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【転移33日目】 所持金272億2800万ウェン 「ほらなコレット、俺はカネをバラ撒くしか能の無い男だろ?」
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早朝、起床ラッパが鳴り響く。
兵隊さんの朝は早い。
寝ぼけまなこで起き上がると館内放送で荘厳な音楽が流れる。
ヒルダ曰く王国軍の軍歌らしい。
窓の外を見ると若い士官が国旗らしき旗を掲揚していた。
ああ、俺。
今、軍隊のど真ん中に居るんだな。
ここは軍都。
王国全土から騎士や軍人が集められて自然発生した街。
税金を無造作に吸い上げている所為か、豪華でないにせよ巨大である。
ホテルの食堂でグランツ家と共に朝食を食べる。
見渡す限り、半数位が軍服を着用している。
私服の者も皆一様にガタイが良く髪を短く刈り込んでいるので非番の軍人なのだろう。
俺が王国に召喚されてから、一番の異世界である。
防衛大学や警察学校に入学した気分である。
グランツ家と共に厩舎に向かうと、何人かの護衛が集まっており先日の売春宿の礼を述べられた。
喜んでくれたようで安心する。
馬車がやや疲弊しているので、車軸や車輪の交換をすることに決める。
高性能な軍用装備が商品棚に並んでいたので、念の為カネを掛ける事に決める。
==========================
【所持金】
236億7000万ウェン
↓
236億5500万ウェン
※忠国車両整備(三セク)に車両整備改造費として1500万ウェンを支払
==========================
王国の水準で考えられる限りのフルチューンである。
グリーブ曰く、特に車軸は最新式で精鋭部隊のみに支給される超高性能の車軸らしい。
(走行時の衝撃を極限まで吸収してくれるようだ。)
完成は明日の正午とのことなので、護衛団には休暇を取って貰う。
==========================
【所持金】
236億5500万ウェン
↓
236億5000万ウェン
※護衛団の福利厚生費として500万ウェンを支出
==========================
やはり若い兵隊さんが集まっている街なので、売春宿も充実している。
キーンに手配して貰って護衛団に女をあてがう。
セックスしている間は逃亡も騒動も起こらないからね。
『なあ、コレット。
女の子がこんな街を見ても面白くないだろ?』
「少しこわいですw」
『わかる。
俺も怖いよw』
そんな会話をしていると、ふとコレットが真顔になっている。
『あ、ゴメン。
俺変なこと言った?』
「あ、いえ。
リンは《怖い》とか《恐ろしい》とかよく言うから。」
『ああ、男の癖によくないな。
以後、口に出さない様に気を付けるよ。』
「最初からそこをお母さんが評価してたんだよ。」
『???
怖がることが?』
『客商売しているとわかるんだけど。
男の人ってみんな、強いフリ・勇敢なフリをしたがるんだけど?
リンは最初からずっとそういうのが無かったから…
そこをお母さんも私も良いと思ってる。」
そ、そういうものか?
ああ、でも商売人の家系だからな。
男に対しても慎重さとか自己分析とか、そういう要素を求めるのだろうか?
「リンは兵隊さんと真反対。
そこが面白い。」
『真反対?』
「だって兵隊さんのお仕事、リンは出来ないでしょ?」
俺は周囲の騎士や兵士の俊敏な移動風景を見回す。
確かに、あんな体育会系みたいな職業に俺が就くことは不可能だろう。
彼らが何気なくやっている小隊毎の駆け足移動からしてついていく自信がない。
「でもリンのお仕事も、兵隊さん達には無理。」
『…その、もうコレットは気付いてると思うけど。
俺はカネを持ってるだけなんだ。
カッコ悪いからあんまりこの話したくなんだけど…
無能だから王宮から追い出されたくらいだしな。
正直に言うよ。
俺はコレットのお父さんには遥かに及ばない。
前にモンスターをいっぱい倒したこと褒めてくれたことあったよな?
あれ、本当はズルをしてたんだ。
おカネを配ってみんなに手柄を譲って貰ってさ…
俺自身にはなんの力もない。
男として恥ずかしいことだけどな。
だから、俺が出来るような事は兵隊なら誰だって出来る。
俺はカネを持ってる以外に何の能も無い男だ。』
普段しないこういう話をしたのは、この街がガチの男社会でスペック差を視覚から意識させられる環境だからだろう。
「持ってるだけじゃないでしょw」
リンは一通り笑ってから客室に戻っていった。
前から思ってたことだが、あの母娘は俺なんかのどこがいいんだろう?
いつも色々考えるんだが、それこそ俺の取柄なんてカネを持ってる事以外に思いつかんのだがな。
==========================
不意に売春宿の窓から声を掛けられる。
驚いて見上げると、女を両脇に抱えた護衛達だった。
「コリンズさん!!
俺、3Pなんて初めてッスよ!!
夢だったんです!!」
『楽しんでくれてますかーーー!!!』
「最高でーーーーーーーーす!!!!」
ほらなコレット、俺はカネをバラ撒くしか能の無い男だろ?
でも、まあいいか。
これで護衛団も多少は気分よく働いてくれるだろう。
そうだよな。
俺は彼らの働きに活かされてるんだ。
そこら辺は勘違いしないように戒めて行こう。
その後、ダグラスと合流。
装備や消耗品に関しての打ち合わせ。
この先、補給タイミングが読めないので消耗品はここで満載することにする。
軍用アーマーの放出セールがやっていたので2人で見に行く。
『ダグラスさん、鎧の良し悪しってあるんですか?』
「ああ、オマエはちゃんとした鎧を装着した経験が無いんだったな。」
『重くて着こなせないんですよ。』
「あんなモン慣れだよ。
それで良し悪しの話だが。
良いものを揃えたいなら基本的に軍用品一択だ。
俺も軍の放出品をオークションで揃えている。」
『じゃあ、ダグラスさんは最高の装備をしているんですね?』
「いや、当時はそこそこ良いものだったんだが。
今となっては型落ちだな。
軍事技術なんてものは年々向上するものだ。
だから良い武装は特殊部隊に配備される最新の武装だ。」
『なるほど。』
「コリンズ。
あそこのショーケースが見えるか?
大体店で一番いい場所に飾ってあるのは
特殊部隊・精鋭部隊が放出した最新バージョンだ。
まあ高すぎて、王族の私兵団とか大手の軍事会社くらいしか買えないんだがな。」
ショーケースの中にはピカピカに磨き上げられた鎧が展示されている。
異世界マンガで見るような重厚な鎧では無く、現代的な薄手のスリムな鎧だ。
既存のプレートアーマーの耐久性を保ったまま、機動性・軽量性が飛躍的に向上しているらしい。
《第一師団特務擲弾戦隊》と記載されたプレートの下に龍を退治する騎士達のイラストが描かれている。
絵の雰囲気からして、この部隊はかつてドラゴン討伐に成功した事があるのだろう。
値札を覗いてみると調整込みで5000万ウェンとある。
『結構高いですね?』
「そりゃあ、性能が段違いだからな。
どこの傭兵団にとっても憧れの逸品だよ。」
『その、これを買っちゃ駄目ですか?』
「ん? ああ。
これなら軽いからオマエでも着こなせるかもな。
万が一に備えて、着込んでおくのも悪くない。」
『あ、いえ。
護衛の皆さんに…』
「ん!?
傭兵の装備なんて自弁が常識だろう!?
道中にパトロンが買うなんて聞いた事もないぞ?
大体、必要経緯なら都度貰っているし…
準備費用も出発時の前金の形でもう受け取ってしまっている。」
『す、すみません。
この業界の作法、よく分かってないので。
皆さん、怒りますかね?』
「いや、怒りはしないよ?
ただ正直驚いている。
大体、俺達の護衛料は1人3000万だ。
この時点でかなりの優遇だし感謝もしている。
それに加えて、こんな高価な装備…
貸与ではないんだよな?」
『ええ、まあ。
戦えない俺が持っていても仕方ないので
貸与品ではなく、支給品として扱いたいのですが…』
「…額が額だ。
俺の独断では承諾出来ない。
グリーブ傭兵団と調整させてくれ。
後、オマエはなあ。
こういう話を持ち掛けたいのなら
まずはキーン社長やウチのボスとの合意を取ってからだ。
流石にそういう社会常識はあるよな?」
『は、はい。
大きな金額を勝手に拠出するべきではないと思います。』
「確かにオマエのカネをどう扱おうがオマエの勝手だ。
だからこそ慎重に周りと調整しろ。
根回しさえ済ませておけば、軋轢は生じにくい。」
『いつもスミマセン。』
「雇い主の立ち場を護るのが俺の仕事だ。
気付いた範囲で指摘するようには心掛ける。
だが、最後はオマエ次第だ。
出来るなボス?」
『はい!』
==========================
【所持金】
236億5000万ウェン
↓
230億4000万ウェン
※護衛団の装備費として6億1000万ウェンを支出
==========================
カイン曰く、護衛団の戦闘力は飛躍的に向上したらしい。
俺のような素人には鎧がペラペラになっただけのような気がして逆に不安なのだが…
皆が異口同音に「これは別格!」と騒いでいる。
娼婦よりも遥かに価値がある買い物だったらしく、1人1人が俺の前にやって来て深々と頭を下げてくれる。
本音を言えば、戦士ならざる俺には彼らの大袈裟な謝辞が上手く理解出来ない。
最初は値札を見てそう言っているのかと思ったが、表情を見る限りプロの顔をしている。
これが良い買い物であった事を切に祈る。
《43億8000万ウェンの配当が支払われました。》
==========================
【所持金】
230億4000万ウェン
↓
274億2000万ウェン
↓
272億2800万ウェン
※43億8000万ウェンの配当を受け取り。
※カイン・R・グランツに2800万ウェンの利息を支払。
※ドナルド・キーンに1億6400万ウェンの利息を支払。
【コリンズキャラバン移動計画】
「10日目」
中継都市ヒルズタウン (宿が込んでた。)
↓
侯爵城下町 (風光明媚な土地だったらしい)
↓
大草原 (遊牧民を買収した。)
↓
教団自治区 (10億ウェンカツアゲされた)
↓
王国天領 (プロポーズした。)
↓
伯爵城下町 (落ち武者狩りの駄賃で通行)
↓
諸貴族領混在地 (5億ウェンで伯爵領購入交渉中)
↓
王国軍都 ←今ココ
↓
王国側国境検問所 (賄賂が横行。 逆に言えば全てカネで解決可能)
↓
非武装中立地帯(建前上、軍隊の展開が禁止されている平野。)
↓
連邦or首長国検問所 (例の娼婦に付き纏われているか否かで分岐)
↓
自由都市(連邦領経由なら7日、首長国経由なら5日の計算)
==========================
明日、俺は国境を越える。
今更文句はないよな?
おとなしく追放されてやってるだけなんだからさ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【名前】
リン・トイチ・コリンズ
【職業】
流浪のプライベートバンカー
【称号】
ファウンダーズ・クラウン・エグゼクティブ・プラチナム・ダイアモンド・アンバサダー信徒
【ステータス】
《LV》 19
《HP》 (4/4)
《MP》 (2/2)
《腕力》 1
《速度》 2
《器用》 2
《魔力》 2
《知性》 3
《精神》 3
《幸運》 1
《経験》 383万4158ポイント
次のレベルまで残り126万9138ポイント
【スキル】
「複利」
※日利19%
下7桁切上
【所持金】
272億2800万ウェン
※カイン・R・グランツから14億ウェンを日利2%で借用
※ドナルド・キーンから82億ウェンを日利2%で借用
※バベル銀行の10億ウェン預入証書保有
【常備薬】
エリクサー 49ℓ
兵隊さんの朝は早い。
寝ぼけまなこで起き上がると館内放送で荘厳な音楽が流れる。
ヒルダ曰く王国軍の軍歌らしい。
窓の外を見ると若い士官が国旗らしき旗を掲揚していた。
ああ、俺。
今、軍隊のど真ん中に居るんだな。
ここは軍都。
王国全土から騎士や軍人が集められて自然発生した街。
税金を無造作に吸い上げている所為か、豪華でないにせよ巨大である。
ホテルの食堂でグランツ家と共に朝食を食べる。
見渡す限り、半数位が軍服を着用している。
私服の者も皆一様にガタイが良く髪を短く刈り込んでいるので非番の軍人なのだろう。
俺が王国に召喚されてから、一番の異世界である。
防衛大学や警察学校に入学した気分である。
グランツ家と共に厩舎に向かうと、何人かの護衛が集まっており先日の売春宿の礼を述べられた。
喜んでくれたようで安心する。
馬車がやや疲弊しているので、車軸や車輪の交換をすることに決める。
高性能な軍用装備が商品棚に並んでいたので、念の為カネを掛ける事に決める。
==========================
【所持金】
236億7000万ウェン
↓
236億5500万ウェン
※忠国車両整備(三セク)に車両整備改造費として1500万ウェンを支払
==========================
王国の水準で考えられる限りのフルチューンである。
グリーブ曰く、特に車軸は最新式で精鋭部隊のみに支給される超高性能の車軸らしい。
(走行時の衝撃を極限まで吸収してくれるようだ。)
完成は明日の正午とのことなので、護衛団には休暇を取って貰う。
==========================
【所持金】
236億5500万ウェン
↓
236億5000万ウェン
※護衛団の福利厚生費として500万ウェンを支出
==========================
やはり若い兵隊さんが集まっている街なので、売春宿も充実している。
キーンに手配して貰って護衛団に女をあてがう。
セックスしている間は逃亡も騒動も起こらないからね。
『なあ、コレット。
女の子がこんな街を見ても面白くないだろ?』
「少しこわいですw」
『わかる。
俺も怖いよw』
そんな会話をしていると、ふとコレットが真顔になっている。
『あ、ゴメン。
俺変なこと言った?』
「あ、いえ。
リンは《怖い》とか《恐ろしい》とかよく言うから。」
『ああ、男の癖によくないな。
以後、口に出さない様に気を付けるよ。』
「最初からそこをお母さんが評価してたんだよ。」
『???
怖がることが?』
『客商売しているとわかるんだけど。
男の人ってみんな、強いフリ・勇敢なフリをしたがるんだけど?
リンは最初からずっとそういうのが無かったから…
そこをお母さんも私も良いと思ってる。」
そ、そういうものか?
ああ、でも商売人の家系だからな。
男に対しても慎重さとか自己分析とか、そういう要素を求めるのだろうか?
「リンは兵隊さんと真反対。
そこが面白い。」
『真反対?』
「だって兵隊さんのお仕事、リンは出来ないでしょ?」
俺は周囲の騎士や兵士の俊敏な移動風景を見回す。
確かに、あんな体育会系みたいな職業に俺が就くことは不可能だろう。
彼らが何気なくやっている小隊毎の駆け足移動からしてついていく自信がない。
「でもリンのお仕事も、兵隊さん達には無理。」
『…その、もうコレットは気付いてると思うけど。
俺はカネを持ってるだけなんだ。
カッコ悪いからあんまりこの話したくなんだけど…
無能だから王宮から追い出されたくらいだしな。
正直に言うよ。
俺はコレットのお父さんには遥かに及ばない。
前にモンスターをいっぱい倒したこと褒めてくれたことあったよな?
あれ、本当はズルをしてたんだ。
おカネを配ってみんなに手柄を譲って貰ってさ…
俺自身にはなんの力もない。
男として恥ずかしいことだけどな。
だから、俺が出来るような事は兵隊なら誰だって出来る。
俺はカネを持ってる以外に何の能も無い男だ。』
普段しないこういう話をしたのは、この街がガチの男社会でスペック差を視覚から意識させられる環境だからだろう。
「持ってるだけじゃないでしょw」
リンは一通り笑ってから客室に戻っていった。
前から思ってたことだが、あの母娘は俺なんかのどこがいいんだろう?
いつも色々考えるんだが、それこそ俺の取柄なんてカネを持ってる事以外に思いつかんのだがな。
==========================
不意に売春宿の窓から声を掛けられる。
驚いて見上げると、女を両脇に抱えた護衛達だった。
「コリンズさん!!
俺、3Pなんて初めてッスよ!!
夢だったんです!!」
『楽しんでくれてますかーーー!!!』
「最高でーーーーーーーーす!!!!」
ほらなコレット、俺はカネをバラ撒くしか能の無い男だろ?
でも、まあいいか。
これで護衛団も多少は気分よく働いてくれるだろう。
そうだよな。
俺は彼らの働きに活かされてるんだ。
そこら辺は勘違いしないように戒めて行こう。
その後、ダグラスと合流。
装備や消耗品に関しての打ち合わせ。
この先、補給タイミングが読めないので消耗品はここで満載することにする。
軍用アーマーの放出セールがやっていたので2人で見に行く。
『ダグラスさん、鎧の良し悪しってあるんですか?』
「ああ、オマエはちゃんとした鎧を装着した経験が無いんだったな。」
『重くて着こなせないんですよ。』
「あんなモン慣れだよ。
それで良し悪しの話だが。
良いものを揃えたいなら基本的に軍用品一択だ。
俺も軍の放出品をオークションで揃えている。」
『じゃあ、ダグラスさんは最高の装備をしているんですね?』
「いや、当時はそこそこ良いものだったんだが。
今となっては型落ちだな。
軍事技術なんてものは年々向上するものだ。
だから良い武装は特殊部隊に配備される最新の武装だ。」
『なるほど。』
「コリンズ。
あそこのショーケースが見えるか?
大体店で一番いい場所に飾ってあるのは
特殊部隊・精鋭部隊が放出した最新バージョンだ。
まあ高すぎて、王族の私兵団とか大手の軍事会社くらいしか買えないんだがな。」
ショーケースの中にはピカピカに磨き上げられた鎧が展示されている。
異世界マンガで見るような重厚な鎧では無く、現代的な薄手のスリムな鎧だ。
既存のプレートアーマーの耐久性を保ったまま、機動性・軽量性が飛躍的に向上しているらしい。
《第一師団特務擲弾戦隊》と記載されたプレートの下に龍を退治する騎士達のイラストが描かれている。
絵の雰囲気からして、この部隊はかつてドラゴン討伐に成功した事があるのだろう。
値札を覗いてみると調整込みで5000万ウェンとある。
『結構高いですね?』
「そりゃあ、性能が段違いだからな。
どこの傭兵団にとっても憧れの逸品だよ。」
『その、これを買っちゃ駄目ですか?』
「ん? ああ。
これなら軽いからオマエでも着こなせるかもな。
万が一に備えて、着込んでおくのも悪くない。」
『あ、いえ。
護衛の皆さんに…』
「ん!?
傭兵の装備なんて自弁が常識だろう!?
道中にパトロンが買うなんて聞いた事もないぞ?
大体、必要経緯なら都度貰っているし…
準備費用も出発時の前金の形でもう受け取ってしまっている。」
『す、すみません。
この業界の作法、よく分かってないので。
皆さん、怒りますかね?』
「いや、怒りはしないよ?
ただ正直驚いている。
大体、俺達の護衛料は1人3000万だ。
この時点でかなりの優遇だし感謝もしている。
それに加えて、こんな高価な装備…
貸与ではないんだよな?」
『ええ、まあ。
戦えない俺が持っていても仕方ないので
貸与品ではなく、支給品として扱いたいのですが…』
「…額が額だ。
俺の独断では承諾出来ない。
グリーブ傭兵団と調整させてくれ。
後、オマエはなあ。
こういう話を持ち掛けたいのなら
まずはキーン社長やウチのボスとの合意を取ってからだ。
流石にそういう社会常識はあるよな?」
『は、はい。
大きな金額を勝手に拠出するべきではないと思います。』
「確かにオマエのカネをどう扱おうがオマエの勝手だ。
だからこそ慎重に周りと調整しろ。
根回しさえ済ませておけば、軋轢は生じにくい。」
『いつもスミマセン。』
「雇い主の立ち場を護るのが俺の仕事だ。
気付いた範囲で指摘するようには心掛ける。
だが、最後はオマエ次第だ。
出来るなボス?」
『はい!』
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【所持金】
236億5000万ウェン
↓
230億4000万ウェン
※護衛団の装備費として6億1000万ウェンを支出
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カイン曰く、護衛団の戦闘力は飛躍的に向上したらしい。
俺のような素人には鎧がペラペラになっただけのような気がして逆に不安なのだが…
皆が異口同音に「これは別格!」と騒いでいる。
娼婦よりも遥かに価値がある買い物だったらしく、1人1人が俺の前にやって来て深々と頭を下げてくれる。
本音を言えば、戦士ならざる俺には彼らの大袈裟な謝辞が上手く理解出来ない。
最初は値札を見てそう言っているのかと思ったが、表情を見る限りプロの顔をしている。
これが良い買い物であった事を切に祈る。
《43億8000万ウェンの配当が支払われました。》
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【所持金】
230億4000万ウェン
↓
274億2000万ウェン
↓
272億2800万ウェン
※43億8000万ウェンの配当を受け取り。
※カイン・R・グランツに2800万ウェンの利息を支払。
※ドナルド・キーンに1億6400万ウェンの利息を支払。
【コリンズキャラバン移動計画】
「10日目」
中継都市ヒルズタウン (宿が込んでた。)
↓
侯爵城下町 (風光明媚な土地だったらしい)
↓
大草原 (遊牧民を買収した。)
↓
教団自治区 (10億ウェンカツアゲされた)
↓
王国天領 (プロポーズした。)
↓
伯爵城下町 (落ち武者狩りの駄賃で通行)
↓
諸貴族領混在地 (5億ウェンで伯爵領購入交渉中)
↓
王国軍都 ←今ココ
↓
王国側国境検問所 (賄賂が横行。 逆に言えば全てカネで解決可能)
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非武装中立地帯(建前上、軍隊の展開が禁止されている平野。)
↓
連邦or首長国検問所 (例の娼婦に付き纏われているか否かで分岐)
↓
自由都市(連邦領経由なら7日、首長国経由なら5日の計算)
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明日、俺は国境を越える。
今更文句はないよな?
おとなしく追放されてやってるだけなんだからさ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【名前】
リン・トイチ・コリンズ
【職業】
流浪のプライベートバンカー
【称号】
ファウンダーズ・クラウン・エグゼクティブ・プラチナム・ダイアモンド・アンバサダー信徒
【ステータス】
《LV》 19
《HP》 (4/4)
《MP》 (2/2)
《腕力》 1
《速度》 2
《器用》 2
《魔力》 2
《知性》 3
《精神》 3
《幸運》 1
《経験》 383万4158ポイント
次のレベルまで残り126万9138ポイント
【スキル】
「複利」
※日利19%
下7桁切上
【所持金】
272億2800万ウェン
※カイン・R・グランツから14億ウェンを日利2%で借用
※ドナルド・キーンから82億ウェンを日利2%で借用
※バベル銀行の10億ウェン預入証書保有
【常備薬】
エリクサー 49ℓ
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久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
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小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
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神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」
銀塊 メウ
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書道が大好き(強制)なごくごく普通の
一般高校生真田蒼字、しかし実際は家の
関係で、幽霊や妖怪を倒す陰陽師的な仕事
を裏でしていた。ある日のこと学校を
出たら目の前は薄暗い檻の中なんじゃ
こりゃーと思っていると、女神(駄)が
現れ異世界に転移されていた。魔王を
倒してほしんですか?いえ違います。
失敗しちゃった。テヘ!ふざけんな!
さっさと元の世界に帰せ‼
これは運悪く異世界に飛ばされた青年が
仲間のリル、レイチェルと楽しくほのぼの
と商売をして暮らしているところで、
様々な事件に巻き込まれながらも、この
世界に来て手に入れたスキル『書道神級』
の力で無双し敵をバッタバッタと倒し
解決していく中で、魔王と勇者達の戦いに
巻き込まれ時にはカッコよく(モテる)、
時には面白く敵を倒して(笑える)いつの
間にか世界を救う話です。
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