殊なアイテムがあるのか!」
アイテムがありさえすれば種を採れるんだから、僕にとっては楽勝?
すぐさま錬金玉を取り出して、種鎌のレシピを検索。
――なんか検索途中で【死神の大鎌】っていう武器レシピがあって、心惹かれちゃった。カッコいいよね! 僕に似合うかどうかはともかく。……意外といける?
「それより、種鎌~……あった!」
必要な素材は【鉄】【木の枝】だって。
木の枝はなんでもいいみたいだし、アイテムボックスにたくさん入ってる。鉄はノース街道の鉱山でちょっとだけゲットしてたから、作れる!
早速錬金布も取り出して、錬金開始。
「【錬金スタート】!」
ピカッと光が渦巻く演出の後に種鎌完成。うん、見た目が草刈り用の鎌そのもの! ファンタジー感が欲しかったなぁ!
「……可愛くない」
これ持ってバトルフィールドうろつくのー? ファンの子に見られたくないよー。でも、仕方ないよなぁ。
ため息をついて諦める。種化スキルゲットまでの我慢だ。
「あ、ついでにボス素材のレシピ見てみよう」
まだ調べてなかったことを思い出して、迷彩小竜を倒して入手したアイテムを錬金布に載せてみる。
エリアボスを倒して得たアイテムは三つ。
その内、【迷彩小竜の皮】と【迷彩小竜牙】はそれぞれ装備や武器に使うと効果的なことがわかった。
でも、今欲しいのはないかなぁ。いつかレアレシピに出会うかもしれないし、使う時まで取っておこう。
残ったアイテムの【ドラゴンアイの結晶】はダウン報酬。きっとすごいアイテムの素材になるんじゃないかな!
「……おお!? 【サーモゴーグル】ってすごい!」
いくつかレシピがあったけど、一番に注目したのは【サーモゴーグル】っていうアイテム。
使用すると、熱を感知して映像化することで、目で見えないモンスターの動きも把握できるようになるんだって。サーモグラフィーみたいな感じ。
これ、迷彩小竜のステルス対策アイテムになるんじゃない? ボス戦周回しやすくなりそう。
今のところ、僕はエリアボスを何度も倒そうっていう気はないんだけど。
「これも取っておこう」
こうしてストレージが埋まっていくんだよねぇ。もったいない精神ってすごい。
アイテムの確認も終わったし、種採集に行こうかなーっと思ったところで、一つのアイテムに目が留まる。
「【森カプセル】……そういえば、これはエリアボス討伐のワールドミッション報酬だったなぁ」
確か異空間(森)を展開したり、モンスター空間(森)を作る素材になったりするんだよね?
「異空間、ちょっぴり気になる……」
アイテムボックスから取り出す。森カプセルは、ガチャガチャで出てくるカプセルみたいなものの中に、森のミニチュア模型みたいなのが入ってる見た目だ。
異空間(森)を展開するのは、所有している場所ならどこでもいい。一度展開しても、回収すればモンスター空間(森)を作る素材にできるらしい。
つまり、試すのはタダ! ちょうど農地にいるんだし、ここで展開してみよう。
「この辺でいいかなー?」
倉庫とかの建物を設置してる場所の近くに空いてるところがあったので、そこで森カプセルを展開してみる。カプセルをパカッと開ければいいみたい。
「わあ!」
開けた途端に、二本の木が現れた。門のような形になってて、木の間から覗く向こう側に森があるように見える。
これ、どうなってるの?
思わず反対側に回ってみた。すると農地があるはずのところに森があるように見える。
つまり、この二本の木が異空間(森)の境界になってるってことだ。
「おもしろーい!」
ギリギリのところから覗き込んでみる。これ、入っちゃっていいんだよね? 入っちゃおう!
「レッツ冒険、行ってきます!」
こんな日は農作業に最適! まぁ、この世界、今のところ天気が悪くなったことないけど。
探検もお店も楽しいけど、ほのぼの農作業するのも楽しいよね。
「ルルルンルンルン~♪」
鼻歌を歌いながら、農地システムを使って一括収穫と新たな作物の種を植える。大きく、美味しくな~れ!
「――おお?」
収穫物に不思議なものが入ってた。
「【小麦:シルキー】?」
普通の小麦と別枠で倉庫に収納されてたんだけど……これなに?
こんな時は全鑑定スキル~!
「『小麦の変異種。製粉してパンや麺を作る際に使用すると、空腹度回復以外の効果が追加される』……え、すごくない!?」
レア度も普通の小麦より一個上がって☆☆になってた。
追加の効果ってなにかな? 気になる。
でも、それより変異種の種が欲しかったよぉ。やっぱ、作物アイテムを種化するスキル、取得すべき?
「むむ……ちょっとマナさんに聞いてみよう」
マナさんは幻桃栽培の際にお世話になった農家さん。種化スキルで、アイテム【象の花】から種を作ってくれたんだよねぇ。
種化スキルをまた使ってくれない? って聞いてみたら、すぐに『今忙しいから無理。自分でスキル覚えるといいよ!』と返事が来た。
……スキル屋さんで交換するかなぁ。でも、いらないスキルないし、集めるの結構大変なんだよねぇ。
悩んでたら、マナさんから追加の連絡が来た。『種化スキルは、バトルフィールドで種の採集をすると習得しやすいよ』って。
「フォロー完璧すぎる! ありがとー、マナさん!」
空を見上げて手を合わせる。別にマナさんが空にいるわけじゃないけど。なんなら、今も南の農地でお米作りがんばってると思う。
改めて南の方へ手を合わせて、お礼の連絡をしてから、行動開始です。
「……ん? 種って、どこで採れるんだったかな?」
転移先を選ぼうとしたところで、ピタッと動きを止める。
僕、バトルフィールドで種を採集したことない気がするよ。モンスターのテイムも兼ねて、第三の街の西のキーリ湖エリアに行こうと思ってたんだけど、無計画じゃダメかも。
改めてマナさんに質問してみる。
返事は『草木の採集ポイントでは、どこでも採れる可能性があるけど、【種鎌】っていうアイテムを使って採集スキルを使うと採れやすいよ』だった。
「特殊なアイテムがあるのか!」
アイテムがありさえすれば種を採れるんだから、僕にとっては楽勝?
すぐさま錬金玉を取り出して、種鎌のレシピを検索。
――なんか検索途中で【死神の大鎌】っていう武器レシピがあって、心惹かれちゃった。カッコいいよね! 僕に似合うかどうかはともかく。……意外といける?
「それより、種鎌~……あった!」
必要な素材は【鉄】【木の枝】だって。
木の枝はなんでもいいみたいだし、アイテムボックスにたくさん入ってる。鉄はノース街道の鉱山でちょっとだけゲットしてたから、作れる!
早速錬金布も取り出して、錬金開始。
「【錬金スタート】!」
ピカッと光が渦巻く演出の後に種鎌完成。うん、見た目が草刈り用の鎌そのもの! ファンタジー感が欲しかったなぁ!
「……可愛くない」
これ持ってバトルフィールドうろつくのー? ファンの子に見られたくないよー。でも、仕方ないよなぁ。
ため息をついて諦める。種化スキルゲットまでの我慢だ。
「あ、ついでにボス素材のレシピ見てみよう」
まだ調べてなかったことを思い出して、迷彩小竜を倒して入手したアイテムを錬金布に載せてみる。
エリアボスを倒して得たアイテムは三つ。
その内、【迷彩小竜の皮】と【迷彩小竜牙】はそれぞれ装備や武器に使うと効果的なことがわかった。
でも、今欲しいのはないかなぁ。いつかレアレシピに出会うかもしれないし、使う時まで取っておこう。
残ったアイテムの【ドラゴンアイの結晶】はダウン報酬。きっとすごいアイテムの素材になるんじゃないかな!
「……おお!? 【サーモゴーグル】ってすごい!」
いくつかレシピがあったけど、一番に注目したのは【サーモゴーグル】っていうアイテム。
使用すると、熱を感知して映像化することで、目で見えないモンスターの動きも把握できるようになるんだって。サーモグラフィーみたいな感じ。
これ、迷彩小竜のステルス対策アイテムになるんじゃない? ボス戦周回しやすくなりそう。
今のところ、僕はエリアボスを何度も倒そうっていう気はないんだけど。
「これも取っておこう」
こうしてストレージが埋まっていくんだよねぇ。もったいない精神ってすごい。
アイテムの確認も終わったし、種採集に行こうかなーっと思ったところで、一つのアイテムに目が留まる。
「【森カプセル】……そういえば、これはエリアボス討伐のワールドミッション報酬だったなぁ」
確か異空間(森)を展開したり、モンスター空間(森)を作る素材になったりするんだよね?
「異空間、ちょっぴり気になる……」
アイテムボックスから取り出す。森カプセルは、ガチャガチャで出てくるカプセルみたいなものの中に、森のミニチュア模型みたいなのが入ってる見た目だ。
異空間(森)を展開するのは、所有している場所ならどこでもいい。一度展開しても、回収すればモンスター空間(森)を作る素材にできるらしい。
つまり、試すのはタダ! ちょうど農地にいるんだし、ここで展開してみよう。
「この辺でいいかなー?」
倉庫とかの建物を設置してる場所の近くに空いてるところがあったので、そこで森カプセルを展開してみる。カプセルをパカッと開ければいいみたい。
「わあ!」
開けた途端に、二本の木が現れた。門のような形になってて、木の間から覗く向こう側に森があるように見える。
これ、どうなってるの?
思わず反対側に回ってみた。すると農地があるはずのところに森があるように見える。
つまり、この二本の木が異空間(森)の境界になってるってことだ。
「おもしろーい!」
ギリギリのところから覗き込んでみる。これ、入っちゃっていいんだよね? 入っちゃおう!
「レッツ冒険、行ってきます!」
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