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蒼い約束
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無表情な顔で秀行を見つめ、問いかけてくる。それにチロリと上目遣いな視線を向けた秀行は、腕を組みながら低く呟いた。
「高橋が、いなくなった」
言って、視線を逸らした秀行に隆哉の瞼が揺れる。さすがに息をつめた隆哉が、クルリと向きを変えて廊下を歩き出した。
「どこ、行くんだよ?」
「高橋を捜す」
微かに答えた声に、秀行は「捜すったって」と視線を泳がせた。
「どうして、気付かなかったの? 高橋がいない事に」
責めるような隆哉の台詞に、秀行が目を瞠る。
何故ならその声には、動揺の色が含まれていたから。
「ご免。でも、チャイムが鳴る少し前までは、確かにいたんだ」
「なら、まだ遠くへは行っていないね」
顎に手をあてた隆哉が呟く。彬の靴箱へと行き、その中に上履きしか残っていない事を確認してから、二人も靴を履き替えた。
「どこか、心当りはあるのか?」
「まあね。一箇所だけ。――あんたは?」
「判らない。家、ぐらいかな」
歩きながら話していた二人は、校門を出て視線を交し合った。
「二手に別れよう」
「そうだね」
「高橋が、いなくなった」
言って、視線を逸らした秀行に隆哉の瞼が揺れる。さすがに息をつめた隆哉が、クルリと向きを変えて廊下を歩き出した。
「どこ、行くんだよ?」
「高橋を捜す」
微かに答えた声に、秀行は「捜すったって」と視線を泳がせた。
「どうして、気付かなかったの? 高橋がいない事に」
責めるような隆哉の台詞に、秀行が目を瞠る。
何故ならその声には、動揺の色が含まれていたから。
「ご免。でも、チャイムが鳴る少し前までは、確かにいたんだ」
「なら、まだ遠くへは行っていないね」
顎に手をあてた隆哉が呟く。彬の靴箱へと行き、その中に上履きしか残っていない事を確認してから、二人も靴を履き替えた。
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「まあね。一箇所だけ。――あんたは?」
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