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8章 新たな地へ
300.水中探検です
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青鱗すべてを供えて神聖水を入手完了。
作った水守りを装備して、冒険開始だ~。
でも、今さらだけど、神聖な泉に入るのって大丈夫なのかな? 泉のことを知ってたヒスイが何も言ってこないから、問題なさそうではあるけど——
「ヒスイー、この泉に入ったら怒られちゃう?」
「にゃ(モモは水守りを持ってるから大丈夫にゃ。神様や神魔に関する装備がなかったら、入ったらダメにゃ)」
おっとぉ?
水を採るのと同じように、条件があったらしい。
水守りは神の石を使ってるから、神様に関する装備扱いなのかな。
何はともあれ、大丈夫って言ってもらえたし、心置きなく出発するぞ。
「ヒスイたちはここで待っててね」
「にゃ(万水亀様がいるところだから危険はないと思うけど、早く帰ってきてにゃ)」
泉の傍で振り返って指示すると、ヒスイたちがちょっぴり残念そうにしてた。
神の石は一個しか持ってなかったから、作れた水守りも一個だけだったんだよ。帰ってきたら、冒険のお話するからね!
「わかったよー。じゃあ、いってきます!」
フリフリと手を振って、いざ泉の中へ。
足をつけてみたら、ヒヤッとした温度が伝わってきた。
「おぉ……ゆっくり沈む!」
ちゃぽん、と浸かってみるとふわふわと浮くような感覚があった。
でも、中に行きたいなと思った瞬間にスッと沈み込んでいく。
これが水守りの効果なのかな?
泳ごうとしなくても、意識するだけで進める。飛翔を使う感覚と似てた。
胴体が水に浸かり、口まで沈む。鼻が水についても、普通に呼吸できた。
不思議な感じ~。
「……綺麗!」
全身が泉に沈むと、そこには青の世界が広がっていた。
空から降り注ぐ光が、水中に白く揺らめく柱を作っている。
泉は地上から見るより広くて深いみたいだ。底には様々な色の石が転がり、時折光を受けて煌めいている。
「これ、もらって帰るのはダメだよね?」
底までゆっくりと降り、黄色の石を手に取りながら首を傾げる。
水を採るのさえ捧げものが必要だったんだから、こういう石も勝手に持ち帰ったら怒られちゃいそう。
でも、鑑定するくらいはいいはず。
——————
【泉石】レア度☆☆☆☆
神聖な泉にある石
導きの石とも呼ばれる
——————
不思議な説明があった。
どうして導きの石って呼ばれるんだろう?
拾った石をあった場所に戻しながら、改めて周囲を見渡す。
様々な色の石はすべて泉石らしい。
のんびり歩きながら、なんとなく黄色の石が落ちている場所を辿ってみる。
「ぴょんぴょんぴょん♪」
ジャンプするとふわっと浮かんで沈む感覚が面白い。
その遊びに夢中になっていたら、いつの間にか泉の端まで着いていた。
「……んん?」
土壁の一部が黄色い石でできている。泉石と同じ素材のようだけど、どうして一部だけ素材が違うのかな?
不思議に思いつつ、手で触れてみると——
「おわっ!?」
ガラガラッと壁が崩れた。反射的に飛び退きながら、マジマジと観察する。
黄色い泉石でできていた壁が壊れて、ポッカリと穴が開いた。
「え、これ何? 奥になんかあるの?」
恐る恐る近づくと、人が立って進めるほどの道がある。
途中でカーブしてるから、どこに続いているかはわからないけど、壁にはロウソクが並んでいて視界は問題なさそう。
「改めて考えると、水の中にあるロウソクの火が消えないのはビックリ……」
近くにあるロウソクを見つめる。
そっと手を伸ばしたら、ほのかに熱を感じたから触らないでおいた。本物の火っぽい。
「んー……ここを進むなら、ヒスイたちに言ってからがいいよね」
心配をかけそうだから、一時帰還です!
◇◆◇
地上に戻ってからみんなに報告し、探索再開。
見つけた道の先に進むぞー!
ワクワクしながら一歩足を踏み入れた途端、アナウンスが聞こえてきた。
〈シークレットミッション【水の神域調査】が開始しました〉
あ、ここ、シークレットエリアなの?
別に立ち入り許可をもらったわけではない——こともないか。
そういえば、ラファイエットさんから王家所有地の立ち入り許可証をもらったとき、マップに『神域』っていう表示ができたはず。
でも、その時に見た表示では、この場所は神域とされてなかったと思うんだけど。神の社がある島の中心部分だけに神域の表示があったんだよ。
改めてマップを確認してみる。
すると——
「あれ? ここ、島の中心部……?」
島の北にある泉にいたはずなのに、マップ上で僕は島の中心にいることになってた。
しかも、エリア名は【水の神域(黄)】って書いてある。
マップを見ながら、泉の方に戻ってみたら、一瞬で現在地が北に移った。
「瞬間移動? 転移? 空間が歪んでる?」
不思議な現象に首を傾げる。
ダンジョンでボス部屋に入る時と同じ感じなのかな?
まぁ、どこに一瞬で移動しようと、帰れるなら僕にとって不都合はないし、進んじゃおう!
「おっと、ミッションの内容確認を忘れてた」
歩き始める前にミッションを確認。
——————
シークレットミッション【水の神域調査】
スタ島の水中で眠る五つの秘宝を入手しよう:0/5
クリア報酬『新たなシークレットエリアのマップ』
——————
新たなシークレットエリアのマップ、だと……!?
気になる~!
秘宝っていう表現も気になるし、探索する気合いが入ったよ。
「ではでは、レッツゴー!」
どんなお宝があるのかな。
そんなことを考えて、ルンルンしながら道を進んだ。
作った水守りを装備して、冒険開始だ~。
でも、今さらだけど、神聖な泉に入るのって大丈夫なのかな? 泉のことを知ってたヒスイが何も言ってこないから、問題なさそうではあるけど——
「ヒスイー、この泉に入ったら怒られちゃう?」
「にゃ(モモは水守りを持ってるから大丈夫にゃ。神様や神魔に関する装備がなかったら、入ったらダメにゃ)」
おっとぉ?
水を採るのと同じように、条件があったらしい。
水守りは神の石を使ってるから、神様に関する装備扱いなのかな。
何はともあれ、大丈夫って言ってもらえたし、心置きなく出発するぞ。
「ヒスイたちはここで待っててね」
「にゃ(万水亀様がいるところだから危険はないと思うけど、早く帰ってきてにゃ)」
泉の傍で振り返って指示すると、ヒスイたちがちょっぴり残念そうにしてた。
神の石は一個しか持ってなかったから、作れた水守りも一個だけだったんだよ。帰ってきたら、冒険のお話するからね!
「わかったよー。じゃあ、いってきます!」
フリフリと手を振って、いざ泉の中へ。
足をつけてみたら、ヒヤッとした温度が伝わってきた。
「おぉ……ゆっくり沈む!」
ちゃぽん、と浸かってみるとふわふわと浮くような感覚があった。
でも、中に行きたいなと思った瞬間にスッと沈み込んでいく。
これが水守りの効果なのかな?
泳ごうとしなくても、意識するだけで進める。飛翔を使う感覚と似てた。
胴体が水に浸かり、口まで沈む。鼻が水についても、普通に呼吸できた。
不思議な感じ~。
「……綺麗!」
全身が泉に沈むと、そこには青の世界が広がっていた。
空から降り注ぐ光が、水中に白く揺らめく柱を作っている。
泉は地上から見るより広くて深いみたいだ。底には様々な色の石が転がり、時折光を受けて煌めいている。
「これ、もらって帰るのはダメだよね?」
底までゆっくりと降り、黄色の石を手に取りながら首を傾げる。
水を採るのさえ捧げものが必要だったんだから、こういう石も勝手に持ち帰ったら怒られちゃいそう。
でも、鑑定するくらいはいいはず。
——————
【泉石】レア度☆☆☆☆
神聖な泉にある石
導きの石とも呼ばれる
——————
不思議な説明があった。
どうして導きの石って呼ばれるんだろう?
拾った石をあった場所に戻しながら、改めて周囲を見渡す。
様々な色の石はすべて泉石らしい。
のんびり歩きながら、なんとなく黄色の石が落ちている場所を辿ってみる。
「ぴょんぴょんぴょん♪」
ジャンプするとふわっと浮かんで沈む感覚が面白い。
その遊びに夢中になっていたら、いつの間にか泉の端まで着いていた。
「……んん?」
土壁の一部が黄色い石でできている。泉石と同じ素材のようだけど、どうして一部だけ素材が違うのかな?
不思議に思いつつ、手で触れてみると——
「おわっ!?」
ガラガラッと壁が崩れた。反射的に飛び退きながら、マジマジと観察する。
黄色い泉石でできていた壁が壊れて、ポッカリと穴が開いた。
「え、これ何? 奥になんかあるの?」
恐る恐る近づくと、人が立って進めるほどの道がある。
途中でカーブしてるから、どこに続いているかはわからないけど、壁にはロウソクが並んでいて視界は問題なさそう。
「改めて考えると、水の中にあるロウソクの火が消えないのはビックリ……」
近くにあるロウソクを見つめる。
そっと手を伸ばしたら、ほのかに熱を感じたから触らないでおいた。本物の火っぽい。
「んー……ここを進むなら、ヒスイたちに言ってからがいいよね」
心配をかけそうだから、一時帰還です!
◇◆◇
地上に戻ってからみんなに報告し、探索再開。
見つけた道の先に進むぞー!
ワクワクしながら一歩足を踏み入れた途端、アナウンスが聞こえてきた。
〈シークレットミッション【水の神域調査】が開始しました〉
あ、ここ、シークレットエリアなの?
別に立ち入り許可をもらったわけではない——こともないか。
そういえば、ラファイエットさんから王家所有地の立ち入り許可証をもらったとき、マップに『神域』っていう表示ができたはず。
でも、その時に見た表示では、この場所は神域とされてなかったと思うんだけど。神の社がある島の中心部分だけに神域の表示があったんだよ。
改めてマップを確認してみる。
すると——
「あれ? ここ、島の中心部……?」
島の北にある泉にいたはずなのに、マップ上で僕は島の中心にいることになってた。
しかも、エリア名は【水の神域(黄)】って書いてある。
マップを見ながら、泉の方に戻ってみたら、一瞬で現在地が北に移った。
「瞬間移動? 転移? 空間が歪んでる?」
不思議な現象に首を傾げる。
ダンジョンでボス部屋に入る時と同じ感じなのかな?
まぁ、どこに一瞬で移動しようと、帰れるなら僕にとって不都合はないし、進んじゃおう!
「おっと、ミッションの内容確認を忘れてた」
歩き始める前にミッションを確認。
——————
シークレットミッション【水の神域調査】
スタ島の水中で眠る五つの秘宝を入手しよう:0/5
クリア報酬『新たなシークレットエリアのマップ』
——————
新たなシークレットエリアのマップ、だと……!?
気になる~!
秘宝っていう表現も気になるし、探索する気合いが入ったよ。
「ではでは、レッツゴー!」
どんなお宝があるのかな。
そんなことを考えて、ルンルンしながら道を進んだ。
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