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歌を作ってみた
婚約指輪:独健の場合
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香ばしい炒め物匂いを嗅ぎながら、颯茄は近づいてきた。
「独健さん?」
「おう、やっときたか」
知っていた素振り。颯茄は不思議そうな顔になった。
「何のことだかわかってる?」
「あれだけ、みんなに曲を渡してたんだからな。情報は共有してる」
「遅くなってしまいました」
颯茄は大きく頭を下げた。料理をしながら、独健は横目で見る。
「何かあったのか?」
「独健さんをモデルにした曲のテンポが早くて、なかなか上手く歌えなくて、今頃になってしまいました」
「そうだったのか。思いつかないのかと思った」
「そんなことはないですよ。思いついてたんですけど、自分の力量不足です」
「じゃあ、聞かせてくれ」
嵐のような音がアップテンポで流れ出した。
【婚約指輪】
あいつが結婚したと 喜んだのも束の間
婚約指輪を俺に差し出してきたんだ
パニック寸前で
人事だと思ってた複数婚が
現実になり 俺に襲い掛かった
頭抱える どうしたらいいんだ
確かに親友だったけど
恋愛対象としては 考えたことなかった
頼むから 時間をくれ
妻に相談したら 喜んで拍手をした
誰に話してもよかった返事ばかりだった
パニック寸前で
まわりから固められて 複数婚が
身近になり 決断を責まられて
頭抱える どうしたらいいんだ
確かに好きに違いないけど
恋愛対象としては 思いもよらなかった
頼むから 整理させてくれ
パニック寸前で
人事だと思っていた複数婚が
現実になり 俺に襲い掛かった
頭抱える どうしたらいいんだ
確かに親友だったけど
恋愛対象としては 考えたことなかった
頼むから 時間をくれ
曲が終わると、レタスをむきながら、独健はため息をつく。
「ここの部分を書いたのか」
颯茄も一緒にサラダを作り出す。
「はい。ここが一番インパクトが強いと思って。やっぱり、みんな結婚してるのに、他の人を好きになってるから、そこで悩む詩が多くなってしまって、被ってしまうのも何だかなと思って」
「まあ、いいんじゃないか」
「実際どうだったんですか?」
「ほぼこれの通りだったな」
颯茄は手を止めて、独健の横顔をじっと見つめた。
「驚いたんじゃないですか? 貴増参さんからプロポーズされた時は」
「あの瞬間は一生忘れないな。衝撃的だった。友達だと思ってたやつが、そんな風にに俺のこと見てたなんてな」
「でもどこかで許容してたんですよね?」
「まあ、そうだな。いくら周りから固められても、嫌なことは嫌だって言うからな」
「あれですね?」
「何だ?」
独健は初めて、颯茄の瞳を見た。
「恋が愛に変わる瞬間的な。友情が恋に変わる瞬間」
「確かにそうだな。変わった」
「今は幸せですか?」
「幸せだ。これは胸を張って言える」
「じゃあ、翻弄したこともあったけど、丸く収まったと言うことで」
颯茄は微笑むと、独健と一緒に夕食を作り始めた。
「独健さん?」
「おう、やっときたか」
知っていた素振り。颯茄は不思議そうな顔になった。
「何のことだかわかってる?」
「あれだけ、みんなに曲を渡してたんだからな。情報は共有してる」
「遅くなってしまいました」
颯茄は大きく頭を下げた。料理をしながら、独健は横目で見る。
「何かあったのか?」
「独健さんをモデルにした曲のテンポが早くて、なかなか上手く歌えなくて、今頃になってしまいました」
「そうだったのか。思いつかないのかと思った」
「そんなことはないですよ。思いついてたんですけど、自分の力量不足です」
「じゃあ、聞かせてくれ」
嵐のような音がアップテンポで流れ出した。
【婚約指輪】
あいつが結婚したと 喜んだのも束の間
婚約指輪を俺に差し出してきたんだ
パニック寸前で
人事だと思ってた複数婚が
現実になり 俺に襲い掛かった
頭抱える どうしたらいいんだ
確かに親友だったけど
恋愛対象としては 考えたことなかった
頼むから 時間をくれ
妻に相談したら 喜んで拍手をした
誰に話してもよかった返事ばかりだった
パニック寸前で
まわりから固められて 複数婚が
身近になり 決断を責まられて
頭抱える どうしたらいいんだ
確かに好きに違いないけど
恋愛対象としては 思いもよらなかった
頼むから 整理させてくれ
パニック寸前で
人事だと思っていた複数婚が
現実になり 俺に襲い掛かった
頭抱える どうしたらいいんだ
確かに親友だったけど
恋愛対象としては 考えたことなかった
頼むから 時間をくれ
曲が終わると、レタスをむきながら、独健はため息をつく。
「ここの部分を書いたのか」
颯茄も一緒にサラダを作り出す。
「はい。ここが一番インパクトが強いと思って。やっぱり、みんな結婚してるのに、他の人を好きになってるから、そこで悩む詩が多くなってしまって、被ってしまうのも何だかなと思って」
「まあ、いいんじゃないか」
「実際どうだったんですか?」
「ほぼこれの通りだったな」
颯茄は手を止めて、独健の横顔をじっと見つめた。
「驚いたんじゃないですか? 貴増参さんからプロポーズされた時は」
「あの瞬間は一生忘れないな。衝撃的だった。友達だと思ってたやつが、そんな風にに俺のこと見てたなんてな」
「でもどこかで許容してたんですよね?」
「まあ、そうだな。いくら周りから固められても、嫌なことは嫌だって言うからな」
「あれですね?」
「何だ?」
独健は初めて、颯茄の瞳を見た。
「恋が愛に変わる瞬間的な。友情が恋に変わる瞬間」
「確かにそうだな。変わった」
「今は幸せですか?」
「幸せだ。これは胸を張って言える」
「じゃあ、翻弄したこともあったけど、丸く収まったと言うことで」
颯茄は微笑むと、独健と一緒に夕食を作り始めた。
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