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緋い記憶
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ボリボリと頭を掻いた彬は、何気なく曲がった角で足を止めた。
――この道は。
いや、正しく言えば、この道の先は……。
「はい! もう一コ質問!」
勢いよく手を上げた彬に、隆哉が振り返る。
「なんでしょう?」
「この後の道順ですが、この先のあの角を左に曲がって、三つ目を右に曲がるつもりなんでしょーか?」
手は上げたまま、小学生が先生に訊くように質問する。視線を微かに上げて頭の中でイメージした道順を進んだ隆哉は、「ほぅ」と小さく感心の声を洩らした。
「アタリだ」
途端に、彬の顔色が変わる。敵意を剥き出しにした瞳で、隆哉を睨みつけた。
「やっぱりお前、事故の事知ってんな。目的はなんだ? 何がしたいんだ?」
「だから。行けば解るって」
「今言え! じゃねぇと、行かねぇからな! ……いや、やっぱいい。俺はこっちから帰る」
このまま行くと、あの場所に出てしまう。もう二度と通らないと決めた場所。
俊介の命を奪った、あの場所に――。
角を曲がらず歩いて行く彬の背を、隆哉の声が追いかけた。
――この道は。
いや、正しく言えば、この道の先は……。
「はい! もう一コ質問!」
勢いよく手を上げた彬に、隆哉が振り返る。
「なんでしょう?」
「この後の道順ですが、この先のあの角を左に曲がって、三つ目を右に曲がるつもりなんでしょーか?」
手は上げたまま、小学生が先生に訊くように質問する。視線を微かに上げて頭の中でイメージした道順を進んだ隆哉は、「ほぅ」と小さく感心の声を洩らした。
「アタリだ」
途端に、彬の顔色が変わる。敵意を剥き出しにした瞳で、隆哉を睨みつけた。
「やっぱりお前、事故の事知ってんな。目的はなんだ? 何がしたいんだ?」
「だから。行けば解るって」
「今言え! じゃねぇと、行かねぇからな! ……いや、やっぱいい。俺はこっちから帰る」
このまま行くと、あの場所に出てしまう。もう二度と通らないと決めた場所。
俊介の命を奪った、あの場所に――。
角を曲がらず歩いて行く彬の背を、隆哉の声が追いかけた。
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