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7章 世界が広がっていくよ
253.ぴょんぴょんしてます
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どう考えても、ラファイエットさんの頭上に旗が立ったのは【フラグ可視化】スキルの影響でしょ。
一応、スキルの詳細を確認してみる。
——————
【フラグ可視化】
パッシブスキル。重要な情報を入手できたり、会話することで大きなミッションに繋がったりするNPCの頭上に、旗があるように見える。オン・オフの切り替え可能。
——————
ほらぁ、やっぱりー!
称号【フラグ破壊者】をもらった時、これどうすんの? って思ったけど、こうしてスキルになっても微妙な気分だ。
だって、人の上にピコンッと旗が立ってるんだよ? 僕しか見えないとはいえ、なんかシュール。
〈称号【フラグ破壊者】とスキル【フラグ可視化】を所持しているため、スキル【フラグ折り】を習得しました〉
なんか、またアナウンスがあったんだけど。
嫌な予感がするものの、とりあえず詳細を確認する。
——————
【フラグ折り】
可視化したフラグを攻撃スキルで壊すことで、その後に続く展開をキャンセルする。
——————
異世界の住人の頭上を攻撃しろ、と?
僕以外にはフラグが見えてないんだから、突然異世界の住人に攻撃を仕掛けようとする天兎が誕生しちゃうじゃん! 僕、悪い天兎じゃないよ!
「そもそもキャンセルする必要なくない?」
ポツリと呟く。
嫌な展開だなーって思ったら、自分の意思で関わらなければいいだけだし。
「どうなさったの?」
ラファイエットさんが不思議そうに問いかけてきた。
そういえば、この出会いきっかけでフラグ関係のスキルを入手したってことは、ラファイエットさんが重要な異世界の住人ってことだよね?
まぁ、王女様(推定)だし。そりゃ、重要人物だよ。
「ううん、思いがけない事態にビックリしただけ~」
「そうなの?」
「あ、ご紹介してませんでしたね! ラファイエット様はこの国の第二王女殿下であり、創世神研究の第一人者なんですよ」
受付さんが紹介してくれたことで、推定が確定に変わった。
それにしても『創世神』とは……?
あ、イグニスさんと空の旅をした時に聞いた気がする。確か——
「第四の街ツーリの近くに降臨したっていう神様?」
思い出したことを呟くと、ラファイエットさんが嬉しそうに微笑んだ。
「まあ! あなた創世神について詳しいの?」
「いや、全然。今言ったことしか知らないよー」
僕も神と呼ばれてます、なんてことはこんな場では言えなかった。ラファイエットさんが本気で僕を神認定しちゃったら、とんでもないことが起きちゃいそうだから。
そんなことを考えながら、ラファイエットさんの頭上でぴょんぴょんと跳ねてる旗をジトッと見つめる。
——フラグの自己主張が強すぎるって、運営さんにクレーム入れちゃうぞ!
僕の念が届いたのか、旗がピタリと止まった。心なしかしょんぼりしてる気がする。
「そうなのね。とても素晴らしい神様だから、機会があったら王都の神殿に行って、話を聞いてみるといいわ。神殿では聖地巡礼のための【ゴディポッド】もいただけるわよ」
「ゴディポッドってなに?」
「山の街ツーリに行くためのアイテムよ。これがないとツーリに辿り着けないの」
なんと! 重要アイテムじゃん。
これは話を聞きに行かないと。まだ第四の街に進む気はないけど。
「あら? 確か今ツーリは道を閉ざしているんですよね?」
「そうね。理由はわかっていないけれど……。山の民も困ったものよねぇ。閉ざされてるから、降臨地の調査にも行けないのよ」
ラファイエットさんが頬を片手で押さえて眉尻を下げる。
第四の街はまだ開放条件が整ってないのかぁ。理由はこれから調べなきゃいけないのかな。
〈ミッション『第四の街ツーリが閉ざされた謎を探る』を開始しました〉
あ、ミッションになった。たぶん異世界の住人とかから情報を集めて、このミッションをクリアしたら第四の街開放の手がかりが得られるんだろう。
タマモやルトに教えて情報拡散しよう。僕一人でするの、めんどくさいし。
「あ、自己紹介忘れてた。僕はモモ! 異世界からの旅人で冒険者だよ。職業は魔術士、テイマー、錬金術士なんだ」
少し沈んだ空気を変えるように元気よく言ったら、ラファイエットさんがパチパチと目を瞬かせた。
「モモ……もしかして、古竜を呼んだテイマーさん!?」
「わわっ!」
突然しゃがんでグイッと顔を近づけてきたラファイエットさんに気圧される。目がキラキラしてるー。
「——えっと、そうだけど、ラファイエットさんは古竜にも興味あるの?」
さっきも古竜のこと気にしてたな、と思いながら問いかける。
「もちろんよ。古竜は創世神がこの世界に遣わせたモンスターだと言われているの。古竜なら、創世神に関する秘された事実を知っているかもしれないわ」
なるほどー。古竜と神様が関係してるっていうのは、納得できた。それくらいイグニスさんの威容は神々しさも漂わせてたから。ただのモンスターじゃないな、って感じ。
「それなら、古竜のイグニスさんに会ったら、話を聞いておこうか?」
「いいの!?」
ぱぁっと表情を輝かせるラファイエットさんを見て、苦笑しちゃった。すごく嬉しそうだなー。
〈シークレットミッション『第二王女ラファイエットに創世神の情報を提供する』が開始しました〉
これもミッション!?
うーん、クリアできる人が少なそうなミッションだな。僕は大丈夫だと思うけど。
一応クリア報酬を確認してみたら『王城でのパーティーへの招待状』となっていた。
——これ、王様との遭遇フラグが立った?
視界の端で旗がぴょんぴょん跳ねている気がして、そっと目を逸らした。
一応、スキルの詳細を確認してみる。
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【フラグ可視化】
パッシブスキル。重要な情報を入手できたり、会話することで大きなミッションに繋がったりするNPCの頭上に、旗があるように見える。オン・オフの切り替え可能。
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ほらぁ、やっぱりー!
称号【フラグ破壊者】をもらった時、これどうすんの? って思ったけど、こうしてスキルになっても微妙な気分だ。
だって、人の上にピコンッと旗が立ってるんだよ? 僕しか見えないとはいえ、なんかシュール。
〈称号【フラグ破壊者】とスキル【フラグ可視化】を所持しているため、スキル【フラグ折り】を習得しました〉
なんか、またアナウンスがあったんだけど。
嫌な予感がするものの、とりあえず詳細を確認する。
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【フラグ折り】
可視化したフラグを攻撃スキルで壊すことで、その後に続く展開をキャンセルする。
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異世界の住人の頭上を攻撃しろ、と?
僕以外にはフラグが見えてないんだから、突然異世界の住人に攻撃を仕掛けようとする天兎が誕生しちゃうじゃん! 僕、悪い天兎じゃないよ!
「そもそもキャンセルする必要なくない?」
ポツリと呟く。
嫌な展開だなーって思ったら、自分の意思で関わらなければいいだけだし。
「どうなさったの?」
ラファイエットさんが不思議そうに問いかけてきた。
そういえば、この出会いきっかけでフラグ関係のスキルを入手したってことは、ラファイエットさんが重要な異世界の住人ってことだよね?
まぁ、王女様(推定)だし。そりゃ、重要人物だよ。
「ううん、思いがけない事態にビックリしただけ~」
「そうなの?」
「あ、ご紹介してませんでしたね! ラファイエット様はこの国の第二王女殿下であり、創世神研究の第一人者なんですよ」
受付さんが紹介してくれたことで、推定が確定に変わった。
それにしても『創世神』とは……?
あ、イグニスさんと空の旅をした時に聞いた気がする。確か——
「第四の街ツーリの近くに降臨したっていう神様?」
思い出したことを呟くと、ラファイエットさんが嬉しそうに微笑んだ。
「まあ! あなた創世神について詳しいの?」
「いや、全然。今言ったことしか知らないよー」
僕も神と呼ばれてます、なんてことはこんな場では言えなかった。ラファイエットさんが本気で僕を神認定しちゃったら、とんでもないことが起きちゃいそうだから。
そんなことを考えながら、ラファイエットさんの頭上でぴょんぴょんと跳ねてる旗をジトッと見つめる。
——フラグの自己主張が強すぎるって、運営さんにクレーム入れちゃうぞ!
僕の念が届いたのか、旗がピタリと止まった。心なしかしょんぼりしてる気がする。
「そうなのね。とても素晴らしい神様だから、機会があったら王都の神殿に行って、話を聞いてみるといいわ。神殿では聖地巡礼のための【ゴディポッド】もいただけるわよ」
「ゴディポッドってなに?」
「山の街ツーリに行くためのアイテムよ。これがないとツーリに辿り着けないの」
なんと! 重要アイテムじゃん。
これは話を聞きに行かないと。まだ第四の街に進む気はないけど。
「あら? 確か今ツーリは道を閉ざしているんですよね?」
「そうね。理由はわかっていないけれど……。山の民も困ったものよねぇ。閉ざされてるから、降臨地の調査にも行けないのよ」
ラファイエットさんが頬を片手で押さえて眉尻を下げる。
第四の街はまだ開放条件が整ってないのかぁ。理由はこれから調べなきゃいけないのかな。
〈ミッション『第四の街ツーリが閉ざされた謎を探る』を開始しました〉
あ、ミッションになった。たぶん異世界の住人とかから情報を集めて、このミッションをクリアしたら第四の街開放の手がかりが得られるんだろう。
タマモやルトに教えて情報拡散しよう。僕一人でするの、めんどくさいし。
「あ、自己紹介忘れてた。僕はモモ! 異世界からの旅人で冒険者だよ。職業は魔術士、テイマー、錬金術士なんだ」
少し沈んだ空気を変えるように元気よく言ったら、ラファイエットさんがパチパチと目を瞬かせた。
「モモ……もしかして、古竜を呼んだテイマーさん!?」
「わわっ!」
突然しゃがんでグイッと顔を近づけてきたラファイエットさんに気圧される。目がキラキラしてるー。
「——えっと、そうだけど、ラファイエットさんは古竜にも興味あるの?」
さっきも古竜のこと気にしてたな、と思いながら問いかける。
「もちろんよ。古竜は創世神がこの世界に遣わせたモンスターだと言われているの。古竜なら、創世神に関する秘された事実を知っているかもしれないわ」
なるほどー。古竜と神様が関係してるっていうのは、納得できた。それくらいイグニスさんの威容は神々しさも漂わせてたから。ただのモンスターじゃないな、って感じ。
「それなら、古竜のイグニスさんに会ったら、話を聞いておこうか?」
「いいの!?」
ぱぁっと表情を輝かせるラファイエットさんを見て、苦笑しちゃった。すごく嬉しそうだなー。
〈シークレットミッション『第二王女ラファイエットに創世神の情報を提供する』が開始しました〉
これもミッション!?
うーん、クリアできる人が少なそうなミッションだな。僕は大丈夫だと思うけど。
一応クリア報酬を確認してみたら『王城でのパーティーへの招待状』となっていた。
——これ、王様との遭遇フラグが立った?
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