君との空へ【BL要素あり・短編おまけ完結】

Motoki

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蒼い約束

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  五時限目の授業が始まってすぐにその事に気付いた秀行は、もう少しで「何考えてんだ、あいつ」と声に出してしまう処だった。しかし「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせ、まずは机の上の教科書類を片付ける。「先生」と立ち上がり、絞り出すような声を吐き出した。

「気分が悪いので、保健室に行っていいですか?」

 机についた手が震えているのが自分でも判る。手だけではなく声も震えているし、演技ではなく顔も蒼白だろう。

 案の定、秀行の顔色の悪さに気付いた古典の女教師は、躊躇する事なく保健室へ行く事を許可してくれた。ペコリと頭を下げた秀行は、ドアを閉めて廊下を歩き出した。

 隣の教室の前を通り過ぎながら、歩調を緩める。廊下との窓が開いた教室内へと視線を向けた秀行は、「相沢」と心の中で隆哉へと呼びかけた。すぐに反応した隆哉が顔を上げ、こちらを見遣る。他の何人かの生徒達も足音に反応した為、秀行はそっと視線を逸らせた。

 しかし隆哉には、これで充分だったろう。角を曲がると足を止め、壁に凭れかかる。暫くすると廊下を近寄って来る足音が聞こえて、隆哉が姿を現した。

「何?」
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