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8章 新たな地へ
287.この海は僕のもの!(嘘)
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一撃じゃダメだった!
さすがに流星は即死攻撃じゃないもんねー。
とはいえ、イカは瀕死状態だったし、海に散ったモンスターもすぐに倒せそう。
しばらくみんなで攻撃を続けた末に――
〈ボス海賊烏賊を討伐しました。海賊モンスター討伐率100%を達成しました。船の損傷率は0%です〉
〈船上イベント【海賊との交戦】を完全クリアしました。称号【海の覇者】が贈られます〉
〈船上イベント完全クリア報酬としてアイテム【???宝箱】【水宝珠】【海賊烏賊のゲソ】が贈られます〉
イベント完全クリアだー、いぇい!
そして、カッコよさそうな称号をもらった。
海の覇者、いい響きだね。海上戦、今回しかしたことないから、ちょっと不相応な気もするけど。
――――――
称号【海の覇者】
海上戦を制した者に贈られる称号
海での戦いの際、攻撃力が10%向上する
――――――
「アイテムも気になる~」
「きゅぃ(いいの、もらえた?)」
近寄ってきたスラリンたちと一緒に、アイテムを確認しよう。
戦後処理中の騎士さんたちが、『話しかけていい? あ、まだダメ?』って顔をしてる。もうちょっと待っててね。
「まずはー【???宝箱】!」
「ぴぅ(はてな、なの?)」
「不思議だよねぇ」
アイテムボックスから取り出す。【???宝箱】は全面に『?』マークがついてる宝箱だった。
――――――
【???宝箱】レア度☆☆☆☆
イベント戦を完全クリアすると贈られる宝箱
開くと、ランダムでレアアイテムをもらえる
――――――
なるほど? 自分の幸運に祈れ! って感じのアイテムだなぁ。
そういうことなら、僕にお任せあれ。ルトと違って幸運値には自信があるよ。なんたって希少種ガチャで天兎を引き当てた実績があるからね。
「では、開きます!」
「キュオ(いいアイテムが出るといいわね)」
みんなに見守られながら、宝箱に手をかける。ゆっくりと開くと、そこには――
「……船?」
小さい船の模型みたいなものが入ってた。なんだこれ?
――――――
【小型帆船】レア度☆☆☆☆☆☆
アイテムボックスに収納できる小型の船(乗船可能なのは六人まで)
見た目は帆船だが、実は魔力を動力としている。水場に浮かべると、実際の大きさになる
内部にマップと連携した自動操縦システムがあるため、航海技術がなくても使用できる
船の外観は建築ギルドでカスタマイズ可能
――――――
激レアアイテムが当たったんですけど!
え、海を自由に航海できるの? 遭難する心配もなし? すごーい!
カスタマイズして、僕らしい船に変えてみたいな。
「これを使えば海の移動が自由だよ!」
「きゅぃ(無人島捜索する?)」
「うーん、してもいいけど、それって島に入れるのかな?」
所有権のない島には上陸不可とか、条件がありそう。正規ルートで解放してない街にも、船で上陸は難しい気がするなぁ。
それを許しちゃうと、さすがに運営さんが困っちゃいそうだし。
「――でも、わざわざこういうアイテムが用意されてるってことは、シークレットエリアは用意されてそうだね」
そういうのを探すのは楽しそう。時間ができたらやってみよう。
小型帆船をアイテムボックスにしまって、次に取り出したのは水宝珠。見た目は水魔石と似てるけど……?
――――――
【水宝珠】レア度☆☆☆☆
水の魔力が満ちた宝石の珠
様々な生産用アイテムになる
――――――
水魔石の上位互換って感じ? いいアクセサリーが作れそうだなぁ。
今のところ水属性アクセサリーは十分あるから、これは取っておこう。
最後に、実は一番気になっていた海賊烏賊のゲソを取り出す。
「でかっ!?」
船の甲板にデーンとイカのゲソが現れた。
騎士さんたちがぎょっとして、戦闘態勢になってる。ごめーん、もう生きてないから!
「ただのアイテムだよー。警戒しないでー」
豪華客船に巨大なイカのゲソが載っている光景はシュール。とっても申し訳ない気持ちになります。
ササッと確認して収納しよう。
――――――
【海賊烏賊のゲソ】レア度☆☆☆☆
巨大なイカ型モンスターの腕
満腹度回復アイテム
炙ると旨味が倍増する
――――――
これ、食べられるの!?
どんな味か気になるー。さすがにこんな巨大じゃ調理も難しそうだから、錬金術で下処理しちゃおう。
錬金玉と錬金布を取り出し、海賊烏賊のゲソを錬金布の上に置くイメージをすると、シュンと小さくなった。
この錬金術のシステム、不思議だよねぇ。
錬金玉でレシピ検索。
――【海賊烏賊のゲソのぶつ切り】✕99に錬金できるらしい。
これなら使いやすいサイズかな? ……いや、これでも、普通に考えたら大きい気がするけど。
「とりあえず【錬金スタート】!」
ふわっと光る煙の演出があり、その後には、錬金布の上に白いキューブが載っていた。
アイテムボックスに収納すると【海賊烏賊のゲソのぶつ切り】✕99の表示。
一個を取り出してみると、僕の頭くらいのサイズのイカのぶつ切りだった。
最初の大きさから考えると、九十九個集まっても小さくない? ちょっぴり損した気分。でも、大きいままじゃ使いにくそうだったしなぁ。
「あの……モモさん?」
「マチルダさん、お疲れ~」
話しかけてきたマチルダさんに手をフリフリ。
マチルダさんは僕が持ってるイカのぶつ切りをチラチラと見ながら、「ご協力ありがとうございました」と敬礼した。
「モモさんのおかげで、船に損傷なく海賊を討伐できました」
「いえいえー。僕も乗ってる船なんだから、守るのは当然だよ」
いい称号とアイテムをもらったし、僕にとっていいことばかりだったしね。
アイテムといえば――と手に持っているイカのぶつ切りを見下ろす。これを美味しく食べる方法、プロのシェフさんの方が詳しいんじゃないかな?
「ねぇ、マチルダさん」
「なんでしょう? 今回ご協力いただいた報奨につきましては、ラファイエット様より――」
「ううん、そういうことじゃなくて。今日のディナー、これを使ったメニューをお願いできないかな?」
「は……これって……イカ?」
「イカです。ゲソです」
テッテレーと効果音を呟きながら掲げたら、マチルダさんが反射的にイカのぶつ切りを受け取ってくれた。
つまり、イカを使ったディナー快諾ということでいいね?
さすがに流星は即死攻撃じゃないもんねー。
とはいえ、イカは瀕死状態だったし、海に散ったモンスターもすぐに倒せそう。
しばらくみんなで攻撃を続けた末に――
〈ボス海賊烏賊を討伐しました。海賊モンスター討伐率100%を達成しました。船の損傷率は0%です〉
〈船上イベント【海賊との交戦】を完全クリアしました。称号【海の覇者】が贈られます〉
〈船上イベント完全クリア報酬としてアイテム【???宝箱】【水宝珠】【海賊烏賊のゲソ】が贈られます〉
イベント完全クリアだー、いぇい!
そして、カッコよさそうな称号をもらった。
海の覇者、いい響きだね。海上戦、今回しかしたことないから、ちょっと不相応な気もするけど。
――――――
称号【海の覇者】
海上戦を制した者に贈られる称号
海での戦いの際、攻撃力が10%向上する
――――――
「アイテムも気になる~」
「きゅぃ(いいの、もらえた?)」
近寄ってきたスラリンたちと一緒に、アイテムを確認しよう。
戦後処理中の騎士さんたちが、『話しかけていい? あ、まだダメ?』って顔をしてる。もうちょっと待っててね。
「まずはー【???宝箱】!」
「ぴぅ(はてな、なの?)」
「不思議だよねぇ」
アイテムボックスから取り出す。【???宝箱】は全面に『?』マークがついてる宝箱だった。
――――――
【???宝箱】レア度☆☆☆☆
イベント戦を完全クリアすると贈られる宝箱
開くと、ランダムでレアアイテムをもらえる
――――――
なるほど? 自分の幸運に祈れ! って感じのアイテムだなぁ。
そういうことなら、僕にお任せあれ。ルトと違って幸運値には自信があるよ。なんたって希少種ガチャで天兎を引き当てた実績があるからね。
「では、開きます!」
「キュオ(いいアイテムが出るといいわね)」
みんなに見守られながら、宝箱に手をかける。ゆっくりと開くと、そこには――
「……船?」
小さい船の模型みたいなものが入ってた。なんだこれ?
――――――
【小型帆船】レア度☆☆☆☆☆☆
アイテムボックスに収納できる小型の船(乗船可能なのは六人まで)
見た目は帆船だが、実は魔力を動力としている。水場に浮かべると、実際の大きさになる
内部にマップと連携した自動操縦システムがあるため、航海技術がなくても使用できる
船の外観は建築ギルドでカスタマイズ可能
――――――
激レアアイテムが当たったんですけど!
え、海を自由に航海できるの? 遭難する心配もなし? すごーい!
カスタマイズして、僕らしい船に変えてみたいな。
「これを使えば海の移動が自由だよ!」
「きゅぃ(無人島捜索する?)」
「うーん、してもいいけど、それって島に入れるのかな?」
所有権のない島には上陸不可とか、条件がありそう。正規ルートで解放してない街にも、船で上陸は難しい気がするなぁ。
それを許しちゃうと、さすがに運営さんが困っちゃいそうだし。
「――でも、わざわざこういうアイテムが用意されてるってことは、シークレットエリアは用意されてそうだね」
そういうのを探すのは楽しそう。時間ができたらやってみよう。
小型帆船をアイテムボックスにしまって、次に取り出したのは水宝珠。見た目は水魔石と似てるけど……?
――――――
【水宝珠】レア度☆☆☆☆
水の魔力が満ちた宝石の珠
様々な生産用アイテムになる
――――――
水魔石の上位互換って感じ? いいアクセサリーが作れそうだなぁ。
今のところ水属性アクセサリーは十分あるから、これは取っておこう。
最後に、実は一番気になっていた海賊烏賊のゲソを取り出す。
「でかっ!?」
船の甲板にデーンとイカのゲソが現れた。
騎士さんたちがぎょっとして、戦闘態勢になってる。ごめーん、もう生きてないから!
「ただのアイテムだよー。警戒しないでー」
豪華客船に巨大なイカのゲソが載っている光景はシュール。とっても申し訳ない気持ちになります。
ササッと確認して収納しよう。
――――――
【海賊烏賊のゲソ】レア度☆☆☆☆
巨大なイカ型モンスターの腕
満腹度回復アイテム
炙ると旨味が倍増する
――――――
これ、食べられるの!?
どんな味か気になるー。さすがにこんな巨大じゃ調理も難しそうだから、錬金術で下処理しちゃおう。
錬金玉と錬金布を取り出し、海賊烏賊のゲソを錬金布の上に置くイメージをすると、シュンと小さくなった。
この錬金術のシステム、不思議だよねぇ。
錬金玉でレシピ検索。
――【海賊烏賊のゲソのぶつ切り】✕99に錬金できるらしい。
これなら使いやすいサイズかな? ……いや、これでも、普通に考えたら大きい気がするけど。
「とりあえず【錬金スタート】!」
ふわっと光る煙の演出があり、その後には、錬金布の上に白いキューブが載っていた。
アイテムボックスに収納すると【海賊烏賊のゲソのぶつ切り】✕99の表示。
一個を取り出してみると、僕の頭くらいのサイズのイカのぶつ切りだった。
最初の大きさから考えると、九十九個集まっても小さくない? ちょっぴり損した気分。でも、大きいままじゃ使いにくそうだったしなぁ。
「あの……モモさん?」
「マチルダさん、お疲れ~」
話しかけてきたマチルダさんに手をフリフリ。
マチルダさんは僕が持ってるイカのぶつ切りをチラチラと見ながら、「ご協力ありがとうございました」と敬礼した。
「モモさんのおかげで、船に損傷なく海賊を討伐できました」
「いえいえー。僕も乗ってる船なんだから、守るのは当然だよ」
いい称号とアイテムをもらったし、僕にとっていいことばかりだったしね。
アイテムといえば――と手に持っているイカのぶつ切りを見下ろす。これを美味しく食べる方法、プロのシェフさんの方が詳しいんじゃないかな?
「ねぇ、マチルダさん」
「なんでしょう? 今回ご協力いただいた報奨につきましては、ラファイエット様より――」
「ううん、そういうことじゃなくて。今日のディナー、これを使ったメニューをお願いできないかな?」
「は……これって……イカ?」
「イカです。ゲソです」
テッテレーと効果音を呟きながら掲げたら、マチルダさんが反射的にイカのぶつ切りを受け取ってくれた。
つまり、イカを使ったディナー快諾ということでいいね?
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