君との空へ【BL要素あり・短編おまけ完結】

Motoki

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白い影

26

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「あんたと、友達になった憶えはないけど。俺は只……」

「『時任の依憑を叶えるために』だろ」

 隆哉の言葉を引き継いだ彬は、うんざりと肩を竦めてみせた。

「聞き飽きたよ、んな台詞せりふ。だからちゃんと言ったろ? 俺。『俊介の依憑は関係なく、一緒に帰んねぇ?』ってさ」

 黒い硝子の瞳が、感情なく彬の顔を映す。

「お言葉だけど。何か用があるのは確かでしょ」

「なんでそー思うよ?」

 フイッと彬から顔を逸らせた隆哉は、彬の脇をすり抜けるようにして歩き出した。

「だって、俺は寄る所があるって言ったんだよ。友達として只一緒に帰るだけって言うんなら、その寄る場所を訊いて、方向が一緒なら「じゃ、途中まで」とかって事になるでしょ、普通。でもあんたは場所も訊かず『途中まででも』って言ったじゃないか。あれは、俺に何か用があるからでしょ」

 靴箱へと向かう隆哉の少し後ろについて歩きながら、彬はバツが悪そうに鼻の頭を掻いた。

「まぁ、当たってるよ。――でもなぁ、別に用事がある時だけ、お前に声かけるんじゃねぇからな。お前は友達じゃねぇって言うけど、俺はそうは思わねぇからな」
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