君との空へ【BL要素あり・短編おまけ完結】

Motoki

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緋い記憶

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 ――誓いを、破ったからかもしれない……。



 目の前の男を凝視した高橋あきらは、心の中でそんな事を考えていた。

 情けなくグラウンドに座り込んだままの彬に、無表情な男が手を差し伸べる。

「大丈夫か?」

 全然、心配そうじゃない。

 口先だけで声をかけてきた相手に、彬は手を振って答えた。

「ああ。どうって事ない」

 差し出されたままの手を無視して、立ち上がる。パンパンッと体操着の土を払う彬に、周りの生徒達が声をかけた。

「どうって事ないって顔色じゃねぇぞ」

「膝も痛そうだしさ」

「気分悪いんじゃないか?」

 気分も、悪くなるさ。

 ペッと血の混じった唾を吐き捨てた彬は、小走りで近寄ってきた体育教師に自分の膝を指差した。

「すんません。保健室行ってきます」

「――ああ。早く行ってこい」

 血の流れる膝にチロリと視線を落とした大柄の男は、大した傷ではないと判断したらしい。

 しかしそれでも、蒼ざめたその顔色の悪さには、反応を示す。

「大丈夫か?」
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