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緋い記憶
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こいつが俊介に見えた事も、俊介の声が聞こえた事も、全て。
瞬きもせず見据えたまま、こくりと唾を飲み込んで相手の反応を待つ。
「両方、ハズレ」
「は、あぁ?」
カクリと拍子抜けする彬を、感情の出ない瞳で隆哉が見返した。
「おかしいな。勘はいいって聞いたのに」
顎に手をあててぼんやりと呟く。「誰にだよ」と訊いた彬を完全に無視し、再び背を向けて歩き出した。
「家まで来てくれなくていいよ。目的地はもうすぐだから」
「えっ」
小走りに駆け寄った彬が、今なんか変な事言ったぞ、と隣に並んで隆哉の顔を覗き込む。
「目的地? どーいうこった?」
答えない相手に、「むー」と唸った彬は気を取り直して更に疑問をぶつけた。
「それに、勘がいいって聞いたっつったな。――一体誰が、お前にそんなベラベラと俺の事をしゃべるんだ?」
訝しげに訊いてくる彬に、チラリと視線だけを隆哉が向ける。
「なるほど。あながちウソではなさそうだ。行けば解るし、会えば判る。とだけ答えとくよ」
「ああ? 誰かに会わせたいのか? さっぱり解んねぇ」
瞬きもせず見据えたまま、こくりと唾を飲み込んで相手の反応を待つ。
「両方、ハズレ」
「は、あぁ?」
カクリと拍子抜けする彬を、感情の出ない瞳で隆哉が見返した。
「おかしいな。勘はいいって聞いたのに」
顎に手をあててぼんやりと呟く。「誰にだよ」と訊いた彬を完全に無視し、再び背を向けて歩き出した。
「家まで来てくれなくていいよ。目的地はもうすぐだから」
「えっ」
小走りに駆け寄った彬が、今なんか変な事言ったぞ、と隣に並んで隆哉の顔を覗き込む。
「目的地? どーいうこった?」
答えない相手に、「むー」と唸った彬は気を取り直して更に疑問をぶつけた。
「それに、勘がいいって聞いたっつったな。――一体誰が、お前にそんなベラベラと俺の事をしゃべるんだ?」
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